★阿修羅♪ > 国際20 > 766.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
脱北者が北朝鮮を揺るがす? 増設された中朝国境の鉄条網が表す金正恩の不安〈AERA〉
http://www.asyura2.com/17/kokusai20/msg/766.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 10 月 06 日 09:53:25: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

          国連の経済制裁が進む北朝鮮の経済や国民生活はどうなっているのか(※写真はイメージ)


脱北者が北朝鮮を揺るがす? 増設された中朝国境の鉄条網が表す金正恩の不安〈AERA〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171004-00000053-sasahi-kr
AERA 2017年10月9日号


 日本列島を越えて弾道ミサイルをどんどん発射し、米国相手に挑発を繰り返す北朝鮮。国連の経済制裁が進む中で、経済や国民生活はどうなっているのか。

 今年7月下旬、アジアプレス大阪事務所代表の石丸次郎さんは、中国・遼寧省丹東市を訪れた。国境となっている鴨緑江の対岸は北朝鮮だ。平安北道朔州郡の青水里付近にあたる。岸辺では北朝鮮の男性らが、川の水を使って洗濯をしていた。

 のどかに見える風景とは裏腹に、国境地帯はピリピリとした緊張に包まれていた。鴨緑江に沿って鉄条網が果てしなく設置され、国境警備の兵士があちこちに立つ。川に出ることができるのは、国境警備隊の許可を得ている人たちだけだ。

「北朝鮮側には鉄条網なんて、ほとんどなかった。それが国境のほぼ全域に張られだしたのは、金正恩政権になってから。脱北者や密輸が多い最上流の地域では、鉄条網に高圧電流を流し始めた場所もある」

 と、石丸さん。「この政権下で、明らかに国境警備の質が変わった」と強調した。

 中国との国境地域は、密輸をしたり、国外へ逃げた脱北者からの送金を受ける代理業を請け負ったり、何かと現金が落ちる地域だった。それも国境警備の強化によって、かつての潤いは見られなくなっている。

 石丸さんによると、警備強化の背景には、脱北者問題がある。累計3万人を超えた韓国への脱北者の一部が、本国の親族らに、北朝鮮当局では監視が徹底できない中国通信網を使った携帯電話を裏ルートで渡して、連絡を取り合う。その結果、「呼び寄せ型」の脱北が増えた。韓国と北朝鮮の間に、ヒト、カネ、情報が行き交う秘密の情報ルートができたことになり、金正恩政権にとっては、体制を揺るがしかねない脅威に映った。これが「脱北は、ほぼ不可能になった」と石丸さんが言うほどの厳しい国境警備につながった。

 変化はほかにもある。これまで約900人の一般国民に取材をし、今も約10人の協力者が北朝鮮にいる石丸さんが最後に同国へ入ったのは98年。大規模な飢餓が起き、数百万人が命を落とした時期だ。それがいまでは、飢えで命を落とす人はほとんどいない。食事も粗末な雑穀だったのが、白米を食べられる日が増え、年1度の肉が月1で食べられるようになった。

●国に頼らず自分で稼ぐ

「その日暮らしの貧しさは今もあるものの、飢餓の時代と比べたら、すごい変化が起きた。配給システムから切り捨てられた庶民が自力で生活水準を上げてきた結果が、北朝鮮の経済成長の根っこにある。金正恩氏の経済政策や労働党の指導の結果だとは、誰一人、思っていない」(石丸さん)

 だからこそ、体制への依存や忠誠はますます薄れていく。

「自立し、自分の頭と足で稼ぐという考えになるので、意識も国家統制から離れていく。これは、とても明るい材料だと思う」(同)

 庶民の面倒を見ることをやめた体制が、核・ミサイル開発に巨額の国家予算をつぎ込んでいることに、「人民無視だ」という声は多い。だが、経済制裁の影響が出ているという報告は、現時点で協力者から届いていない。それでも石炭や鉄鉱石、海産物などの輸出が禁止されると、仕事を失う人が増え、景気は徐々に悪化していく。そう、石丸さんは見ている。

 庶民生活の間に市場経済が浸透する一方で、いまも体制の統制下にある軍人や警官、役人の生活は、安い月給と粗末な配給に苦しめられている。とても生活できず、庶民に賄賂を強要し、搾取を繰り返すなどの腐敗が常態化。軍では、将校らが軍備品や食糧を横流しして換金するため、末端の兵士たちは食べるものがなく、栄養失調で飢えている。とても戦える軍隊ではない。国に納める一定のノルマ分以外の余剰分は自由に販売できる裁量権を与えられた農民も、結局はノルマがどんどん上がり、余剰分どころか、農民自身が食べる量を確保することにも困窮している状況だという。

 国際社会の圧力を無視して核・ミサイル開発に突き進む金正恩政権。その足元では、「食べさせてやるから言うことを聞け」という仕組みが崩壊し、新しい生活の形を自力で模索する庶民の活力が、少しずつ芽生え始めているように見える。(編集部・山本大輔)


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際20掲示板 次へ  前へ

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際20掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
国際20掲示板  
次へ