東方フォーラムでプーチンとビジネスが始まる。そっちが大事だ。

日米韓のビジネスも済んだようだし、ＢＲＩＣＳもおわりだし、

ミサイルは意味がねえ。

東京新聞望月衣塑子記者から

官邸と産経新聞の対応に、思わず仰け反った。この国の中枢部は、不都合な真実を追及しようとする記者さえも、排除したいのだろうか。菅長官の夏休みの休暇後は、会見を「公務があるのでご協力を」と質問を制限するようになり、森友・加計問題では、何一つ真摯に説明責任を果たそうそしていない、状況が続いている。
官邸広報が注意文書を送ってきた背景には、朝日新聞の南彰記者の質問を皮切りに、私やジャパンタイムズの吉田玲滋記者が、普段、私邸に宿泊を続ける安倍首相が、北朝鮮のミサイル発射前夜に、二回連続して、公邸に泊まったことを追及したことが背景にあるのではないかと思われる。
発射当日は、発射後、内閣官房を経てJアラートが6:02に作動。Jアラートは12道県に鳴り響き、JR東日本は新幹線を止めた。テレビは全局、朝の番組が北朝鮮のミサイル発射のニュースに切り替わり、新聞、ラジオなどのメディアもこぞってその対応に追われた。北海道、青森、宮城、福島の4校は休校になり、まさに「緊急事態」の様相だった。
8月31日、9月1日の両日にわたって、公邸宿泊を「ミサイル発射前夜から知っていたのか」「知っていたら何故前夜に国民に知らせる必要はないと判断したのか」「日本の領土、領海、領空に影響がないと前夜に判断したからか」。誰もが知りたいであろう疑問をそのままぶつけた。
菅長官は「最大限の国民の安全・安心を守るのが政府の宿命。機微にわたることについてこの場で発言を控えるのは当然のこと」、「万全の体制で臨んでいる」としながら「北朝鮮という国、性善説のような質問ですけど、何をしでかすかわからない国じゃないですか」などと冷静さを欠き、質問の趣旨から逸れた回答に終始した。
なお、発射当日は、TBSのひるおびの時事通信解説委員の田崎史郎氏が「ミサイル発射を事前に知ってたから公邸に泊まったんだろう」と発言、元自衛官のコメンテーターの方も「アメリカから情報を事前に得ていたはず」と話している。
9月2日の日本テレビのウェークアップでは、辛坊治郎アナが森本元防衛大臣に「総理は前夜にミサイルを知ってたのではないか？」と質問。森本元大臣は「そんなことはないが、アメリカからの情報から総合的に公邸に泊まる必要があると判断された」と発言した。
私は田崎氏や辛坊氏と同じ疑問を投げたまでだが、ある議員からその後「公邸宿泊の質問が官邸の逆鱗に触れ、FAXでの注意文書となったのでは」と指摘を受けた。もしそうならば、田崎氏や辛坊氏さえ疑問に思った質問が、何故、逆鱗に触れたのか、政府として公表したくない事実が質問の中に含まれていたのだろうか。これはあくまでも推測だが。
実際、質問後、安倍総理は、私邸に何度か戻りながらも、公邸での宿泊を続けている。
8/9日に大学設置審議会が、獣医学部設置の判断を保留の方針を決めたとのNHK報道を受け、東京新聞も含めた全社が「判断保留へ」を後追いした。文科省の正式決定は25日だったが、私はそれを知らず、既報の審議会が保留の方針を決定したことを持って、「保留を決めた」と質問を投げた。
私の落ち度はあったが、保留の方針が審議会で決まっていた段階で、その質問が「未確定な事実や単なる推測に基づく質疑応答がなされ、国民に誤解を生じさせるような事態は断じて許容できない」という非難にまで繋がるのだろうか。
官邸FAXのコメントは、ミサイル前夜の公邸宿泊の政府判断の内実を知ろうとしたことへの警告ではないのか。だとしたら、そこに何か不都合な真実があったのだろうか。これはあくまでも推測に過ぎないが、「保留決定」と投げかけた質問に対する、官邸の注意文書の内容はあまりにもそぐわないと感じている。