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日本経済が陥った極めて特異な状況 世界唯一の「低欲望社会」に(マネーポストWEB)
http://www.asyura2.com/17/hasan123/msg/631.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 9 月 15 日 18:18:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

        経営コンサルタントの大前研一氏が「低欲望社会」について解説


日本経済が陥った極めて特異な状況 世界唯一の「低欲望社会」に
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170915-00000001-moneypost-bus_all
マネーポストWEB 9/15(金) 15:00配信


「輸出大国の日本にとっては円安が有利」「失業率が低くなれば景気が良くなる」──今の日本では、これまで言われてきた「経済の常識」が全く通用しなくなっている。その最たる例は、第二次安倍政権発足以来、政府・日銀が進めてきたアベノミクスの失敗だ。最新刊『武器としての経済学』で経済の「新常識」を数々提示した大前研一氏が、日本に特有の経済現象を読み解くヒントを伝授する。

 * * *
 日本は異次元の金融緩和でもゼロ金利でも、いっこうに景気が良くならない。その一方で、個人の金融資産は増え続けている。日銀が発表した資金循環統計によると、家計が保有する金融資産は2017年3月末時点で1809兆円に達し、年度末としては過去最高を記録した。内訳は現金・預金が932兆円、保険・年金などが522兆円、株式などが181兆円、投資信託が99兆円だ。民間企業の金融資産も1153兆円で過去最高となり、そのうち255兆円が現金・預金である。実際、銀行や信用金庫などの預金残高は3月末時点でやはり過去最高の1053兆円に達した。

 個人と企業を合わせて約1200兆円ものお金が、マイナス金利政策で微々たる金利しか付かない銀行などに預けっぱなしで、いわば“死に金”となっている。だから、異次元の金融緩和でもマイナス金利でも個人消費や企業の設備投資が増えず、景気が上向かないのだ。

 なぜか? かねて私が指摘しているように、日本が世界でも類を見ない「低欲望社会」になっているからである。

 そもそもアベノミクスの経済財政政策は、金利とマネタリーベース(資金供給量)の二つを操作すれば景気をコントロールできるとする、アメリカ(源流はイギリス)から“輸入”したマクロ経済学の理論に依拠している。だが、その理論がアメリカで通用する(景気が金利やマネタリーベースに反応する)のは、アメリカ人が住宅や自動車などの“見える化”した欲望を持ち続けている「高欲望社会」だからである。

 金利を下げマネタリーベースを増やせば、個人はローンを組んで欲しい住宅や自動車を購入するし、企業は設備投資などに動くという流れが今もある。現にアメリカでは住宅が圧倒的に不足し、賃貸住宅市場が活性化している。一方、日本では空き家率が全国平均13.5%になっても利用する機運は希薄である。

■今の日本で物価が上がらない理由

 日本人も「三種の神器」(白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫)や「新・三種の神器」(カラーテレビ・クーラー・自動車)、「庭付き1戸建て」などに対する欲望が“見える化”できた高度成長期から1980年代にかけての時代は、金利やマネタリーベースに反応していた。金利が5%を超えても住宅ローンを組んでいた。

 しかし、バブル崩壊後の1990年代以降、大半の日本人は昇給・昇進がなくなったり、大学卒の新入社員の平均初任給が20万円ほどで頭打ちになったりしたこともあって、「狭いながらも楽しい我が家」を手に入れた段階で欲望がピタッと止まった。世界で唯一の「低欲望社会」になり、金利にもマネタリーベースにも反応しなくなったのである。

 だが、人生を豊かにするためには、最初からお金を持っている人以外は、「借り」から入らなければならない。欲望を満たすためにお金を借り、それを返すために頑張って働く。そうしないと、経済は膨らまない。今の日本で物価が上がらないのも、経済が日本人の「低欲望」を前提に再配列されたからである。

 しかも、個人金融資産1800兆円の60%を60歳以上の高齢者(4290万人)が保有しているとされる。彼らは暮らしに余裕があっても「漠たる将来の不安」から、お金を使わずに貯め続けている。

 この極めて特異な状況を変えるためには、政府や産業界が、漠たる将来の不安を解消して次なる欲望を“見える化“しなければならない。マクロ経済は「ミクロ経済の集積体」だから、個人個人の心理を「人生を楽しみ、豊かにするためにお金を使おう」という方向に動かせば、今は銀行などに眠っているお金が世の中に出回り、消費が拡大して景気はおのずと良くなるはずだ。

SAPIO2017年10月号

 

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コメント
 
1. 2017年9月15日 19:57:56 : 4tBUqYXtDY : Y9AGnmStsRo[22]
>微々たる金利しか付かない銀行などに預けっぱなしで、いわば“死に金”となっている。

これは、おかしい。表現とすれば、お金を持っていても使わない消費者が多いということにすぎない。消費者は、将来のために、健康を害したときのためにか、金を貯めているだけで、他人に死に金呼ばれされる筋合いにない。

銀行が預金を投資すればよいし、かってはそうであった。つまり、銀行のような経済専門家ですら投資すべき場がないということに過ぎない。

健康保険や生命保険、医療保険などが一つには不備なのかもしれない。より文化的な生活を供給できていない、サービス産業における創造性の欠如なのかもしれない、あるいは経済格差が大きすぎて本来の高度なサービスが海外に向いてしまっているのかもしれない。
 食の欲望を喚起できるにも関らず、知的欲望を喚起できていないのかもしれない。さびしい人間達に心のサービスを届け得るような、人材の育成に失敗しているのか、企業投資を人材にしていないのかもしれない。社会における正しい人材の育成に本当の投資をしてといないのだろう。


2. 2017年9月15日 20:28:08 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[721]

>日本経済が陥った極めて特異な状況 世界唯一の「低欲望社会」

これは間違い

単に少子高齢化が急速に進んで、欲望の対象が変化したのが原因

つまり、これまでの需要対象である高級車や、贅沢消費ではなく

長生きリスクへの備え、医療・介護などへの需要が高まった結果に過ぎない


そして同様の消費抑制と物価上昇の下ぶれは、多くの先進国で共通の現象


3. 佐助[4803] jbKPlQ 2017年9月15日 21:26:55 : ySbuqj2Asc : ywEctn5Dhgs[23]
1%の富みと99%の不幸の社会における

長期の景気下降期には、少子高齢化で雇用や所得が激減し預金金利もゼロなので,社会保障や医療費や食事のために無駄遣いはできなくなる。

政府は社会保障の医療保険と年金の収納を高くし受給率を下げた。しかも預金金利はゼロ。所得がいまより低い時代でも,500万円預けると10年後には1000万円になった。そのために贅沢できた。大量消費・大量生産時代に輸出の神風が吹き,低賃金にもかかわらず結構生活は豊かで旅行も多くできたのです。

ところが,富める者が富 めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちると,トリプルダウン政策と開発・研究・福祉の予算を削り続けた。そのために弱者は節約を余儀なくされた。しかも金持ちが優遇されると,会社は内部留保に走り,カネある人も使わなくなった。

そして完全雇用を前提とするのは誤りであるとの,ケインズの前提反転思考革命によって、理想や義務から解放された。これを悪用した構造改革・規制緩和で格差を拡大させた。


そのために個人が一番関心のある商品に、消費支出を集中させる事が大切となる。

しかも個人は、三度のメシを二度に減らしても購買するので、先覚市場の打撃は軽減される。

カジュアル期(2000-2020年)は、新しいルールを受け入れ、古いルールを破壊する社会的心理が多数派となる。そこで、新しいカジュアル商品と、新しい技術商品の市場の普及が加速される。そのために、先覚商品市場の打撃は、更に軽減される。

例えば
乗用車の購買選択決定要因の比率は、テクノロジーが50%、スタイリング50%である。エレクトロニクス商品の購買選択決定要因の比率は、テクノロジーが75%、スタイリング25%である。新テクノロジーと新スタイリングの商品は、景気後退期でもスーパーバブル期でも、市場の縮小度が軽減され、成長テンポは減速するが市場は拡大する。

事例がある
米国を襲った30年代の大恐慌が、各産業のトップ企業を入れ替え、次の時代をリードする企業を誕生させ急成長させた理由は、以上のとおりである。1950年代以降の世界的企業の多くは、1930年代をチャンスにして登場した企業なのだ。

当時の世界的商品の優位性の国家は米国。

だから、慣習期の商品にあぐらをかき、市場拡大のインパクトのある商品を開発できなかった企業は、縮小&倒産は避けられない。

今回の第二次世界的信用収縮恐慌は,2008年にスタートした。「商品の世界的優位性の国家は日本」だから,あぐらをかいた日本の大企業の消失は避けられない。特に政府が助けた大企業・銀行は消失する運命にある。これは確実にもうすぐくる,逆らえません。

そして耐久消費財市場では「千人の馬鹿がいるから、千台売れても有頂天になるな」と経営者は用心する。学者は「欲望に群がる資本?義の仇花の必要悪」と定義する。

今日では、自動車産業とエレクトロニクス産業と建築産業の三大基幹産業が、国内の好不況の景気循環に影響を与えている。これらの基幹産業の売上と利益の25〜75%をしめる?要な商品アイテムが、ミニバブルとミニパニックを発生させる。それが同期すると、景気後退の谷は深くなる。そして、長期の景気上昇期には、山と谷の期間の比率は3対1となるが、長期の景気下降期には、比率は1対3に逆転する。

すべての経済現象は、結果から観察すると、需要と供給の均衡と不均衡で説明できる。だが、ナゼ需要と供給は、均衡と不均衡の景気循環を発生するのだろうか? すべての経済学者は、この謎解きのために努力した。

アダム・スミスは「神の手」だと解いた。マンガ経済教科書はダーウィンの進化論ばりに「生存競争と淘汰によって需要と供給は自然に均衡されるので、景気は自動的に回復する」と解いた。このような競争と淘汰の常識をもっている大蔵大臣は「貧乏人や中小企業は首をつって死ね(そうすれば淘汰され景気は早く回復する)」と、常々思っているために、ついついホンネの失言をしてしまう。


そして大切なことは,ケインズの前提反転思考革命を悪用した,ケケ中らの新自由主義経済の鼠講や規制緩和や派遣社員化や開発や社会保障の切り捨ての栄器用が大きく響いている。


古典派経済学者たちは「経済学の目的は、貧しさから開放し、格差をなくし、失業をなくし、国と企業と個人を富ませるため」であるという理想を抱いていた。だが、ケインズの前提反転思考革命によって、理想や義務から解放された。

古典経済学の定説・常識の「前提」をケインズは次のように反転させた。

(1)「雇用」について古典経済学は、「完全雇用(労働の需要と供給が必ず均等する)」を前提にしている。だが非自発的失業者(首切られ賃金が低下しても働きたい人)と自発的失業者(賃金よりも仕事の内容を第一に選択する人)が発生するため、完全雇用を前提とするのは誤りである。
(2)「利子」について古典経済学は「貸付資金の需要と供給の均衡が利子を決定する」ことを前提にしている。だが、利子は、流動性の低い投資&貯蓄よりも、流動欧の高い投資&貯蓄を選好して決定される。(日銀のゼロ金利を知ったらどう言うだろうか?)
(3)「貨幣」については長文になるので省く。


4. 2017年9月16日 06:36:54 : 3E5d2h6VWQ : eHnFFADRH3Q[42]
貧しきを憂えず、均しからざる憂う。

5. 2017年9月16日 06:46:52 : TLF7qW7EjA : UkJIa1ilZU4[19]
金貸しが悲鳴を上げているだけではないか。
例えば奨学金を借りてそれに見合う賃金が得られなかった場合そのリスクは借り手が一方的に負担するわけだ。
家だってアメリカでは家を手放せば借金はチャラだが日本では家を失った上負債まで残る。
貸し手に都合がよすぎるのではないのかね。
返せない借金は返さなくても良い仕組みにしろ。
貸した方が悪い。
そうすれば借りたい奴が殺到するだろう。
金利を稼ぐ仕事に群がる奴らが多すぎるのだ。

6. 2017年9月16日 08:58:44 : dKw2CB8aVE : fz3R64SNv0k[1]
船や飛行機は欲望の対象だが役人が規制することで欲望を制限している、
欲望を制限しているのは個人ではなく、政府や役人
沿岸のボートの免許を強制するのは日本だけ、
重要地域以外の沿岸50メートルぐらいは免許不要にするとか規制を緩めれ
消費はもっと広がる、

7. 2017年9月16日 10:51:40 : 1P1Roemzwg : cpeiGfCK_yQ[11]
話をすり替えるでない。

1%側の人間はいくつになろうとまだ欲望を持っている。その欲望とはまだこれ以上貧乏人から金を搾り上げて儲けようとしている。格差は拡大するばかりだ。

大多数の人間の受け取る金を減らし、収入のアップも望めない将来不安の中で暮らさせる。これが消費が伸びない原因だよ。


8. 2017年9月16日 11:02:27 : fYD5SX4mgQ : G61YOtNsHYQ[1]
金を使いたい人間には金を回さず
金を使いたくない人間には腐るほど金が溜まり

9. 2017年9月16日 14:07:17 : 5X7ktLFEHz : @Yy8bGcQgco[90]
1%側の人間というのは欲が有ると言うより、責任感皆無だった故に立ち続けられた有利な立ち位置を有頂天になって利用しまくって、挙句の果てにギャンブル中毒患者になって止められん迷惑な奴やろ。

もう、呆れかえっとるんやけどね。
いい加減ケーザイケーザイとお経唱えるの止めようや。


10. 2017年9月16日 15:19:47 : LHSMhfLcno : cTj_KsH6DrU[223]
 なぜ消費しなければいけない、なぜ成長しなければいけない。戦争や災害で焼け野原となれば当然、消費や成長は大きくなる。当たり前だ。食うものも着るものも家もなにも無いんだから、ジャンジャン作ればバンバン売れる。貧しく不幸なほど、人はモノを必要とする。
 モノが売れない消費が伸びない企業利益もGDPも成長しない、それは平和だと言うことだ。だから資本家やその手先は平和を嫌う。金にならないから。
 

11. 2017年9月16日 15:56:20 : hZkMAewDKg : iJ98jhy96GQ[227]
>なぜか? かねて私が指摘しているように、日本が世界でも類を見ない「低欲望社会」になっているからである。

  バカか? かねて俺が指摘しているように、日本が世界でも類を見ない「低賃金社会」になっているからである。


上記の諸賢の皆様がご指摘されたように、ない袖は振れないからである。

日本の最低賃金は、先進国の中で世界でも最低だ。なぜ最低なのか? それは自公の連中の腐った政治の裏で、アメリカ暗部に日本国民の血税を上納しているのと共に、この腐った連中の臭い息がかかったヤツしか儲けられないように、官、司法、警察までもがグルになり、一般国民によってたかって、身包み財産を奪う泥棒国家だからである。

つまり、腐った連中の臭い息がかからない中小零細企業は、コイツらのカモであり、まじめに働いても稼げないため、そこで働く労働者に払う賃金も先進国の中で最低の賃金しか払えなくなってしまったのである。

中小零細企業が儲かるためにはブラック企業になるしかないが、そこで働く労働者は辛酸を舐めるばかりだ。
かくして、派遣業者などのブラック企業は平蔵出現後ドンドン増えたが、それに伴い国民の幸福度はドンドン下がる一方だ。

そんな世の中で一般庶民がカネをバンバン使うのは、頭がおかしくなったとしか考えられないだろう。
国民が政治の非道さに震えてカネを出し渋っている「低賃金社会」を、「低欲望社会」と綺麗な言葉に差し替える。

大前研一よ。 貴様は、平蔵と同じ御用評論家以外の何者でもない!
 


12. 2017年9月16日 19:02:26 : bVyyZnmK7M : L145asWes3g[7]
大前は 大先輩さ 竹中の

タレントが ウザいCM 気分萎え

宣伝を 派手に打つほど 逆効果

欲望を アベノミクスが 奪い取り

言えないよ アベノミクスの せいだとは

現象を 嘆き蓋する 背景に

受け狙い 焼きが回った 大前も


13. 2017年9月17日 10:23:50 : 4tBUqYXtDY : Y9AGnmStsRo[27]
本当に賃金が低く、仕事の将来や処遇が不安なときに、どう金を使うのか。ない金は使えないし、借金もどこまでしてよいのかわからない。ましてや、モノよりも別のことに金を使いたければ、溢れるモノづくりの企業が利益が上がらないのは当然だろう。企業ももっと社会的な役割を認識し、賃金アップや創造的な商品サービス開発、量アップよりも質と維持を心がけるようなスタイルにしてほしい。

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