★阿修羅♪ > 国際23 > 893.html
 ★阿修羅♪
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
欧州で急速に高まる中国企業への警戒感 米国が国防費を対中戦にシフト 中国にまたしてもやられた日本政府
http://www.asyura2.com/18/kokusai23/msg/893.html
投稿者 うまき 日時 2018 年 9 月 20 日 06:14:59: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

(回答先: 観光大国スペインに見る「旅行者排斥」の深刻度 観光立国を目指す日本も同じ轍を踏んでしまうのか  投稿者 うまき 日時 2018 年 9 月 20 日 06:06:41)

欧州で急速に高まる中国企業への警戒感

2018.9.20(木) 瀬口 清之

中国人経営者に足りない外国経済社会・文化を尊重する見識とセンス

仏警察、中国企業所有のワイン醸造所10軒を差し押さえ 脱税などの容疑
写真はフランス南西部ボルドー近郊のブドウ畑(2018年4月26日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / GEORGES GOBET〔AFPBB News〕

1.欧州でも続く中国人旅行客の爆買い
 今年から仕事の関係で、欧州にも定期的に出張するようになった。すると、欧州諸国の新たな友人たちとの会話の中で自然に彼らの中国観が伝わってくる。

 そこで見聞きすることは日米中3国関係の中で中国を見る視点とは違った角度から中国を見る機会を与えてくれる。

 銀座、新宿、道頓堀などでは相変わらず中国人の爆買いの光景をよく目にする。日本人はすでにそれに慣れてしまって、あまりニュースにはならなくなった。

 当たり前のことであるが、中国人の派手な買い物は欧州でも同じように行われている。それが思わぬ副作用を生んでいる。

 パリ在住でフランス国籍のベトナム系の女性が、20年前はショッピングをしていてもフランス人と全く同じ扱いを受けていた。

 しかし、最近は旅行客の裕福な中国人と勘違いされて、爆買いを期待する店員から明らかに一般のフランス人とは違う扱いを受けるようになってしまった。

 本人にとっては決して愉快ではなく、買い物に行くのが楽しくなくなったと漏らしているという話を聞いた。

2.フランス人の中国企業に対する警戒感の高まり
 中国企業がフランス各地で引き起こしている問題はもっと深刻な影響を与えている。

 ある地域では中国企業が大規模な牛乳工場を建設し、近隣の農家と生乳買い付けの契約を結んだ。

 しかし、フランス現地での需要予測をきちんとしていなかったため、販売不振で大量の在庫を抱え、近隣の農家との契約を打ち切らざるを得なくなった。

 中国企業との新たな取引に期待を寄せていた農家は途方に暮れた。

 フランスでは多くのワイナリーが中国企業によって買収されている。

 ある小さなワイナリーは中国企業に買収された後、買収した中国人はワインづくりに興味を失ったのか、そのワイナリーの手入れをしなくなった。

 1つのワイナリーが手入れを怠り、そこから感染病がブドウの木に広がれば周辺のワイナリーは全滅する。このため地域のワイナリー全体が困惑している。

 中国企業にすれば小さな買い物なので、大した意識も持っていなかったのであろうが、フランスのブドウ農家にとっては致命的な打撃になりかねないことである。

 単にモノを買うのであれば関心がなくなっても問題はないが、企業やワイナリーを買う場合、地元への長期的な影響を考え、相手国の経済社会や文化も尊重し、慎重に行動する必要がある。

 しかし、多くの中国企業にはその意識が不足していることが明らかになっている。

 以前、フランスのトゥールーズ空港は民営化が決定され、入札を行ったところ、中国企業が破格の高値で株式の49.99%を落札した(2014年12月)。

 当初は中国からの直行便を就航させ、一気に旅客数を増加させ、その収益で空港設備を大幅に改善するとの説明だった。

 しかし、その後突然方針が変更され、収益は株主への配当に回されると発表され、地元住民は当惑した。

 さらにその後、買収した企業の経営者自身が行方知れずとなり、すべての計画が宙に浮いた。

 このような事件が相次いで発生したことから、フランス国民の間には中国企業のフランス進出に対する警戒感が広まっている。

 中国企業は莫大な資金を持っているため、気軽に海外で企業買収を行うが、相手国に対する配慮の不足が様々な問題を引き起こしている。

3.ドイツ人の警戒感はさらに強い
 ドイツの状況はさらに深刻である。

 2015年頃から中国企業によるドイツ企業の買収が相次ぎ、2016年にはついにドイツを代表する老舗機械メーカーKUKAが中国の家電メーカーを母体とする美的集団に買収された。

 それを機にドイツ経済界には中国警戒感が一気に高まり、ドイツ企業の対中投資姿勢は急速に冷めた。

 それに加えて、昨年11月には、中国の自動車メーカー吉利がダイムラーに対して資本・技術提携を打診したため、ダイムラーは拒絶した。

 しかし、吉利は本年2月にダイムラーの株式の約10%を取得したことを発表した。これがドイツ企業経営者等の中国の脅威に対する懸念を一段と強めることになった。

 中国市場ですでに巨額の利益を確保しているいくつかの企業を除き、多くのドイツ企業は対中投資に対して極めて慎重になっている。

 2016年には27億ドルに達したドイツ企業の対中直接投資総額が、今年は1〜7月の実績を年率換算すると9億ドルに達しない状況であり、2年間で3分の1にまで減少する可能性がある。

 この減少テンポは尖閣問題後の日本企業の対中投資減少の速度以上に急速である(日本企業の対中直接投資額:13年71億ドル、15年32億ドル)。

 このような欧州における中国企業に対する警戒感は中国という国の脅威の高まりと重なり、欧州諸国の中国観の土台となっている。

 欧州諸国の有識者はトランプ政権の貿易摩擦の手法に対しては極めて批判的であるが、米国の中国脅威論は共有している。

 このため中国政府の外国企業に対する技術強制移転政策に対する批判や中国製造2025に対する警戒感は米欧の間で一致している。

4.背景に外国人の感情に対する理解不足
 以上のように欧州でも様々な問題を引き起こしている中国企業であるが、筆者の推測では、多くの場合、中国人経営者にそれほど悪気はない。

 しかし、一部の急速に豊かになった中国人経営者は外国で経済活動を行う場合、外国の文化を尊重することが大切であるという見識やセンスを十分身につけていない。

 異なる経済文化基盤や経済発展段階に属する外国人の気持ちを配慮して行動する意識が不足している。

 これはグローバル社会で外国人と円滑に経済文化交流を進めるうえでの必須条件であるが、その習得には長時間かかる。

 多くの中国人が外国人と接触し、相互理解と相互信頼の大切さを学び始めたのはつい最近である。

 以前の中国には唐代の長安のような国際都市があったが、その後の歴史の中でその時の知見は失われ、さらに1949年の中華人民共和国建国から30年程度の間は実質的な鎖国状態が続いた。

 改革開放政策が始まった1980年代から徐々に開国し、本格的に先進国との経済交流が始まったのはWTO(世界貿易機関)に加盟した2000年以降である。

 しかも、経済的に豊かになって、中国人が外国の製品・サービスや企業を普通に買えるようになってからはまだ10年も経っていない。

 この短期間に外国人との相互理解、相互信頼の大切さを理解する見識やセンスを十分身につけることはできない。

 中国人経営者は急速に高まった経済力とそれに追いつかない外国経済社会や文化を尊重する見識やセンスの間のギャップを埋められない構造問題に直面している。

5.日本へのインプリケーション
 均一な視点や発想からは創造的な考え方は生まれない。

 全く異なるものの見方をする人々が集まり、互いに相手の異なる見方を尊重し刺激を及ぼし合う時にそこに新たな創造的発想が生まれる。

 その大前提は相互理解と相互信頼である。安心して相手と交流ができる時に互いの実力が思う存分発揮される。その相互作用が創造的考え方を生み出す「場」を形成する。

 日本は明治維新以後、欧米諸国を中心に相互理解と相互信頼の醸成に努めてきた。

 元々日本には異文化を許容する文化的包容力があり、古来、儒教、道教、仏教、禅が神道とともに共存する形で日本社会の中に根づいてきた。

 現代においても、結婚式はキリスト教、葬式は仏教、初詣は神道、道徳観は儒教というのはごく当たり前のこととして日本社会に根づいている。

 それでも1990年代以降に急速に進展するグローバル化の中では、多くの企業経営がその変化に追いつけず、マーケティング力の向上が進んでいない。

 これは外国文化に対する理解不足、あるいは理解しようとする努力不足が原因であると言うことができる。

 また、東京などの主要都市のインフラを見てもパリやロンドンのような国際都市に比べると、空港関係の交通インフラ、道路、鉄道、公共機関などの各種標示、ホテルなどの宿泊施設など多くの面で外国人に対する配慮が見劣りする点が目立つ。

 これも外国人に対する包容力を高める意識の不足の結果として生じている現象である。

 中国人が日本に来て観光やショッピングで楽しむだけではなく、外国人を許容し、外国文化を理解し、外国人との相互信頼を高め合う外国文化包容力の面でも日本に学びたいと思えるようになれれば、日中関係の土台はさらに強固なものとなろう。

 それは中国のみならず世界中の国々との相互理解、相互信頼を深めさせ、次代を担う若い世代の日本人の意識をグローバル化させる方向へと感化するはずである。

 日本も自らの努力不足を再認識し、日本の文化包容力をさらに磨き、世界中から日本が相互理解と相互信頼の相手として一層大切に思われる国へと発展していくことを期待したい。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54129


 
米国が国防費を対中戦にシフト、海洋戦力強化へ
国防省の予算要求を連邦議会が一部増額修正
2018.9.20(木) 北村 淳
米国・ワシントンの連邦議会議事堂
 トランプ政権は、昨年(2017年)末から本年初頭にかけて、アメリカの国防戦略を「世界的対テロ戦争に打ち勝つ」という基本方針から「大国間角逐に勝利する」という方針に大きく変針した。

 この方針を実施するには、米軍各軍(海軍、空軍、陸軍、海兵隊)が大国間角逐に勝利するための戦略を策定し、必要な作戦概念を生み出し、新戦略に適応した組織の改編を進め、大国間戦争に耐えうる武器装備を整えねばならない。

 一方、先日亡くなったマケイン上院議員が長らく主導してきた連邦議会上院軍事委員会では「各軍における戦略シフトに関する対応は極めて遅い」と指摘し、次のような警告を発している。「アメリカ軍の主敵は市街地戦や山岳砂漠戦でのテロリストやゲリラではなく、強力なハイテク軍事システムを身につけている中国軍やロシア軍となっていることを自覚しなければならない」。

 そして、このような強い危惧を具体的な形で示したのが、このほど成立した国防費に関する2019年会計年度歳出法である。国防総省が提出していた国防予算案を叩き台にして連邦上下両院がそれぞれ策定した国防費歳出案を、上下両院でさらに調整して法令化した法律である。

増額された海洋戦力関係費
 新たな歳出法によると、ホワイトハウスが提出した国防予算要求に対して、海軍省に関しては4.9%増額、空軍省は1.2%増額、陸軍省は0.9%増額ということになった。このように国防費の歳出額が増額された要因は、海軍の艦艇建造費と全軍(海軍、空軍、陸軍、海兵隊)の航空機調達費が大幅に押し上げられたからである。

 連邦議会は軍艦建造関連歳出を最も重視して、国防総省の要求に対して10.4%の増額を決定した。このような海軍艦艇建造費の大幅な増額は、「国防総省が算定した建造費では、トランプ政権が打ち出している大海軍建造計画を実現できず、とても中国海軍の大増強やロシア海軍の復活などに対応できない」というシンクタンクなどの研究や提言を議会調査局や軍事委員会が受け入れて、建艦スピードを加速させようとしているためと考えられる。

 艦艇建造費とともに航空機の調達に対しても、連邦議会は国防総省の要求額を大幅に押し上げた。すなわち空軍の航空機調達は5.6%、陸軍の航空機調達は13.7%、海軍・海兵隊の航空機調達は5.5%それぞれ軍当局側の要求に対して増額した。

 全ての軍種において航空機調達費用が増額されたのは、空軍、海兵隊および海軍が調達することになっているF-35ステルス戦闘攻撃機、州空軍が調達するC-130大型輸送機、それに陸軍のアパッチ攻撃ヘリコプターなど高額機の調達に加えて小型無人機の開発と大量調達を推し進める必要性を連邦議会が痛感しているためである。

 いずれにせよ、海軍の艦艇と全軍の航空機の調達に莫大な金額の税金を投入するのは、まさに「中国軍/ロシア軍との戦争」に備える海洋戦力の強化をスピードアップさせようという連邦議会軍事委員会の意思が、具体的な形で示されたということに他ならない。

各種対艦ミサイルを搭載して米海軍を待ち受ける中国軍ミサイル爆撃機
大国間角逐に打ち勝つ主役は地上戦力ではない
 海洋戦力とは対照的に、地上戦力すなわち陸軍と海兵隊の予算は厳しく抑制された。陸軍予算は、航空機調達費が13.7%も押し上げられたにもかかわらず、そのほかの多くの分野での要求額は減額され、全体ではわずか0.9%の増額にとどまった。海軍予算の大幅な増額に比べると「大国間角逐に打ち勝つための主役は陸軍ではなく海軍」という流れを如実に示している。

 ただし、陸軍よりもさらに衝撃を受けているのは海兵隊だ。

 国防総省が要求した海軍省予算(海軍の予算と海兵隊の予算)は全体としては4.9%も増額が決定され、とりわけ軍艦建造費と航空機(海軍と海兵隊の各種空機)調達費もそれぞれ大きく増額が認められたものの、海兵隊関連費用は4.9%も減額されてしまった。

 なぜ連邦議会が海兵隊予算を削減したかというと、「海兵隊は大国間角逐への対応が遅れており、このままでは武装蜂起勢力鎮圧部隊となってしまう。このような状況から脱却するための方針を打ち出すまでは、テロリスト相手の戦闘を想定した兵器調達費は押さえ込まねばならない」と考えているからである。

 2001年の911同時多発テロ攻撃以来、長らく続いてきた対テロ戦争において、イラク侵攻戦の時期はともかく、海兵隊や陸軍の多くの部隊は主として低烈度紛争に近い環境での戦闘を続けてきた。

(低烈度紛争は「容易な戦闘」という意味ではない。軍艦や航空機それに戦車などのいわゆる正面装備が戦闘の主役ではなく、歩兵部隊や特殊部隊などが主役となって、ゲリラ戦士や叛乱武装集団などの非正規軍が主たる相手の戦闘を意味する。具体的には、イラクの市街地やアフガニスタンの山岳地帯などでのテロリスト武装蜂起相手の戦闘を指す。)

 とりわけ、アメリカの先鋒部隊として、強力なイスラム原理主義武装蜂起集団が支配する困難な地域での低烈度紛争の度重なる激戦に従事し続けてきた海兵隊は、市街地でのゲリラ戦士や武装叛乱集団との戦闘に打ち勝つエキスパートと自他共に認める精鋭部隊へと成長した。そのため、海兵隊の兵器や装備の調達方針も、テロリスト集団相手の低烈度紛争を想定して行われるようになってしまった。

アフガニスタンでパトロール任務中の海兵隊員
イラクでパトロール任務中の海兵隊員
 だが、米軍の主たる任務は「テロリストとの長期低烈度戦闘」から「中国やロシアといった大国との短期高烈度戦争」へとシフトとした。そのため「海兵隊はこれまでの方針から脱却しないと、低烈度紛争への対処専門部隊としての役割だけを果たす存在になりかねない」というのが、上院軍事委員会が海兵隊に投げかけている警告なのだ。

国防予算決定は国防・軍事の論理で
 日本では、防衛省が提示した防衛予算の概算要求に対して、財務省が国防・軍事の論理ではなく財務の論理で圧縮に努め、最終的には財務大臣と防衛大臣がやはり国防・軍事の論理ではなく政治折衝によって妥協を図り、国会ではイデオロギー的に国防費削減が唱えられる。政府提出の国防費に国防・軍事の論理で建設的な修正が加えられることは、まずない。

 しかし国会に課せられた最大の責務は国家予算の決定であり、与野党ともに事あるごとに“シビリアンコントロール”を口にしているのであるから、上記の米国防費歳出決定のように、国会が国防・軍事の論理によって日本防衛のための国防予算を調整できるような能力を身につける努力を開始すべきである。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54150


 

 

中国にまたしてもやられた日本政府
日中境界線付近でのタンカー「サンチ」沈没事件で問われる日本外交
2018.9.19(水) 高井 晉
中国沖で衝突炎上のタンカーが沈没、乗組員の生存絶望的
中国東部の沖合で黒煙を上げて炎上するタンカー「サンチ」。中国交通運輸省提供(2018年1月14日公開)。(c)AFP/Transport Ministry of China 〔AFPBB News〕

油ガス田共同開発合意を無視する中国
 新聞報道によると、防衛省は、2018年6月下旬に中国が東シナ海の日中間中間線付近の中国側海域の油ガス田に新たな移動式掘削施設を確認した模様だ。

 この新たな掘削施設は、これまでの施設より深い場所で掘削できるタイプで、既に海底に固定されているという。

 日本政府は、6月29日、一方的な開発に向けた行為はきわめて遺憾であると抗議した。ちなみに中国は、これまで中間線付近のガス田で16基の海上施設を設置し、そのうちの12基が活動中である。

 かつて日中両国は、中間線付近のガス田の開発をめぐる対立を緩和するため、2008年に中間線をまたぐ海域に共同開発区域を設置し、4つのガス田のうちの1か所を共同開発することに合意した。

 しかし、2010年9月に尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁巡視船に衝突した事件が発生し、時の民主党政府が対中弱腰政策をとったことから、これに味を占めた中国政府は、この合意の具体化に向けた交渉を無視している。

 日本政府は、今年の4月に行われた日中高級事務レベル海洋会議でこの2008年合意の順守を求めたが、歯牙にもかけられなかったのである。

 日本政府は、従来、日中間の排他的経済水域と大陸棚の境界は、尖閣諸島と中国大陸沿岸との中間線であると主張してきた。

 これに対して中国は、中国の大陸棚の外縁は東方へ中間線を越えた沖縄トラフであり、中国のEEZの外縁は、大陸棚の外縁と同じであると主張してきた。

 これに懸念を抱いた日本政府は、尖閣諸島周辺海域と日中間の中間線付近における中国船の動向に注意を喚起してきたのであった。

東シナ海における資源開発(2007年海上保安レポート)
巧妙にサラミスライス戦術を駆使する中国
 中国の国家目標は海洋強国の建設であり、国家を挙げてこの目標を推進しており、サラミスライス戦術を駆使し、国家目標の実現を目指していることはつとに知られている。

 中国は、1969年にアジア極東経済委員会(ECAFE)の下部機関が尖閣諸島周辺海域の地下に石油埋蔵の可能性があると発表するや否や、突如、尖閣諸島の領有権を主張してきた。

 それ以降、中国は、尖閣諸島とその周辺海域の資源を虎視眈々と狙ってきた。

 中国は、国際法上の領有根拠がないことなど頓着せず、2010年には尖閣諸島を武力行使しても確保する核心的利益と位置づけている。

 この背景には、尖閣諸島の魚釣島におけるヘリポート建設中止事件があった。

 旧・沖縄開発庁が1978年4月に尖閣諸島利用開発可能性を調査し、ヘリポート調査活動がほぼ終了した頃、日本政府は突如中止を指示した。

 中国政府がヘリポートの建設に不快感を示したことから、日本政府が対中関係に配慮した結果であったと言われている。

 中国は、歴史的にも国際法上も尖閣諸島が日本の領土であることを知っていながら、尖閣諸島の領有権問題を政治的に利用して、日本のヘリポート建設活動を中止に追い込むという果実を得た。サラミスライ戦術が奏功した典型であった。

 日本政府は、2012年9月11日に尖閣諸島のうち3島(魚釣島・北小島・南小島)の民有地を国有地にした際、その目的を公表しなかった。

 社会主義国が新たに領域を獲得した場合を国有化と表現していることに無知なマスメディアは、これを「尖閣諸島の国有化」と安易に報道した。

 尖閣諸島の所有権を、民間人から国に移しただけであるが、中国は、これを「日本が中国の領域を奪取した」と逆用して、同月14日以降、中国公船が荒天の日を除きほぼ毎日接続水域に入域するようになった。サラミスライス戦術の実践である。

尖閣諸島周辺海域における中国公船等の動向と我が国の対処(2018年8月31日現在)
サンチ号炎上沈没事件がもつ重要な意味合い
 今年の1月6日に、中国の上海沖合300キロの東シナ海でパナマ籍タンカー・サンチ(SANCHI)号(8万5000トン)が香港籍のバラ積み船CFクリスタル(CRYSTAL)号(4万トン)に衝突された。

 クリスタル号がサンチ号に衝突した場所は、日中中間線の西方の中国側であったが、その後、サンチ号は、日中中間線近くで中国が開発を進めている油ガス田の近くを炎上したまま漂流し、14日に中間線東方の日本側の海底に沈没した。

 サンチ号は、現在もコンデンセート(natural-gas condensate)や燃料油を垂れ流しているという。

 換言すると、サンチ号は炎上しながら漂流し、1月14日に奄美大島西方315キロで日本が大陸棚を主張している海底に沈没したのであった。

炎上漂流中のサンチ号のしょうかかつど(海上保安庁第10管区報道)
 海上保安庁によると、この海難事故に際し中国、韓国、日本が捜索救助活動にあたった。1月15日には現場海域に浮流油が確認され、それ以降、浮遊油の調査、行方不明乗組員の捜索救助および油防除作業を開始した。

 サンチ号は、乗員32人(イラン人乗組員30人とバングラディッシュ人乗組員2人)であったが、中国側の発表によると1人は翌日、2人は6日後に遺体で収容され、残りの乗務員は救助できず、現在もタンカーと共に海底にある。

 他方、クリスタル号の乗組員21人は、周辺漁船により無事に救助されている。

 海上保安庁の推計によると、サンチ号の積荷のコンデンセートは約11.1万トンあり、これらは軽質油で揮発性が高いため、すでに揮発している可能性があるが、魚の体内に取り込まれた可能性は否定できない。

 タンカーの残燃料油は、A重油が約120トン、C重油が約2000トンで、これらは海洋に流出し奄美大島や九州の沿岸に漂着している。


衝突事故発生位置と沈没したと思われる位置(海上保安庁HP(http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/post-432.html))平成30年7月5日)
 サンチ号海難事故について、国際メディアは、海洋環境の汚染、海洋生態系の保全などの視点から大きく報道した。

 海難事故の一方の当事者の中国も、当然ながら、海難事故直後から自国の対処活動を積極的に報道している。

 中国は、1月19日に総合記者会見を行い、イラン、バングラディッシュ、国際海事機関(IMO)などと積極的に協力することや捜索救助活動の状況を公表し、国際法条約に基づいてサンチ号をサルベージすること、および油濁防止の対応などについての事後処理を行うことを表明した。

 さらに25日には、中国、イラン、パナマ、香港特別行政区と合同事故調査のための協定に合意し、IMOなどの関連協定に従って合同調査を行っていくことを矢継ぎ早に明らかにした。

 中国は、かねて尖閣諸島の領有権のみならず、沖縄トラフまでが自国の大陸棚であると主張していることもあり、サンチ号の沈没場所が中国の大陸棚であることから、人道上の問題であるとともに海洋環境上の問題であるサルベージを積極的に行うことを口実に、沈没場所が中国の大陸棚であることを国際的にアピールしていると思われる。

 中国は、5月17日から燃料抜取り作業を開始しているが、日本の了解を得たかについては不明である。

 北朝鮮のものと思われる不審船が、奄美大島西方の日中中間線の中国側で沈没した際、日本は、中国側に協力金を支払ったうえでサルベージを行ったことはつとに知られている。

 日本が、大陸棚上に沈没したサンチ号の外国企業によるサルベージにクレームをつけたこと、あるいは共同サルベージを提案したことは寡聞にして報道されていない。

 中国は、サラミ戦術を推進し、国際的な認知を確保するにあたって、サンチ号事件を有効に活用したのであった。

日本の縦割り行政では中国の海洋侵出を止められない
 沿岸国は、自国のEEZと大陸棚資源について主権的権利を行使でき、これらの行動について排他的管轄権を行使できる。

 日本は、かねて日中間の大陸棚の境界を中間線であると主張しているのでサンチ号の沈没場所は、日本の大陸棚上の問題でもある。

 しかしながら、日本がサンチ号の海難事故を報道したのは、第10管区海上保安本部と地方紙が主体であり、政府が官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置したのは、ようやく2月2日のことであった。

 サンチ号炎上沈没事件は、人命救助(海上保安庁)、海洋環境(環境省)、海運・海上交通(運輸省)、漁業資源(農林水産省)、EEZ・大陸棚の境界画定(外務省)など様々な問題と担当官庁が密接に結びついている。

 また東シナ海の沈没現場は、日中韓の間の海洋境界が複雑に錯綜しており、事故の対処にあたっての外交的配慮は、これを無視することはできない。

 しかし海難事故、漁業問題、環境問題、海運問題、外交問題は、それぞれを管轄する行政機関が主導することになっているため、これらの行政機関に跨る問題について、国として一体的な対処が迅速にできなかった。

 サンチ号事件における日本政府の対応は、事件発生当初から対応に消極的であり、事故の経過に関する発信は透明性に欠け限定的であった。

 この原因は、縦割り行政の弊害以外の何者でもなく、各行政機関も専ら海上保安庁の対応に任せてきた印象を受ける。サンチ号事件などの海洋問題は、主権や国益が直接絡む多くの問題を含んでいることに留意しなければならない。

 日中間で大陸棚の範囲や境界を争っているのであれば、日本は積極的にサンチ号事件に対する関心を表明し、同号のサルベージを積極的に推進し、沈没場所が日本の大陸棚であることを国際的にアピールするべきであろう。

 しかし日本は、絶好の機会を生かすことができなかった。

 中国が日本の了解を得ずしてサルベージを行ったのであれば、そして日本が何も抗議していなければ、国際社会は、沈没場所が中国の大陸棚であると認識することになるのではないか。

 今後、日本が中間線以東の大陸棚を自国の大陸棚であるといくら主張しても、サンチ号事件に対する日本の消極的な対応と中国の積極的な対処活動の印象から、国際社会が中国に軍配を上げる可能性は否めない。

 日本は、これまで、尖閣諸島の領有権とそれに伴う日中中間線以東の周辺海域のEEZおよび大陸棚を自国のものと主張しているので、このことを諸外国に発信し賛同の輪を広げるためには、一つひとつの行動が常に外交の一貫性に沿ったものでなければならないのである。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54117
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 2018年9月20日 11:00:00 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1514] 報告
2018年9月19日 / 14:58 / 17時間前更新
焦点:台湾の「ステルス外交」、日豪印など域内大国に接近
Greg Torode and Jess Macy
3 分で読む

[香港/台北 14日 ロイター] - 中国が台湾を外交的により孤立させようと攻勢を強めるなか、台湾は長年に渡って築いてきた米国との関係を超え、アジア・太平洋の域内大国と安全保障面で関係を強化しようと、目立たないように、それでいながら活発に動いている。

中国軍の動向に関する情報をインドと共有する試みから、潜水艦の自主開発に日本の専門家を招こうという動きまで、台湾との関係はその国にとって機微な問題にも関わらず、次第に実を結びつつあると、政府や軍、外交関係者は話す。

台湾はインドや日本に加え、オーストラリアやシンガポールとの関係強化も狙っている。

中国政府の怒りに油を注ぎ、非公式に台湾を支援する国々への圧力が高まる事態を避けるため、台湾はひっそりと動いてきた。一方で蔡英文政権は、東南アジアやオーストラリアなどと通商面、文化面で結びつきを深めようと「新南向政策」を公式に掲げている。

中国はこのところ、台湾を国家として承認する数少ない国々の方針を転換させることに成功した。台湾は残る国との正式な外交関係の維持に注力しつつ、域内大国が中国の台頭に対処しようとする機会を捉え、こうした国々との戦略的な関係を深化させようとしていると、台湾当局者は話す。

「台湾とこれらの国々が、現在の安全保障の環境についてより深い理解を共有することを望んでいる」と、台湾の呉ショウ燮外交部長(外相)はロイターに語った。

中国がより強く、より威圧的になる中、呉部長は「こうした国々の多くは影響を感じており、自国の利益の一環として、台湾を避けるのではなく、より良く知っておきたいと考えている」と述べた。

<国家承認の問題>

中国は、民主的な台湾を地方政府の1つと位置づけており、支配下に置くため武力行使も辞さない構えを崩さない。近年は台湾周辺での軍事活動を活発化させている。

エルサルバドルは今年8月、台湾と断交して中国と外交関係を樹立した。5月にはドミニカ共和国が、昨年はパナマが同様の決断をした。台湾と正式な外交関係があるのはわずか17カ国となり、うち6カ国は太平洋の小さな島しょ国だ。

「域内大国の中で、台湾との関係を米国並みにしようと考えている国は1つもない」と、米戦略国際問題研究所(CSIS)のボニー・グレイザー氏は言う。「だが、関心が交差していることは確かだ。様々なことが積極的に模索されている」と、同氏は話す。

米政府も「1つの中国」政策を採用しており、台湾と正式な外交関係はない。同時に米国は、台湾に対する最大の武器供与国であり、国際社会の中で最大の支援国でもある。

この関係はトランプ米大統領の下で強まっている。米政権は武器の輸出拡大を検討しているほか、政府関係者同士の交流を活発化させている。ロイターが入手した米政府の推計によると、軍関係者を含めて毎週100人のペースで米当局者が台湾を訪問している。台湾側も蔡政権になって米国との交流を促進している。

<インドが進出>

機密情報の共有を含め、安全保障面における台湾と日本の関係は一定の時間をかけて築かれてきたが、台湾とインドとの関係は急速に深まっていると、事情に詳しい筋は話す。

大使館に相当する台湾の駐インド代表処には、非公式に武官が置かれた。インド軍幹部は公用旅券ではなく、通常旅券で頻繁に台北を訪れている。台湾は東京やシンガポール、ワシントンの代表処にも非公式に武官を駐在させている。

事情に詳しいインド筋によると、同国は台湾が把握する中国軍の動向、とりわけインドとの国境に近い中国西部での動きに関心を寄せている。「台湾は中国を監視しており、我々は台湾を頼りにしている」と同筋は話し、「インドの軍関係者は、研修休暇と呼ばれるものを利用して定期的に台湾を訪れている」と明かす。

ロイターはインド政府に公式見解を求めたが、同政府に近い筋は安保面の関係についてはコメントを拒否し、こう話した。「台湾との関係は経済や商業のつながり、人的な交流に限定されている」。

台湾は米国の主要同盟国オーストラリアにも接近していると、アジア・太平洋諸国の複数の外交官は言う。

まだ模索段階だが、東南アジアや太平洋地域における中国の動向を監視するという共通の関心について議論をしているという。インドとの関係同様、装備協力などではなく、中国の活動や軍の展開、その意図などの情報共有に発展していく可能性が高いという。

オーストラリア政府の広報官は、コメントを避けた。

豪ロウイー研究所の地域安全保障アナリスト、ユアン・グラハム氏は、オーストラリア政府の立場について、台湾の戦略的な重要性について認識を深めているものの、慎重な姿勢を崩さないだろうと分析する。

「オーストラリアが、例えば日本のように関係を深めてくれると考えているなら、台湾は期待しすぎだろう」と、グラハム氏は言う。「台湾と直接、軍事関係を構築するのはオーストラリアにとって心地よいものではない」。

一方、情報筋によると、シンガポールは中国政府からの圧力にもかかわらず、小規模な軍事的なプレゼンスを台湾に維持する意向をたびたび台湾当局者に示唆している。

台湾とシンガポールの関係は過去数十年続いてきたもので、軍事演習への部隊派遣が柱となっている。2016年11月には、演習で使ったシンガポール軍の装甲車を台湾から輸送する際、香港税関が一時的に差し押さえる事態が発生し、中国政府が非難した。

両者の関係に詳しいシンガポールの研究者は、「台湾はシンガポールが中国の圧力に抵抗し、訓練にとどまらず、広範で深い軍幹部の交流が行われていることを歓迎している」と語る。「今の環境では話し合うことはたくさんある」。

他の研究者も、政府とつながりがある中国人研究者から、台湾との軍事関係を批判されると話す。

「みんな判で押したように、シンガポールはいつになったら(台湾との軍事協力を)止めるのかと聞いてくる。ヒントは明らかだ」と、あるベテラン研究者は言う。

ロイターはシンガポール国防省にコメントを求めたが、現時点で回答を得られていない。

台湾の複数の研究者によると、台湾が自主建造を目指す潜水艦計画について、退職した日本人技術者が支援のために訪台している。

台湾国防部(国防省に相当)はロイターの問い合わせに対し、そうした報道は「完全な憶測だ」と発表した海軍の声明を参照するよう回答した。

日本の外務省は、日本人技術者が関与しているとの情報は把握していないとした上で、「台湾との関係は1972年の日中共同声明にあるとおりで、非政府間の実務的な関係は維持されている」としている。

台湾の外交は「半官半民」の役割が重要性を増している。特に鍵を握るのが、政権に近い台北の研究機関。外交部が一部資金を拠出し、国家安全会議(安全保障会議)と密接な両岸交流遠景基金会が、現役の研究者や退職した当局者、軍出身者、時には現職の政府関係者に幅広く接触している。

同会は台湾の国際的な交流を後押しているが、研究者らによると、現役の軍関係者が関わる場合は制服を着ずに国外へ出張するという。台湾がいかに目立たないように活動しているかを示している。

(翻訳:山口香子、編集:久保信博)
https://jp.reuters.com/article/taiwan-diplomacy-idJPKCN1LY0MG

 

 


中国人の「国慶節」人気旅行先、日本が初の首位
中国・台湾 アジアBiz
2018/9/19 20:35
保存 共有 印刷 その他
 【大連=原島大介】中国の国慶節(建国記念日)を祝う10月の大型連休中の人気旅行先として、日本が初めて首位に立った。直前に大阪と北海道で大規模災害が発生し、訪日中国人客の減少が懸念されていた。ただ、旅行先の分散が進んでいるほか、災害復旧への対応の早さも評価され、影響は限定的となりそうだ。日中関係の改善も追い風になっている。

総合免税店「ラオックス」秋葉原本店を訪れた中国人観光客ら(2017年10月)
画像の拡大
総合免税店「ラオックス」秋葉原本店を訪れた中国人観光客ら(2017年10月)

 中国の旅行予約サイト大手、携程旅行網(シートリップ)がまとめた。トップの理由として、観光資源が豊富にあり、目的地が多様な点を挙げた。また2017年に首位だったタイでは、今年7月に中国人客を乗せたボートの転覆事故が発生。安全面への不安が高まり、客足が遠のいた面も大きかった。

 中国では日本の災害ニュースが大きく報道される一方、交流サイト(SNS)では連日、日本在住の中国人が復旧状況を投稿している。「繁華街の回復など対応の早さが伝わり、逆に旅行を考える中国人に安心感を与えた」(遼寧省大連の旅行会社)とみられる。

 関西国際空港が一時閉鎖になり、北海道でも鉄道網が寸断されたことなどから、キャンセルを余儀なくされる人も相次いだ。複数の旅行関係者によると、この影響で両地域を訪れる旅行客は減少する見通しだ。

 ただ何度も日本を訪れる「リピーター」が増えたことで、旅の目的地が分散。今回は東京近郊や名古屋、北陸などに向かう客が増えているといい、災害に伴う影響は全体としては軽微になりそうだ。

 12日に日本の安倍晋三首相と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席がロシアで会談し、相互の訪問について話し合うなど日中の首脳間の交流も活発になっている。中国人の旅行先は外交の影響を受けやすく、日中関係の改善が進んでいることも日本人気に影響しているようだ。

 中国の大型連休は国慶節と、2月の春節(旧正月)の2回。家族が実家で年を越すことが多い春節に対し、国慶節は日本のゴールデンウイークに近く、家族旅行などにお金を費やす傾向が強い。日本の旅行や小売りなどインバウンド(訪日外国人)関連の業界にとっても、かき入れ時となっている。

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

無料・有料プランを選択

今すぐ登録
会員の方はこちら

ログイン
保存 共有 印刷 その他
8月訪日客4.1%増 伸び鈍化、地震・豪雨影響 (2018/9/19 18:00)
類似している記事(自動検索)
訪日客消費に減速懸念 (2018/9/6 18:30)
豪雨・地震、鈍る訪日客 7月は5年半ぶりの低い伸び (2018/8/15 17:15)
中国、春節消費15兆7千億円 旅行・レジャー好調 (2018/2/21 22:46)
USJの訪日客200万人超す 17年、3年で倍増 (2017/12/19 11:50)
中国・国慶節商戦、1日の売上高10%増 (2017/10/8 23:30)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35539350Z10C18A9FFE000/?n_cid=NMAIL007

 


 
2018年9月20日 加藤 出 :東短リサーチ代表取締役社長
大阪「インバウンドバブル」は円高で弾ける、円安頼みの脱却必要
インバウンドバブル
道頓堀の一等地にあるドラッグストアの2階で、曲に合わせて踊っている女性を目撃。中国人向けに中国語で商品名が書かれた宣伝ボードを振っていた Photo by Izuru Kato
 台風21号が近畿圏等に甚大な被害をもたらした数日後、出張で大阪に行った。梅田や堂島では大きな街路樹が根元から倒れていた。難波では古い木造店舗がめちゃくちゃに壊れていた。通天閣近くの新世界には吹き飛ばされて骨格だけになった看板が多数あった。

 関西国際空港が水没等により機能していなかったため、外国、特にアジアからの観光客は大幅に減少していた。近年は大混雑が常態化していた黒門市場では、手持ち無沙汰の店員が散見された。

 関空が全面的に復旧すれば外国からの観光客はまた戻ってくるだろう。とはいえ、あらためて大阪の街を散策してみると、ここ最近の「インバウンドバブル」の過熱ぶりは相当なところにまできているように感じられた。

 ほんのちょっとした空き地でも、インバウンド観光客向けのホテルを建設する動きが激しい。また、心斎橋から難波にかけてのドラッグストアの数は異常だ。グリコの看板がある道頓堀の橋に面したドラッグストアでは、キャンペーンガールが2階のバルコニーで曲に合わせて踊っていた。橋にいる人々に見えるように彼女が振っているボードには「合利他命」(アリナミン)と書かれていた。

 また、前述の黒門市場での魚介類や牛肉の多くはインバウンド観光客価格になっている。人気店の寿司パックの中心価格帯は3000円あたりで、4800〜5800円のパックが昨年見たときよりも増えていた。お得な品に敏感な大阪のおばちゃんたちは買いに来ていなかった。

 利幅の厚い価格設定をしても観光客が喜んで金を払うなら、周りがとやかく言う必要はないといえる。フランス・パリのシャンゼリゼ通りのレストランで食事をしているのは、近年は中東、ロシア、アジアからの観光客ばかりだ。

 ただし、彼らはシャンゼリゼというプレミアムに金を払っている。それ故ユーロが少々高くなっても観光客は減らない。では、日本に近年押し寄せているアジアからの観光客はどうなのだろうか。

 日本ならではの安全、高品質な商品や食事を彼らが求めてやって来ているのは確かだが、ベースにあるのは円安だ。新興国の所得水準は上がってきているとはいえ、円安でなければ、彼らは日本であんなに大胆に買い物はできない。

 裏を返せば、日本国内に住んでいる人は、円安故に高いガソリン、電気、ガス、輸入食品を買わされている。米国経済からの恩恵などを受けて企業業績は好調なのに国内の消費に弾みがつかないのは、人々の将来不安に加え、円安による交易条件の悪化が影響しているといえる。

 せめて今のうちに円安でもうかっている企業が社員の賃金やボーナスを大幅に引き上げてくれればよいのだが、企業経営者は慎重だ。今年5月の決算発表で、トヨタ自動車の豊田章男社長はコストカットがトヨタの真骨頂だ、とあらためて経費削減をアピールしていた。

 そう考えると、円安に依存した景気回復には限界があるといえる。日本銀行は超低金利政策によって事実上の円安誘導を行っているが、数年後に米国経済が失速したら、米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げに転じ、日米金利差は縮小する。

 世界経済の後退とともに円高が来ると、インバウンド観光客バブルがはじける恐れもある。円高を過度に恐れないで済む経済の構造にシフトしていく必要があるといえるだろう。

(東短リサーチ代表取締役社長 加藤 出)
https://diamond.jp/articles/-/180013

2. 中川隆[-13567] koaQ7Jey 2018年9月21日 12:43:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18712] 報告
ウイグルへの弾圧は何度か書いてきましたが、いま中国が行っているのは民族浄化で、ただ浄化するのではなく、ウイグル人を殺して臓器売買のドル箱としているのです。

参考ページのURL
http://uyghur-j.org/japan/
http://uyghur-j.org/20180908/uyghur_japan_report_20180908.pdf

2018 年 9月 8 日
中国のウイグル人への弾圧状況についてレポート
在日ウイグル人有識者会議
http://uyghur-j.org/20180908/uyghur_japan_report_20180908.pdf


第一章 概要

古代より東トルキスタン(“現新疆ウイグル自治区”)は、ヨーロッパと東アジアをつなぐ要衝
であるだけでなく、石炭、石油、天然ガス等地下資源の豊富な地域だ。1949 年に中国人民解放軍
が東トルキスタンに侵攻し、「新疆ウイグル自治区」として共産党の支配下に組み込んだ。それ以
来、中国当局によるウイグル人への差別的、抑圧的政策がずっと続いてきた。
だが、2 年前から事態が急変し、ウイグル情勢は著しく悪化した。2016 年に元中国共産党チベ
ット自治区委員会の書記で、チベット人の弾圧で手腕を発揮した陳全国が“新疆ウイグル自治区”
の書記に就任してから、独裁的な長期政権を築いた習近平中国共産党総書記をバックにし、東ト
ルキスタン歴史の中で最も酷く露骨な人権弾圧、同化・民族浄化政策を展開し始めた。習近平政
権が推進する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の戦略的要衝とみられる東トルキスタ
ンに、完全な監視・封じ込めた社会を作り上げ、ウイグル人の言語、文化、宗教を完全に絶滅さ
せるような民族浄化政策を実施している。
陳全国が就任して以来、前任の張春賢が推進した「双語教育」(事実上の漢語教育)をさらに露
骨化し、小学校から大学まで全ての教育機関でウイグル語の使用を禁止した。ウイグル語で出版
された教科書、小説、歴史を反映する本、イスラム教に関連する書籍を焼却した。
陳は、1 年も経たない間に、9 万人を越す治安関係ポストを募集し、ウイグル自治区の警察の人
員を2015 年の6 倍に増員し、ウイグル地域において「監視社会」の完成を手掛けた。2017 年第
1 四半期(1〜3 月)のみで、ウイグル自治区で10 億ドル(約1130 億円)以上に相当するセキュ
リティー関連の投資をし(カシュガル市だけで今年3 月、5100 万ドル(約55 億円)以上を投じ
た)、ウイグル全地域に人工知能(AI)の顔認証技術が搭載された監視カメラを設置した。中国政
府はウイグル自治区を最先端の監視技術を試行する実験場にした。
至る所に500m間隔で監視塔付きの交番(検問所)を設け、24 時間体制で検問・監視を始めた。
全てのウイグル人から旅券が没収された。スマートフォンにスパイウェア・アプリのインストー
ルを強要した。GPS の車両搭載が義務付けられた。ウイグル、カザフなど現地住民の政治信頼度
を評価するため、「個人情報採集表、点数表」を配布し、全住民に点数をつけ、身分証明書ID と
連結させた。この点数で拘束対象者を決め、「再教育センター」に収監した。12 歳から65 歳まで
の住民を対象にDNA や血液のサンプル、指紋、虹彩、血液型などの生体データを集めた。
最も酷いのは、2017 年初頭から、「再教育センター」、「教育転化学校」、「技能研修センター」
という名前の「強制収容所」の建設を急ピッチで進め、何も罪のない100 万人以上のウイグル人
(ウイグル人口の約10%)をこれらの収容所に監禁し、共産党の政治思想、宗教転化(非イスラ
ム化)、民族アイデンティティを破壊するための「洗脳教育」を行っている。ウイグル人社会に何
らかの影響を持つ著名人、教育界のエリートたち、著名なイスラム学者、人気のスポーツ選手、
音楽家、経済界で成功した経営者(銀行に100 万円以上貯金のある人)らも続々と強制収容所に
入れられた。両親が拘束され家に残された子供たちが孤児園に送られた。
そして、各収容所から続々死者が出始めた。遺体は家族に返さずに内密に「処分」された。カ
シュガル空港では「人体器官運送通路」、「移植器官航空運送保障プロセス」標識の専用通路やス
ペースが用意され、臓器売買のため国家ぐるみで「臓器狩り」していることが明らかになった。
21 世紀の今この瞬間も、中国政府が行っている「ナチス強制収容所の再現」(ジェノサイド)
とも言える人権弾圧、民族浄化に対し、日本を含む多くの国・政府の沈黙が続いている。納税者
である我々在日のウイグル人は、良心を持つ、正義を求める日本国民・政府に対し以下を呼びか
けたい。沈黙しないでほしい。中国政府を非難し、収容所の閉鎖、全収監者の即時釈放に働きかけ
てほしい。これは単に人権弾圧の問題ではなく、「人道に対する罪」、世界平和への挑発であり、ウ
イグル民族存亡の危機とみてほしい。


第二章 「強制収容所(再教育センター)」の現実

2016 年に元中国共産党チベット自治区委員会の書記で、チベット人の弾圧で手腕を発揮した陳
全国が新疆ウイグル自治区の書記に就任してから、独裁的な長期政権を築いた習近平中国共産党
総書記をバックにし、露骨な人権弾圧・民族浄化政策を展開し始めた。
1.【ウイグル人100 万人以上が強制収容所に】
東トルキスタン(“新疆ウイグル自治区”)において、2017 年初頭以来、「再教育センター」、「教
育転化学校」、「技能研修センター」という名前の「強制収容所」の建設が急ピッチで進められる
と同時に、100 万人以上のウイグル人(ウイグル人口の約10%)がこの収容所に収監されている
ことが最近続々と明らかになった。中国の人権を監視する国際NGO 組織・中国人権擁護(Chinese
Human Rights Defenders)が今年8 月3 日発表した最新の調査報告によると、上記の「再教育セ
ンター」と呼ばれる閉鎖式キャンプ(強制収容所)に110 万人が収監されているほか、開放式キャ
ンプ(食事や寝泊まりに自宅に帰れる)で約220 万人が再教育(洗脳教育)されているという。
合わせると330 万人が「再教育」の対象となっている。東トルキスタンの人口は2300 万人(2014
年統計)で、ウイグル人口は48.5%、約1130 万人だとすると、ウイグル人口の約30%の人が「再
教育」されているのだ『参考資料1-2』。報道によると、2017 年春以来強制収容所に収監された人
で釈放された人がいないという『参考資料3』。
何も罪がなく、「要注意人物点数表(第四章を参照)」でマイナス点数が高い人が収容所送りの
対象者となっている。例えば、(1)ウイグル人である(2)イスラムの礼拝をしている(3)宗
教知識がある(4)(当局が要注意とする中東など)26 カ国に行ったことがある(5)外国に留
学した子供がいる……といった項目に該当すれば要注意人物として対象者となる『参考資料4』。
また、ウイグル人社会に何らかの影響を持つ著名人、教育界のエリートたち、イスラム学者、人
気スポーツ選手、音楽家、経済界で成功した裕福な経営者らも「民族情绪(民族的気持ち)があ
る」、「両面人(裏表がある人物)」として収監対象者となっているのである(第三章を参照)。収
容所の状況は海外メディア、研究者らによって次々と報道されるようになった『参考資料5-10』。


2.【強制収容所の位置・規模が明らかに】

第二章 「強制収容所(再教育センター)」の現実


東トルキスタン(89県あり)の各県に少なくても5つの再教育センターがあるとされ、科学
者の衛星写真やグーグルマップからの調査で既に29 件の収容所位置、その規模が明らかになった
『参考資料11-13』。それぞれ一か所に1000 人から1 万人が収監されている。例えば、2017 年4
月にカシュガル疏附県(コナ・シェヘル)で当時建設予定の収容所(新疆疏附县法制教育转化学
校、位置座標39°21'33.1"N 75°51'50.0"E)の入札募集によると、収容所は3.5万平方メート
ル広さで、政府出資1.4 億元(約29 億円)であった『参考資料14』。同様にカシュガル・疏勒県
巴仁郷(イェニシェヘル・バリン郷、1990 年に有名な「バリン郷事件」発生した場所)座標
39°21'29.2"N 76°03'04.1"E に位置する収容所《疏勒县法制教育转化学校》(上・写真1)は一
年前に何もなかった畑に新しく建てられた収容所で、1 号館〜5 号館の4階建「教学棟」(70.5m
×17.5m)と管理棟があり、それぞれ面積4943.11 uである『参考資料15』。グーグルマップから
も上記座標コードから確認できる。
また、アルトゥシュ(クズルス・キルギス自治州)政府ホームページで、2018 年3 月21 日掲示
された、「アルトゥシュ市職業技能教育研修サービスセンター建設項目の環境への影響報告表に対
する審査意見」(关于《阿图什市职业技能教育培训服务中心建设项目环境影响报告表》的审批意见)
『参考資料16』によると、39°38'28.0"N 75°59'46.0"E に位置する該当教育センターは、9.6 万
u規模(東京ドーム2個分の広さ)、政府投資3 億5000 万元(約60 億円)で、収監者部屋(7.6
万u)、管理用部屋(1.1 万u)、武装警察用部屋(8.5 千u)、有刺鉄線のフェンス付き障壁1292m、
医療室1200 u、8460 人分の食事を作る厨房などから構成されている。名前は技能教育研修セン
ターだが、武装警察、監視塔完備した、8000 人が収容できる強制収容所である『参考資料17』(写
真2)。
最近、さらに規模が大きい収容施設の実態が明らかになった。ウルムチ市達坂城区に位置する
「ウルムチ職業技能教育研修センター」(座標:43°23'01.8"N 88°17'18.2"E)は占用面積52 万
u、建築面積13 万u(東京ドームの約3 倍)であった。この収容施設には収容ビル(監獄)が8
棟あるほか、居留センタービル1 棟、警察備勤ビルが8 棟、警察総合ビル1棟、病院棟、レスト
ラン棟、物資倉庫棟、武装警察宿舎2 棟、監視塔などがある。推測では約1 万人の収監者を収容
できるという『参考資料18』(写真3)。そのほか、カラマイ市に地上5 メートル、地下40 メート
ルの地下収容所が建設されたことが明らかになった。この秘密の地下収容所には少なくとも1 万
人を収容する予定だという『参考資料19』。
これらの収容施設は、新たな政府投資で建設され、調査で分かったものだが、収監者数があま
りにも多いため、入りきれない人たちは、臨時収容所して使っている学校(廃止されたウイグル


小中学校)、党校(共産党学校)、専門学校、病院、体育館、倉庫、まだ特定できていない様々な
施設に収監され、すし詰め状態にあるという。また、ベッドが足りないため、昼班/夜班交代制で、
教育される人と寝る人を入れ替えているという。


3.【収監者及び関係者の証言】
収容所で8 か月収監された経験があり、カザフスタン政府の働きかけで釈放されたカザフスタ
ン国籍のウメル氏の証言『参考資料20-22』によれば、彼はピチャンにある両親を訪ねて行ったと
き、身柄を拘束され、危険分子として「カラマイ市技術研修センター」という収容所に送られた。
この収容所には当時約1000 人が収容され、8 割がウイグル人、2 割がカザフ人だった。環境条件
が大変悪く、狭い一室に20 人以上がすし詰め状態で寝泊まりしていた。食事も、トイレも同室で
済ませたという。毎日早朝から夜遅くまで中国語でプロパガンダ歌謡を歌わせ、共産党の政治思
想、宗教転化(非イスラム化)、民族としてのアイデンティティを破壊するための「洗脳教育」が
行われ、その日のテストで不合格なった者や少しでも不満を表した人は厳しく罰せられる(食事
与えず、手足が絞られた状態でヘッドホンより大音量を流し睡眠できないようにする)という。
イスラム教徒の禁物である酒や豚肉を強要されているとの証言もある『参考資料23』。
また、中国の強制収容所で働いていて、カザフスタンへ不法入国した罪で逮捕されたサイラグ
ル・サウットバイ(Sayragul Sauytbay, 41 歳)が法廷で、中国が存在を否定してきた「再教育キ
ャンプ」について証言した『参考資料24』。証言によると、彼女が働いた「キャンプには2500 人
ほどの収監者がいて、そこは一般に政治キャンプと呼ばれるが、実際は山区の刑務所だった」と
いう。カザフスタン政府は中国からの送還要求を押し切って、サイラグルを無罪釈放し、カザフ
スタンにいる家族の元に返した『参考資料25』。
2018 年7 月19 日NHK-BS1 テレビチャンネルで放送した国際報道番組「中国でウイグル族大
量拘束 今何が?」でも、在日留学生4 名が「家族が収容所に送られ、全く連絡がつかず、安否
状況がわからない」と証言した『参考資料26』(在日ウイグル人の被害状況の詳細は第四章を参照)。


4.【収容所で不明の病気が蔓延】

ウイグル自治区政府衛生局の業績とした記事(ホームページで発表されその後削除された)に
よると、ホータン地区1 市、7 県の収容所で不明の「伝染病が蔓延」したため、2017 年7 月9 日
から8 月3 日の間に自治区の調査チームを派遣し調査に行った結果、「肺結核」だったということ
で、558 人を病院に搬送・隔離したという。しかし、これらの患者が本当に肺結核なのか、その
後どうなったのかは一切明らかにされておらず、政府のよる隠ぺい・情報封鎖が行われたことが
明らかである『参考資料27』。
5.【収容所から死者が続出】
これまでの報道で各収容所から続々死者が出ていて『参考資料28-29、第三章死者リスト参照』、
一部の老人遺体以外は家族に返されず、家族に合わせることもなく、新しく設けられた一般人が
入ることのできない遺体処理・安置所『参考資料30』で焼却処分されていると思われる(ウイグ
ル人の民族習慣では亡くなった人に葬儀を行い、故人を専用墓地に埋葬する)。
臓器売買のため、臓器が抜き取られた痕跡のある遺体もあったという噂がある。そして、それ
を裏付ける写真もあった。
上の写真3は、観光でウイグルに行った日本人により今年1 月にカシュガル空港で撮られた写
真であり、空港では「人体器官運送通路」、「人体寄付、移植器官航空運送保障プロセス」標識の
専用通路やスペースが用意され、国家ぐるみで人の臓器を強盗していることを示す徹底的証拠で
ある。この内容はThe Epoch Times でも報じられた『参考資料31』。
在日ウイグル人一人の証言によると、彼女の弟(24 歳)が今年5月に収容所で亡くなり、遺体
を家族に返さずに当局の監視下で直接処理されたそうだ。死因は何なのか、遺体はどこに、どう
いう方法で処理されたかなどの情報は一切聞かされていない。電話に答えた親族は「党のケアの
元で葬送した、さようなら」と言い他に何も言えなかったという。
6.【ウイグル人口密集地に火葬場】
そして、もっとも不思議なことは、中国当局はイスラム教を信仰するウイグル人が95%以上を
占める県、町、村に急ピッチで数多くの火葬場建設を進めている『参考資料32』。そして、一般人
月給の数倍の賃金で人員(もちろん漢民族)を募集している『参考資料33』。


今後ウイグル人の死体を火葬するつもりなのかと 思うだけでも鳥肌が立つほど恐ろしい!中
国政府は一体何をしようとしているのか! これらの事象は「ナチス強制収容所の再現」(ジェノ
サイド)の予兆とも言えるだろう。
7.【家に残された子供は孤児園に】
また、深刻な問題になっているのは、両親が拘束され、家に残された大勢の幼い子供たちが孤
児園に入れられ、ウイグルアイデンティティーを無くす漢化教育が行われている。「両親は政治的
な問題を抱えているため、子供は通常の子供と一緒に学校に通うことが禁じられている」という
『参考資料34』。若い妻のみ残された家には、漢民族の男性が世話役で寝泊まりするケースもある。


8.【アメリカ政府の見解】
アメリカのペンス副大統領は7 月26 日、首都ワシントンで講演し「中国政府は、数十万人、も
しくは数百万人の規模でイスラム教徒のウイグル族を再教育施設という場所に収容している。宗
教の信仰と文化的な帰属意識を失わせようとしている」と述べて非難したことを、NHK が7 月
27 日朝のTV 番組で伝えた『参考資料35』。
さらに、7月26日ウイグルにおける収容所問題に関して、アメリカ議会で初めてとなる公聴
会が開かれた。昨年に大統領選に候補者となった上院議員・議長のルビオ(Marco Rubio)氏が
この公聴会を招集した。家族20人以上が拘束され、行方不明となったことをアメリカ ラジオ・
フリー・アジアのアナウンサー・記者であるグリチェヒラ・ホジャ(Gulchehre Hoja, アメリカ
国籍のウイグル人)が証言した。また、アメリカ駐国連経済社会理事会大使のケリー・カリー
(Kelley Currie)氏が、「2017 年4月から、習近平指導下の中国当局がウイグル人に対する弾圧程
度は「人を驚かす、ショッキングなものだ」、文化大革命がエスカレートした時期とも比べること
ができないほど酷いのだ。男子髭の禁止、女性の公衆場でのベール着用禁止、そして短いズボン
を着ること、喫煙、お酒を飲むこと、豚肉を食べることを拒むことを犯罪と見なし、政府系公式
テレビを見ることを拒むことさえ罪に問われている」と述べた『参考資料36』。
ナチス式経験しているとも言える「強制収容所」は、ウイグル民族数千年の歴史の中で経験し
ている最も酷く、ウイグル人の言語、文化のみならず、民族が絶滅する危機に直面している重大
な事件である。


『参考資料』

1. China: Massive Numbers of Uyghurs & Other Ethnic Minorities Forced into Re-education
Programs, Chinese Human Rights Defenders, August 3, 2018
https://www.nchrd.org/2018/08/china-massive-numbers-of-uyghurs-other-ethnic-minorities-forc
ed-into-re-education-programs/

2. Survey: Three Million, Mostly Uyghurs, in Some Form of Political ‘Re-Education’ in Xinjiang
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/millions-08032018142025.html

3. ‘No Releases’ of Thousands Held For Years in Xinjiang Township Political ‘Re-education Camps’
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/township-08062018145657.html

4. 水谷尚子,「ウイグル絶望収容所の収監者数は89 万人以上」, Newsweeks 日本版 2018.03.13
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/03/89-3.php

5. What Really Happens in China’s ‘Re-education’ Camps, The New York Times, May 15, 2018
https://www.nytimes.com/2018/05/15/opinion/china-re-education-camps.html

6. Simon Denyer, Former inmates of China’s Muslim ‘reeducation’ camps tell of brainwashing, torture,
The Washington Post, May. 17, 2018
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/former-inmates-of-chinas-muslim-re-educat
ion-camps-tell-of-brainwashing-torture/2018/05/16/32b330e8-5850-11e8-8b92-45fdd7aaef3c_sto
ry.html?utm_term=.95541c3fd6ad

7. Adrian Zenz, New Evidence for China’s Political Re-Education Campaign in Xinjiang, May 15,

https://jamestown.org/program/evidence-for-chinas-political-re-education-campaign-in-xinjiang/


8. Adrian Zenz, "Thoroughly Reforming them Toward a Healthy Heart Attitude" - China's Political
Re-Education Campaign in Xinjiang, May 15, 2018
https://www.academia.edu/36638456/_Thoroughly_Reforming_them_Toward_a_Healthy_Heart_
Attitude_-_Chinas_Political_Re-Education_Campaign_in_Xinjiang

9. Tara Francis Chan, China is secretly imprisoning close to 1 million people — but they've left 2 big
pieces of evidence behind, May. 30, 2018
http://www.businessinsider.com/how-many-people-are-imprisoned-in-xinjiang-china-government
-documents-2018-5

10. Xinjiang Political ‘Re-Education Camps’ Treat Uyghurs ‘Infected by Religious Extremism’: CCP
Youth League, RFA, Aug 8, 2018.
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/infected-08082018173807.html

11. Shawn Zhang, List of Re-education Camps in Xinjiang 新疆再教育集中营列表, May 20, 2018.
https://medium.com/@shawnwzhang/list-of-re-education-camps-in-xinjiang-%E6%96%B0%E7
%96%86%E5%86%8D%E6%95%99%E8%82%B2%E9%9B%86%E4%B8%AD%E8%90%A5%E
5%88%97%E8%A1%A8-99720372419c

12. Shawn Zhang, Detention Camp Construction is Booming in Xinjiang, Jun 19, 2018.
https://medium.com/@shawnwzhang/detention-camp-construction-is-booming-in-xinjiang-a2525
044c6b1

13. Shawn Zhang, Xinjiang’s re-education system is a hybrid of Gulag and Indian Residential School,
Jun 13, 2018
https://medium.com/@shawnwzhang/latest-re-education-campaign-in-karshgar-xinjiang-167668a
d5729

14. Shawn Zhang, Satellite Imagery of Xinjiang “Re-education Camp” 3 新疆再教育集中营卫星图3,
May 20, 2018.
https://medium.com/@shawnwzhang/satellite-imagery-of-xinjiang-re-education-camp-%E6%96
%B0%E7%96%86%E5%86%8D%E6%95%99%E8%82%B2%E9%9B%86%E4%B8%AD%E8%9
0%A5%E5%8D%AB%E6%98%9F%E5%9B%BE-96691b1a0d62

15. Shawn Zhang, Satellite Imagery of Xinjiang “Re-education Camp” 1 新疆再教育集中营卫星图1,
May 20, 2018.
https://medium.com/@shawnwzhang/satellite-imagery-of-xinjiang-re-education-camp-3-%E6%9
6%B0%E7%96%86%E5%86%8D%E6%95%99%E8%82%B2%E9%9B%86%E4%B8%AD%E8%
90%A5%E5%8D%AB%E6%98%9F%E5%9B%BE-3-bae61bef8028

16. 阿图什市人民政府http://www.xjats.gov.cn/ のweb.archive.org バックアップサイト
https://web.archive.org/web/20180706221430/http://www.xjats.gov.cn/P/C/1736.htm

17. Shawn Zhang, Satellite Imagery of Xinjiang “Re-education Camp” 23 新疆再教育集中营卫星图
23, May 20, 2018.
https://medium.com/@shawnwzhang/satellite-imagery-of-xinjiang-re-education-camp-1-%E6%9
6%B0%E7%96%86%E5%86%8D%E6%95%99%E8%82%B2%E9%9B%86%E4%B8%AD%E8%
90%A5%E5%8D%AB%E6%98%9F%E5%9B%BE-1-eea378e8ed8b

18. Shawn Zhang, Satellite Imagery of Xinjiang “Re-education Camp” 29 新疆再教育集中营卫星图
29 (Largest Re-education Camp?). 26 Jul, 2018.
https://medium.com/@shawnwzhang/largest-re-education-camp-d7d6ce15e273

19. XINJIANG AUTHORITIES BUILD MASSIVE UNDERGROUND PRISON, Aug 20, 2018
https://bitterwinter.org/massive-underground-prison/

20. Omir Bekali talks about the psychological stress he endured in a Chinese internment camp
http://www.abc.net.au/news/2018-05-18/omir-bekali/9773366
http://www.businessinsider.com/what-is-life-like-in-xinjiang-reeducation-camps-china-2018-5

21. 水谷尚子, 「ウイグル「絶望」収容所──中国共産党のウイグル人大量収監が始まった」Newsweeks
日本版2018.02.18; https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/02/post-9547.php

22. 水谷尚子「, イスラーム教徒に豚とアルコールを強要する中国・ウイグル「絶望」収容所」、Newsweeks
日本版2018.05.18; https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/05/post-10194.php

23. Video: ‘This person will simply disappear’: Chinese secretive ‘reeducation camps’ in spotlight at

Kazakh trial
https://www.hongkongfp.com/2018/07/17/person-will-simply-disappear-chinese-secretive-reedu
cation-camps-spotlight-kazakh-trial/

24. Kazakh court frees woman who fled Chinese re-education camp
https://www.theguardian.com/world/2018/aug/01/kazakh-court-frees-woman-who-fled-chinese-r
e-education-camp

25. NHK-BS1 国際報道「中国でウイグル族大量拘束 今何が?」2018.07.19
http://www6.nhk.or.jp/kokusaihoudou/bs22/feature/index.html?i=180719

26. Radio Free Asia, 「ホータンの収容所で558 人が肺の伝染病が明らかになった」
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/siyaset/uyghurda-lager-05282018133938.html?encoding=la
tin

27. Uyghur Teenager Dies in Custody at Political Re-Education Camp, Radio Free Asia news,
2018.03.14
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/teenager-03142018154926.html

28. Uyghur Father of Two Dies After Falling Ill in Xinjiang Re-Education Camp, Radio Free Asia news,
2018.04.11
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/father-04122018153525.html

29. 遺体安置所Radio Free Asia news, 2018.06.25
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/medeniyet-tarix/jeset-bir-terep-qilish-06252018164051.ht
ml?searchterm%3Autf8%3Austring=depne&encoding=latin

30. 「中国では人命はとても安い、臓器のほうが高値だ」元医師の告白
http://www.epochtimes.jp/2017/10/28953.html

31. 中国当局がウイグル地域各地に急ピーチで火葬場建設
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/jeset-koydurush-06122018145148.html?enc
oding=latin

32. ウルムチ沙依巴克区 火葬场保安員の公募
https://m.wlmq.com/0010155185.html

33. 「ニューズウィーク日本版」ウェブ編集部, 中国共産党、ウイグル「絶望収容所」の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/212978?page=4

34. 「トランプ政権 中国がウイグル族を不当に収容と非難」, NHK New Web, 2018 年7 月27 日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180727/k10011551041000.html?utm_int=all_side_rankingsocial_
002

35. Hearing on Surveillance, Suppression, and Mass Detention: Xinjiang’s Human Rights Crisis
https://www.youtube.com/watch?v=rE8Ve2nxPds&feature=youtu.be&t=1623

36. 米政権「ウイグル、数十万人を拘束」中国当局を批判、毎日新聞, 2018 年7 月28 日
https://mainichi.jp/articles/20180729/k00/00m/030/079000c


第三章 ウイグル人社会各界のエリートも収容所に

2017 年から大々的に大に行われるようになった思想改造目的の強制収容施設での不当な拘束
が今も続いている。そしてウイグル人社会に何らかの影響を持つ著名人、教育界のエリートたち、
著名なイスラム学者、人気のスポーツ選手、音楽家、経済界で成功した経営者が続々と強制収容
所に入れられている。以下には、代表的な例を挙げる。(ここで挙げた例はメディアなどで公開さ
れた情報のみであって、氷山の一角にすぎない。)


1.【教育界】
1. 自治区教育庁の庁長長 サッタル・サウット (Sattar Sawut)
2017 年、「重大大な規律違反」で拘束され、強制収容施設に送ら
れた。サッタル氏が任期中に編纂したウイグル語教材は、自治区
自治区内で教科書として使われていた。『参考資料』
http://www.sohu.com/a/144868168_260616
http://www.xinhuanet.com/politics/2017-02/09/c_129473389.ht
m

2. 自治区政府党委員会元秘書官、教育庁副長官長、新疆新聞社 社
長長を務めたアリムジャン・メメットイミン (Alimjan
Memtimin)(59)『参考資料』
http://www.xinhuanet.com/politics/2017-02/09/c_129473389.ht
m

3. ウイグル自治区社会科学院副院長長や新疆教育出版社 社長長
アブドゥラザク・サイム(Aburazaq Siyim) (61)
『参考資料』
http://www.xinhuanet.com/politics/2017-02/09/c_129473389.ht
m

上記三名の方はウイグル語の教科書の編集、出版にかかわる人物であった。そのウイグル語
教材は、自治区内で教科書として使われていたが、それらが「文文学、歴史、道徳分野には、
民族分離を煽る内容が含まれており、それを12 年間も現場で使ったため大勢大の若者が深刻
な洗脳を受けた」と糾弾され、ほぼ同時期に収容施設に送られたのである。『参考資料』
http://www.xinhuanet.com/politics/2017-02/09/c_129473389.htm
http://news.sohu.com/20170209/n480334060.shtml


第三章 ウイグル人社会各界のエリートも収容所に

4. 新疆大学大学 学長長 タシポラット・ティップ (Tashpulat Tiyip, 塔
西甫拉提·特依拜)
自治区最大大の教育機関である新疆大学大学 学長長を2010 年から務
めていたタシポラット・ティップ教授(60)は昨年3 月月に解任され、
それ以降は当局に拘束されていると、今年2 月月にRFA の取材に答え
た大学大学関係者が明かした。新疆大学大学を卒業後、東京理科大学
大学で理学博士号を取得。研究プロジェクトの成果から中国教育省に
賞を与えられたことも多数あり、新疆では著名な学者だった。タシポ
ラット氏は, 1996 年から新疆大学大学の副学長、2010 年から2017 年
まで同大学学長、党副書記と務めていた。
『参考資料』
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/university-president-02202018173959.html


5. 新疆医科大学の元長学長 ハリムラット・グプル (Halmurat Ghopur,
哈木拉提·吾甫尔)
新疆医科大学の元長学長・教授で昨年からは自治区⾷品医薬品監督庁
長だったハリムラット・グプル氏(58)も、今年になってから消息不
明だ。ハリムラットは収容施設で死亡したとの説もある。彼は中国伝
統医療を学ぶ上海中医薬大学を卒業し、ロシアのサンクトペテルブル
ク医科大学で博⼠号を取得。中国全国最優秀研究者の1 人に選ばれる
など、中国全⼟でも名を知られる有名教授だった。医科大学で彼はウ
イグル伝統医学の継承にも力を注ぎ、民族医学教育ではウイグル語に
よる授業をずっと続けてきた。ハリムラット氏は, 1998 年から新疆医
科大学の副学長、2008 年から2017 年まで同大学学長、党副書記と務めていた。


『参考資料』
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/arrest-01122018152937.html

不思議なことに、上記両大学ホームページの歴任学長リスト『参考リンク』から、新疆大学
元長学長タシポラット氏と新疆医科大学の元長学長 ハリムラット氏の名前が消されている。
これは中国が歴史・事実を平気で消すまたは変えてしまうことの証拠でもある。
新疆大学歴任学長 http://www.xju.edu.cn/xxgk/lrxz.htm
新疆医科大学歴任学長http://www.xjmu.org/xqzl/lrld.htm

6. 新疆師範大学教授 アブドゥカディリ・ジャラリディン (Abduqadir
Jalalidin)
知名度の高いウイグル文学者で新疆師範大学教授でもあるアブドゥ
カディリ・ジャラリディン(54)は今年1 月にウルムチ市国家安全
局に拘束された。アブドゥカディリはカシュガル師範学院を卒業後、
ウイグル文学者の道を歩んだ。彼は00 年代初頭、石川県に数カ月滞
在したことがあり、その体験を記した本の一部がウイグル語教科書
に引用された。ウルムチ市の中で最大級と言われている収容施設に
収監されているとされる。『参考資料』
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/scholar-04252018140407.html


7. 新疆大学教授 ラヒレ・ダウット (Rahile Dawut)
ウイグル文化研究の先駆者で新疆大学人類学研究所教授、博士であ
るラヒレ・ダウット(52 歳)が、2017 年12 月北京で消息不明とな
ったとニューヨークタイムズ電子版が8 月10 日に報道した。ダウ
ット氏の家族は、黙っていることで再教育施設、拘留施設から解放
されないことが分かったため、ダウット氏が消えてから8 か月後の
今、これを話すことを決めたと語ったという。ダウット教授は、日
本人研究者の菅原 純と共著で中央ユーラシアにおけるイスラム聖
堂に関する研究をテーマにした、「マザール、MAZAR」という本を
出版していた。『参考資料』
Star Scholar Disappears as Crackdown Engulfs Western China, The New York Times
https://www.nytimes.com/2018/08/10/world/asia/china-xinjiang-rahile-dawut.html
Mazar: Studies on Islamic Sacred Sites in Central Eurasia, Sugawara Jun, Rahile Dawut, 2016
https://www.amazon.co.jp/Mazar-Studies-Islamic-Central-Eurasia/dp/4904575512


2.【宗教界】

8. 著名なウイグル人イスラム学者 ムハンマド・サリヒ (Muhammad
Salih)
著名なウイグル人イスラム学者で、『クルアーン』のウイグル語訳者
として名を知られる82 歳のムハンマド・サリヒ師が17 年12 月中旬、
中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチの自宅から突然何者かに連
行された。サリヒ師は中国共産党の強制収容施設に収監され、約40
日後の18 年1 月24 日に死亡した。『参考資料』
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/scholar-death-012920181
80427.html

9. 全国イスラム協会副主席、ウイグル自治区政協の副主席、ホータンイ
スラム協会主席、ホータンモスクのイマム アブドレティプ・アブド
レヒム・ダモッラ(Abdulletip Abdurehim Damollam)
2017 年に3 年刑で刑務所に入れられた。『参考資料』
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/din/abduletip-abdurehim-dam
olla-tutqun-05102017142750.html?encoding=latin

10. カシュガル・トックズタシモスクのイマム アブリミット・ダモッラ
(Ablimit Damollam)
アブリミット・ダモッラは自宅から突然連行され、収容所に収監され
た2 カ月後の昨年6 月に死亡した。
アブリミット・ダモッラ(81)は、80 年代に新疆ウイグル自治区で
初めて寄宿舎付きの私立学校「カシュガル語学・技術専門学校」を開
校したベテラン教育家でもある。
アブリミットは学校にウイグル語で英語、中国語、アラビア語、トル
コ語を教えるクラスと、看護師・歯科医師を育成するコースを設置。
全日制だけでなく夜間制の学生も受け入れ、経済的に恵まれない人も教育を受けられるよう


にした。付属病院も開設し貧しい者への医療費免除など慈善事業を行って人々の支持を集め
たが、2000 年頃に中国当局が施設を強制的に封鎖していた。アメリカの短波ラジオ放送「ラ
ジオ・フリー・アジア(RFA)」の報道によると、アブリミットは身柄拘束から2 カ月後の昨
年6 月に死亡した。死因は知らされず、葬儀は当局の厳重な監視のもと、弟子たち、周りの
住民の参加が許されず家族だけで行われたという。『参考資料』
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/ablimit-damollam-wapat-boldi-0616201
7193458.html?encoding=latin

11. ケリヤ県政協副主席、県メインモスクのイマム イミン・ダモッラ
(Imin Damollam)
2017 年5 月に18 年の実刑判決で刑務所に監禁さられた。罪は2016
のメッカーへのハッジ(大巡礼)で「ウイグル分裂意識のある」人
にハッジ代行費を渡したことであった。『参考資料』
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/qanun/uyghur-kadir-052120
18160053.html?encoding=latin
12. ニルカ(Nilqa)県 イスラム学者 アブドレシット・ハジム
(Abdureshit Hajim)(65)
アブドレシット氏は強制収容所に監禁されてから9 か月間たった今
年の6 月5 日に、収容所内で死亡し、頭部分が白い布で覆われた遺
体が家族に返された。しかし、家族が遺体の頭・体部分を見ること
も許されず、死因が不明のまま、警察の厳重な監視下で埋葬されて
いたことがRFA の取材で明らかになった。
参考資料:
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/abdureshit-seley-hajining-olumi-060820182
34941.html?encoding=latin

13. ホータン スラーム学者 アブドルエヘッド・メフスム (Abdulehet
Mexsum)(87)
2017 年11 月拘束され、収容施設で死亡していたことが今年5 月に
イスタンブルに住んでいる親戚の調べで分かった。アブドルエヘッ
ド・ハジムは7 人の弟子にイスラム知識を教授したことが拘束の原
因だったという。


『参考資料』:

https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/abdulehed-m
exsum-ghayibane-namaz-06012018225457.html?encoding=latin


3.【スポーツ界】

14. 人気のサッカー選手エリパン・ヘズムジャン (Erpan Hezimjan)
人気のあったウイグル人サッカー選手エリパン・ヘズムジャンの失
踪は、漢人の熱烈なファンたちがソーシャルメディア上で告発して
発覚した。今年19 歳の彼は15 歳から中国のサッカーチームでプレ
ーをし、失踪前は中国スーパーリーグの江蘇省チームに所属してい
た。
今年2 月末頃に里帰りしたが、3 月に南京で行われた試合に姿がな
かったことを心配する書き込みが相次いだ。RFA は4 月、彼の地
元ドルビリジン県へ電話取材をし、同県警察署職員の証言で2 月頃
に強制収容所に送られたことが判明した。
所属チームの主戦力として1〜2 月にかけて、スペインやアラブ首長国連邦で試合に出ていた
が、「外国に行ったこと」を理由に、県中心部から約10 キロ離れたトゥルグン村の強制収容
施設に送られたという。そこにはウイグル人約1000 人が収容されている。
『参考資料』:
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/erpan-hezimjan-terbiyeleshte-04162018153
838.html?encoding=latin
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/footballer-04132018162312.html
https://www.hongkongfp.com/2018/07/07/rising-star-footballer-among-million-uyghurs-sent-ch
inese-re-education-camps/


4.【芸能界】
15. 民謡歌手 アブドゥレヒム・ヘイット (Abdurehim Heyit)
ウイグル人の幅広い年齢層に愛されている民謡歌手でドゥッ
タル奏者(ドゥッタル王)のアブドゥレヒム・ヘイット(56)は、
昨年4 月に公安警察に連行されてから行方不明になった。アブ
ドゥレヒムは北京の中央民族歌舞団や新疆ウイグル自治区歌
舞団で活躍し、数多くのアルバムも発表した。ウイグルの民族
文化に誇りを持ち、前を向いて生きていこうと呼びかけるメッ
セージ性の高い曲が多いこと、特にウイグル人に広く知られる
歌謡「お父さんたち」の歌詞が問題視されたという。『参考資料』
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/musician-11022017162302.html
https://freemuse.org/news/uyghur-dutar-king-detained-in-china/


16. ポップス歌手 アブラジャン・アユップ (Ablajan Ayup)
若くハンサムなポップス歌手も収監されている。若い女性を中心に
熱狂的人気を誇るアブラジャン・アユップ(34)は、「ウイグルの
ジャスティン・ビーバー」と欧米誌に紹介されたこともある。ウイ
グル語のみならず英語や中国語でも歌っていたから漢人にも人気
だった。今年2 月に上海でコンサートを行った2 日後、ウルムチで
拘束された。昨年マレーシアを訪問したことや、民族や故郷への愛
を歌っていたことなどが原因とささやかれている。『参考資料』
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/singer-05182018131924.html
https://freemuse.org/news/uyghur-pop-star-detained-in-china/


5.【メディア関連】
17. ミスラニン・ドットコム(misranim.com)の創設者 アバベキ
リ・ムフタル (Ababekri Muxtar)
インターネットのウイグル語サイトも一昨年から昨年にかけて
続々と閉鎖され、運営者がことごとく拘束された。また、同サ
イト管理人トゥルスンジャン・メメット(Tursunjan Memet)
も行方不明になっている。トゥルスンジャンの父親はRFA の取
材に応えて、「自宅から6 人の公安に連れ去られ、どこに居る
かさえ分からない」と証言した。『参考資料』
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/authorities-detain-uyghuer-web-masters-and-writ
ers-in-chinas-xinjiang-06132016153910.html


18. 「バクダシ(bagdax.cn)」創設者 アクバル・エゼッド (Akbar Eset)、


19. 「ボズキル(bozqir.net)」の創設者で自治区教育庁職員のアデル・リシット (Adil Rishat)、


20. テレビ番組の脚本家として知られるオマルジャン・ヘセン (Omarjan Hesen)


21. 新疆人民ラジオ局記者で新疆教育出版社の教科書編集者でもあったジャ
ーナリストのヤルクン・ルーズ (Yalqun Ruzi)(52)も行方不明になっ
ている『参考資料』。最近の情報では、17年刑で刑務所に入れられたと
いう。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/06/post-10388.php

ウイグル語書籍は粛清のため書店や一般家庭から没収された。新疆ウイグル
自治区文学芸術連合の元会長で、詩人のイミン・アフメディ (Imin Ahmidi)は昨年6 月、RFA の
取材に対し「過去に出版されたウイグル人作家の著作が再検査されている」と語った。ウイグル
人に愛読され、現代ウイグル文学を代表する小説であるアブドゥレヒム・オトキュル (Abdurehim
Otkur)『目覚めた大地』や『足跡』、ゾルドゥン・サビリ (Zordon Sabir)『母なる故郷』なども
規制の対象になった。『参考資料』
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/06/post-10388.php

6.【経済界】

22. イリ・カザフ自治州 慈善家・不動産開発商 ヌルタイ・アジ(Nurtay Haji、努尔塔依・阿吉)
ChinaAid がイリ・カザフ自治州及びカザフスタン人の商人から得た情報によると、有名な慈善
事業、不動産開発商のヌルタイ・アジが昨年、20 年刑で刑務所に送られたという。ヌルタイ氏は
ヌルタイ氏個人の全額寄付で孤児、貧しい子供たちのための、全寮制の寄宿学校「努尔塔依阿吉
学校」を建設し、これまでに多くの学生を支援していた。
ChinaAid の情報では、ヌルタイ氏と一緒に10 数名のウイグル、カザフ商人が逮捕されたとい
う。ウイグルの他の地域でも銀行に一定額(100 万〜数100 万元)以上の貯金がある人たちも次々
と拘束されている。
http://www.chinaaid.net/2018/07/blog-post_11.html

2017 年5 月に、カシュガル地区で最も成功した経営者ウイグル人の以下4 名が「宗教的過激主義」
という罪で投獄された:


23. カシュガル貿易協会会長 物質運送会社経営者 アブドジェリル・ハジム(Abdujelil Hajim)

24. カシュガル Emin 貿易市場のオーナー ゲニ・ハジ(Gheni Hajim),

25. カシュガルEziz Diyar 市場のオーナー メメット・トルソン・ハジム(Memet Tursun Hajim),

26. カシュガルIbnsina 歯科病院 オーナー イミン・ハジム(Imin Hajim)
以上の4 人いずれにも「ハジム」という名称がついているのは、イスラム聖地のメッカーにハッ
ジに行って来たことを意味する。RFA の電話インタビューに答えた現地の保安員の情報によると、
罪は「承認されていない民間の巡礼に行った」、「宗教的過激派の兆しがあった」という。4 人は8
年から18 年の懲役刑を言い渡された。
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/wealthiest-01052018144327.html


27. カシュガルKasir ホテルのオーナー レストラン経
営者 オブルカスム・ハージ (Obulkasim Haji)
RFA のインタビュー情報によると、67 歳のオブル
カスムは2017 年12 月5 日入院していたウルムチ
市の病院から公安に連行され、再教育キャンプ(強
制収容施設)に送られたそうだが、拘束理由や監禁
場所がいまだに不明。
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/hotelier-05072018130431.html
努尔塔依阿吉学校


7.【官僚・公安関係者】

28. ウイグル自治区林業庁庁長 エズズ・ケユム (Ezir Qeyum)
29. ホータン地区公安局副局長 ニジャティ・アウドン (Nijat Awudon)
30. ホータン地区公安局元副局長 エリ・イミン (Eli Imin)
31. ウイグル自治区特捜部ホータン支部隊長 アブドカデル・アブラ (Abduqadir Abla)
32. ホータン市公安局副書記 政委 ヤリクン・アブドラザク (Yalqun Abdurazaq)
33. カシュガル カラカシ県(Qaraqash)公安局元副書記 政委 アバベキリ・イリ(Ababekri Eli)
34. ホータン地区公安局国保支部課長級捜査員 モハタル・トスン(Muxtar Tursun)
らが「重大な規律違反」で拘束され、最近の状況は不明である。
参考資料:
http://www.xinhuanet.com/politics/2017-02/09/c_129473389.htm
http://news.sohu.com/20170209/n480334060.shtml


35. ウイグル自治区チャルチャン県公安局政
治委員 アリフ・トルソン(Ghalip Tursun)
8 月18 日の現地新聞が、アリフ氏が「テ
ロリスト、3 種勢力と協力し、庇った」と
し、拘束されたことを報じた。参考資料:
(右写真)
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/qan
un/cherchen-uyghur-08202018153604.ht
ml?encoding=latin


8.【地方の党・政府責任者】

2016 年に元中国共産党チベット自治区委員会の書記で、チベット人の弾圧で手腕を発揮した陳
全国が新疆ウイグル自治区の書記に就任してから、権力を誇示する最初の威圧的行動は、ホータ
ン地区基層の97 名幹部への問責・免職処分を実行することだった。陳の指示で組織された共産党
幹部らの査察グループが2017 年3 月12 日からホータン地区の各町、村に入り、たった一週間ほ
どの調べを行ったあと、3 月26 日各種の理由で97 名幹部(ほとんどウイグル人)に一気に免職
処分を下した。処分内容から人権侵害の典型的な例であることがわかる。例えば、ホータン県の
ブザク郷(布札克乡(郷))党支部書記のジェリリ・マイティニヤズ(Jelil Memetniyaz)は「宗
教師の前でタバコを吸うことに躊躇した」理由で懲戒免職された。97 人の懲戒免職理由には、そ
のほかに、「毎朝の国旗揚げの怠慢、揚げ回数の誤報、住民宅へ走訪・個人情報データの収集を徹
底していない」など様々なレッテルがあった。
参考資料:
http://www.china.com.cn/news/2017-04/10/content_40588424_2.htm
https://www.boxun.com/news/gb/china/2018/01/201801301321.shtml
http://news.sina.com.cn/c/nd/2017-04-09/doc-ifyeceza1781280.shtml


9.【収容所内死亡者リスト】

ここに挙げたリストはメディアに知られた名前のみである。
1.ムハンマド・サリヒ (Muhammad Salih)、82 歳、18 年1 月死亡
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/scholar-death-01292018180427.html

2.アブリミット・ダモッラ (Ablimit Damollam) 、81 歳、18 年6 月死亡
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/ablimit-damollam-wapat-boldi-0616
2017193458.html?encoding=latin

3.アブドレシット・ハジム (Abdureshit Hajim)、65 歳、18 年5 月死亡
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/abdureshit-seley-hajining-olumi-060
82018234941.html?encoding=latin

4.アブドルエヘッド・メフスム (Abdulehet Mexsum)、87 歳、18 年6 月死亡
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/abdulehed-mexsum-ghayibane-nama
z-06012018225457.html?encoding=latin

5.アイハン・メメット(Ayxan Memet)、78 歳、Dolqun Eysa の母、18 年5 月死亡
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/mother-07022018164214.html

6.ヌリマングル・メメット(Nurimangul Memet)、24 歳、18 年6月死亡
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/qanun/yepiq-terbiyelesh-06042018154152.html?enc
oding=latin

7.アブドジャッパル(Abdujappar)、グルジャGhulja Bayandaz

8.アブドガッパル (Abdughappar)、34 歳、グルジャGhulja Bayandaz 18 年6 月死亡
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/father-04122018153525.html

9.ホータン・チンバグ卿 アブドルエヘット・バッカル(37 歳)ら26 名
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/qanun/yepiq-terbiyelesh-06142018181109.html?enc
oding=latin

10. ヤクプジャン・ナマン(17 歳)、カシュガル・ヨプルガ県、18 年3 月死亡
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/teenager-03142018154926.html

11. 在日ウイグル人弟(24 歳)、ウルムチ、18 年5 月死亡

第四章 “新疆のウイグル自治区”:中国高度な監視下の野外刑務所

1.中国当局はウイグル地域を「野外刑務所」化
東トルキスタン(現“新疆ウイグル自治区”)は、古代からヨーロッパと東アジアをつなぐ要衝
であるだけでなく、石炭、石油、天然ガス等地下資源の豊富な地域でもある。1949 年に中国人民
解放軍が東トルキスタンに侵攻し、「新疆ウイグル自治区」として共産党の支配下に組み込んだ。
それ以来、中国当局によるウイグル人への差別的、抑圧的政策がずっと続いている。


1.1【漢民族の大量移住】

中国内陸から漢民族をウイグル地域に大量移住させるのと同時に、多くの若いウイグル人・未
婚女性を労働力として中国内陸の工場などに移送し、ウイグル自治区におけるウイグル人口比率
の減少を図っている。他に少数民族までに適用された“計画生育”制度も功を奏して、1949 年に6%
だった漢民族人口が、2010 年には40.1%に達している(新疆维吾尔自治区2010 年第六次全国人
口普查主要数据公报)『参考資料1』。「新疆軍区」数十万軍人とその家族、300 万人以上とされる
「新疆生産建設兵団」の人口はこれに含まれない。
漢民族がこの地に大挙進出してきて、経
済発展の恩恵を独占した結果でウイグル
族との格差が広がる一方である。中国当局
によりウイグル人に対して差別的政策が
実施され、憲法で定めたウイグル人固有の
言語、文化的・宗教的権利も侵害されてき
た。

1.2【7・5 ウルムチ虐殺】
そんな中、2009 年6 月に中国広東省の
第四章 “新疆ウイグル自治区”:
中国高度な監視下の野外刑務所


玩具工場で労働者として勤務しているウイグル人が中国人に襲撃され多数が殺傷された事件に対
する中国政府の対応への不満がきっかけに、ウイグル人の怒りがさらに高まった。同年7 月5 日
にウルムチ市でウイグル学生らによる大規模なデモが発生した。平和的な抗議行動は、中国当局
の軍、武装警察によって、過剰な武力行使を通して残虐に制圧され、数千人がウルムチの町で殺
害され(中国当局の発表では197 人死亡)、殆どのデモ参加者が逮捕された。これは「7・5 ウル
ムチ騒乱」「7.5 ウルムチ虐殺」と呼ばれる。『参考資料2』


1.3【悪漢・陳全国】
2009 年以降、中国共産党当局によるウイグル人の監視はさらに強まった。特に、元中国共産党
チベット自治区委員会の書記で、チベット人の弾圧で手腕を発揮した陳全国が、2016 年に新疆ウ
イグル自治区の書記に就任してから、ウイグル人への監視・弾圧が特段に強まった。新疆ウイグ
ル自治区は、習近平政権が推進する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の戦略的要衝で
もあり、そこに完全に監視され・封じ込められた社会を作り上げることが習近平政権の謀略と言
えるだろう。
陳は、1 年も経たない間に、9 万人を越す治安関係ポストを募集し、ウイグル地域における「監
視社会」の完成を手掛け、2017 年一年間でウイグル自治区の警察の人員が2015 年の6 倍にまで
膨れあがった『参考資料3』。
ウイグル自治区全地域で、500m間隔で交番(便民警務站)が設置され、一つに8−30 名の武
装警察が配備された。アクト県だけで2017 年10 月以降、68 個の交番を新たに設置したことを現
地で当番中の警察がRFA のインタビューで明らかにした『参考資料4』。
陳全国は、ウイグル全地域で上述した「再教育センター」というナチス式強制収容所や以下で
述べる監視社会を作り上げた首謀者・真犯人である。
1.4【最先端の監視技術の実験場】
中国国内には昨年秋の時点で監視カメラが1 億7000 万台設置されており、今後3 年間でさら
に4 億台が追加されると推定されている。監視カメラの多くには人工知能(AI)が搭載され、顔
認証技術などを備えている。その「最先端の監視技術を試行する実験場」となったのは新疆ウイ
グル自治区である。中国政府は2017 年第1 四半期(1〜3 月)にウイグル自治区で10 億ドル(約
1130 億円)以上に相当するセキュリティー関連の投資計画を発表したとウォール・ストリート・
ジャーナル紙が明らかにした『参考資料5』。
国際人権組織ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は明らかにした情報によると、中国当局
は、問題を起こす危険のある人物を特定し、先んじて拘束するため、新疆ウイグル自治区に大量
のデータを駆使した監視プラットフォームを配備している。この「予測による治安維持」プラッ
トフォームについて、当局が監視カメラの映像や、通話・旅行記録、宗教的志向などの個人情報
を統合・分析し、危険人物を特定するためのものだと説明する。カシュガル市だけで今年3 月、
5100 万ドル(約55 億円)以上を投じて、統合データプラットフォームを含む監視システムを購
入・設置した。この監視カメラシステムは、瞬時にして人の顔と歩き方を識別して個人を特定し、
データベースと照合して年齢、性別、身長、民族アイデンティティを判定。その上、親族や知人
といった人的ネットワークまで割り出すことができるという『参考資料6』。
1.5【政治的信頼度点数表】
ウイグル人の研究者で記者のタヒール・イミン(Tahir Imin)氏は昨年2 月、新疆から米国に
亡命した。同氏はウルムチに住む友人が6 月、当局に拘束されたと話す。定期的な礼拝、パスポ
ートの所持、トルコへの渡航記録が減点の対象となったという。そして「マイナスポイントが70
を上回ると、危険人物と見なされ、警察に通報される。警察はこれを受け、拘束した人物を再教育センターに送る」と明かした『参考資料7』。
以下の「人口個人情報採集表(表1、『参考資料5』)」は、ウイグル自治区全地域で「危険人物」
を割り出すために使われているものである。表の右側に「重要情報」とされた内容は、年齢が(15
〜55 歳)、ウイグル人か、失業者か、パスポート保持者か、毎日礼拝するか、宗教知識があるか、
26 の“センシティブな”国に行ったことがあるか、海外とのつながりがあるかなどである。
また、ウルムチ市の各社区で実際の
登記に使われている「常住戸民族語系
点数表(下表2)『参考資料7』」による
と、各住民一人一人に10 カテゴリーで
10 点ずつ点数付け、ウイグル人の政治
的信頼度を評価している。
例えば、この表の1 番目のイブライ
ム・イスマイル氏(83 歳)には50 点付
けられ、「一般注意人物」とされている。
ウイグル人であれば10 点、パスポート保持者であれば10 点、礼拝していれば10 点、宗教知
識があれば10 点、対象の26 か国のどれかに行ったことがあれば10 点それぞれ引かれ、合計点
数は50 点となっている。この点数が低いほど「危険人物」とされる。もし、この方が55 歳以下
で、海外とのつながりがある人だった場合は、点数が30 点(マイナス70 点)で、即拘束対象と
なり、収容所(再教育センター)に送られることになる。
亡命者の証言によると、誰が礼拝しているか、誰が断食しているか(イスラム・ラマダンの時
期にどの家の人が夜中に起きて明かりをつけているか、職場、学校でお昼ご飯を食べていないか
など)を常にチェックするため、町、村、学校で10 人を1グループにし、相互監視体制を作って
いる。知っている情報を隠した人も罰せられるようになっている。また、政府幹部に住民と「親
戚(双親)」を作らせ、住民の宗教意識、共産党への忠誠心を調べ、人ひとりに点数をつける任務
を与えている。その中で、収容所に入れられた若いウイグル女性がいる家に「親戚」となった漢
族男性が寝泊まりするケースもあるという。


表 1. 人口個人情報採集表 表 2. 常住戸・民族語系

1.6【一般家庭に政府幹部が宿泊】
国際人権組織ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が「ウイグル人家族の家に中国共産党政
府職員がホームステイしている」と5 月13 日に報告を発表した『参考資料8-9』。報告によると、
ウイグル人密集地域の一般家庭が近年、政府幹部による定期的な「ホームステイ」の受け入れを
強いられている。中国政府による「民族団結」を名目とした厳しい監視が目的とみられ、官製メ
ディアの情報として、当局は2017 年に職員100 万人を同地農村へ派遣したと伝えている。職員
をウイグル人家族と「共に食べ、共に住み、共に労働し、共に学習」させるという。
1.7【スマートフォンにスパイウェアを強制装着】
中国にいるウイグル人はまた、2017 年4 月からスマートフォンにスパイウェア・アプリをイン
ストールすることを強制されている。「ラジオ・フリー・アジア」の報道によれば、「百姓安全」、
「Jinwang」と呼ばれるこのアプリは、政府が市民の携帯デバイスをスキャンし、「テロリストや
違法な宗教に関する映像・写真・ファイル類を所持していないか確認する」ためのものだという。
これらのアプリをインストールすると微信(Wechat)やSNS「微博(Weibo)」のログ、SIMカード
情報、Wi-Fi のログイン情報などがサーバーに送信される。インストールを拒否したり、一度イ
ンストールしたアプリを削除したりすると、10 日間拘束されることがあるとのこと『参考資
料10-13』。
今はすべてのウイグル人が24 時間監視され、Wechat などを通して海外にいる親戚と連絡する
ことも一切できなくなっている。我々海外にいる人たちはウイグルにいる親戚から「連絡しない
で」と言われている。公安警察からハラスメントや脅迫を受けていると思われる。
1.8【全車両にGPS を強制装着】
中国当局また、ウイグル地域にあるすべて自動車に対し、中国版全地球測位システム(GPS)
「北斗」の端末の設置を義務付けたと米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝え
た『参考資料14』。昨年の6 月30 日までに全車両への「北斗」の端末設置を終える計画となって
いた。重機や工事用の車両なども対象となり、端末を設置していない車両は、ガソリンスタンド
で給油が拒否されるほか、中古車市場で取引ができない。
1.9【ウイグル人のパスポートを没収】
中国国内でパスポートを持っている全てのウイグル人からパスポートが没収され、観光や留学
のため海外に行くことは非常に難しくなった『参考資料15』。海外留学のため、新しくパスポート
を作ることはできなくなった。両親のことが心配で海外から一時帰国した学生のパスポートも没
収されるほか、再教育センターに入れられたケースもある『参考資料16』
1.10【ウイグル人逮捕者数が全国の21%】
中国の人権を監視する国際NGO 組織・中国人権擁護(Chinese Human Rights Defenders)は、
7月25日にウイグル人逮捕者数を発表した『参考資料17』。中国政府が発表した数字によると、
2017 年に新疆ウイグル自治区で、刑事的罪で逮捕された人数は全国の同じ罪で逮捕された総数の
21%を占めたという。新疆人口は中国全国人口のわずか1.5%を占めているにもかかわらずだ。
中国人権擁護は、2008〜2017 年間にウイグル自治区で逮捕された人数の比較調査を行い、2017
年一年で227,882 人が逮捕されたこと、これは2016 年の逮捕者数27,404 人の8.3 倍だったこと
を明らかにした。報告では、これは中国当局が「三股勢力」(暴力恐怖主義、民族分裂主義、宗教
極端主義)名目の厳打(厳しく取り締まり)運動の結果との認識を示した『参考資料18』。


2.中国当局はウイグル住民からDNA など生体データを採集

2.1【検診名目でDNA 採集】
中国国営の新華社通信は2017 年11 月、衛生当局の統計として、新疆の総人口の9 割に相当す
る約1900 万人がこの「検診」を受けたと伝えた。また、中国最大手インターネットポータルサイ
ト「新浪(Sina)」が2017 年11 月1 日、新疆ウイグル自治区衛生計画生育委員会から入手した情
報として、ウイグル自治区は昨年15.85 億元投資し、全自治区で1884.48 万人、その中、南疆4
地区・州(ウイグル密集地域)で912.71 万人(100%)の検診を終えたと伝えた

『参考資料19』。
国際NGO 人権組織の「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)」は、このよ
うな大規模な強制収集は国際人権規約を踏みにじるものだと批判した。
当局に「全民検診」と呼ばれたこの無料のプロジェクトは、12 歳から65 歳までの住民を対象
にDNA や血液のサンプル、指紋、虹彩、血液型などの生体データを集めている『参考資20-23』。


2.2【臓器狩り】

中国新疆出身の在英の元外科医エンヴァー・トフティ(Enver Tohti)氏は、こうした不合理な
新疆地区住民のDNA 採取について、中国移植権威で富裕層や外国人移植希望者のための移植用
臓器となる「生きた臓器バンク」とし、住民を秘密裏に「ドナー登録」しているのではないかと
の推測を述べた『参考資料19』。

中国衛生部(厚生省)の前副部長・黄潔夫氏は7 月26 日、AP 通信のインタビューで、国内ド
ナー登録者は21 万人を数え、2020 年には、中国は米国を抜いて世界一の移植大国になると主張
した『参考資料24』。

第一章でも述べたが、これまでの報道で各収容所から続々死者が出ていて、家族に返す・見せ
ることなく、新しく設けられた一般人が入ることのできない遺体処理・安置所で処理されている。
臓器売買のため、臓器が抜き取られた痕跡のある遺体もあったという噂がある。
以下の写真1,2 はその証拠である。これは観光でウイグルに行った日本人により今年1 月にカ
シュガル空港で撮られた写真であり、空港では「人体器官運送通路」、「人体寄付、移植器官航空


運送保障プロセス」標識の専用通路やスペースが用意され、国家ぐるみで監禁されている人から
強制的に臓器を摘出していることを示す徹底的証拠である。


3.海外在住のウイグル人(留学生、永住者、帰化者)も監視対象に

3.1【在日ウイグル人の被害】

新疆ウイグル自治区で100 万人を超えるウイグル人が「再教育センター」と呼ばれる収容所に
収監され、著しく人権被害を受けていることをアメリカ、ヨーロッパ各国のメディア、政府機関、
国連などが続々報道し、厳しく非難し始めた(下画:アメリカ政府報道)。しかし、日本ではほと
んど報道されていなかった。
2018 年7 月19 日ついに、NHK-BS1 テレビチャンネルの国際報道番組「中国でウイグル族大
量拘束 今何が?」で、中国のウイグル人への弾圧、収容所の実態を報道した『参考資料25』。こ
れは日本において、主要メディアとして初めての報道であった。在日のウイグル人として、まず
NHKの勇気に感謝したい。本当にありがとうございます!

当番組で在日のウイグル人4 名が「家族が収容所に送られ、全く連絡がつかず、生きているか
死んでいるかもわからない」と証言した。8人がインタビューを受け、証言していたようですが
が、時間の制限により全部伝えきれなかったと思われる。この8 名がいずれも、家族が収容所に
収監され、現在どうなっているか全くわからない状況だという。日本にそれ以外にも多くのウイ
グル人の家族が中国で被害を受けている。しかし、その多くはウイグルにいる家族、親戚がさら
なる被害・弾圧を受けることを恐れて、沈黙しているのが実情である。だが、「今こそ、国で沈黙
せざるを得ない同胞に代わって、国外に住む私たちが声を上げるべきときだ」という在日ウイグ
ル人も増えている。
当NHK 番組でも紹介されたが、在日ウイグル人人権団体である「日本ウイグル協会」の呼び
かけで、7 月1 日東京の中心繁華街である新宿で大規模なデモが行われた。これまでに沈黙して
きたウイグル人100 人以上が参加した。デモでは、「不当な拘束をやめろ」、「強制収容所を閉鎖し
ろ」、「家族を返せ」、「お父さんを返せ」、「ウイグルに自由を」、「日本人は我々を助けてください」
と訴えた。7 月7 日また六本木、中国大使館前で150 人以上のウイグル人によるデモがあった。
これほど多くの在日ウイグル人が中国のウイグル人弾圧を訴え、このようなデモに参加したのは
初めてであった。
私たち有識者会が把握した情報では、例えば、一年前に娘を連れて一時帰国したお母さん(M
さん)は、パスポートが没収され、母子とも日本に戻れていない;在日ウイグル人Gさんの弟(24
歳)が今年5月に収容所で亡くなり、遺体を家族に返してくれなかったという。死因は何なのか、
遺体はどこに、どういう方法で処理されたかなどの情報は一切聞かされていない。電話に答えた
親族は「党のケアの元で葬送した、さようなら」といっただけで、他に何も言えなかったという。
その他、在日ウイグル人で中国パスポートの有効期限が近づき、中国大使館に更新手続きに行
ったところ、中国新疆に帰って現地で更新してくるように言われ、更新できなかった人が何人も
いる。その中にパスポートの有効期限が既に切れ、中国に帰ることもできず(中国に帰ると収容
所に送られることが明白であるため)、困っているウイグル人がいる。また、日本の大学院を卒業
したらウイグルに帰るつもりで、日本で就職活動をやっていなかった人で、中国に帰ることを恐
れて、日本に残らざるを得ない人や日本滞在ビザの心配をしている学生も多数いる。
在日ウイグル人(帰化者を含む)の被害状況をまとめると以下になる。


・日本(海外)にいるウイグル人は中国にいるご家族と連絡が取れなくなっている。
・在日ウイグル人でもご家族が収容所に収監された人が多数いる。
・在日中国大使館がウイグル人のパスポート更新申請を受け付けなくなっている。
・一時帰国者が収容所に入れられたりして日本に戻ってこられなくなっている。
・中国にいる家族が人質に取られて、留学生ら自身は帰国やスパイ活動が強要され、「従わないと
家族を再教育センターに送る」と脅迫されるケースが増えている。
・帰化やビザ申請に必要な書類の中国からの取り寄せができなくなっている。


3.2【海外にいるウイグル人の被害】

中国政府はウイグル弾圧の手を海外まで伸ばしている。例えば、以下のような報道がある。

・エジプトで中国のウイグル族の拘束・強制送還相次ぐ
http://www.nhk.or.jp/kokusaihoudou/archive/2017/09/0901.html
Uyghur Students in Egypt Detained, Sent Back to China
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/students-07072017155035.html
・海外にいるウイグル人にスパイ活動を強要
Spy for Us — Or Never Speak to Your Family Again
https://www.buzzfeed.com/meghara/china-uighur-spies-surveillance?utm_term=.ndzvJGJgbG
#.aaplb9bgm9
・親族訪問・一時帰国者のパスポート没収、「再教育センター」へ収監
“Uighur graduate student goes missing upon returning to China”
https://www.amnesty.org/en/latest/news/2018/07/uighur-graduate-student-goes-missing-uponreturning-
to-china/


『参考資料』

1. 《新疆维吾尔自治区2010 年第六次全国人口普查主要数据公报》
http://www.stats.gov.cn/tjsj/tjgb/rkpcgb/dfrkpcgb/201202/t20120228_30407.html
2. 2009 年「7・5 ウイグル騒乱」
https://ja.wikipedia.org/wiki/2009%E5%B9%B4%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%B0%E3
%83%AB%E9%A8%92%E4%B9%B1
3. 「AI に顔認証……中国がウイグルで実験し始めた監視社会の実態」
https://the-liberty.com/article.php?item_id=13986
4. 500m 間隔で武装警察交番設置, RFA 2017.08.17
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/aqtuda-68-saqchi-ponkiti-08172017213200.
html?encoding=latin
5. 中国「完全監視社会」の実験場、新疆を行く, Josh Chin and Clément Bürge, The Wall Street Journal,
2017.12.22

https://jp.wsj.com/articles/SB11070217722261694869804583589052841366988


6. ビッグデータで危険人物「予測」 中国の治安対策, The Wall Street Journal, 2018.02.28
https://jp.wsj.com/articles/SB12343497592033114173304584071460854064956
7. ウイグル人の信頼度を決める点数表があった、RFA, 2017.12.20
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/siyaset/uyghur-jedwel-07122017141518.html?encoding=la
tin
8. China: Visiting Officials Occupy Homes in Muslim Region, HRW
https://www.hrw.org/news/2018/05/13/china-visiting-officials-occupy-homes-muslim-region
9. Chinese Uyghurs forced to welcome Communist Party into their homes
https://edition.cnn.com/2018/05/14/asia/china-xinjiang-home-stays-intl/index.html
10. 中国、ウイグル族にスパイウェアのインストールを強制, ベンジャミン・フィアナウ, NewsWeek
Japan, 2017.7.26
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/post-8062.php
11. RFA 独家:新疆强迫居民安装手机监控软件 10 哈族妇女微信发言被拘, 2017.07.13
https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/shaoshuminzu/ql2-07132017112039.html
12. Report: Xinjiang Residents Forced to Download Spyware App, Chinese Regime Can Track and
Censor Users
https://www.ntd.tv/2018/04/13/report-xinjiang-residents-forced-to-download-spyware-app-chin
ese-regime-can-track-and-censor-users/
13. China forces Xinjiang Uyghurs to install mobile spyware, enforces with stop-and-frisk
https://boingboing.net/2017/07/26/jingwang.html
14. Vehicles to Get Compulsory GPS Tracking in Xinjiang, RFA 2017.02.20
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/xinjiang-gps-02202017145155.html
http://www.alertchina.com/archives/2265113.html
15. China confiscates passports of Xinjiang people
https://www.bbc.co.uk/news/world-asia-china-38093370
16. Uighur graduate student goes missing upon returning to China
https://www.amnesty.org/en/latest/news/2018/07/uighur-graduate-student-goes-missing-uponreturning-
to-china/
17. Criminal Arrests in Xinjiang Account for 21% of China’s Total in 2017. NCHRD, Jul 25, 2018
https://www.nchrd.org/2018/07/criminal-arrests-in-xinjiang-account-for-21-of-chinas-total-in-2
017/
18. 人权组织指中国当局2017 年以刑事罪逮捕的穆斯林人数是上一年的7 倍多, RFA, 2018.07.25
https://www.rfa.org/mandarin/Xinwen/d-07252018162042.html
19. 新疆投入15 亿多元完成新一轮全民健康体检工程, 新浪(Sina), 2017.11.01
http://news.sina.com.cn/o/2017-11-01/doc-ifynmnae1006240.shtml
20. 中国当局、新疆で1900 万人のDNA 採集 「無料の全民検診」実施, The Epoch Times, 2017.12.15,
http://www.epochtimes.jp/2017/12/30173.html
21. 中国:少数民族からDNA サンプルを数百万人規模で採取
https://www.hrw.org/ja/news/2017/12/13/312755
22. China collecting DNA, biometrics from millions in Xinjiang: report
https://edition.cnn.com/2017/12/12/asia/china-xinjiang-dna/index.html
23. China Is Vacuuming Up DNA Samples from Xinjiang's Muslims
https://www.buzzfeed.com/meghara/china-is-quietly-collecting-dna-samples-from-millions-of?ut
m_term=.reOnBXBjGX#.mabNxJxZqJ
24. 中国衛生部の前副部長・黄潔夫氏「中国は3 年後世界一の移植大国になると主張」
http://www.epochtimes.jp/2017/08/28097.html
25. NHK-BS1 国際報道「中国でウイグル族大量拘束 今何が?」2018.07.19


http://www6.nhk.or.jp/kokusaihoudou/bs22/feature/index.html?i=180719
その他:
ウイグル人の政治的迫害 - 個別事件の簡単な説明概要
Political Persecution of the Uyghurs—Brief Description of Some Individual Cases
https://freedomsherald.wordpress.com/2018/01/19/political-persecution-of-the-uyghurs-brief-descrip
tion-of-some-individual-cases/


第五章 中国のウイグル言語への侵害状況

1949 年に中国人民解放軍の侵攻により共産党支配下に置かれ、1955 年に設置された新疆ウイ
グル自治区(東トルキスタン)の当初は、東トルキスタン・イリ政府と中国共産党の交渉、平和
条約の約束通り、それまでに展開されてきたウイグル言語など独自の民族言語による教育が継続
された。1950 年初頭からは漢語が選択科目として導入されていた。
しかし、1960 年代に入ると次第に漢語教育が重要視されるようになり、漢語が民族学校におい
て必須科目となる一方、漢語学校に設置されていたウイグル語の選択科目は廃止された(リズワ
ン, 2009)。
1977 年から新疆ウイグル自治区政府は少数民族への漢語教育の強化を政策課題としてさらに
強調するようになった(リズワン, 2009;Mamtimyn 他, 2015)。
1982 年制定の中華人民共和国憲法では、少数民族言語による教育が保護されることになった
(Grose, 2010)が、実際には教育現場における漢語への一元化が推進されていった。
1990 年代末からは少数民族の漢語習得、主流文化の吸収が強く促されるようになる(王, 2006)。
2004 年に交付された「全面的に双語教育を推進することに関する決定(関与大力推進双語教学
的決定)」により、ウイグル語の授業のみをウイグル語で行い、その他の科目はすべて漢語で教え
る「双語教育」に取って代わられることとなった(アナトラ,2013;リズワン他, 2014)。
2010 年からウイグル全地域において幼稚園、小学校一年から「双語教育」が実施されるように
なり、中国内陸からウイグル語が知らない漢族教師が大量に投入された(例えば、2017 年4 月
26 ホータン地区・チラ県政府ウェブサイトでの募集(参考資料8)によると、人口13 万人のこの
県だけで1093 人の教師を中国内陸から募集している;またホータン地区政府からも中国内陸向け
の同様な募集(参考資料9)があり、現地一般教師給与の2 倍以上の賃金が提示されている。これ
により、学校ではウイグル語の授業がほとんど行われなくなり、漢語を習い始めたばかりの子ど
もたちに、すべての授業を漢語で行うようになった。一方、これまでに長年ウイグル語による授
業をやって来たベテランの優秀な教師たちが、漢語水準が満たない理由で「下放」された(教育
現場から追い出された)。教育レベル、学生の知力が著しく落ちていった。
この時、ウイグル言語に対する危機を感じた有志の教育者が私立のウイグル語幼稚園、小学校
の設立を試みた。現在トルコ在住のアブドワリ・アユップ(Abduweli Ayup)氏(参考10)がウ
イグル語学校設立を仕掛けた一人である。アブドワリは2011 年アメリカ留学から帰国したあと、
カシュガルでウイグル語学校を立ち上げた。しかし、2013 年にアブドワリ氏を含む学校設立に関
わった3 人(他Dilyar Obul, Muhemmet Sidik Abdurshit)が、寄付で集まった支援金の「横領罪」
で投獄され(明らかに冤罪である)、ウイグル語学校計画が滅ぼされたのである。(その後、アブ
ドワリ氏は治病のためトルクに渡り、現在もウイグル語保護活動を続けている)。
また、中国でウイグル族が直面している現実への理解と問題解決を訴え、当局の政策に批判的
な声を上げた知識人、中央民族大学(北京)の著名なウイグル族経済学者、イリハム・トフティ
ウイグル語教育 → 「双語」教育 → 漢語のみの教育への転化
→ 幼稚園、小・中・高校、大学でのウイグル語使用全面禁止へ


第五章 中国のウイグル言語への侵害状況

准教授(Ilham Tohti, 伊力哈木·土赫提)が「国家分裂罪」に問われ、2014 年9 月23 日、無期懲
役判決で投獄された(参考資料11)。
2016 年に元中国共産党チベット自治区委員会の書記で、チベット人の弾圧で手腕を発揮した陳
全国が新疆ウイグル自治区の書記に就任してから、ウイグル語の使用禁止、漢語教育のみを実施と
いう重大な人権侵害、同化・民族浄化政策を露骨に展開してきた。これは陳の指示で設置した洗脳
のための「再教育センター、強制収容所」や監視社会体制以外のもう一つ謀略である。
ウイグル語禁止政策は以下の各地区政府の通知・通達の内容から見取れる。
2017 年7 月5 日、ホータン地区政府のホームページに、「ホータン地区双語教育規定5 カ条、
小中学校双語教育強化」(《和田地区制定双语教育五条规定,加强中小学双语教育》(参考資料12))
という規定を発表した。内容は(1)国家通用言語文字(漢語)を全面普及し、民族言語を付加
した双語教育原則を堅持すること、(2)2017 年秋学期から小学校入学前の3 年で国家通用言語
文字教育を徹底し、小学校1 年、中
学校1 年から国家通用言語文字教
学を全面実施、2020 年には国家通
用言語文字教学を全体的に実現す
ること、(3)漢語教師がウイグル
語で研修受けるという間違ったや
り方を止めること、(4)教育系統
内、学校内でウイグル語文字、スロ
ーガン、図画などの使用を断固禁止
すること、(5)教育系統の集団活
動、公共活動、管理ワークの中でウ
イグル語の使用を断固禁止するこ
と。以上の双語教育政策に対しての
怠慢、不履行、小細工などをした人
は、「両面派」、「両面人」として厳
重に懲罰される、であった。
そのほか、「ホータン地区学前(入
学前)教師8 カ条ルール」、「ホータ
ン地区国語教育5 カ条規定」などが
ある(参考資料13)。
2017 年10 月10 日、イリ・カザフ自治州イニン県教育局が、自治区教育庁の「少数民族文字教
材補選使用に関する通知」(《关于少数民族文字教材教辅选用有关工作的通知》)を通達し、当県に
おいて、(1)全てのウイグル語とカザフ語の「国語」教材の使用を停止すること、学校にすでに
ある教材は封存すること、(2)国家統編の教材「道徳と法治」、「歴史」教材の少数民族文字に翻
訳が終わっていないものを含め、使用を停止すること、(3)関連学科少数民族文字の教材・補助
資料の使用を停止すること、(4)この「通知」要求により、各学校が教材・補助教材選択・使用
規定に違反してはいけない、問題発覚時はすぐ報告すること、という内容を発表した(参考資料14)。


ウイグル語使用禁止と同時にウイグル語教科書、文学・歴史に関係する出版物の焼却が各地で
行われた(参考資料15-16)。


『参考資料』

1. 新井 凜子, 大谷 順子, 2016, 「新疆ウイグル自治区の漢語教育に見る言語とアイデンティティの
関係」. 21 世紀東アジア社会学2016-第8 号, 1-18.
2. リズワン・アブリミティ, 2009, 「中華人民共和国成立後の新疆における「民族学校」の漢語教育
をめぐる一考察」『アジア・アフリカ言語文化研究』78, 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文
化研究所, 43-77
3. Mamtimyn S., Feng A. and Adamson, B., 2015, “Trilingualism and Uyghur Identity in the People’s
Republic of China” in Evans, D. Eds., Language and Identity Discourse in the World. Bloomsbury.
4. Grose, T.A., 2010, “The Xinjiang Class: Education, Integration, and the Uyghurs” Journal of
Muslim Minority Affairs Vol.30 No.1, The Institute of Muslim Minority Affairs, 97-109.
5. 王柯, 2006, 『20 世紀中国の国家建設と「民族」』東京大学出版社
6. アナトラ・グリジャナティ, 2013, 「中国新疆ウイグル自治区における少数民族双語教育に関する
研究」富士ゼロックス株式会社小林節太郎記念基金
7. リズワン・アブリミティ, 大谷順子, 2014, 「中国新疆におけるウイグル族の学校選択」『21 世紀
東アジア社会学』第6 号, 日中社会学会, 156-171
8. 策勒县人民政府《2017 新疆和田地区策勒县双语教师招聘1093 人公告》,2017 年4 月26 日
http://www.offcn.com/jiaoshi/2017/0426/153572.html
9. 《和田地区于田县面向内地招聘教师简章》2017.08.18
http://www.gzsjyzx.com/client/article/1384
10. ウイグル学校設立者 アブドワリ・アユップ https://en.wikipedia.org/wiki/Abduweli_Ayup
11. ウイグル族経済学者、イリハム・トフティ准教授が「国家分裂罪」で投獄
https://ja.wikipedia.org/wiki/イリハム・トフティ
12. 《和田地区制定双语教育五条规定,加强中小学双语教育》, ホータン地区ウェブサイトより
https://archive.is/nybWu
13. 《新疆禁止幼教信教 教育系统内禁维语》, Radio Free Asia ウェブサイトより
https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/shaoshuminzu/xl1-09252017102937.html
14. 《RFA 独家:新疆全面停用维、哈文字辅选教材》
https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/shaoshuminzu/ql1-10132017100200.html
15. 《新疆伊犁、和田等地收缴民族语言教科书》ChinaAid, 2018.04.02
http://www.chinaaid.net/2018/04/blog-post_2.html?m=1
16. Thousands of Uighur Books burned by Chinese Authorities
http://unpo.org/article/101

第六章 中国のウイグル文化・宗教への侵害状況

ウイグル人は、ユーラシア大陸のほぼ中央に位置し、シルクロードとも言われてきた東トルキ
スタン(現“新疆ウイグル自治区”)を中心に暮らす、独自の歴史と文化を持つイスラム教を信仰
する人々である。
ウイグル人は、8-9世紀に約100 年継続した「ウイグル可汗国」(Oghuz Orkhon Khanate)、
9〜13 世紀に約300 年繁栄した「天山ウイグル王国(Uyghur Kingdom of Qocho, 天山山脈北
麓)」と「カラ・ハン朝 (Kara-Khanids Dynasty, タリム盆地)」、16−17 世紀に165 年繁栄した
「セイディア汗国」(Saidia Khanate, ヤルカンド)などを建国していた。
こうした独立のウイグル国家は18 世紀から清朝の支配下におかれ、1884 年に「新しい領土」
を意味する「新疆」という名前が付けられた。それでも、ウイグルの反抗が途絶えず1933 年と
1944 年に「東トルキスタン共和国」として独立国家を設立していた。しかし、1949 年に再び中
国人民解放軍の侵略により、共産党支配下に置かれた。
ウイグルは、かつて仏教やマニ教も信仰した歴史もあったが、8 世紀からはずっとイスラム教
を信仰してきた平和を愛する農耕民・遊牧民である。
ウイグルは、長い歴史の中でアジア、ヨーロッパ文化も吸収しながら、独自の言語(ウイグル
語)や文化・習慣を培って、守ってきたのである。
ウイグルは、古代から音楽・踊りを生活の一部として、それを発展させながら、非常に明るく
平和に暮らしていた。ウイグルの古典音楽「12ムカム」は歌、ダンス、音楽が一体となったも
ので、その素晴らしさが認められ、「世界無形文化遺産」に登録されたほどである。ウイグル人
は中国で「能歌善舞」(歌も踊りも上手な)民族と呼ばれてきた。
ウイグルは、何千年もの歴史の中で、男性はヒゲを生やすのと伝統的な帽子をかぶり、女性は
ベールをかぶるのと肌脚を露出しないようにロングスカートを着るという習慣を作ってきた。
しかし、今現在、中国共産党の支配下にある、実際に全く「自治」のないこの「新疆ウイグル
自治区」で何が起こっているだろうか。
中国でいま、ウイグルアイデンティティーを破壊する重大な人権侵害、同化・民族浄化が行わ
れているのだ!


1.【ウイグル文化への侵害】

1)ウイグルの男性(老人以外)は髭を生やすことが禁止されている。
https://www.bbc.com/news/world-asia-china-39460538

2)ウイグルの女性はベールやロングスカートを着用することが禁止されている。
新疆ウイグル自治区当局は昨年4月1日から、ひげや公共の場所での顔などを覆うベールの着
用を禁じる新たな法律を発効した。
「新疆ウイグル自治区でひげやベール禁止、過激思想対策」(2017.04.01)
https://www.cnn.co.jp/world/35099111.html


第六章 中国のウイグル文化・宗教への侵害状況

China Uighurs: Xinjiang ban on long beards and veils
https://www.bbc.com/news/world-asia-china-39460538

3)街の中で民族衣装、ワンピースや長めのシャツが強制的にカットされる。
これらの写真は、2018 年7 月13 日ウルムチ市内で撮影され、WeChat に投稿されたもの

4)ウイグル学生に中華漢族衣装を着させ、孔子・漢族思想教育を強要されている。

・ウイグルアイデンティティーの破壊・同化
http://freedomsherald.org/ET/cmp/


5)伝統的ウイグル歌舞の代わりに中国漢族文化の戏剧を強要されている。
ウイグル音楽「十二ムカム」が世界無形文化遺産に登録されているなど、ウイグル音楽・
舞踊が有名であり、ウイグル人は「能歌善舞」(歌も踊りも上手な)民族と呼ばれることがあ
るが、このような文化を漢族文化に置き換えようとしている。


6)ウイグル女性を漢民族の男性と強制結婚させられている。
https://news.so-net.ne.jp/article/detail/1582964/
http://www.atimes.com/article/beijing-accused-of-forcing-uyghur-han-intermarriages/

漢族の男性がウイグル族女性の親族を監禁して強要結婚……涙に濡れる花嫁の姿
http://www.cyzo.com/2018/06/post_164302_entry.html
Beijing accused of forcing Uyghur-Han intermarriages
http://www.atimes.com/article/beijing-accused-of-forcing-uyghur-han-intermarriages/
31

2.【宗教への侵害】

1)モスクの閉鎖、モスクへ中国旗と監視カメラを設置
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/mosques-08032017153002.html
http://america.aljazeera.com/articles/2013/9/18/uighurs-bow-downtochineseflagatxinjiang
mosque.html
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/urumqi-07072010084824.html
https://www.engadget.com/2018/02/22/china-xinjiang-surveillance-tech-spread/
2)モスクに政府系監視係の職員を配置
Xinjiang Authorities Convert Uyghur Mosques Into Propaganda Centers
https://www.rfa.org/english/news/uyghur/mosques-08032017153002.html
3)18 歳以下の全員、学生、教師、職員の礼拝、断食など禁止
https://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/china/5794696/Chinese-authorities-ban
-Uighurs-from-mosques.html
https://www.theepochtimes.com/communist-regime-bans-people-under-18-from-attendingmosques-
in-xinjiang-china_1730829.html
4)モスクで行われて来たウイグル伝統的葬式に家族以外の人々の参加禁止
5)ウイグル人ボランティアの遺体清浄禁止
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/din/meyit-yuyghuchi-ayal-02192018135741.html?enc
oding=latin
6)当局管理下の遺体処理・葬儀場(葬儀サービスセンター)を設立
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/xitay-uyghur-miyit-ishlirigha-qol-tiqti-
04062018235849.html?encoding=latin
7)ウイグル人密集地に火葬場建設
ウルムチ沙依巴克区 火葬场保安員の公募
33
中国のウイグル人への弾圧状況についてレポート
在日ウイグル人有識者会議
https://m.wlmq.com/0010155185.html
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/jeset-koydurush-06122018145148.html
?encoding=latin
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/jeset-koydurush-06132018153137.html
?encoding=latin
https://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/jeset-koydurush-06142018151310.html
?encoding=latin
8)新生児にイスラム系の名前を付けることを禁止するほか、一部大人の名前の改名を強要
https://www.voanews.com/a/china-issues-ban-on-many-muslim-names-in-xinjiang/3826118
.html
https://www.telegraph.co.uk/news/2017/04/25/china-bans-islamic-baby-names-muslim-maj
ority-xinjiang-province/
9)収容所でウイグル人に豚肉とアルコールを強要
イスラム教徒に豚とアルコールを強要する中国・ウイグル「絶望」収容所
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/05/post-10194.php


[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理

3. 2018年9月21日 19:39:40 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1532] 報告
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14012 WEDGE REPORT
満州事変の屈辱の日に発表、底流に「中国封じ込め論」
2018/09/20
佐々木伸 (星槎大学大学院教授)

満州事変後、上海の街角に張り出されたポスター(近現代PL/アフロ)
 トランプ米大統領が発動を決めた「対中追加関税第3弾」の対象は年2000億ドル(22兆円)という巨額なものになった。第1、2弾と合計すると、中国からの全輸入額の半分に相当する。今回の標的は家電や家具、食料品など消費材が多く、年末のクリスマス商戦に影響が出るとの懸念が強い。激化する米中貿易戦争の背景を探った。
中間選挙の勝利が最優先
 トランプ大統領の「中国叩き」の直接的な目的はなにがなんでも11月6日の中間選挙に勝つことだ。中国との貿易不均衡を是正するという選挙公約を実現し、米有権者の支持を獲得するというのが狙いだ。たとえ、中国から実際に譲歩を引き出せなくても、そうした厳しい姿勢を打ち出すことで支持を拡大できるという計算だ。
 大統領が中間選挙での勝利を是が非でもほしいのは与党共和党の議会支配を維持しなければならない事情があるからだ。今、大統領には、大統領選挙でロシアと結託したのではないか、そうした疑惑のもみ消しを図ったのではないか、というロシアゲート事件の捜査がヒシヒシと迫っている。もし、中間選挙の結果、野党民主党が下院で過半数を押さえれば、大統領の弾劾というシナリオが一気に現実味を帯びてしまう。
 大統領の弾劾は下院の過半数の賛成で訴追が決定され、上院の3分の2以上の同意で有罪となり、大統領は罷免される。現在、下院(435人)では、共和党が民主党より23議席上回って過半数を握っているが、中間選挙では民主党が逆転するというのがほぼ一致した見方。ただ、約60の議席をめぐっては両党の激戦となっており、どう転ぶか分からない。共和党が2議席上回る上院(100人)では、改選議席33のうち、8議席から9議席が接戦だ。
 今回の選挙は事実上、トランプ大統領の「信任投票」(米紙)。それだけに大統領は有権者に人気の高い対中貿易赤字の縮小を前面に出してがむしゃらに強硬措置を連発しているわけだ。民主党はトランプ氏の政策のほとんどすべてに反対だが、対中強硬方針については賛同する議員が多い。
 トランプ大統領は中国が今回の追加関税に報復措置を取れば、残りのすべての輸入品に追加関税を課すことを検討すると言明しており、貿易戦争が緩和する兆しはない。大統領は18日、「中国は長い間、米国を利用してきた。だが、そうしたことはもう起こさせない」とあくまでも強気の姿勢だ。
関与から対抗へ
 こうしたトランプ大統領の過激な言動がとりわけクローズアップされる一方で、米識者の間では、米中対決が「単なる貿易戦争ではない」との見方も根強い。米国は1972年、当時のニクソン大統領が電撃訪中して国交を樹立して以来、中国を国際的な枠組みに取り込もうという「関与政策」を続けてきた。
 グローバル化が進むにつれ、中国は世界の工場として急成長、米国との相互依存関係を強めた。だが、オバマ前政権の頃から、こうした協調に基づく「関与政策」が中国の政治・経済の開放をもたらさなかったという焦燥感がエスタブリッシュメントの間に広まった。トランプ政権に交代してからも、中国が近い将来、経済的に米国を凌駕するのではないか、との脅威論が強まった。
 トランプ政権は巨額な補助金を使った中国の産業育成策「中国製造2025」をつぶしたいという思惑もあるといわれ、底流で米国の対抗勢力を抑え込む「中国封じ込め論」が急速に形成されつつあるようだ。オバマ政権の国務次官だったカート・キャンベル氏らは米外交専門誌への寄稿で「関与政策」の失敗を論じる一文を発表している。
タネ切れの中国
 中国は米国が第3弾を発動する24日に報復関税を発表する見通しだ。だが、その対象は600億ドル分だという。米国による7月の第1弾340億ドル、また8月の160億ドルにはそれぞれ同額の追加関税を課す報復措置で対抗した。しかし今回は、それができなかった。
 中国の米国からの輸入は輸出の4分の1程度しかないため、関税を掛けようにも対象がない状況、つまりタネ切れ状態なのだ。中国の元高官は最近、必要なら米企業のサプライチェーン(供給網)にとって死活的な部品の輸出を停止すると恫喝。米国が中国に代る供給網の代替国を見つけるには数年かかる、と警告した。
 その何年かを耐えれば、トランプ政権が交代するだろうとの期待を込めての発言だが、中国にとってこの戦術は危険極まりない。専門家によると、中国からの対米輸出の40〜50%は米国や日本などの外国企業が製造している製品や部品だ。彼らはいわば中国にとって味方でもある。しかし、部品の輸出ができないことになると、外国企業は中国を見限り本国や他国に工場などを移転しかねない。実際、日本企業の一部はすでに、中国から撤退を開始している。
 日米貿易摩擦の際には、日本側が自動車工場を米国内に移転することによって、米国との妥協を図ったが、中国の場合、輸出に占める外国企業の部品などの割合が大きいので、そうした工場や産業の移転が事実上できない。専門家の1人は「関税で報復するのは限界がある。だからと言ってあまり極端なやり方は取りにくい。習近平政権は必死になって対応策を模索しているが、混乱し、苦悩している」と指摘している。
 トランプ大統領が第3弾の追加関税の発動を発表した9月18日は87年前に「満州事変」が起きた日である。中国にとっては「日本の侵略が始まった屈辱の日」(専門家)だ。習政権になってから、中国は日中戦争の始まりを従来の1937年ではなく、満州事変の起こった1931年と主張するようになった。トランプ大統領が満州事変の勃発日と知っていたかは明らかではないが、中国にとっては新たな屈辱の日になるかもしれない。

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際23掲示板 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)|(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(なしでも可能。あったほうが良い)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
最新投稿・コメント全文リスト  コメント投稿はメルマガで即時配信  スレ建て依頼スレ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際23掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
国際23掲示板  
次へ