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AI+IoTの組み合わせが ビジネスの効率を飛躍的に高める理由 PDCAを問題解決手法と教える高校教科書の危うさ
http://www.asyura2.com/17/hasan119/msg/652.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 3 月 02 日 20:26:37: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

IT&ビジネス 業界ウォッチ Special
2017年3月2日 
AI+IoTの組み合わせが
ビジネスの効率を飛躍的に高める理由


エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ 技術開発部の伊藤浩二担当課長
 膨大なデータを分析し、ビジネスの次の一手を示したり、自動的に最適な状態に調整するデータ駆動型の企業経営に注目が集まっている。

 データ駆動型経営を実践する際、とくに進化が著しい「AI」と、低コストなセンサーやネットワーク機器なども登場し、実用期に入った「IoT」の2つの分野を組み合わせることで大きな成果を挙げることができる、と説明するのは、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ技術開発部の伊藤浩二担当課長だ。

 センサーデータやWebログ、画像や音声など、IoT機器が生み出す膨大な量のデータを、そのまま人間が分析するのは事実上不可能。一方でIoTのデータは複雑でフォーマットがそろっていないため、一定のルールを組んで分析することもできない。そこでAIを使い、非構造化データを読み取ることで、役に立つ分析結果を自動的に得ることができるという。

 伊藤氏が一例として挙げるのが、交通事故防止への取り組みだ。自動車に取り付けたドライブレコーダーの映像から事故の兆候を見つけ出すサービスを提供する日本カーソリューションズとエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズが共同実験を開始した。

 日本カーソリューションズでは従来から、映像データを目で見て事故につながる「ヒヤリ・ハット」の瞬間を見つけていた。しかし、人による作業には限界を感じ、AIを用いた自動判定ができないかと考えた。それに対してエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズは、映像分析だけでなく車両に取り付けたセンサーデータを組み合わせて分析することで、非常に高精度に危険なシーンを抽出することに成功。実験では85%の精度で「ヒヤリハット」の瞬間を自動的に抽出できたという。IoTのデータ+AIの分析能力で、ビジネスを大きく飛躍させる可能性が見えてきた。

 下記から無料ダウンロードできる資料では、この例のような「AI」「IoT」のほかに「セキュリティ」についての最新情報も掲載している。ビジネスリーダーや経営者にとって、最新のビジネスIT情報をコンパクトに知るのに非常に読みやすい資料となっている。ぜひ読んでほしい。

資料ダウンロードのご案内
資料イメージ
AI IoT セキュリティ 最新事情

・第1章 AI/IoT
IoTの可能性を広げる、AI活用の最新事例とは
・第2章 IoT
IoT実践における 2つの失敗例とその対処法
・第3章 セキュリティ
セキュリティ人材不足を解決する“目から鱗”の方法


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http://diamond.jp/articles/-/118950

【第159講】 2017年3月2日 三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
PDCAを問題解決手法と教える高校教科書の危うさ


ある高校での社会問題解決会にて。「国際結婚の問題点」

 先日ある高校で、生徒たちによる社会問題解決会を見学しました。

 最初のチームは女の子4人。1年生たちが数ヵ月取り組んだ成果を、パワーポイントでプレゼンテーションしてくれました。

「テーマは国際結婚としました」(ふむふむ)
「データを調べたら30組に1組ということでした」(へぇ、そんなに)
「国際結婚にはどんな問題があるのか、4人でブレインストーミングして考えてみました」(あら、そんな手法を)
「それを全校生徒にアンケートして検証した結果がこれです」(え!?)
「その結果、われわれ高校生では意識の壁は低いとわかりました」(……)
「これで発表を終わります」(( ゚Д゚ノノ”☆ パチパチパチパチ)

 私の隣では友人のカナダ人(奥さんは日本人)が、そのテーマだったらまずボクに聴いてよ、という顔をしていました。

高校では今、授業で「問題解決手法」が教えられている

 日本では2003年、情報教育の強化を目指し、高校で新教科「情報」が導入されました。同時に中学では(なんと)「技術・家庭」の中身が「技術とものづくり」「情報とコンピュータ」に再編され、後者でPC操作などを学ぶことになりました。

 高校の共通科目「情報」も2013年から「社会と情報」「情報と科学」(いずれかを選択必修)に再編され(*1)、前者の一角に「問題解決」が入り込みました(*2)。

 そう、イマドキの高校生は、問題解決手法を「情報」科目の中で学ぶのです。

*1 それ以前は「情報A」「同B」「同C」となっていた。
*2 「(4)望ましい情報社会の構築」の「ウ情報社会における問題の解決」

 しかしそこで示されている内容は、例えばこんな感じです。

1. 問題とは目標と現状とのギャップである
2. そのギャップを埋めるための解決策をつくり、実行することが問題解決である
3. その手法はPDCAサイクルや「問題解決の手順(下図)」などである
4. アイデア出しや問題解決案にはブレーンストーミングやKJ法(*3)が有用


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 これで、いいのでしょうか。これが未来を生きる日本の若者たちが身につけるべき「問題解決手法」なのでしょうか?

問題が曖昧な時代の問題解決手法とは

 教科書にはわざわざ注釈として「PDCAサイクルはデミング博士が提唱した品質管理法をもとにしている」とも書いてあったりします。

 そう、紹介されている「手法」は、われわれが永年のモノづくりで培ってきた「改善」手法であり、極論すれば、静的な時代の遺物なのです。この極めて動的でイノベイティブな時代には、ほとんど無力です。

 目標が見えず、問題そのものが曖昧な時代なのに、これら教科書の問題解決手法は「問題明確化」や「Plan(計画)」から始まります。工場ラインにおける品質管理ならそれでもいいでしょう。しかし、仮にも「社会と情報」です。社会や企業において、より大変(で大切)なのは問題解決ではなく問題発見です。

 情報収集も分析も、まずは現状把握と目標設定のためにしなくてはいけません。そしてようやく問題領域が定まり、そこでの問題探索が始まります。それは徹底的な現場観察と試作品をつくってみてのことかもしれません。

*3 文化人類学者の川喜田二郎博士が『発想法〜創造性開発のために』(中公新書、1967)などで提唱し、広まった。

 それは「デザイン思考」とも呼ばれるでしょう。ひたすら、観察・発見・問題定義・試作・テスト、を繰り返す手法です。「ブレーンストーミングするヒマがあったら、ユーザーに聴け、いや、観察しろ」「解決策を考えたら、とにかく試作品をつくって実際に使ってもらえ」「そういった高速での試行錯誤を繰り返せ!」

 未来に向けて今、学ぶべきなのは、そんな手法なのです。

なぜ「情報」で(のみ)問題解決手法を教えるのか

 こういった教科書を頼りに、「情報」担当教員は問題解決方法を生徒たちに伝えます。もともと「情報」は、「ITやデータ活用」科目のハズだったので、そんな訓練を教員は受けていませんが、やるしかありません。必死です。

 ポストイットと白板、ブレーンストーミングとKJ法(もどき)を使って、なんとか生徒たちを問題分析と解決策づくりに導きます。

 われわれが必要なのは、社会的テーマ(企業戦略なども含む)を解決できる人材です。若者の問題発見・解決力を高めるためには、「情報」頼りにしないで、他の科目でもやれば良いのです。何より社会系科目で、そして理科系科目でも。

 少し工夫すれば、

・地理・歴史・公民では「社会的テーマの在処」や「解決策の幅」を
・理科(物理・化学・生物・地学)では「社会の科学的テーマの在処」や「論理的解析」「探究手法」を
・数学では「現状や目標、ギャップ分析の手法」や「統計手法」

 などを学べるでしょう。

 でも文科省が2010年1月に出した「高等学校学習指導要領解説」を見ると、それはそんな連携(重複)を見事に避けています。「問題解決」「問題発見」という単語が出てくる回数は科目別に、

・「情報」:問題解決94回、問題発見1回
・「公民」:同1回、同0回
・「地理歴史」:同0回、同0回
・「理科」:同0回、同0回
・「数学」:同2回、同0回

 といった具合です。理系科目の中でこそ、問題発見・解決のプロセスが学べるのに。文系(社会系)科目の中でこそ、社会的テーマが何なのか、その原因や解決策のアイデアが学べるのに。

「問題解決」でなく「問題発見・解決」の高速試行錯誤手法を。そしてそれを「情報」科目に閉じ込めることなく、全科目での総力戦に!

 ああ、これはでも、社会人教育から高校教育への明らかな「領空侵犯」です(前講参照)。でも、あえて提起しました。この教科書ではダメだと、この取り組み方では必要な力がつかないと。

 残念ながら2022年度施行の新指導要領でもそうはなっていないようですが、教育関係者のみなさんご一考を。特にSuper Global High Schoolではぜひ。お手伝いしますので!

 参考情報・サイト
・「高等学校学習指導要領解説」文部科学省HP
・「「社会と情報」における「問題解決」の授業実践」岡本弘之(学校とICT)

(K.I.T.虎ノ門大学院主任教授 三谷宏治)

お知らせ
 3/5(日)は愛知県弥富市で子ども向けの授業です。「科学教室ルークの冒険 イロとカタチののフシギ」を朝から3連発です。1・2年生向け、3・4年生向け、5・6年生向けと少しずつ内容を変えて行います。

 各々定員は30名ですが、親子での参加も可能です。対象は弥富市民または勤務者・通学者ですが、ご興味ある方は是非。詳しくはこちらを。

 記事へのご質問・ご意見、また「うちでも講演やって!」のご依頼などはHPまでお寄せください。Official Websiteの「お問い合わせ」で受け付けています。
http://diamond.jp/articles/-/119569  

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