第一組合は経営者と真っ向から闘い、賃上げと労働時間短縮などの労働条件を勝ち取る。これでは負けると、経営者は自ら息のかかった連中を使って「まやかしの労働組合」を作らせた。それが第二組合である。日産の塩路が有名だが、労働組合幹部なのに首相が乗っている日本の最高級車ニッサン・プレジデントに乗り、ヨットを所有する「労働貴族」であった。

我々は国鉄の分割解体に反対して、命を張って闘ってきたのに、動労の松崎は我々を裏切り、支配階級側に寝返った。それからと言うもの、国鉄は不正選挙で空前の議席を得た自民党勢力によって無残にもバラバラにされてしまった。それでも当方は鉄道にしがみついたが、JRは年々重労働化していき、疲れが取れなくなってしまった。当方、挫折して仕事を投げ出し海外逃亡。あのままでは死ぬと思ったからだ。詳しくは書かないけど。

それで外国で結婚したけど、彼女は当方の闘ってきた道を正しいと絶賛してくれた。権利は闘って勝ち取るものだと。さすが革命を経験してきた欧州人の考え方は、歴史に形成されただけあって、揺るぎないものがある。

●経営者にベッタリの第二組合が支配した企業は、ダメになる宿命である。あの日産自動車など、ダメダメ企業の典型だ。トヨタに対抗して多くの車種をラインナップし、どれも4年ごとに一新するフルモデルチェンジを繰り返した挙句、有利子負債が爆発寸前まで行き、ルノーに会社身売りしたじゃないか。ここまで経営悪化したのに、第二組合は何も会社の方針に反対してこなかった。これは経営陣と同罪だということになる。

東芝だって原子力事業に傾注しすぎた挙句、帝国主義者どもにウェスチングハウスを買わされ、会社の負債は爆発状態になってしまった。第二組合が会社の経営方針に何の反対もしてこなかったからじゃないか。

民営化された郵便局だって、オーストラリアの運輸会社トールを買わされ、膨大な赤字を出しているが、ここの組合も第二組合である。かつては社会党支持の総評加盟の全逓が頑張っていたが、アメリカCIAの工作資金で社会党から造反させて結成させた民社党を支持する同盟の全郵政が全逓を吸収合併したそうじゃないか。
(註　外国から見た日本の実情は分かりませんけど。)

●連合など、労働組合連合体ではない。支配階級が労働者を強制奴隷労働させるためにつくった、偽の労働組合連合体なのである。それを解体しない限り、日本に未来はない !