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安倍首相がトランプにすべき質問とは? グレン・フクシマ氏、トランプ政権の政策運営について語る(WEDGE)
http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/846.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 11 月 13 日 18:30:55: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

安倍首相がトランプにすべき質問とは? グレン・フクシマ氏、トランプ政権の政策運営について語る
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8214
2016年11月13日 WEDGE Infinity

 米民主党系シンクタンクの米国先端政策研究所のグレン・フクシマ上席研究員は11日、日本記者クラブで米大統領選挙の結果を踏まえてトランプ政権の予想される政策運営について講演、「選挙期間中に言ってきたことを、議会や共和党内のことを考えながらどこまで行動するかを見極めたい。日本に対しては過去30年間、一貫して批判してきている。米国に輸入される日本車に38%の関税をかけるべきだとか、安全保障ただ乗り論などを主張してきたが、大統領になって制約がある中で、それが実際にできるかどうか」と述べ、選挙期間中の過激な発言をそのまま実行するかどうかについては疑問視する見方を示した。


■小学2年生でも分かる単語

    
     昨年米議会で演説した安倍首相(GettyImages)

 クリントン候補が負けた原因は「米国の経済、グローバル化、政治の在り方などについての現状に対する有権者の不満が予想以上に多かった。有権者は変化(change)を望んだということだ」と分析。「クリントン候補はエスタブリッシュメント側の人間とみられ、新鮮味がないように受け取られた。テレビ討論などの発言の中身をみるとトランプ候補よりは内容があったが、ウォール街べったりで現状を維持するだけというレッテルを貼られる結果になった。冷たい何か隠しているイメージがあった。一方のトランプ候補は小学生2年生でも分かる単語を使って説明し、人に訴える能力があった。オバマ大統領が選ばれた時もそうだったが、改革してくれるのはワシントンにいる人よりも外にいる人間に期待する人が人多かったようで、ワシントンに『汚染』されているクリントン候補よりトランプ候補の方が現状を変えてくれると思う有権者が多かった」と説明した。

 「興味深かったのは、今回の選挙では世論調査がほとんど当たらなかったということで、新聞、世論調査機関は相当反省している。平均的な予想がクリントン候補は少なくとも2〜3ポイント、場合によっては12ポイントリードしているとみていただけに、この結果に新聞社、調査機関は驚いている。今回の選挙ではマスコミの果たした役割にも責任がある。トランプ候補が昨年6月に出馬宣言してから今年の春までの間、同候補の発言をおもしろおかしく伝えるだけで、政策や仕事の中身について追求しなかった。(米テレビネットワークの)CBSの会長は今年2月に『トランプ候補は米国とっては良くないとしても、視聴率を上げるには神様だ』と言っていたように、テレビ各社は視聴率を上げるためにトランプ候補を注目した。新聞も例外なく社説でクリントン候補を支持したほどだった」と話し、トランプ候補が注目されたのはマスコミの報道の仕方にも原因があったと強調した。

 女性票を獲得できなかった理由については「女性の世代間のギャップがあった。50代以上の女性の中にはクリントン候補を熱狂的に支持するグループがある一方で、若い女性層は冷めた見方があった。女性だということで女性の大統領候補の投票しようということには反発する動きもあって、女性票を集められなかった」と指摘した。

 来年1月20日の新大統領就任式までの政権移行期間について「この期間中に4000人近くの政権幹部が交代する。そのうち閣僚、副長官、次官、次官補など千人は議会の承認が必要になる。閣僚は11月から12月までに決まり、次に副長官、次官らが来年の4、5月までに決まり、その後に大使などの人事が決まる。クリントン候補が大統領になれば、同じ民主党だからスムーズに政権移行ができるが、トランプ候補は共和党である上に、政府、ワシントンでの経験がないため新しいプロセスになる。民間からも登用するだろうし、新しい政権作りには時間が掛かり混乱することも予想される」と推測した。具体的な閣僚候補としては「クリス・クリスティ・ニュージャージー州知事、ジュリアーニ元ニューヨーク市長らが予想されている。選挙期間中に安全保障に詳しい共和党主流の議員50人がトランプ候補の政策を批判するなどしており、外交、安全保障分野でトランプ候補に近い人がいない」と述べた。

 トランプ候補の政策については「キャンペーン期間中に現状に対する批判が多く、何を重点にして、どの政策を優先するか不透明だ。法人税を35%から15%に引き下げ、個人の税率も下げ、インフラ整備を行うと言っている。自由貿易を廃止し、再交渉すると言っているが、実際にやろうとすると制約があり、議会、最高裁判所、マスコミもある。貿易のことをしようとすればWTO(世界貿易機関)もある。中国に対しては75%の関税をかける、日本から米国に輸出される車に対しては、米国から日本に輸出される牛肉に課税されているのと同じ税率の38%を課税すべきだと言っているがどこまでできるかどうか」と指摘、大統領に就任して果たしてこれまでの発言通りに実行することには疑問符をつけた。

 「トランプ氏の考え方は共和党の主流派、ビジネスコミュニティとも異なる点が多くあるので、これからは議会との間で議論が相当激しくなるのではないか。トランプ氏は自由貿易に反対しているが、IBMなど米国の主要な会社は自由貿易を重視しているので、これからビジネス界は議会に対して自由貿易擁護の方向で説得する側に回るだろう。移民政策についても移民を抑制しようとするトランプ氏に対して、シリコンバレーなどは世界から優秀な人材を集める移民により成り立っているので、移民政策についても大きな議論になりそう」

 しかし、トランプ候補は1987年にニューヨーク・タイムズなど主要新聞に日本に対する批判を書いた意見広告を掲載している。その内容は「@日本は米国の雇用を奪っている、A輸出ばかりして米国製品を輸入していない、B為替を円安の方向に意図的に操作している、C安全保障のただ乗りの3点でのこの批判を一貫して行ってきている」と述べ、トランプ氏は日本に対して良い印象は持っていない見方を示した。

■安倍首相にしてほしい4つの質問

 トランプ氏のこうした発言からして日米関係の先行きに懸念を感じているフクシマ氏は、トランプ次期大統領と17日に首脳会談する予定の安倍晋三首相に対して、個人的には4つの質問を是非してほしいと述べた。その一つはTPP(環太平洋連携協定)について「TPPを廃止するか、米国の有利になるよう再交渉すると言っているが、TPPの何が不満で何を修正すれば満足するのか。2番目の日米経済関係で、日本から米国に輸出する車に対して本当に38%の関税をかけるつもりなのか。3つ目は沖縄の米軍駐留に関して、日本に対してどこまで米軍駐留の経費負担を求めるのか。日本が負担しない場合は米軍を沖縄から撤退させるのか。4つ目は中国・尖閣諸島問題で、オバマ大統領が14年の訪日の際に発言した尖閣諸島は日米安保条約の適用範囲と明言した米国政府の立場をトランプ政権は踏襲するのかだ。この4つの問題のトランプ氏が答えてくれれば、日米関係の行方がはっきりしてくる」と述べた。

【グレン・フクシマ】1949年生まれ。カリフォルニア州出身の日系3世。ハーバード大学ロースクール卒業。85年から90年まで日米の貿易摩擦が激化した時に米国通商代表部(USTR)で対中国・日本の通商政策を立案。エアバス・ジャパン会長などを経て、12年から米国先端政策研究所上席研究員。



 

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