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世界制覇を目指して核戦争も辞さない姿勢を見せてきた米国の好戦派に対する抵抗運動が顕在化(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/16/warb17/msg/679.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 07 日 02:05:40: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

世界制覇を目指して核戦争も辞さない姿勢を見せてきた米国の好戦派に対する抵抗運動が顕在化
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201605060000/
2016.05.07 01:04:13 櫻井ジャーナル


 イラクの首都バグダッドには要塞化された地域、いわゆる「グリーン・ゾーン」が存在し、そこにあるアメリカ大使館がイラクにおける事実上の最高意思決定機関になっている。その地域にムクタダ・アル・サドルの支持者数百名が入り、議会ビルなどを占拠した。政策の破綻やアメリカによる軍事力の行使に対する抗議活動の一環だという。

 ヌーリ・アル・マリキは首相時代の2014年3月、サウジアラビアやカタールが反政府勢力へ資金を提供していると批判、アメリカやその同盟国に批判的な姿勢を見せていた。イラクをアメリカが軍事侵略してサダム・フセイン体制を倒した理由のひとつは完全な傀儡政権、アメリカ支配層の命令にただ従うだけで批判などしない政権を樹立することにあったが、それは成功していなかった。

 2014年4月にイラクで行われた議会選挙で「法治国家連合」が全328議席のうち92議席を獲得、サドルが率いる勢力の34議席とイラク・イスラム革命最高評議会の31議席を加えたシーア派連合は157議席に達し、本来ならマリキが次期首相に指名されるはずだったが、アメリカの圧力でフアード・マアスーム大統領はアル・アバディを首相に据えた。

 アメリカ軍がアル・カイダ系武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISILなどとも表記)を本気で攻撃していないどころか、支援していることはアバディも快くは思っていなかったようで、昨年9月30日にロシア軍がシリアでそうした武装集団を本当に攻撃、大きな成果を上げるのを見てロシアへ支援を要請しようとした。

 アメリカ政府は慌てたようで、10月20日にはジョセフ・ダンフォード米統合参謀本部議長がイラクへ乗り込み、アメリカを選ぶのかロシアを選ぶのかと恫喝、
http://www.cbsnews.com/news/us-iraq-chose-between-american-and-russian-airstrikes-in-isis-fight/
イラク政府からロシアへ支援要請をしないという言質をとったようだ。中東で信頼されなくなっているアメリカとしては脅して従わせるしかない。

 しかし、脅しには限界がある。アメリカ軍が侵略、占領を始めた当初の一時期は抵抗していたものの、その後は静かにしていたサドルの支持者が活発に動き始めている。3月にはグリーン・ゾーンで座り込みを実施、そして今回の占拠だ。ロシアのシリアにおける軍事作戦を見て、アメリカが圧倒的な力を持っているわけでないことを知ったことも影響しているだろう。

 そうした中、イラクの治安当局は南部の都市ナジャフで「アメリカ人ジャーナリスト」を拘束した。伝えられているところによると、その女性はバラス・タミル・アビバというイスラエルの情報機関員で、
https://www.almasdarnews.com/article/israeli-spy-arrested-iraqs-najaf/
テル・アビブ出身。現地の裁判官はアメリカの圧力で釈放するように命じるが、内務大臣は拘束し続け、バグダッドへ移送するように指示した。そこでアメリカはイラク政府の高官に対して強い圧力を加え、今は釈放されてアメリカ軍に保護されている。

 イラクでイスラエルの情報機関が活動、それをアメリカが守っていることを確認させる出来事だが、昨年10月にはダーイッシュと行動を共にしていたイスラエル軍のユシ・オウレン・シャハク大佐が拘束されていることを考えると、アビバも単に情報を収集していただけではなかった可能性がある。
http://en.farsnews.com/newstext.aspx?nn=13940730000210

 アメリカ軍は2014年9月23日にシリアで空爆を始めたが、その攻撃を現地で取材していたCNNのアーワ・デイモンは翌朝、ダーイッシュの戦闘員は空爆の前に極秘情報を入手し、攻撃の15から20日前に戦闘員は避難して住民の中に紛れ込んでいたと伝えていた。その後もアメリカが主導する連合軍はダーイッシュに対する攻撃を続けたことになっているが、実際には攻撃せず、「誤投下」で武器/兵器を含む物資を供給している。

 これはイラクでも起こっていることで、イランの義勇兵組織、バスィージのモハマド・レザ・ナクディ准将は2015年1月5日、ダーイッシュが必要としている兵器を含む物資をアメリカ軍機は投下、直接的に武装集団を支援していると語っている。
http://en.farsnews.com/newstext.aspx?nn=13931015000873
アメリカ軍がダーイッシュへ投下した物資の一部をイラク軍は回収しているが、アメリカ側はそれを「誤投下」だと言い張ってきた。ナクディ准将はダーイッシュの司令部がイラクのアメリカ大使館にあるとも主張している。

 ダーイッシュを実際に指揮している、あるいは生みの親はアメリカ陸軍の退役少将で心理戦の専門家であるポール・バレリーだとする真偽不明の話も流れていた。

 1980年代、大佐だったバレリーは第7心理作戦群を指揮、そのグループに所属していたマイケル・アキノ中佐は退役後に悪魔崇拝だという「セトの神殿」なるセクトを率ることになる。アキノは軍隊時代から悪魔教にのめり込み、子どもの性的虐待に関与した疑いから陸軍犯罪捜査コマンドの取り調べを受けた経験がある。アメリカ軍にはカルトの信者が少なくないが、その中に悪魔教も含まれ、軍の上層部にも信者はいて、ダーイッシュを支持していると言われている。

 キリスト教系カルトの信者にもダーイッシュを支持する人がいる。例えば、ネオコン/シオニストのステファン・カムボーンが右腕として頼り、ジョージ・W・ブッシュ政権で国防副次官を務めたウィリアム・ボイキン中将、あるいは傭兵会社のブラックウォーター(現在の名称はアカデミ)を創設したエリック・プリンス。ふたりとも特殊部隊に所属していた。

 ロナルド・レーガンもキリスト教系カルトの信者で、彼と同じように、新約聖書のヨハネ黙示録で語られている最終戦争を全面核戦争だと信じる人が少なくない。(グレース・ハルセル著、越智道雄訳、『核戦争を待望する人びと』、朝日選書、1989年)ネオコンが軍事的な緊張を高め、ロシアとの全面核戦争が勃発する可能性を高めても彼らは意に介さない。

 フォーリン・アフェアーズ誌の2006年3/4月号に掲載されたキール・リーバーとダリル・プレスの論文「未来のための変革と再編」は、ロシアと中国の長距離核兵器をアメリカの先制第1撃で破壊できると主張、
https://www.foreignaffairs.com/articles/united-states/2006-03-01/rise-us-nuclear-primacy
シーモア・ハーシュは2007年3月5日付けのニューヨーカー誌に、アメリカがサウジアラビアやイスラエルと共同でシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作を開始したと書いている。
http://www.newyorker.com/magazine/2007/03/05/the-redirection

 原爆を手にして以降、アメリカの好戦派は先制核攻撃を目論み続けてきた。2007年8月29日から30日にかけて核弾頭W80-1を搭載した6基の巡航ミサイルAGM-129が行方不明になるという事件がアメリカでは起こったが、これは一部グループが核戦争を始めようとしたのだとも言われている。

 この出来事の真相はいまだに不明で、相当数の核兵器がノースダコタ州のマイノット空軍基地で盗み出されてB-52爆撃機へ搭載され、中東へ向かおうとしたが、インターセプトされてルイジアナ州のバークスデール空軍基地に着陸させられたともいう。

 その後、核兵器と扱うことが許可されていた250名以上の将校がチャック・ヘーゲル国防長官(2013年2月から15年2月)やマーチン・デンプシー統合参謀本部議長(2011年10月から15年9月)の命令で解任された。この粛清を一部のメディアは激しく批判しているが、これでイランに対する核攻撃が難しくなったという見方もある。

 2008年8月にはジョージア(グルジア)が南オセチアを奇襲攻撃、ロシア軍の反撃で惨敗しているが、このジョージアはイスラエルやアメリカから支援を受けていた。例えば、2001年からイスラエルの会社が武器を提供すると同時に軍事訓練を実施、07年には同国の軍事専門家がグルジアの特殊部隊を訓練、重火器や電子機器、戦車などを提供、アメリカもグルジアに対し、軍事的な支援をしていた。

 この奇襲攻撃が失敗に終わったことから「無謀」だったと後講釈する人もいたが、このプランを立てたのはイスラエルだとも言われ、その準備の周到さを考えると、ロシア軍は出てこない、あるいはを粉砕できると思い込んでいた可能性がある。キール・リーバーとダリル・プレスの論文を呼んでも、アメリカの好戦派がロシアを過小評価していたことは間違いない。

 1992年のウォルフォウィッツ・ドクトリンを受け、日本をアメリカの戦争マシーンに組み込む作業が始まる。まず1995年2月にジョセフ・ナイ国防次官補(当時)が「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」を公表、2005年には「日米同盟:未来のための変革と再編」、2007年には「第2次アーミテージ報告」、そして12年には「第3次アーミテージ報告」へと続く。日本の隣国である韓国の場合、朝鮮半島の緊張緩和を目指し、アメリカの好戦派にとって邪魔な存在だった盧武鉉大統領が2008年にスキャンダルで失脚、李明博が大統領に就任した。その後、日米同盟と米韓同盟の一体化していく。

 その流れの中で2010年9月には尖閣諸島/釣魚台列嶼の付近で操業していた中国の漁船を海上保安庁が「日中漁業協定」を無視する形で取り締まり、東アジアの軍事的な緊張は急速に高まっていく。(その辺の事情は何度も書いてきたので、今回は割愛する)

 核攻撃を目論んだアメリカ軍内の好戦派を排除したヘーゲル国防長官とデンプシー統合参謀本部議長が辞任した直後、シリアでロシア軍は空爆を始めた。アメリカに見切りを付けたのだろうが、その後、ロシアは存在感を強めている。好戦派はさらに軍事的な緊張を高めてロシアや中国を脅すつもりだろうが、求心力を失っている。イラクにおけるサドル派の動きもその現れだろう。


 

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コメント
 
1. 2016年5月07日 17:32:23 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[1416]

完全にゴミだな

2. 2016年5月07日 18:08:04 : 59O4813lbk : k7Jcvzima6k[6]
>>01
お前はいつも都合の悪い投稿や自らの能力を超える者に対しては、ゴミだとか捨て台詞を吐くことしか出来ないんだな。
自分自身のコメントをもう一度確認してみな。

『完全にゴミだな』
これがお前の今回のコメントだ。
このコメントに内容なんてなんだろう。
ただの誹謗中傷である。
投稿の中身は読んだのか?
中身を読んだらそんな下らんコメントは出来ない。
親米とか反米は関係なく、かなり重要な投稿だ。


阿修羅ではお前の正体はすでにバレている。
いい加減無駄なコメントはするな、まったく意味がない。
それがお前の仕事なら仕方がないがなwww
真相の道同様、一度はお前の汚い面を拝みたいもんだ。


3. 2016年5月07日 23:42:21 : G1cTTGy0SQ : a1FV0x7HXDc[2]

甘い言葉と脅しを絡めても意に添わぬ相手に対して、若いもんに、ちょこら行って暴れてこいや、というのが某国にはあるらしいが、現代世界でISILの跋扈する有様はその使用人に思い至れば、ヤクザのやり口との違いはわずかであろう。

シリア情勢での私見を述べておく。

国連仲介の政治解決交渉の一方で、反政府派武装集団で武装放棄の上でのシリア政府との停戦合意を結ぶグループは50を超えている。戦場で実質的な政治交渉がシリア政府に合流する形で進んでいる、そのように解釈している。クルド勢力が含まれない政治交渉は内実はシリア政府とサウジ・湾岸諸国を含むUS連合との交渉であって、合意形成の場ではなくプロパガンダの場と思われる。

アレッポをめぐっての宣伝戦は遠からずシリア政府による解放で収束するように思われる、ISIL・アルヌスラ戦線に地対空ミサイルがUSより実質的に供与されなければ、シリア空軍の威力が時とともに威力を発揮するがゆえに。

アレッポの東部地区の解放、即ちアレッポ全市の解放は、おそらくラッカでの住民蜂起を誘発する形でシリア代理戦争の収束となろう。

国連仲介の政治解決を目指しての交渉が合意に達し、シリア内からISIL、アル・ヌスラ戦線が駆逐され、難民の帰国が始まったとして、帰国に紛れ込んでのテロリストの暗躍が予想されシリア内の破壊工作はくすぶり続ける。究極的には、現シリア政権にサウジ支援反政府勢力を除外した、反政府勢力が参加する形での政治的な収束(これは、シリア政府の大筋の主張であるが)でない限りはシリアの主権の確立は難しいであろう。であるがゆえに、種々の妨害工作が繰り広げられよう。


4. 2016年5月09日 21:35:47 : KbZDJiC09A : R49kYTSBpSs[2]
イラクのグリーンゾーンと呼ばれる一帯はサダム政権時代の大統領宮殿や内務省(イラクの政治にとって内政は要であり重要な省庁)があったところだ。

米軍の占領によって接収され、米軍撤退後も米国の権益を象徴とする米国そのももの場所であり、イラクの現政権も手が出せない力の空白地帯であり、行き交う人々の素性は明らかではない。

当然、各国(記事にもあるようにイスラエル等など)の諜報機関から人が入り込んでいるだろう。
なにしろサダム全盛時代にはシリアのダマスカスに根城を張っていたイスラエルの諜報機関員もバグダッドでは潜入することさえ叶わず、秘密警察によって捉えられ拷問のすえ切断された首をイスラエルに送りつけたという逸話さえ残るほど、イラクの内務機関員のイリーガル摘発は優秀であったとされる。

その縛りが無くなったのだから、イスラエルの諜報員が我が物顔でグリーンゾーンを闊歩していることは想像に難くない。

ムクタダ・サドルが率いる通称サドル軍団はサダム政権崩壊後から米軍占領に反対するイラクのシーア派最強硬派として、恭順を示してきた他のシーア派に従わず時には米軍とも戦闘を繰り広げるなど、イラク国民の心情を代弁することで民衆に一定の支持層を持っている。
そのほとんどはシーア派だが、スンニ派住民には残念ながらサドルの評価は低い。
というより、イラクではスンニ派の位置づけは限りなく低く、あらゆる政治的階層でスンニ派は頭越しに抑え込まれてしまっている。

その怒りや憤懣がIS支持に向かったというアナロジーが出るのも無理からぬところだ。
グリーンゾーンの意向を阻めない現イラク政権はシーア派だが、記事にもあるサドル率いるジモティ―(地元の意、イラク国民の意思の反映)のシーア派の反駁が強いことは同時にスンニ派の立場をも代弁するとはならないことが、イラクの不幸だ。

一日も早くグリーンゾーンがイラクに国民の元に帰ることが望ましいが、それを以っても国民の真の融和がなされるともいえない。
元をただせば米国の無用な介入がこのネジレを生んだ。
サダムを倒せばイラクは開かれ、国民は情報に触れ民主主義を学んで民主主義国家として模範となるだろうと手を突っ込んでみたものの、手につかまったのはサダム・フセイン体制の下で割りを食っていた民族主義、宗派主義を主張するゴリゴリの政治犯やテロリストばかりであった。

彼らは誰一人として、スンニ、シーア、他宗教、アラブ人、クルド人、アッシリア人、との共存を望まず、それぞれがそれぞれを根絶やして理想の国を作ることに執念を燃やしていたが、彼らが野に放たれてからイラクはひとつも安定したことはない。
逆に彼らが災厄の芽をいぶかせ、血を吸う花の苗床になった。

グリーンゾーンは地獄にされてしまったイラクの象徴である。



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