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「すぐに天国に行ける」 自爆犯になったアフガン少年の旅路
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投稿者 軽毛 日時 2016 年 5 月 07 日 01:08:20: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

「すぐに天国に行ける」 自爆犯になったアフガン少年の旅路
2016年05月05日 13:34 発信地:スピンボルダク/アフガニスタン

戦争・紛争
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「すぐに天国に行ける」 自爆犯になったアフガン少年の旅路
×アフガニスタン南部カンダハルでAFPの取材に応じる、自爆攻撃を試みたモヒブラ君の母親(中央)と兄弟(2016年1月9日撮影)。(c)AFP/JAWED TANVEER
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【5月5日 AFP】大きな目に、優しいほほ笑み、うっすらと生え始めたひげ、キックボクサーになりたいという男の子らしい夢──モヒブラ(Mohibullah)君(15)は一見、アフガニスタンでよく見るごく普通の少年に見える。だが彼は、同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)によって自爆犯になるようそそのかされ、現在少年刑務所に収監されている。

 家出していたモヒブラ君は2014年、地区長の庁舎前で自爆する寸前に取り押さえられ、南部カンダハル(Kandahar)市の少年刑務所に送られた。

 殉死すれば、純潔の乙女らとミルクや蜂蜜が湧く湖が待つ楽園へ行けると教えられた──モヒブラ君はこう語ると、目に涙を浮かべた。

 モヒブラ君は、指導役らに「自爆ベストを爆発させても、痛みは全く感じない。君はすぐに天国に行ける」と教え込まれたと語った。

 緑色のビニール製上着を着て、カンダハル特産の刺しゅう入り帽子をかぶり、落ち着かない様子で看守室の椅子に浅く腰掛けたモヒブラ君。彼の身に起こったことは、アフガニスタンの紛争が子どもを巻き込む隠れた戦いを派生させているという、懸念すべき事実を物語っている。

 指導役たちは、標的とする要人5人の中から1人を選ぶよう、モヒブラ君に命じた。彼は、攻撃しやすそうに思えたカンダハル州アルガンダブ(Arghandab)地区の首長を選んだ。

 抱擁を受け、花冠をかぶせられ、死後の永遠の命を約束されたモヒブラ君は、何人ものメンバーの仲介を経て、車の後ろでいくつもの夜を明かし、アルガンダブまでの迂回(うかい)路を進んだ。だがモヒブラ君は、計画を察知した当局によって、標的に到達する前に拘束され、少年刑務所での禁錮4年の刑が言い渡された。

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「人間ミサイル」

 モヒブラ君は、隣国パキスタンにあるイスラム神学校の一つで洗脳を受けたと語った。同国に数千か所あるこうした宗教学校は、当局の規制を受けておらず、多くはサウジアラビアからの資金で運営されている。

 アフガニスタン当局は、そういった学校がタリバンの勧誘拠点になっていると主張している。アフガニスタンとパキスタン両国は緊張関係にあり、アフガニスタン側はパキスタンがタリバンを支援していると非難。これに対し何年間も否定していたパキスタン側は、最近になってタリバン指導部がパキスタン国内に安全な潜伏先を持っていると認めた。

 タリバンは「あごひげのない少年ら」を軍事作戦に起用したことはないと主張しているが、アフガン当局は子どもの自爆犯の拘束を頻繁に報告している。中には6歳の子どももいたとされる。

 当局によれば、子どもたちは「人間ミサイル」として使われているという。小さな体で警備の網を擦り抜け、爆弾を標的に素早く送り込むことができる。

 また影響を受けやすい子どもたちは簡単に洗脳され、生きるよりも死ぬ方が良いのだと思い込む。

 先月には自爆するはずだった12歳の少年が、東部ナンガルハル(Nangarhar)州のアフガン軍に投降してきた。

 少年は、タリバンに「異教徒の部隊」を殺せと命じられていが、直前になってモスク(イスラム礼拝所)の中で礼拝する兵士らを見て思いとどまったと、地元メディアに語っている。

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は最近の報告書で、「タリバンが子どもを利用する事例が増加していることは…アフガニスタンの長い紛争の恐怖をさらに増大させている」と記している。

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■「壊れた心」

 AFPは、アヘン密輸ルート沿いにあるパキスタン国境に面した悪名高い町スピンボルダク(Spin Boldak)で、モヒブラ君の家族を見つけ出した。家族は、彼の話の詳細の多くについて事実だと認めた。

 母親はベールの下で静かに泣きながら、息子の無実を訴えた。「ネコを怖がるんですよ。そんな子が自爆なんてできますか」と語ると、自分は6人の子どもたちを食べさせていくのもままならないのに、弁護士を雇う余裕などあるはずがないと嘆いた。

 スピンボルダクでは、パキスタンのイスラム神学校で教育を受けることが伝統的な通過儀礼とみなされている。神学校からは、頻繁に子どもたちが逃げ出し、警備が薄い国境を越えることが知られている。

 モヒブラ君の弟は、ボクサーになることが夢だった兄と遊んだ思い出を懐かしみ、「モヒブラがいなくてすごく寂しい」と語った。

 モヒブラ君が他の9人と共に生活する監房の扉には、「壊れた心」という意味の言葉が刻まれている。

 刑務所の法務担当官に「君は空手みたいな危ないことを仲間に教えているだろう」と冗談めいた言葉を投げかけられると、モヒブラ君は「ボクシングです」と答え、笑った。法務担当官が「君は出所したら強いボクサーになるな」と言うと、モヒブラ君の笑顔は少し広がった。(c)AFP/Anuj CHOPRA

両親に自爆志願させられた、ナイジェリア14歳少女が証言
http://www.afpbb.com/articles/-/3085922  

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