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岸信介とアヘン王の関係を追う〜密売で儲けた「数兆円」はどこに消えた?(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/16/senkyo210/msg/759.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 8 月 07 日 08:30:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

岸信介とアヘン王の関係を追う〜密売で儲けた「数兆円」はどこに消えた?
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49375
2016年08月07日(日) 魚住 昭 現代ビジネス


■意外にも平凡な「アヘン王」の風貌

千葉県市川市の江戸川沿いにある里見公園は、戦国時代に里見一族が北条氏と戦って敗れた古戦場として知られている。

土曜の午後、その里見公園の隣にある総寧寺を訪ねた。上海の「阿片王」といわれた里見甫の墓があると聞いたからだ。

人気のない境内の奥の墓地に入って探したら、すぐ見つかった。こぢんまりした墓石に「里見家之霊位」と刻まれ、側面には「岸信介書」とあった。

たしかに岸の字だ。少し丸みを帯びていて優しげで、しかも繊細である。岸がその政治人生でしばしば見せる、激しさや冷酷さは少しも感じさせない。

「字は体を表す」とか「書は人なり」というけれど、岸にはその格言は当てはまらない。彼はつねに千変万化する。善人なのか、悪人なのか。鵺のようで捉えどころがない。

一方の里見はどうだったのだろう。彼は戦後の1965(昭和40)年、69歳で亡くなった。われらが先達、草柳大蔵は『実録・満鉄調査部』(朝日新聞社刊)で里見をこう描いている。

〈五尺五寸ほどの痩せた男である。頭の頂天が尖っていることのほかは、何の変哲もない風貌をしている。むしろ柔和である。路傍の地蔵尊や野際の石小法師の前をとおるときは、必ず足を停めて掌をあわせる。物静かな語り口であり、周囲の人が「どうして生きているのか」と訝るほど食事を摂らない〉

さすが草柳である。里見の人間像が眼前に浮かぶ。里見はアヘンで中国に途方もない害毒を垂れ流したが、彼自身は私利私欲とは縁遠い、恬淡とした男だったらしい。

草柳によれば、里見は上海・虹口の乍浦路に面したピアス・アパート3階に住んでいた。6畳と3畳の二間しかない家で、秘書はおかず、「おちかさん」という身の回りの世話をする女性が通いで来ていた。

乗用車はビュイックの中古車で、しばしば藍衣社(=蒋介石直属の秘密結社)の狙撃の的になったが、運の強い男で、かすり傷ひとつ負わなかったそうだ。

総寧寺の里見の墓石のわきには友人の筆になる小さな墓碑が建っていた。そこに刻まれた語句が里見の生の核心を見事に捉えているような気がした。

凡俗に堕ちて 凡俗を超え
名利を追って 名利を絶つ
流れに従って 波を揚げ
其の逝く処を知らず

■里見と岸の関係

里見と岸の間にはいったいどんな交流があったのだろう。岸は戦後になって『岸信介の回想』(矢次一夫・伊藤隆との鼎談・文藝春秋刊)でアヘンについてこう語っている。

〈満州国ではアヘンの吸飲は厳重に禁止したけれど、陰で吸っているのはいたでしょう。(中略)いずれにせよ満州ではアヘンを禁止し、生産もさせないし、吸飲もさせなかった〉

読者はすでにおわかりと思うが、この発言は著しく事実に反する。満州国は表面上はアヘン根絶を目標に掲げたが、熱河地方ではケシの栽培を奨励した。それでも足りない分は華北などから輸入し、アヘンの専売で莫大な利益をあげていた。

岸がつづけて語る。

〈しかしアヘンを扱ったものとして里見という男のことは知っています。ただ私が満州にいた頃は里見は上海で相当アヘンの問題にタッチしていて、金も手に入れたのでしょうが、満州には来ていないから私は知らない。里見を知ったのは帰国後で、満映にいた茂木久平の紹介です。里見が死んで墓碑に字を書いたことがあるけれど、これも茂木に頼まれたからですね〉

茂木久平とは、満州の「夜の帝王」甘粕正彦が理事長をつとめる満州映画協会の東京支社長だった男である。どうやら岸は、里見とはそんなに深い関係ではなかったと言いたいらしい。

たしかに岸と里見の直接的な交流を示すデータはほとんどない。唯一、佐野眞一さんの『阿片王 満州の夜と霧』(新潮社刊)に、戦後、里見の秘書役をつとめた男の証言が出てくる。

岸は満州から帰国後の1942(昭和17)年、翼賛選挙に立候補して当選した。秘書役によれば、このとき里見は、岸に200万円(現在の約16億円相当)を提供した。「鉄道省から上海の華中鉄道に出向していた弟の佐藤栄作(後に首相)が運び屋になって岸に渡したんだ。これは里見自身から聞いた話だから間違いない」という。

しかし、これは残念ながらまた聞きである。真偽の判断はつかない。それより東京裁判に提出された里見の宣誓口述書を読んだほうが、戦時中の岸と里見の関係のバックグラウンドを知る手掛かりになりそうだ。

〈私即ち李鳴(=里見の中国名)事里見甫は良心にかけて次のことが真実である事を誓ひます。

1937年9月又は10月私は新聞記者として上海に参りました。私はそれ以前天津に居つたのであります。

1938年1月又は2月に楠本実隆中佐が私に特務部(=支那派遣軍参謀部の一部)のために多量の阿片を売つて呉れるかどうか尋ねました。彼は此の阿片がペルシヤから来る途中にあると云ひました〉

里見はこの後、ペルシャ産アヘンで得た利益は約2000万ドル(現在の日本円で数兆円相当)に上ること、その利益は特務部(後に廃止)がある間は特務部に、それがなくなってからは興亜院(占領地の政務・開発にあたる日本の機関)に支払われたこと、1939年の末ごろには蒙古産アヘンも販売し、その大部分は中華航空機で運ばれてきたことなどを語っている。

問題は興亜院などに送られた金がその後、どこに行ったのかだ。里見は知っているはずだが口をつぐんでいる。私はいろんな文献にあたるうち、『阿片吸煙禁止処理経過事情』という文書に突き当たった。宣誓口述書と同じく東京裁判の検察側証拠として提出されたものだ。

そこには〈売上金ノ大部分ハ東条内閣ノ補助資金、及議員ヘノ補助金ニ割当テラレル為東京ニ送ラレタ〉という衝撃的な記述があった。以下次号。

『週刊現代』2016年8月13日号より
 

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コメント
 
1. 生一本[10] kLaI6pZ7 2016年8月07日 16:10:14 : OeHGISpk1o : mPtcol98__s[7]
戦時中、アヘンで儲け、戦後はCIAのスパイとなってCIAから資金提供を受けたA級戦犯岸信介。本来なら処刑されるべき岸が、巣鴨の拘置所を出所して十数年で首相に就いた。そして今、岸の孫の安倍晋三がお祖父ちゃんの夢を実現しようと、日本を戦争のできる国にしようとしている。
 この事実を知っている国民が一体どれだけいるだろうか。
 責任者に責任を取らせなければ、悲劇・惨禍は繰り返される。
 

2. 2016年8月07日 19:24:34 : 2FbCg9vijk : ylRMDBXhDG8[296]
ワル隠す 最強の術 質素こそ

3. 2016年8月07日 20:25:36 : aXYm3OCiVk : 4LIRWnFuOrM[58]
「現代日本の謀略事件」より

満州国の国家歳入においてアヘンの専売利益は全体の5〜15%を占めていたとされる。

岸はこれを指揮した一人である。

日本のアヘン錬金術は満州だけではない。現在、中国の内モンゴル自治区となっている地域は、

1930年代から敗戦まで、日本の支配下にあり、傀儡政権があり、国家歳入の3割強がアヘンで、

大蔵官僚・大平正芳は経済課主任のち課長で、アヘン政策に関わる。

昭和15年日本に戻り、大蔵省の先輩だった池田勇人に誘われて政治家に。

池田勇人は吉田茂(外務省)の右腕。中曽根は慰安所作り。

これが役人、国家官僚、マフィア以上だね!

現在、沖縄でも機動隊動員して、恐いことしている。

増税して、政、官、公務員の給料上げるし、

このままでは、おかしくなるな。

「一言似て国を滅ぼすべきものありや、どうかなろうと云う一言これなり」小栗上野介忠順

「官賊と幕臣たち」原田伊織



4. 2016年8月08日 11:07:27 : qF4T1YwunA : 0ID5WaAuWRA[980]
●アヘンとお茶と武器と弾薬、これが「死の商人」

アヘンビジネスに並ぶ武器ビジネスも巨大です。

武器ビジネスこそいわゆる「死の商人」です。

国家間の緊張を作りだし、あるいは戦争を起こして軍事費・防衛費を増加させて売上を上げる。

武器が相手の性能や規模を上回る状態を維持しなければならない宿命を持つので、永続的に買い換え需要、買い増し需要がある。

そして、売り込む先は国家なので安く買いたたかれることもなく、言い値で買ってもらえるおいしい商売だ。

国家が武器を買う原資はもちろん、国民からの増税でまかなう。

●「死の商人」の系譜

日本における「新商人」の系譜は幕末にまで遡ります。

当時、中国(清朝)においてアヘンビジネスで荒稼ぎしていたのが英国の「ジャーディン・マセソン商会」です。

アヘンを規制しようとした清朝に対して、英国政府をたきつけてアヘン戦争を起こさせた主役が「ジャーディン・マセソン商会」なのです。

そして、日本の長崎にグラバーを派遣し「ジャーディン・マセソン商会・長崎代理人」としたのでした。

このグラバーの「グラバー商会」が英国式の最新武器を売り込む「死の商人」であったわけです。

そしてグラバーによる日本の傀儡政権作りと「死の商人」の日本代理店作りに取り組みました。

●グラバーによる傀儡政権作りと「死の商人」の日本代理店

グラバーは英国式の最新武器を薩長に売り、幕府を転覆させて傀儡政権樹立を進めます。

最新武器を売り込む当たっては日本代理店を通すこととし、坂本竜馬にその任を負わせます。こうしてできたのが武器商社・亀山社中でした。

やがて、薩長による明治維新があり傀儡政権作りは成功します。

明治維新においては、麻生太郎の曾祖父や安倍晋三の曾祖父などテロリスト・吉田松陰に感化された下級武士達が活躍しました。

一方、坂本竜馬は殺害され武器商社は同じ土佐出身の岩崎弥太郎に引き継がれます。この岩崎弥太郎もまた「死の商人」グラバーに育てられた者でした。

やがて明治新政府通じた岩崎弥太郎は藩札の売買(インサイダー取引)で大儲けをして三菱財閥創始となっていきます。

こうして、薩長中心の明治政府の誕生、「死の商人」三菱財閥という二人三脚の構造がグラバーによって確立されたといえるのです。
(グラバーはやがて三菱の特別役員として厚遇され、終生を日本で送りました。また、長崎のグラバー邸も長く三菱の所有下にありました)

●薩長傀儡政権と「死の商人」三菱財閥

この構図が今日の日本に蘇ったのです。

安倍晋三による安倍政権の誕生、そして安倍晋三の実兄が三菱商事の役員に着任。

安倍政権が創り出す極東の緊張や戦争法案の強硬、武器輸出の成し崩し拡大等々の「戦争政策」は、必然的に防衛費の増額と成り、三菱商事、三菱重工、三菱造船等三菱財閥の売上急増につながります。

これぞまさしく「死の商人」安倍一族の復活なのです。

そして、「死の商人」安倍一族の悲願である戦争ビジネスの最大障壁である『憲法9条』の破壊に向けて安倍政権は邁進しているのです。

(以上は、原田伊織著、毎日ワンズ刊の3部作「明治維新という過ち」「官賊と幕臣たち」「大西郷という虚像」他の文献を参考にしました。)


5. 2016年8月08日 11:33:57 : Ba5clCNVME : vHMW5Qo_i1w[834]
01さんに同意。A級戦犯が罪を逃れ国を売った、その孫が本当の歴史を直視していない。だから戦争を美化しまた戦争が出来る国にしようとしている。

6. 2023年1月17日 07:36:08 : LFdj7v4TY2 : Wjd2WFhmd1NEbzI=[5777] 報告
アヘンは岸伸介の利権になっただけではない。東アジア一帯にまき散らされて悲惨な麻薬禍を引き起こした。アヘン中毒で惨死したもの、錯乱状態で殺人など犯罪を起こしたもの、悲劇は数限りない。
日本の覚せい剤犯罪は、いまだに北朝鮮(旧満州)ルートで覚せい剤が密輸入されていることが原因となっている。岸の負の遺産が日本人を苦しめ続けている。
それなのにアヘンシネゾウには、旧満州統治機構のトップだった祖父の輝かしい姿しかない。戦争とは輝かしい時代だったのだという認識しかなかった。だから普通の人が拒否する9条改憲、防衛強化・再軍備に対する抵抗感が全くない恐ろしい政治家となったのだ。

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