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米景気の山は来春か、ドル円が失う上昇力 日銀は超長期債の買い入れ縮小か パウエル・プット米株式市場を救う−これが最後にな
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/665.html
投稿者 うまき 日時 2018 年 11 月 29 日 17:20:26: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

(回答先: 世界経済は「岐路」と習近平主席−自由貿易か保護主義か 中国への借金はモルディブ困惑と警戒 中国「大きすぎてつぶせない問題 投稿者 うまき 日時 2018 年 11 月 29 日 16:43:19)

外為フォーラムコラム2018年11月28日 / 19:10 / 2時間前更新

米景気の山は来春か、ドル円が失う上昇力

亀岡裕次 大和証券 チーフ為替アナリスト
4 分で読む

[東京 28日] - このところ米国の株価や長期金利が下落し、ドル円を押し下げている。背景にあるのは景気減速への懸念で、米国の経済指標や企業業績に弱さが見えるようになってきた。

米金融当局者は景気見通しに慎重な姿勢を見せ始め、市場も利上げ期待を後退させている。「ねじれ議会」となった中間選挙後のタイミングで米株や長期金利が下げに転じたことから、トランプ政権の政策遂行能力が低下することへの懸念も一因なのかもしれない。

米国の経済成長は、すでに鈍化している。実質国内総生産(GDP)の伸び率は、2018年4―6月期のプラス4.2%(前期比年率)から、7―9月期はプラス3.5%に低下した。高水準の成長率だが、押し上げたのは在庫の増加で、その寄与度はプラス2.07%。在庫増減を除く最終需要の伸び率はプラス1.4%にとどまる。4―6月期の最終需要がプラス5.4%の高成長だった反動もあるが、7・四半期ぶりの低成長となった。

最終需要が減速した原因は、輸出から輸入を差し引いた純輸出と設備投資、そして住宅投資にある。

<輸出減少は続く>

GDP成長率への寄与度が最も低下したのは、純輸出だ。4―6月期のプラス1.22%から7―9月期にはマイナス1.78%まで落ち込んだ。輸出減少と輸入増加が原因で、このうち輸出は今後も減少が続きそうだ。需要減速を反映して世界的に製造業購買担当者景気指数(PMI)が低下しているうえ、ドル実効為替レートが上昇傾向にあり、米国の輸出環境が厳しいからだ。米製造業の輸出受注指数は10月、大幅に低下した。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、世界経済に減速の兆しがあることを懸念材料として挙げている。成長率に対する純輸出の寄与度がさらに低下し続ければ、米国の国内需要に悪影響を与えやすいため、警戒しているのだろう。

米景気が世界経済の減速を受けて弱まれば、米金利やドルの上昇力が相対的に衰えることにもなるはずだ。実際、債券利回りにはそうした動きがみられる。一方、ドル高が明確に鈍化しないのは、英国の欧州連合(EU)離脱問題(ブレグジット)などによる欧州通貨安が作用しているためだ。

<減退する企業の設備投資意欲>

GDP成長率への寄与度が2番目に大きく低下したのは、設備投資だ。4―6月期のプラス1.15%から7―9月期にはプラス0.12%へと低下した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明は、「家計支出と企業の設備投資は力強く伸びた」(9月26日)から、「家計支出は引き続き力強く伸びたが、企業の設備投資の伸びは今年早い時期の急速なペースから緩やかになった」(11月8日)へと変わり、設備投資の判断は下方修正された。

10月の米供給管理協会(ISM)製造業新規受注指数は、17年4月以来の水準まで低下。設備投資の減速が影響しているようだ。設備投資の先行指標とされる航空機を除く非国防資本財の受注は、3カ月移動平均の前月比が10月にマイナスへと転じている。法人税の減税による増益効果が薄れる一方で、貿易摩擦や海外経済の減速から景気不安が台頭し、米国企業の設備投資意欲が減退しているように見える。

<雇用もペースダウンか>

米国企業の雇用意欲が減退していることをうかがわせる動きもある。毎週発表される新規失業保険申請件数は、9月半ばにかけて20万2000人まで減少したが、その後は22万4000人に増加している。5月以来の高水準だ。

転職のために自発的に離職し、失業保険申請が増えるケースもあるので、一概に雇用鈍化の兆しとは言い切れない。だが、雇用者数の比重が大きい非製造業の景況指数や雇用指数が、9月をピークに悪化に転じつつあることも合わせて考えると、やはり雇用鈍化の兆しである可能性が高い。

10月の非農業部門雇用者数は25万人増と強い伸びを示したが、今後は増加幅が縮小することもあり得る。雇用が鈍化すればFRBは利上げの継続に慎重な姿勢を示す可能性があり、米長期金利とドル円の下落を招くかもしれない。

住宅投資も、わずかながらGDP成長率への寄与度が低下している。4―6月期のマイナス0.05%から、7―9月期はマイナス0.16%へと下がった。特筆すべきは、18年に入って3・四半期連続でマイナスになっていることだ。輸出や設備投資に先行し、いち早く減速し始めた需要項目である。

住宅市場は価格が高止まりしているうえ、ローン金利の上昇もあり、販売が減少している。10月の米中古住宅販売件数は7カ月ぶりにプラスに転じたが、3月から9月までに減少した分の15%を取り戻したに過ぎない。戸建て住宅販売や住宅建設許可件数は10月も減少し、住宅市場指数は11月に大幅に低下するなど、住宅投資は先行きも明るくなさそうだ。FRBのパウエル議長は、弱まる住宅セクターの動向を注視していると述べている。

<好調な個人消費も要注意>

唯一好調を維持しているのが個人消費だ。GDP成長率への寄与度は、4―6月期のプラス2.57%に対し、7―9月期はプラス2.69%となり、ここ最近で最も高い水準となった。米株価指数が9月から10月初めにかけて最高値を更新し、資産効果が拡大したことが大きく影響しているのだろう。

その後、株価指数は下落に転じている。27日時点のダウ工業株30種は9月末から6.5%、S&P総合500種は8.0%、ナスダック総合指数は12.0%それぞれ下落している。株安を反映するように、米ミシガン大消費者信頼感指数も10月、11月と2カ月連続で低下している。

11月以降、雇用が鈍化すれば、それも消費支出を抑える要因となる。米感謝祭の連休中、ネット通販の売上高は前年を上回ったものの、実店舗の客数は前年を下回ったようだ。米個人消費には不安材料も出てきており、今後の動向に注意が必要だろう。

09年6月を底に始まった米景気の拡大は、18年11月で113カ月が経過した。19年6月まで拡大が続くと、過去最長だった1991年3月から01年3月までの120カ月に並ぶ。当時は景気の山が01年3月、その7カ月前の00年8月にS&P500がピークアウトした。

18年9月にS&P500がピークアウトしていたとするなら、米景気は19年4月にピークアウトするかもしれない。米経済減速によるリスクオフや金利の低下で、ドル円は上昇力を失う可能性がある。

(本コラムは、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

(編集:久保信博)

亀岡裕次氏(写真は筆者提供)
*亀岡裕次氏は、大和証券の金融市場調査部部長・チーフ為替アナリスト。東京工業大学大学院修士課程修了後、大和証券に入社し、大和総研や大和証券キャピタル・マーケッツを経て、2012年4月より現職。
https://jp.reuters.com/article/column-forexforum-yuji-kameoka-idJPKCN1NX0Z5


 

 


 

 

 


 


日銀は超長期債の買い入れ縮小か、

値動き拡大と金利低下の緩和狙う

野沢茂樹
2018年11月29日 7:00 JST
• 超長期債のオペを月4回に削減、前月比1500億円減額との見方
• 中長期オペの回数減らしたがうまくワークしているーメリル日本証

日本銀行は30日に来月の国債買い入れオペの運営方針を公表する。世界的に金利低下が進むタイミングに加えて、市場の流動性を回復させるために超長期国債の買い入れ規模を縮小するとの見方が有力視されている。
  12月のオペ方針について、残存期間「10年超25年以下」と「25年超」の購入回数を今月より1回少ない4回にするとメリルリンチ日本証券やみずほ証券、BNPパリバ証券、野村証券は予想する。
  メリル日本証の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、超長期債のオペ回数が中期債と同じ月4回となれば「ほぼ1週間に1回という座りのいいペースになる」と言う。みずほ証の丹治倫敦チーフ債券ストラテジストも、オペ回数減で「市場で日銀に依存しない取引の余地が広がって値動き幅の拡大と流動性の向上のほか、超長期金利の低下を和らげる効果も見込める」とみる。
  日銀は9月から中期債と長期債の購入回数を5回に削減し、今月からは需給が逼迫(ひっぱく)する中期債をさらに4回に減らした。しかし、実質の買い入れ額の削減にもかかわらず、世界経済の減速懸念の強まりを受けて金利低下が進んでいる。米10年物国債利回りは節目の3%目前まで低下し、日本では新発20年国債利回りが約3カ月ぶりに0.6%割れの水準まで下げた。

  メリル日本証の大崎氏は、「これまで中期債・長期債の買い入れ回数を減らしてきたが、それで相場は荒れておらず、うまくワークしている。回数を減らして1回当たりの金額を増やす手法が日銀にとっても市場にとっても心地良いようだ」と言う。
  残存期間「10年超25年以下」の1回当たり購入額は現在1800億円、「25年超」は500億円。日銀は中期債と長期債では回数減による月間の減額幅を抑えるため、1回当たりの金額を増やした。今回は減額を続ける方針を示すために「10年超25年以下」を2000億円への小幅増とし、「25年超」は据え置くと4社は予想。月間購入額は両ゾーンの合計で1500億円減る見込みだ。
  BNPパリバ証の井川雄亮債券ストラテジストは、今後も「隙あらば減額していくだろう」とし、「日銀としてはオペの存在感がどんどん薄れていくのが理想ではないか」とみている。
日銀国債買い入れの年限別月間回数
8月 9月 10月 11月
1ー5年 6 5 5 4
5ー10年 6 5 5 5
10年超 5 5 5 5
  日銀は金利操作の対象となっている長期債が含まれている残存期間「5年超10年以下」の国債だけは、10年利付国債の入札翌日にも買い入れを実施している。
  中期債と超長期債については今月から入札の数日後へと間隔を空けたが、BNPパリバ証やメリル日本証は今回のオペ運営方針では「5年超10年以下」の変更はないと予想。大崎氏は「いずれは変えるにしても、今回は守る可能性の方が高い」とみている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-28/PIUN1N6KLVR701?srnd=cojp-v2

 


「パウエル・プット」米株式市場を救う−これが最後になる可能性
Luke Kawa
2018年11月29日 14:47 JST
市場が織り込む来年の利上げ幅、さらなる圧縮の余地はわずか
最後1回の利上げ見通しまでなくすような変化、議長には見込まれず
米株式市場にとって、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が果たした救世主の役割は1回だけで終わる可能性がある。


パウエルFRB議長フォトグラファー:Mark Kauzlarich / Bloomberg
  28日にパウエル議長が2019年の利上げ回数に関する発言のトーンを和らげたことを受け、トレーダーが織り込む来年の利上げ幅は大幅に圧縮された。ユーロダラー先物18年12月限と19年12月限のスプレッドは一時、1回の利上げに相当する25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を下回る場面があった。

  28日の市場取引を悲観的に見れば、トレーダーが織り込む来年の利上げ幅予想のさらなる圧縮の余地はもうあまりないということになる。さらに悲観的な見方が強まるとしたら、それには景気下降見通しが伴う必要があるかもしれないが、これはリスク資産にとっては到底好ましいものではない。

  現在のところ、米株式市場は米金融当局がより慎重になっているとの見方を好感している。インフレ調整後の米国債利回りの低下はS&P500種株価指数の3月以来の大幅上昇を後押しした。ユーロダラー先物19年12月限の取引高は、中立金利まで「長い道のり」があると議長が発言し、リスク資産からの撤退を引き起こした10月3日以来の規模に膨らんだ。

  ウィーデンのチーフ・グローバル・ストラテジスト、マイケル・パーブス氏は、「ゴルディロックス(適温)状態に戻ることが話題となっている」とした上で、「まずまずの成長と、友好的な金融当局。そうだ、これが株の合理的な反応だ」と述べた。

  しかし、この「パウエル・プット」も一回行使されただけで、もう尽きてしまう可能性がある。マニュライフ・アセット・マネジメントのマクロ戦略責任者フランシス・ドナルド氏は、「市場が織り込む残りの最後1回の利上げ見通しまでなくすような劇的な変化をパウエル議長について想像するのは難しい」と指摘。「市場はハト派的な金融当局や20カ国・地域(G20)首脳会合の思わしくない結果といった可能性に加え、成長鈍化も織り込み済みであり、下振れよりは上振れのサプライズの余地の方がはるかに大きい」と述べた。

原題:The Powell Put Saving Stocks Is Exercised and May Be Exhausted(抜粋)https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-29/PIXSNY6KLVR701?srnd=cojp-v2


 

パウエルFRB議長、来年の利上げ回数予測引き下げの可能性に道開く
Rich Miller、Christopher Condon、Jeanna Smialek
2018年11月29日 11:19 JST
12月FOMCで来年の利上げ回数予測が3回から2回に減る可能性
現在の金利は中立レンジを「わずかに下回る」と議長は発言

パウエルFRB議長 Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は28日、来年の利上げ回数見通しについて、連邦公開市場委員会(FOMC)参加者が下方修正する可能性に道を開いた。

  パウエル議長はエコノミック・クラブ・オブ・ニューヨークで講演し、一連の米利上げにより金利は米経済成長を加速も減速もしない中立の推計レンジを「わずかに下回る」水準になったと述べた。また、米経済への利上げの影響について、まだ完全には顕在化していないと指摘した。

  パウエル議長の発言は、先月の発言に比べトーンを和らげたものと受け止められ、米株式相場を押し上げた。前日にはトランプ大統領が再び利上げを批判していた。


  9月に発表されたドット・プロット(金利予測分布図)の中央値を見ると、FOMC参加者は来年に0.25ポイントの利上げが3回行われると予想していた。ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドール氏は12月18、19両日に開催されるFOMCで示される最新予測では来年の利上げは2回とされる可能性があると指摘。「もはや中立水準まで利上げを断行するというわけではない」とし、「近づくにつれて進路のぶれも若干大きくなる」と述べた。

市場の反応
  トレーダーが利上げ回数見通しを後退させる中、S&P500種株価指数は2.3%高と、3月以来の大幅上昇となり、2年物米国債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。先物取引が織り込む来年の利上げ幅は25bpと、利上げ1回分に相当。外国為替市場では、ドル相場のピークに近づいている可能性があるとの見方をトレーダーが強める中、一次産品生産国と新興市場の通貨が上げをけん引した。

  大方が予想する12月の利上げによりフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは2.25−2.50%になり、9月にFRB理事と連銀総裁が推計を示した中立金利レンジ2.5−3.0%の下限に達する見込み。

  パウエル議長は米経済については堅調な伸びと低失業率、2%の当局目標近辺のインフレ率が続くとして楽観的な姿勢を保ち、「この見通しに関しては好ましい点が非常に多い」と話した。ただ、「政策に既定路線はない」として、情勢が予想を大きく外れて展開する可能性に注意を促した。

  パウエル議長は2週間前、来年の米経済成長を阻害しかねない要因として、海外の需要鈍化や米国内の財政刺激効果の減退、過去の利上げが効き始める可能性の3つを挙げていた。

エコノミストの見解
  来年の利上げ回数について、エコノミストの見解は分かれている。ゴールドマン・サックス・グループとJPモルガン・チェースのエコノミストは4回と予測しているが、モルガン・スタンレーとシティグループは2回だ。ブルームバーグ・エコノミクスは3回とみている。

  アマースト・ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は顧客に対し、パウエル議長の講演の「幾分ハト派色が強まったトーン」に市場は過剰反応していると指摘した。パンセオン・マクロエコノミクスのイアン・シェファードソン氏は、パウエル議長がFOMC参加者の金利予測の「差し迫った変更を示唆」しているとは思わないと記した。

  パウエル議長は10月3日に、米金融政策は恐らく「中立まで長い道のり」があるが、最終的には引き締め的になる必要があるかもしれないと述べ、投資家の間に不安が広がった。FRBウォッチャーの多くはこのコメントには特に目新しい点はないと見なしたが、多数の投資家は利上げサイクルの終了はかなり先になると示唆したものと受け止め、株価は下落した。

  ソシエテ・ジェネラルの米国担当エコノミスト、オメイア・シャリフ氏は28日の顧客向けリポートでパウエル議長の10月のコメントについて、「新人ならではの失敗」だと指摘した。

  元連邦準備制度エコノミストで、現在はコーナーストーン・マクロのパートナーを務めるロベルト・ペルリ氏は顧客に対し、「十分に吟味して草稿を準備したスピーチと、原稿なしのフリートークは大きな違いがある」と述べた上で、「金融当局は経済を意図的に減速させるところまで断固として引き締めを続けるという懸念が解消されたため、市場に安心を与えるメッセージ」となったと説明した。

原題:Powell Opens Door to Possible Pullback in Fed Rate-Hike Outlook(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-29/PIXJNK6S972B01

日本株続伸、パウエル発言で米金利の先高観後退ーサービスや機械高い
河元伸吾
2018年11月29日 8:00 JST 更新日時 2018年11月29日 15:12 JST
米政策金利は中立レンジをわずかに下回る水準ーパウエルFRB議長
米経済は堅調な成長続くと議長、為替のドル安・円高は重し

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
29日の東京株式相場は5営業日続伸。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利上げの打ち止めが近いことを示唆し、金利上昇を背景とした景気不安が後退した。サービスや機械、医薬品などが高い。

TOPIXの終値は前日比5.81ポイント(0.4%)高の1659.47
日経平均株価は同85円58銭(0.4%)高の2万2262円60銭
  パウエル議長は28日の講演で、政策金利が中立レンジを「わずかに下回る」水準にあるとの見方を示した。米経済は堅調な成長が続くと自身を含めた政策当局者は引き続き予想、漸進的な利上げが経済に及ぼす影響は不確実だとした。利上げ休止期待で米S&P500種株価指数は2.3%高と、3月26日以来の大幅高だった。
FRB議長講演の記事はこちらをご覧ください

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストはパウエル議長の発言について、「米国の過度な金利引き上げに対する警戒感が緩み、米国経済が腰折れせずに堅調が続くことが期待される」と述べた。金利の先高観が後退してドルが売られたことで「新興国通貨が下落せず、減速気味な世界景気への不安が薄らいだ」とみていた。

  日経平均は取引開始直後に前日比1.2%高の2万2437円まで上げた。ただ、為替市場で円が次第に強含んだことに伴って、午後に0.3%高まで上げ幅を縮小した。市川氏は「米金利高で買われていたドルが売られ、円高に推移したことが株式相場の重しとなった」と指摘した。ドル・円相場は1ドル=113円20銭台まで円が強含んだ。


東証33業種ではサービス、石油・石炭製品、医薬品、非鉄金属、機械が上昇率上位
国内長期金利の低下で利ざや改善期待が後退した保険が下落、小売や食料品、パルプ・紙も安い
東証1部の売買代金は2兆5304億円
値上がり銘柄数は1301、値下がり銘柄数は730
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-28/PIXD3W6S972C01?srnd=cojp-v2


リスクアービトラージ「草分け」流れくむグラス、ヘッジファンド閉鎖
Saijel Kishan
2018年11月29日 14:22 JST
グラス氏のM&Aリスクアービトラージ戦略に基づく投資を行った
イベントドリブンの年初来の運用成績は1.9%とS&P500下回る
2000年にスタートし、マーティン・グラス氏が採用した合併・買収(M&A)リスクアービトラージ戦略に基づく投資を行ってきたヘッジファンド運営会社グラス・キャピタル・マネジメントが、思うように利益を出せず、運用していたファンドを閉鎖する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  非公開情報であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、ニューヨークに拠点を置くグラス・キャピタルは、ファンドを最終的に閉鎖することを投資家に今月伝えた。監督当局への届け出によれば、借り入れを含む昨年末時点の運用資産額は15億ドル(約1700億円)。ショーン・ダニー最高投資責任者(CIO)は、コメントを控えている。

  グラス氏の父、ジョゼフ・グラス氏は、ウォール街でも有名なリスクアービトラージ投資の草分けとして知られ、グラス・キャピタルはその流れをくむ。ジョゼフ氏が創業したグラス・パートナーズには、ヘッジファンド運営会社ポールソンを後に設立する資産家のジョン・ポールソン氏もかつて勤務していた。

  HFRIイベントドリブン指数によれば、スピンオフ(分離・独立)や経営陣の交代を含むコーポレートイベントを見込んだ投資を行うイベントドリブン・ファンドの年初から10月末までの運用成績はプラス1.9%と、S&P500種株価指数のリターン(3%)に届いていない。

原題:Gruss Capital Is Said to Wind Down Hedge Funds After 18 Years(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-29/PIXRZP6S972M01?srnd=cojp-v2
 

 


トップニュース2018年11月29日 / 06:01 / 5時間前更新
米FRB議長、利上げ終了の前倒し示唆か:識者はこうみる
3 分で読む

[29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は28日、政策金利が中立金利を「若干下回る」水準にあるとの認識を示した。2カ月足らず前には、中立水準にはおそらく「程遠い」との見方を示しており、利上げ終了時期が早まった可能性を示唆したもよう。

市場関係者のコメントは以下の通り。

●利上げ継続に慎重、NY連銀総裁発言が鍵

<三菱東京UFJ銀行 シニアマーケットエコノミスト 鈴木敏之氏>

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が言及し、市場が大きく反応した中立金利を「若干下回る(just below)」という表現は、27日の講演でクラリダ副議長も使っていた。

利上げが行われるであろう12月会合を前に、正副議長が続けて同じ表現を使ったということは、FRBが周到な準備を進めているとみられる点で重要だ。

30日には、同じく副議長を務めるニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が講演を行う。どういった表現を使うかまだわからないが、中立金利が見えてきた中で利上げを続ければ、金融引き締めに入ってしまうので、そこまではまだ決めていないと、FRBは伝えているのだろう。

ただ、もし前日の市場反応がFRBの思い通りでなかったとしたら、ウィリアムズ総裁は表現を修正してくるだろう。前日の米株急騰を良しとするかは不透明で、ブレーキをかけるような言い方になるかもしれない。

次回の米利上げは12月と予想しているが、来年は3月の1回のみで終わる可能性も見ておく必要がある。

●日本株には中立か若干プラス、急激な円高見込みにくい

<大和住銀投信投資顧問 シニア・エコノミスト 門司総一郎氏>

日本株にとっては中立ないしは若干プラスとみている。為替が円高に振れる可能性があるので、そこはマイナス要因。一方で新興国通貨への恩恵は大きい。来年の米国の利上げ回数については、少なくとも2回はあると思うが、来年半ばの利上げ終了を織り込みにいく形になるだろう。ただ利上げ打ち止めという要因だけで、ドル/円が105円まで円高に振れるということも見込みにくい。

そもそも市場は好材料を無視しすぎていた。日本企業の決算は終わってみればまずまずだったが、一部の悪い決算発表に反応する形で日本株は割安感が強まっていた。貿易摩擦も、米中が交渉をするための項目を事前に出していること自体がプラスだ。トリガーさえあれば修正の動きとなりやすく、潜在的に株価が上昇する余地は大きい。20カ国・地域(G20)首脳会議で米中が完全に決裂したということにならなければ、イベントをこなしたことになり、日本株のさらなる上昇が見込まれる。

●マーケットは過剰反応

<みずほ証券 チーフ債券ストラテジスト 丹治倫敦氏>

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がFRBの利上げサイクルはこれまでの想定より早い時期に終了する可能性があると示唆。また、約2カ月前には政策金利は中立金利から「程遠い」水準にあるとしていたが、政策金利は予想される中立金利を「若干下回る」水準にあるとの認識を表明した。

FRBはこれまでも3%近くが中立金利だとしてきたことや、声明文から「緩和的」との文言が削除されるなどメッセージを出してきた。市場では講演内容はハト派的と捉えられたようだが、個人的にマーケットは過剰反応とみている。

パウエル議長の講演を受けて、米株式市場は強く反応したが、米債市場のイールドカーブはスティープ化したものの比較的小幅な動きにとどまったことから円債市場への影響は限られそうだ。

●将来的な利上げ回数の下振れ示唆、歓迎すべきこと

<クレセット・ウエルスアドバイザーズ(シカゴ)の最高投資責任者(CIO)、ジャック・アブリン氏>

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は政策金利は中立レンジを若干下回ると指摘した。中立水準に近いと認めたわけで、将来的な利上げの回数が市場で考えられているほど多くない可能性が示唆された。文言が変更したことは確かで、投資家にとっては歓迎すべきニュースだ。

これによりリスク回避の妙味が薄れ、株式投資といったリスクテイクの魅力が増した。

政策調整を今日実施しても、その影響が感じられるまでにはしばらくかかるということにも注意を促す内容だった。ここから推定されるのは、FRBがかなり漸進的な姿勢を取るということだ。FRBは株式市場のボラティリティーにやや感度が高いようだ。トランプ大統領に耳を貸しているかどうかはわからない。

●利上げ休止示唆か、想定下回る可能性

<サントラスト・アドバイザリー・サービシズ(アトランタ)の米国マクロ・ストラテジスト、マイケル・スコルデレス氏>

政策の道筋をあらかじめ定めていないとの文言が重要だ。米連邦準備理事会(FRB)が必要なら(利上げを)休止するという、やや明確なシグナルを市場に送った可能性がある。データ次第という姿勢は市場が聞きたかったポイントだ。

(利上げは)機械的な操作で行うものではない。インフレ動向や成長指標、諸外国の動向はどうか。何か他の動向が鈍化すれば、想定したほど多く利上げを行う必要もない。2019年に(予想どおり4回の)利上げに踏み切るかは疑わしい。2、3回にとどまる可能性もある。

●利上げ、年内あと1回・来年2回となる可能性

<チャールズ・シュワブのトーレディング&デリバティブズ・バイスプレジデント、ランディ・フレデリック氏>

政策金利が中立金利を若干下回る水準にあるとのパウエルFRB議長の認識を受け、市場は金利が3%を超えることはないと解釈したと考える。

あと1回(0.25%ポイント)の利上げで、金利は2.5%となることから、来年の利上げは2回のみとなる見通しだ。これはトランプ大統領を満足させる可能性がある。

●市場やトランプ氏の要望に応えた格好

<ブルーダーマン・アセットマネジメント(ニューヨーク)のオリバー・パーシュ氏>

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は今回の講演で、従来の金利見通しがおそらく積極的過ぎたと認めつつ、利上げペースの減速に含みを残した。そういう意味で、議長はまさに市場やトランプ大統領が欲しがっていたものを与えた格好だ。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げとともに、打ち止めに向け何らかの手掛かりが示されるだろう。声明では通商や関税と経済成長への影響に関する記述が増えると予想される。バランスシートの圧縮やその見通しの変化については依然不透明感が根強い。

*コメントを追加しました。
https://jp.reuters.com/article/instantview-fed-idJPKCN1NX2QE

 

コラム2018年11月29日 / 13:27 / 11分前更新

金融安定に胸張る米FRB「リスク軽視」の恐れ
Gina Chon
2 分で読む

[ワシントン 28日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米連邦準備理事会(FRB)が28日公表した金融システムに関する初のリポート「金融安定報告」は、いくつかの不安要素に関して深刻にとらえていない。

パウエルFRB議長も同日の講演で金融システムは安泰だと歩調を合わせた。貿易摩擦や企業債務といったリスクへの言及はほんのわずかだ。

FRBは2008年の世界金融危機以来、金融の安定により大きな努力を払ってきた。パウエル議長は講演で金融の安定の重要性を強調し、銀行の自己資本は「グレートリセッション」以前に比べて強固になっていると指摘。失業率が約50年ぶりの水準に下がっていることを引き合いに出し、米経済の見通しについては「好ましい材料が非常に多い」とも発言した。

さらにパウエル氏は、米政策金利は中立水準に近づいていると述べ、トランプ米大統領などFRBの利上げを批判している勢力にとっては、追加利上げの回数はそれほど多くないかもしれないと受け止めることが可能になった。

しかしいくつか心配は残る。米企業の抱える負債は対国内総生産(GDP)比で高水準に達しており、FRBもリスクのある高利回り債とレバレッジドローンが9月までの1年間に5%増えて2兆ドルを超えたと指摘した。金利が上昇して成長が鈍れば、こうした債務が問題化しかねない。それにもかかわらずFRBの報告は「企業の借り入れ状況は全体として満足できる状態が続いている」と結論付け、自信たっぷりだった。

貿易摩擦はさらに小さな扱いだ。国際通貨基金(IMF)は10月、米国の輸入関税導入と他国の報復関税を理由に、世界の今年の成長率見通しを従来の3.9%から3.7%に引き下げたというのに。世界貿易の伸び率は昨年の5.2%から4.2%に鈍化する見通しだ。

保護主義は来年さらに激化するかもしれない。トランプ大統領と習近平・中国国家主席が30日から始まる20カ国・地域(G20)首脳会合における会談で「停戦」を打ち出さなければ、米政府は中国からの輸入2000億ドル相当について輸入関税の税率を10%から25%に引き上げる構えだ。米国は輸入関税の対象を全ての中国製品に広げる可能性もあり、中国以外の国からの自動車・自動車部品に輸入関税を課すというトランプ氏の意向に変化は見られない。

FRBの報告は新興国市場の動揺や英国の欧州連合(EU)離脱問題にも形ばかり触れただけだ。いずれ当局は、こうした態度を後悔することになるのではないか。

背景となるニュース

*パウエルFRB議長は28日の講演で、金融は全般的に安定しており、米経済の見通しについては「好ましい材料が非常に多い」と述べた。その上で、金利は歴史的な水準に照らして低く、中立金利を若干下回る水準だと付け加えた。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/frb-powell-column-idJPKCN1NY0CO  

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コメント
1. 2018年11月30日 20:28:30 : DwnPRF4fNk : eQd9cSln_3Y[61] 報告
金融に 頼る景気の 厚化粧

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