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田中英道のユダヤ陰謀論はどこまで本当なのか?
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/213.html
投稿者 中川隆 日時 2019 年 2 月 04 日 12:19:59: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 馬渕睦夫のユダヤ陰謀論はどこまで本当なのか? 投稿者 中川隆 日時 2019 年 2 月 04 日 11:42:56)


田中英道のユダヤ陰謀論はどこまで本当なのか?

夢を紡いで 田中英道 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=%E5%A4%A2%E3%82%92%E7%B4%A1%E3%81%84%E3%81%A7+++%E7%94%B0%E4%B8%AD%E8%8B%B1%E9%81%93

田中英道 日本国史学会 連続講演会- YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E7%94%B0%E4%B8%AD%E8%8B%B1%E9%81%93++%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E5%8F%B2%E5%AD%A6%E4%BC%9A&sp=mAEB

田中英道 林原チャンネル - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=+%E7%94%B0%E4%B8%AD%E8%8B%B1%E9%81%93++%E6%9E%97%E5%8E%9F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB+

田中英道 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E7%94%B0%E4%B8%AD%E8%8B%B1%E9%81%93


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amazon.co.jp 田中英道の著書
https://www.amazon.co.jp/s/ref=sr_st_date-desc-rank?sf=fr&keywords=%E8%8B%B1%E9%81%93+%E7%94%B0%E4%B8%AD&rh=i%3Aaps%2Ck%3A%E8%8B%B1%E9%81%93+%E7%94%B0%E4%B8%AD&unfiltered=1&qid=1549072358&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&sort=date-desc-rank

田中英道ホームページ 「美の探究者、歴史と思想を語る」
http://hidemichitanaka.net/

日本国史学会ホームページ
http://kokushigaku.com/contents.html


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僕も古代史関係の田中英道さんの学説(?)は youtube で聴かせてもらいましたが、すべて嘘八百のデタラメでした。
田中英道さんの学説(?)のどこが間違いかは以下のスレに纏めました:

西洋美術史の専門家だった(?)田中英道は何時から頭がおかしくなったのか?
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/206.html


ただユダヤ陰謀論に関しては、田中英道さんは他の所謂 陰謀論者の言説を繰り返しているだけなので、必ずしもデタラメとは言えないのが問題です。

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2019.01.04
【トンデモ】日本のメディアを支配する“フランクフルト学派”の恐怖(つくる会元会長・田中英道)
https://rondan.net/853

Contents
1 田中英道氏のふしぎ
2 私怨からフランクフルト学派陰謀論への展開
3 フランクフルト学派の雑な定義
4 気に入らない奴はみんなフランクフルト学派
5 まとめ


田中英道氏のふしぎ


「新しい歴史教科書をつくる会」(つくる会)の会長を務められた経験のある田中英道氏は「卑弥呼神社が無いから卑弥呼は存在しない」だの、「土偶は近親相姦による先天的障害児を象った」だの、個人の感想を超えないレベルの論文(?)を量産していることでも知られます。

そんな個性的な論文を多数執筆している田中氏は、「日本のメディアを支配する“隠れマルクス主義”フランクフルト学派とは」(『正論』373号, 2003.8)のなかで、そのタイトルの通り、フランクフルト学派陰謀説を主張しています。

このフランクフルト学派とは、Wikipediaによれば「マルクス主義を進化させ、これにヘーゲルの弁証法とフロイトの精神分析理論の融合を試みた、批判理論によって啓蒙主義を批判する社会理論や哲学を研究したグループ」という、なんだかよく解らない左翼系の集団なのですが、戦前・戦中にこの学派の人がコミンテルン関係者であったり、OSS(戦略諜報局、現在のCIAに相当)の関係者であったりしたため、しばしば諜報や謀略の背景として取り上げられることがあります。

もちろんこのような歴史的背景がありますから、「コミンテルンのスパイの一人がフランクフルト学派にかつて属していた」とか語るなら全く問題ありません。ただそれだけの話です。しかし陰謀論者である田中氏が語り出すと、ともかく話が大きくなる。なんと「日本のメディアを支配する“隠れマルクス主義”フランクフルト学派」というのですから驚きです。

私怨からフランクフルト学派陰謀論への展開

ところで、西洋美術史が専門のはずの田中氏が、どうしてフランクフルト学派陰謀論を思いつくことができたのでしょうか? 実はその経緯が論文冒頭に説かれているのですが、本当にこれが酷い。

まず、田中氏がベルリン大学から「日本の歴史学」の講師として招聘されていたにもかかわらず、「つくる会」の会長だったということで、土壇場で断られてしまうエピソードから始まります。


ところがこの招聘は撤回されてしまった。それは私が「つくる会」の会長をしているから、という理由であった。……
私はこの撤回が、およそ天下のベルリン大学たるものにふさわしくない、と思ったが、未だこの大学には、東ドイツのマルキストが残っているようで、それを気にしたのだな、とその時は考えた。

断られた途端、マルキスト陰謀論ですか (;゚Д゚)

この田中氏の想像力にも驚かされますが、そもそも「つくる会」は歴史修正主義者の集団です。よってホロコースト否定論などの歴史修正主義が禁止されているドイツにしてみれば、「つくる会」会長の田中氏を招聘して歴史を語らせることなど、思想の左右を問わず避けたいのは当然でしょう。

さらに田中氏の想像力は加速し、フランクフルト学派陰謀論が爆誕します。


日本の歴史学講義の依頼の撤回が、単に教授一人の臆病さだけによるものでないことがわかった。というのも、私の日本の文化史講義が、もともとフランクフルト大学の教授がやるはずであり、それが断られたので、私の方にお鉢が回って来た、という経緯があったらしい。その教授の代わりに私を招くということが知られた途端に、反対の声があがったというのだ。その教授が猛反対したばかりでなく、その声が大学理事会において多数を占め、私の講義は中止になった、という。……

その教授のいるフランクフルト大学の名で思い起こされたのが、フランクフルト学派のことであった。マルクス主義学派の牙城である。その教授がどのような思想の持ち主か直接知らなかったが、この学派の影響がドイツでは強いことは知っていた。


ナニヲイッテイルンダ???

と大多数の人は思われるでしょうが、ごもっとも。全く非論理的な想像力からフランクフルト学派陰謀論が導かれているのは明瞭でしょう。まず田中氏の主観的思い込みを除いた状況をまとめると、
1田中氏が依頼を受けた「日本の歴史学」の講義は、もともとフランクフルト大学の某教授が担当するはずであった。しかし何らかの理由でそのフランクフルト大学の某教授はその講義が持てなくなり、結果、田中氏に講義の依頼がまわってきた。
2しかし、田中氏招聘を知ったフランクフルト大学の某教授は、田中氏が「つくる会」会長であることを理由に、これに猛烈に反対した。その後、大学理事会も招聘の中止を決議した。

という事件が起こっただけなのです。にもかかわらず田中氏の主観が入ると、単に招聘に反対した教授がフランクフルト大学所属であったというだけで「今回の招聘中止の背景には、隠れマルクス主義者であるフランクフルト学派の強い影響がドイツに残っていたから」という陰謀論になってしまうのです。

この様な恐るべき想像力は、学者というよりもむしろ小説家に向いているような気がします。なお、その後、田中氏は同じベルリン大学の美術史学のほうから「東洋の西洋美術への影響」というテーマで招聘状が来たということで、


美術史の方は、東独マルキストたちの影響は少ない学科だったのかもしれない。

と述べて、敵ならマルキスト、味方だと思えば非マルキストと決めつけてしまう単純思考が確認できます。

フランクフルト学派の雑な定義

フランクフルト大学の教授から講義招聘の反対を受けただけで、フランクフルト学派の陰謀に気が付いてしまうほど鋭い田中氏の直感には感服せざるを得ません。

もちろんフランクフルト学派の関係者が、アメリカ政府内にいたというだけで、日本国憲法はフランクフルト学派の影響を受けていると断言されます。


アメリカに移ったフランクフルト学派の影響がそれより古くアメリカ政府のなかにも入り込んでおり、それが既に日本の戦後の憲法制作にも影響を与えている、というのだから、問題はかなり深刻である。

さらに今日におけるフランクフルト学派の概要をつぎのようにザックリ説明して、新左翼はすべてフランクフルト学派の亜種であると断言します。


だいたい全共闘世代や団塊の世代に植え付けられたムード的な左翼思想を思い起こせばいい(それこそがこの思想の恐ろしいとこともいえる。その学派の名前など知らなくても、秘儀めいた革命思想なのである。日本でも何やら新しいマルクス主義を難解な言葉で語る新左翼はみなこれの亜流である)。

つまり、たとえその人がフランクフルト学派の名前を知らなくても、田中氏に左翼リベラルだと認定されれば、その人はフランクフルト学派の一味になるようです。こんな適当な定義で思想を語っていいのか不安になるレベルですが、保守論壇とはこんな曖昧で適当な言説をしても赦される世界なのです。

気に入らない奴はみんなフランクフルト学派

このように「田中氏が左翼認定すれば、その人はフランクフルト学派の関係者」という滅茶苦茶適当な定義は、当然、田中氏の敵すべてが左翼であり、フランクフルト学派によって影響を受けているという妄想に昇華します。


現代文化が左翼リベラルに握られ、その言語についていけない保守派は何も発言出来ないからである。美術、演劇、文学、音楽、バレエから、映画、写真、教育、メディアまで彼らの手中に収められている、といってよい。NHKの多くの文化番組も、新聞の文化欄もほぼ彼らによって支配されている。

ここまで妄想がスゴイと逆に心配になります。そしてこの妄想は、とうとう次のように帰結します。


現在のところこの『正論』や『諸君!」などの雑誌以外の商業雑誌はほぼ隠れフランクフルト学派に支配されているように見える。

……。まぁ「見える」のをとめることはできませんが…。おそらく当時(2003年頃)は「つくる会」への非難が激しかったので、被害者妄想に陥ってしまい、このような精神状態を発露してしまったのでしょう。左翼・リベラルと認定されてしまった皆さんは、田中氏をただただ非難するのではなく、温かい眼差しで優しく諭してあげる必要があると思います。

また田中氏は(実際には存在しない)フランクフルト学派の人格攻撃も忘れてはいません。


そして現在、この思想が、テロリズムを肯定するインテリの思想を支えていると、と言ってよい。二度のイラク戦争のことででもたびたびジャーナリズムに登場するチョムスキー、サイード、ソンターくなどアメリカの学者は、大きな意味でフランクフルト学派の中にいるといってよい。ニューヨークの九・一一テロを見てひそかに喝采し、隔離で頻繁に起こるテロを共感して見ている人々の中に巣くう思想を支えているのが、この学派である。

テロに共感したらフランクフルト学派認定とは滅茶苦茶にも程がある言い掛かりで、開いた口もふさがりません。

まとめ


このように、田中氏が主張する「フランクフルト学派陰謀論」は全くの妄想であることは確実でしょう。その一方で、このような妄想が生まれてしまった過程も明確ではないでしょうか。次のように予想します。

この論文が書かれた当時、「つくる会」会長であった田中氏は様々な批判を受けており、世間がすべて敵であるかのような錯覚に陥っていました。そんな折、海外の大学から講師として招聘されていたのに、「つくる会」会長ということでその招聘が取り消しになった事件が起こりました。その時、田中氏はこれはマルキストの陰謀に違いないと確信します。

その後、この招聘中止にはフランクフルト大学に所属する某教授の反対が主原因であることが明らかになりました。そこで田中氏は、その某教授がどのような思想を持っているか知りませんでしたが、フランクフルト大学の所属であるからフランクフルト学派の影響が背後にあるに違いないと確信しました。

そうなると常日頃バッシングを受けていた田中氏は、自分を攻撃してくる敵すべてがフランクフルト学派の一味のように思えてきてしまいました。朝日新聞や毎日新聞などのメディアが自分を執拗に攻撃してくるのはフランクフルト学派だからに違いない。自分のような正しい歴史を語る人間を攻撃してくる卑劣な奴は、フランクフルト学派の一味に違いない。自分から見て人倫に反するやつはみんなフランクフルト学派に支配されているに違いない、と。このようにして「フランクフルト学派陰謀説」が完成したのでした。めでたし、めでたし。
https://rondan.net/853


▲△▽▼


2018.12.25
【トンデモ】渋谷が外国人に人気なのはフランクフルト学派の陰謀(つくる会元会長・田中英道)


Contents [hide]

1 田中英道氏とフランクフルト学派陰謀論

2 何でもかんでもフランクフルト学派が悪い


田中英道氏とフランクフルト学派陰謀論

つくる会元会長の田中英道氏は、フランクフルト大学の教員の忠言によって講義が中止させられただけで、フランクフルト学派の陰謀説を唱えてしまうトンデモ論者として知られます。

そんな田中氏は、なんと渋谷が外国人に人気なのはフランクフルト学派が原因という陰謀論までも唱え出しています。


1-3【討論!】異変?日本文化の現在[桜H26-7-12] - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=_MSpYNDibxQ
https://www.youtube.com/watch?v=aWbZTnAaEn8
https://www.youtube.com/watch?v=NPGFlNBf20w


パネリスト:
 小川榮太郎(文芸評論家)
 小浜逸郎(評論家)
 佐藤健志(作家・評論家)
 田中英道(東北大学名誉教授)
 寺脇研(映画評論家・京都造形芸術大学教授)
 富岡幸一郎(文芸評論家・関東学院大学教授)
 古谷経衡(評論家・著述家)
 三浦小太郎(評論家)
司会:水島総

_____

この後にも、ハーバード大学の60%はユダヤ人とか、胡散臭さ満載の言説が続き、聴衆の心をとらえて離しません。みんな真面目な顔して議論していますが、言っていることは基本トンデモです。

何でもかんでもフランクフルト学派が悪い

この様な田中氏の言説は、一旦、陰謀論に嵌ってしまうと、何でもかんでも陰謀のせいにしてしまう典型例でしょう。

そして、このような陰謀論は、「宇宙人の仕業」と同じで、実際には存在しない敵と戦っているため、その敵から反論が出ようはずもなく、ご本人が「誤りだった」と気が付くまで生き残り続けます。

しかし、こんな人が歴史教科書をつくっていたとは…

コメント


匿名 より: 2018年12月26日 7:47 PM

社会崩壊を企む恐ろしき「フランクフルト学派」:田中英道論文要約 というのがありました。

”フランクフルト学派の批判理論、隠れマルクス主義の恐ろしさ

リベラルとは、偽装された左翼。リベラルの武器は批判理論(非暴力革命理論)、その正体は暴力革命をあきらめたに過ぎない革命家。経済破壊から文化破壊へ、内部からの国家破壊へシフトしただけ。メディアは同じ隠れ共産主義者(共産党)の巣窟

メディアが左翼の理由。日本のメディアを支配する“隠れマルクス主義(隠れ共産主義、隠れ共産党)”フランクフルト学派。9条守れ、改憲反対といい、それに抗うような政権は印象操作、報道しない自由、偏向、捏造、レッテル貼り、何でもありで潰していく

今の日本は、実は隠れマルクス主義者にとって、二段階革命の第一段階目にあたります。

共産主義革命(暴力革命)を阻止する軍隊の存在を否定した憲法9条は、まさに本拠地であり、牙城であり、「9条改正」に対して断固反対し続ける理由なのです。
メディアが隠れマルクス主義者の巣窟であり、9条守れ、改憲反対といい、それに抗うような政権は嘘だろうが、疑惑があると悪いことをやっているように印象操作、報道しない自由、偏向、捏造、レッテル貼り、何でもありで潰していくのです。倒せる、倒すとなると、いざ鎌倉となるわけです。敗戦利得者たちは、戦後レジームからの脱却を阻止する体制を築いているのです。

愛国者を出演させることはほとんどなく、リベラル派の芸能人や進歩的知識人・文化人などの左翼ばかりを出演させ日本が悪いと批判を続け、国民を洗脳し続けています。NHKや朝日新聞など左翼系メディアを中心にフェイクヒストリー(嘘の歴史)を使って、自虐、反日の東京裁判史観(GHQ史観)を国民に植え付けています。

また国家の価値や民族の価値、それらのナショナリズムが良いと報道することはなく、極右、排外主義、差別主義だとかレッテル貼りを行い、多民族、多文化共生だ、男女平等だ、LGBTだ、差別だ、人権を守れ、ヘイトスピーチを許さないと左翼リベラルの代弁者となり、国家を徐々に全体主義化していく先兵ともなっているのです。

メディアには、多くの在日朝鮮人が入り込んで反日工作を行っていますが、日本弱体化を謀る敗戦利得者同士であり、利害が一致しているわけです。”
https://rondan.net/3535

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2018.12.04
歴史教科書から「聖徳太子」を消すのは陰謀(つくる会元会長・田中英道)
https://rondan.net/1065


Contents
1 聖徳太子の謎
2 聖徳太子とイデオロギー
3 聖徳太子抹殺を謀ったのはGHQ
4 自らを省みない歴史修正主義者


聖徳太子の謎

旧一万円札につかわれていた聖徳太子は、古来からその実在性が疑われている人物の一人です。既に江戸時代の頃から実際の聖徳太子の有り様をめぐる議論があり、明治維新後も久米邦武(1839-1931)や津田左右吉(1873-1961)らによって聖徳太子の不在説・虚構説が様々に唱えられ、同時にそれに対する反論も展開されていきました。このような議論は戦後現代に至るまで続いています。したがって、聖徳太子の非実在説・虚構説を唱えようと、実在説を唱えようと、それが学術的な資料や理論に則っていれば全く問題ないはずです。

しかし保守がこの問題を語り出すと、なぜかイデオロギー的な問題にまで発展し、自身の思想的信条まで語り出すという不可思議な現象が生じます。とりわけ2017年に歴史教科書から「聖徳太子」の記述を「厩戸王」に置き換える動きがあり、保守論壇は一斉にこれに猛反発しました。今回はこのような不可思議な現象を、「つくる会」元会長である田中英道氏の論文「聖徳太子を歴史から消そうとしているのは誰か」(『Will』2017.8)を取り上げてみたいと思います。

聖徳太子とイデオロギー

先ほど、保守はイデオロギーに基づいて聖徳太子を語り出すと言いました。その理由を、次の櫻井よしこ氏の文章は雄弁に物語っています。


607年には「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙無きや」という、あの余りにも有名な親書を小野妹子に持たせ、隋に派遣し、遂に隋と対等な関係を築いた。

以降、日本は中華文明に属することなく、日本独自の大和文明を育んだ。大和文明はその後、天武天皇に受け継がれ、聖武天皇によってより強固な日本統治の基本となった。いま、日本と中国の価値観はおよそ何から何まで正反対だ。私たちは、日本が日本であることに、もっといえば中華的価値とは全く異なる日本的価値の社会で暮せていることに感謝しているのではないか。その価値観の源流が聖徳太子である。
 櫻井よしこ「なぜ日本史から聖徳太子を消すのだ」『週刊新潮』(2017.3.9)
つまり聖徳太子は中華文明に対する日本の独立性(大和文明?)や日本的な価値観を確立したと評価されており、日本そのもののアイデンティティに深く関わる人物です。ですから聖徳太子が実在していなかったり、その業績が虚構であったりすると、日本人のアイデンティティが揺らいでしまうと保守論壇は思い込んでいます。

このため保守論壇は、この聖徳太子の実在・非実在の問題を、学問的なレベルではなく、イデオロギー的な土俵に持ち込んで議論したがります。つまり、「聖徳太子の抹殺を謀ろうとするのは、日本の伝統を破壊しようとする反日勢力の仕業だ」といった具合の陰謀論に語り出すのです。

聖徳太子抹殺を謀ったのはGHQ

田中氏もこれに漏れず、聖徳太子実在説を強く主張しますが、議論は脱線してしまい陰謀論を語り出しいます。


そういう聖徳太子の思想をキリスト教徒のGHQは否定し、彼らの”自由”を押し付けた。日本を弱体化し、日本人のアイデンディティを奪おうとする GHQ の意を受けて、左翼思想に支配された日教組は戦後教育を行いました。
たびたび引き合いに出して恐縮ですが、大山誠一氏の「聖徳太子はいなかった」という説の狙いも、結局はここにあります。

聖徳太子の非実在論や虚構論を唱える人間は「GHQの手先で、左翼思想に支配されている」という妄言が確認されます。このような議論は既に江戸末期からあったのですから、キリスト教とかGHQが全くの無関係なのは明白であり、一方的な思い込みに過ぎません。田中氏は余りにも保守的イデオロギーが強すぎるために、ありもしない敵を想像してしまい、このような陰謀論に走ってしまったのでしょう。

ところで、田中氏は GHQ の背後には”隠れマルクス主義”フランクフルト学派がいるという陰謀論を唱えていますから、きっとフランクフルト学派の権威主義批判によって聖徳太子が抹殺されようとしている、とお考えなのでしょう。

自らを省みない歴史修正主義者

ところで田中氏は、この聖徳太子の非実在論・虚構論を次のように評価しています。


近ごろ、実証主義という名のもとに、国民に広く親しまれている伝説や人口に膾炙した定説をあえて覆す異説や珍説を持ち出し、英雄や偉人を貶める動きがあり、それがあたかも「進歩的」であるかのようなつまらない風潮があります。「面白い説」がエンターテイメントとして一時的に囃し立てられるだけならまだ許せますが、意図的に歴史に手を染め、伝統文化を否定し、破壊しようとする流れがある。

恐るべき恥知らずと言わずして何というべきか。かくいう田中氏ご自身こそ、歴史修正主義者として定説をあえて覆す異説や珍説を持ち出し、学界のみならず社会をかき乱している事実を反省いただきたいところです。たとえば、次のようなトンデモ学説を唱えています。
日本メディアはフランクフルト学派によって支配されている。
土偶はダウン症を象った異形人像である。
卑弥呼神社は無いから卑弥呼はいなかった。魏志倭人伝は無視していい。
高天原は関東にあった。記紀神話は歴史的事実を記録している。
写楽は北斎だった。

といった類で、いずれも学界から相手にされておらず、田中氏のイデオロギーを反映させたライトノベルのような代物ばかりです。かかる意味で、田中氏こそ「面白い説」を思い付きで主張しだして、一時的に囃し立てられているだけだということを知るべきでしょう。
https://rondan.net/1065


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2018.12.28
つくる会元会長・田中英道氏に、数十行にわたる「大規模コピペ」の疑惑
https://rondan.net/9542

Contents
1 田中英道氏のトンデモさ
2 比較テーブル
3 恐るべき分量。保守論壇界ではコピペが日常茶飯事?
4 【参考】謄写比較


田中英道氏のトンデモさ

つくる会元会長・田中英道氏は、土偶は近親相姦による奇形児を象っているだの、卑弥呼神社がないから卑弥呼はいないだの、マスコミはフランクフルト学派に乗っ取られているだの主張してデムパ全開中です。

こんな強力な電磁波を放っている人が「つくる会」の会長として歴史教科書政策に携わっていたとは驚きです(現在では袂を別っているようですが)。

さて、その田中氏の著書『戦後日本を狂わせたOSS「日本計画」』(展転社, 2011)のうちに、百田尚樹氏の『日本国紀』よろしく長大なコピペ箇所があると報告いただきました。

この指摘を元に原本を確認したところ、確かに膨大な量のコピペがあることが判明しました。

田中英道氏は、著書『戦後日本を狂わせたOSS「日本計画」』(展転社, 2011)のなかで、『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』(日新報道, 1979)から、4ページ(46行)にわたり無断転載・改変を行っています。

この文量は、局所的な一致度という点では、現在、ギネス級の記録です。


比較テーブル

https://rondan.net/9542

両者を比較すると次のよう成ります。また実物の謄写比較は、本記事の末尾を参照ください。

https://rondan.net/9542


恐るべき分量。保守論壇界ではコピペが日常茶飯事?

以上からも明らかなように、田中氏著作には別媒体との著しい一致が確認されます。これを偶然とするのは極めて困難です。

ところでコピペ元の『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』は、翻訳書という体裁をとっていますが、原本も現著者も存在しない和製偽書であると指摘されています(小田島雄志×紀田順一郎×渡部昇一「鼎談書評」『文芸春秋』58(4), 1980.4)。このような偽書すらコピペしてしまうとは驚き以外の何ものでもないでしょう。

なお、この田中英道氏は、過去には「新しい歴史教科書をつくる会(通称:つくる会)」の会長として(その後、絶縁)、現在では竹田恒泰氏などとともに「日本国史学会」というさも学会風団体の理事長を務めているなど、保守論壇の中心人物の一人です。

この様な事態を踏まえるならば、保守論壇による歴史戦というものが、いかにいい加減なものかがよく解るでしょう。事実、「歴史戦の狼煙」なとど吹聴されていた百田尚樹著・有本香編集『日本国紀』もコピペだらけでした。彼らが語る「歴史的事実」の陳腐さが知れるというものです。

【参考】謄写比較
【その1】
【その2】
https://rondan.net/9542

▲△▽▼


2019.01.04
つくる会、元会長や会員たちの盗用癖を告白
https://rondan.net/10100


Contents
1 つくる会元会長・田中英道
2 つくる会ツイッターアカウントの告白…
3 保守論壇はコピペがお好き?


つくる会元会長・田中英道

先の記事で、つくる会元会長・田中英道氏(現、日本国史学会代表理事)が、自著の中で大量の無断転載をしていたことをスクープしました。

この記事を受け、なんと「つくる会」の公式ツイッター殿が、コメントを。

https://rondan.net/10100

絵文字が😇(SMILING FACE WITH HALO)なのが、なんとも洒落が効いていますね(笑)

20年前から「つくる会」は何度も分裂を繰り返して、当時とは全く別の団体と言えるほど構成メンバーが入れ替わっています。ですから、この御主張はもっともです。

しかし、田中英道氏の肩書を表現するには現職の「日本国史学会代表理事」ではなく、やはり「つくる会元会長」なのです。

それくらい「つくる会」が日本の歴史認識問題に与えた影響力は絶大であると確信します。

つくる会ツイッターアカウントの告白…

この記事を受けてアームズ魂氏が、つくる会に単刀直入に質問。

衝撃の返信ですね…。

どうやら田中英道氏には昔から盗用癖があったようです(;゚Д゚)

さらに質問は続きます。

……。

どうやら保守論壇の歴史戦には「盗用」やら「コピペ」が日常茶飯事で起きているようです…。

最初は、 つくる会の「コピペをやらかした人は他に当会にもいらっしゃる」という発言は、東京書籍の歴史教科書から歴史年表をコピペしてしまった事件のことを指していると思ったのですが、以下のやり取りを見る限りならどうも違うようです。

歴史年表コピペ事件は誰もが知っていますから、いまさら呟いても、ツイッターの中の人がいまさら「解任」ということはないでしょう。

ということは、この事件の他にも、つくる会の関係者のなかでコピペしている人がいると考えるのが妥当ではないでしょうか。

保守論壇はコピペがお好き?

そういえば、「つくる会」から分派した集団がつくった歴史教科書(育鵬社)に、「つくる会」の歴史教科書(自由社)からの剽窃があり裁判になりました。

裁判の判決は、「歴史的事実にかんするありふれた記述に著作権は認めがたい」という理由で自由社側敗訴となりました。にしても、他社の教科書からコピペして新しい教科書をつくってしまうという根性が凄いですよね…。法的にはどうかわかりませんが、倫理的には完全にアウトだと思います。日頃からコピペばっかりしていて感覚がマヒしていたのでしょうか?

その理論を応用すれば、山川出版の歴史教科書をコピペしていれば、誰だって一流の「教科書」を造れてしまうわけじゃないですか。本来、歴史というのものはそんなお手軽に語れるものではないと思います。

にしても、このような重大な身内話をさらけ出した、現「つくる会」のツイッター殿には敬意しかありません。

この様な膿を出し切って、健全な歴史戦が展開されることを祈念いたします。
https://rondan.net/10100

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どんなアホが田中英道のクルクルパー本を読んでいるのか?


amazon の田中英道のクルクルパー本のカスタマーレビューは何故か 5つ星の大絶賛ばかりですね。
わざわざ田中英道のクルクルパー本の書評まで書いてる奇特なアホまでいました:


戦後日本を狂わせた左翼思想の正体―戦後レジーム「OSS空間」からの脱却 – 2014/10
田中 英道 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%BE%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%92%E7%8B%82%E3%82%8F%E3%81%9B%E3%81%9F%E5%B7%A6%E7%BF%BC%E6%80%9D%E6%83%B3%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93%E2%80%95%E6%88%A6%E5%BE%8C%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%80%8COSS%E7%A9%BA%E9%96%93%E3%80%8D%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E8%84%B1%E5%8D%B4-%E7%94%B0%E4%B8%AD-%E8%8B%B1%E9%81%93/dp/4886564097


書評『戦後日本を狂わせた左翼思想の正体』田中英道
宮崎正弘◆書評 2014.10.12

現代世界を襲うグローバリゼーションの深い根はどこから来ているのか
ユダヤ人の国家破壊、国境撤廃、政府の規制撤廃の根底にある「OSS空間」

田中英道『戦後日本を狂わせた左翼思想の正体』(展転社)


CIAの前身だった情報工作・謀略機関は「OSS」である。ここに左翼リベラル、コミンテルンのスパイ、国家破壊を無上の喜びとする左翼が集った。

かれらの大半がユダヤ人であり、東京裁判の裏方で暗躍し、憲法を日本に押しつけ、また南京大虐殺というつくり話をでっち上げた。

彼らを捉えていた思想はマルクス主義のフランクフルト学派の影響を受けた疑似インテリで、代表格はハーバード大学教授だったアンドルー・ゴードン。その残映の亜流がジョン・ダワー、エズラ・ボーゲルなどに受け継がれ、ジューヨクタイムズとよばれる左翼新聞を根城にいまも反日論調を張っている。この新聞と提携関係にあり、似通った論調を繰り出すのが朝日新聞である。

田中氏は、これを「OSS空間」と名付けた。

戦後レジームの克服は、OSS空間からの脱却でなければなるまい、と主張される。

評者(宮?)は、かつて丸山真男を「正真正銘のバカ」と批判してきた。それで十分なのである。読むに耐えるような内容ではない。

ところが、いまもって保守系知識人の一部にまで、まだ丸山政治学の呪縛から逃れられずに転倒した論陣をはる人が居る。とうに消えてしかるべき筈の丸山政治学の残映が日本の論壇を暗くしている。亜流はさきごろなくなった坂本儀和らにも顕著だが、内田樹とかの論考(たとえば『辺疆論』などに)に露骨に現れている。
保守の中にまだ内田樹をほめる人がいるので、再近作を読んでみたが、三行で捨てた。のっけから臭気が漂う、妖怪のような本である(題名も忘れた)。

田中氏は淡々と、客観的事実だけを列挙し、しずかに、しかに適格に敵を討つ。
また評者は『文春の三バカ』として半藤一利、立花隆、保阪某をあげておいたが、さすがに『歴史探偵』と自称する半藤のでたらめな歴史読本的なウソは暴かれた。だが文春を根城に活躍する立花隆は、自らが否定したはずの権威に執着して、わざわざ安田講堂を借りてアカデミズムを偽装し、憲法九条やら戦争放棄やらを論拠に安倍政権批判を展開している。かれは『悪質な左翼売文業者』というべきか。

大江健三郎は『縦に書いたフランス語』、吉本隆明は『長屋のテツガク屋』と評者も批判したこともあるが、本書のなかで、田中氏の吉本批判もじつに適格である。
すなわち吉本は「国家観を解体したところで、あるいは宗教を否定してところで、それが人間にとって必要だという観点がなければ、無責任な思想になってしまう。まさにフランクフルト学派の「反権力」「反権威」の思想の無責任性とおなじなのだ。それが実を言うと、国家を持たない左翼ユダヤ人の思考の産物であった」。

この稿を書き終えようとしたとき、ノーベル文学賞に日本のマスコミだけがはしゃいだ「最有力候補」なる村上春樹が受賞を漏らしたニュースに接した。嗚呼、好かったというのが率直な感想である。

かれは日本人だが、日本を語る小説ではなく、伝統を無視し、無国籍、グローバリズム、反国家である。つまり反原発、環境、男女共同参画などといった新左翼と発想が同根である。

田中氏が言う。

「(原発反対などは)ソ連のコミンテルンのような政治的な扇動とは異なり、自発的な大学人やジャーナリストなどの知的な様相をもった社会運動である。それは道徳的な退廃を伴っており、陰険な恐ろしい動きと言ってもよい」
なぜなら「こうした変種の隠れマルクス主義の社会変革の意図を見抜けな」いわけで、その理由は「反権威主義という名の、ユダヤ人による欧米の伝統社会の破壊と同じく、日本の道徳心の荒廃かをもたらすからである」

経済面においても然り。

「グローバリゼーション、新自由主義の名の下に、金融で世界を支配しようという試み」がウォール街に存在しているが、「これらは、経済において国境をなくし、政府による規制を撤廃し、資本の自由な移動をめざすものだが、その結果が隣国の中国や韓国におけるように、外資による資本占領や資本逃避によって混乱し、窮乏化している」。

久しぶりに一行一行を噛みしめて読んだ良書である。
http://soneaozora.jugem.jp/?eid=1526

類は友を呼ぶ で、アホの周りにはアホが沢山群がって来るみたいですね。


 

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コメント
1. 中川隆[-9249] koaQ7Jey 2019年6月28日 10:01:13 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3256] 報告

右翼が 悪名高い偽書 でも何の疑いも無く信じてしまう例:


【桜無門関】馬渕睦夫×水島総 第7回「イラン、中国、そして日本〜トランプとディープステートの“世界支配”の違い」[桜R1-6-27] - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=LSpzN66HgyE

出演:馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使)・水島総(日本文化チャンネル桜代表)


の中で次の自称ユダヤ人の書いた大昔の本が絶賛されています:

Bell Boyd‏ @Bell_Boyd

モルデカイ・モーゼは日本人。

マルクスのユダヤ名がモーゼス・モルデカイ・レヴィであることから発想して自称したと思われる。
モルデカイはそもそもモーゼのことで、モルデカイ・モーゼはあり得ないユダヤ名。

その思想は日本会議系で、戦前のユダヤ研究を引き継ぐもの。江崎道朗氏と同じ系統。
21:40 - 2017年9月2日
https://twitter.com/bell_boyd/status/904202479444754433

あるユダヤ人の懺悔「日本人に謝りたい」(復刻版) – 2019
モルデカイ・モーゼ (著), 久保田政男 (寄稿)
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%82%8B%E3%83%A6%E3%83%80%E3%83%A4%E4%BA%BA%E3%81%AE%E6%87%BA%E6%82%94%E3%80%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AB%E8%AC%9D%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%84%E3%80%8D%EF%BC%88%E5%BE%A9%E5%88%BB%E7%89%88%EF%BC%89-%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BC/dp/499108900X/ref=sr_1_2?qid=1561675895&refinements=p_27%3A%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BC&s=books&sr=1-2&text=%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BC

商品の説明

日本国憲法の元となったワイマール憲法は、ユダヤ人が迫害されてきたヨーロッパでユダヤ人政府のワイマール共和国ができたときに、大多数のドイツ人の中に生きるユダヤ人が復権するために作った人民飼い殺し用の憲法らしく、どうせなので日本でもその写しを戦後の日本でも使ってやれ、と適用されたそうです。

(ちなみにドイツではその危機にドイツ人が感づき、反発でナチズムが横行してユダヤ人が迫害された)

で結果、日本では物質的豊かさと反比例して、日本人の精神・家族・国家をここまでぐちゃぐちゃにしてしまった。

で、このユダヤ人の老人モルデカイ・モーセさんは日本人にはいろいろよくしてもらったのに申し訳ない…最後に謝りたい、とこの告白をしたのがこの本というわけです。

憲法の内容とその効果、資本主義と共産主義をの両方を道具として生き残るための使ってきたユダヤの歴史などを詳しく紹介されています。


<馬渕睦夫氏による推薦文>

本書が東西冷戦最中の1979年に発刊されたのは奇跡と言えます。
当時ソ連を信奉してやまない日本の左翼とは、ユダヤ思想のエピゴーネンであることがばれてしまったからです。

本書を読めば、わが国の國体の真髄である「君民一体」こそ、最先端の民主主義体制であることに誇りを持てるはずです。
〜馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使) 〜

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<田中英道氏による推薦文>

戦後、日本を占領したアメリカといいGHQといい、その中核はユダヤ人であることを如実に示した好著である。

四十年前、この本が出た時、買い求めたが、これを左翼の論壇が抹殺したきた。
こうしたユダヤ人の懺悔を聞きたくなかったのだろう。
なぜなら、日本の論壇こそ、左翼ユダヤ人たちが支配してきたからだ。
〜田中英道(東北大学名誉教授)〜

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<著者略歴>

モルデカイ・モーゼ: 1907年ウクライナのオデッサ生まれ。父親は哲学者で革命家、ロシア革命では指導的役割を果たした。

レーニン没後ソ連におけるユダヤ権力の将来に見切りをつけた父親と共にワイマール体制下のドイツへ亡命。父親は美濃部達吉博士に「天皇機関説」を説いたゲオルグ・イエリネックと親交があった。

ベルリン大学で政治学、哲学を専攻後、国際連盟労働局で極東問題を担当。独ソ不可侵条約が結ばれると、その本質がユダヤ勢力の抑圧にあることを看破し、ハルビンを経て上海に亡命。

「サッスーン財閥」の顧問となり、日本の国体、神道、軍事力の研究に従事。1941年米国へ亡命、ルーズベルト等のニューディル派のブレーントラストとして活躍。1943年頃から対日戦後処理の立案にも参画。戦後十数回来日した。

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<復刻版にあたって>

本書は、1979年に日新報道から出版され注目された話題の書でしたが、作者と翻訳者の死亡、出版社の倒産などにより長らく絶版となっておりました。
まるで目からウロコが落ちるような興味深い著作は、賛否両論を交え、現在でもネット上で話題になっているほどです。

多くの日本人にこの著作を読んで頂きたく、このたび有志による自費出版でその復刻版をつくらせていただきました。 また、ありがたいことに、尊敬する馬渕睦夫先生、田中英道先生からの推薦文も頂くことが出来ましたので、ぜひご一読頂けますと大変幸いです。

沢口企画 沢口祐司 

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カスタマーレビュー

小実昌 5つ星のうち3.0

英文のWikiでは作者は訳者自身だと書いています。 2014年11月7日


http://en.m.wikipedia.org/wiki/Antisemitism_in_Japan

「日本人に謝りたい」で検索すれば、ある方が章ごとの要約を紹介されています。ただし、その方は信ぴょう性があるのだろうかについてはいまだにわからないと書いています。

そこで調べました。日本語のwikiには載っていませんでしたが、英語のwikiにはありました。

訳者の自作だろうという内容です。

Post WWIIのところに掲載されています。英文の原文を探しましたが、どこにもありませんでした。多分これが正しいのでしょう。

ただし、面白いです。アルジャー・ヒスはヤルタ会談に同席していますが、ソ連のスパイであるとマッカーシーに追及され、公職追放されました。JFKはマッカーシーを尊敬したいたという話ですし、CPスノーを辱はじめ、アメリカに共産主義者は多いという話は昔からあります。ですから、書いてあることはたとえ訳者が自分で書いた内容であっても、本当または本当に近い可能性はあるのではないでしょうか。一人一人の読者が判断すべきなのでしょう。
http://en.m.wikipedia.org/wiki/Antisemitism_in_Japan

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あらいやすまさ 5つ星のうち3.0
モルデカイ・モーゼ著「日本人にあやまりたい」のこと 2014年6月9日

 モルデカイ・モーゼ著「日本人にあやまりたい」のこと
1938年うまれ、男性です。

先日、私が所属する総合知に関する学会で ひとりの発表者から紹介された本です。 

*モルデカイ・モーゼ著(久保田政男訳)「日本人にあやまりたい」〜あるユダヤ人の懺悔 日新報道 2000年 新版です。

*この本の初版は1969年。(ちなみにこの年は 私がアメリカに留学します。日本は東大紛争。ヴェトナム戦争の反戦でアメリカの大学での運動が活発化。重厚長大の経済でGNP万歳のころでもありました)

唐突ですが イザヤ・ベンダサンの「日本人とユダヤ人」は1970でした。
*上記のモーゼの本の目次を上げてみますと以下です;

1.戦前の日本に体現されていたユダヤの理想
2.二元論的思考法 典型的なユダヤ的思考パターン
3.日本人の知らない東京裁判の本質
4.戦後病理の背景
5.マルクス主義はユダヤ民族解放の虚偽仮説
6.極左的戦後改革を強行したユダヤの秘密


*内容の特徴

・資本主義と共産主義がユダヤ人の陰謀であるという説明をしています。

・ルッソー、レーニン、ルーズベルトそしてニューディール派がユダヤ人であるという前提としている。

・日本の天皇制はユダヤ世界制覇の筋では破壊すべきとされて 戦前から戦略が練られていた。

・日本への占領で知った昭和天皇の態度から天皇制、これがユダヤ人の理想であることを確認したという。

*内容に対する私見1

・全体の主張として ユダヤ人による世界制覇が民族の前提としていうという内容に貫かれているようです。
読者の日本人にとっては、すこしプライドをくすぐられるものでありましたが、とっさにある種の違和感を感じました。

・社会学者橋爪大三郎さんの「旧約をよむ」という公開講座をこの4年間受け、この夏で読み終わるところであるが、このなかで彼らはバビロン捕囚など 民族滅亡に瀕する受難をなんども経験するが かれらが一転、世界制覇につながる筋をあたえる根拠箇所が見いだされない。

旧約の経典外(apocrypha)については私は、目をとおしていないが 彼らの民族の規範となるのは、現在の旧約(タナハ)としてとらえてよいとおもう。


・「ユダヤ議定書」というのがあって、ヒトラーはこれを根拠にユダヤ世界制覇の魂胆がありとして 民族絶滅(cleanse)の口実としたのであるが この書は偽であったことが判明している。(ノーマン・コーン「ユダヤ人世界征服陰謀の神話」) 

・私は、著者モルデカイ氏が ユダヤ人であればたぶんこのような筋で 論を展開することはないであろうという直観をもちます。

・因みに イザヤベンダサン 「日本人とユダヤ人」1970(「ユダヤ人」と略す)でその著者と目されて、本人も否定しなかったのは山本七平( 1921~1991)です。
この本「ユダヤ人」は 当時の私にとっても世界のなかでの日本の文化を知るうえで つよい知的な刺激をうけたことを記憶しています。

・エール大学の博士課程で仏教天台宗の研究のために当時日本に滞在していた友人ポール・グローナー氏(いまはたぶん高名な教授になっているとおもいます)はイザヤベンダサンはユダヤ人かの私からの問いに対して 即座に日本人とおもうと答えました。なぜなら 彼があつかうへブル系の文献はごく一般的なものであるにかかわらず、日本系の文献はきわめて特異であるからと指摘していました。 彼の指摘が正しかったことはその後の経過で証明しています。


 
*いま仮説として モルドカイ・モーゼというペンネームのもうひとりの山本七平がいるとします。

・候補としては 以下の三人としてみます; 山本七平、訳者の久保田政男、そのほか(モーゼ氏)

・それで この著と「ユダヤ人」の出版時機を重ねてみるとおなじころです。ただ文体からくる個性や肝心の論の運びが異なり別人のようにおもわれました。(これも直感的で根拠はありません。)

・訳者久保田政男氏に焦点をうつします。奥付からは 1932(昭和32年生まれ、大阪)で 山本氏は(1921生れ、東京)で約一回り後の世代です。 共通しているのはともにキリスト教系の高等教育機関である青山学院に学んでいるところです。英字新聞の編集長などを経歴としていますが、この辺がトレースできうのかどうなるのか。一般論としてここでの学歴経歴の信ぴょう性が気になりました。。

・それ以外の著者としては やはり ユダヤ人のラビ、モルデカイ氏に焦点をあてます。

・奥付では、ウクライナ 1907生れ 父親が哲学者でロシア革命に関与したこと、ドイツに亡命してワイマール憲法に影響を与えたこと 本人もベルリン大学で哲学や法学で学位を獲たこと。高名な法学者ゲオルグ・イエリネックを通じて、美濃部達吉に「天皇機関説」を伝授したこと。アメリカに亡命してルーズベルトのブレーンになって 最後は日本の占領政策に関係したこととなっています。

・ところで、この書は訳書であるのに 原著の版権表示もありません。

・ここに書くほどの立派な人物ですから、英語のネットで はどうでるかMordekaiとMosで 当たります。

・Jewish Encyclopediaというのに確かにMordekaiというドイツ系ユダヤ人のアメリカ有数家系としてありました。とくに Mordekai Moseもでてきますが このひとは1707年ドイツ生まれのアメリカ人です。

・もちろん 先祖のなまえは継承しますから、ここにないからといって実在しないとはいえません。

*それやこれやで Wikipediaで項目「覆面作家」をひきますと、ここでは確定的表現でMordekai Moseは 久保田政男の「覆面作家」名であるとしてあらわれます。つまり 上記私の仮説である 「別の山本七平」がいるという結論をなります。

 
*内容に対する私見2

さて、出版のモラルという点に焦点を当てたいとおもいました。慣用的に「ペンネーム」や「覆面作家」(「覆面」と略します)で著者を表明し名乗る自由と権利は保証されるべきと考えます。問題は その意味するところが 他者の名誉を傷つけることになるかどうかで、ここに当然の品位と矜持が必要になります。


・ここでの 一番の問題は この著が ユダヤ人の人たちの目に触れるチャンスを配慮した前提に立っているかどうか。

・「覆面」効果によって 日本人にも、他民族に対する誤った認識をあたえる危険性もあります。
上であげた偽「ユダヤ議定書」とおなじ効果になります。

*そういうことを考えるうえで 非常に勉強になった本でありました。 


・章立ての構成が 筋通っているので, 小説として 仮説をたのしむという意味では 一読に値します。しかし、基本的には著者がユダヤ人であることに疑念がぬぐいきれません。 このことはものを書く人間としては もっとも重要なことであります。 こここを一歩誤ると日本人にたいしてもさることながら、ユダヤ人に対しても 彼らについての真の認識を遠ざけるものであります。、また、このことが、この本の価値をも傷つけてきます。

この本を原語であろう英語での発行も ひろく問題をなげかける意味でおもしろいのではないかと思います。 いずれにしても 読者の思考判断の力がためさる本であることを認めるものであります。。


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夜帆。@楽利多マスター 5つ星のうち1.0
原爆機の名前が「天皇を抹殺せよ」という意味だったってホント? 2003年6月12日

 この本は、1972年に出た旧版で読んだ。
 正直、なかなか良い指摘もないではない。

 しかし、最終章へ来て、原爆搭載機の名前「エノ(ー)ラ・ゲイ」が「天皇を抹殺せよ」という意味であるという話になって、一挙にシラけてしまった (つ_;)。

 これが機長の母親の名前だというのはよく知られていることで、まさか機長の母親がたまたま「天皇を抹殺せよ」だったというわけでもあるまい。

 気になっていろいろ調べてみても、母親の名前説を覆すような資料は見つからなかったし、「天皇を…」説に言及している他の本の多くは出典が書かれておらず、まれに出典への言及があると、この本であった。

 そこで、ふと我に返って訳者の著作類の何冊かに目を通してみると、ホロコーストでヒトラーに悪用された例の有名な偽書『ユダヤ議定書』が、偽書であることを半ば知りつつ紹介したりしているではないか (これについてはノーマン・コーン『ユダヤ人世界征服陰謀の神話』を参照)。

 こうなると、いったい、本当のユダヤ人が、そのような人に自著の翻訳をまかせるだろうか、という疑問がふつふつと沸いてきた。

 このモルデカイ・モーゼという取って付けたような (失礼!) ユダヤ系の名前の人物は、本当に主張されている通りの経歴の人なのであろうか?

 あるいは、第二、第三のイザヤ・ベンダサン氏 (未亡人および子息の証言により、その正体が「訳者」の山本七平氏であることが判明している) なのではないのか?
 残念ながら、自分には、この疑念を充分に払拭してくれるような記述を、本書の中に見つけることはできなかった。

 このページに並んでいる「この本を買った人はこんな本も買っています」のコーナーに並んでいる本がどれも意義深いものばかりであるだけに、それと一緒にこの本が読まれているのかと思うと、何か暗澹としてしまうのである……。


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黒住玲3年前

Enola Gayについて、宗教哲学に詳しくイディッシュ語が堪能な方々に質問する機会を得たので、結果を御報告します。Enola Gayは、●●を屠れ!という意味を持つ言葉なのだそうです。

順に説明すると、この言葉は母親の名前であると同時に、戦意高揚を目的とした米語の符牒になっているそうです。enolaの綴りを機体に描こうとしたとき逆に読んでalone。この場合のgayは派手に決めてやろう!という意味で、超兵器の原爆を日本に持って行って落す自分達一機だけで、天皇に対して戦争を終結に導く派手な決定的一撃を加えることができる!という意味を持つそうです。たった一発で世界大戦を終結できる超兵器を運ぶに相応しい機体のコードネームだと、ある方の指摘を受けました。

「●●を屠れ!」というイディッシュ語の説明のほうは、門外漢に分かり辛い専門的すぎる内容で、かなりの量の予備知識が必要になるうえに、一部私の理解を超えるためこの場ではしません。文字チャットで一時間半にも及ぶ量になりました。

要は米語との掛詞になっているのだそうです。母親の名前を入れれば、3重の掛詞ということになります。もちろん、元々は母親の名前から始まった戦意高揚の合言葉だと思われます。一般の人々は、米語の符牒と理解していれば十分でしょう。

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あふぁ7年前

「シオンの議定書」といえば、陰謀論者のバイブル扱いされ、トンデモ本扱いされるか、「偽書」のひとことで切り捨てられているのが現状です。

私は決して陰謀論に全面的に与するものではありません。しかし、結果的に、その内容がマスコミなどを利用した大衆の愚民化手法や、金融による経済支配のノウハウなどを正確に述べているとしたら、出典がどうあれ、問題の書であることは間違いないと思います。

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次郎 5つ星のうち2.0
自分には判断が付かないが 2011年5月13日

不勉強な自分では、どこがどうと具体例をあげてこの本の真偽を見極めることが難いのですが

もしこれらが本当なら、歴史がひっくり返るだろうってな内容であるにも関わらず、そう表だって議論にあがらない。そこそこ有名な本であるのに関わらず。
とすればそもそも、事実だと見なすには決定的な何かが欠ける、
或いは明らかな誤りがある、論外の産物だと取れるんではないかなと。

日本人の耳障りの良いことを並べ立ててあるところも、どこか不自然に思います。
とはいえ全部が全部嘘で固められたものでも無さそうで、
ここの批評で先の方が書かれてあった通り、何らかの目論見によるものだとすれば、
まさしく陰謀の陰謀って感じです。

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イオンのバベル4年前

>もしこれらが本当なら、歴史がひっくり返るだろうってな内容であるにも関わらず、そう表だって議論にあがらない。そこそこ有名な本であるのに関わらず。
とすればそもそも、事実だと見なすには決定的な何かが欠ける、
或いは明らかな誤りがある、論外の産物だと取れるんではないかなと。

上のような見方は、非常に多くの人が抱いているのではないかと想像します。このような社会心理から事実を判定するのはおそらく根本的に誤まっています。このような巨大な歴史的な流れは、少しのことでは変わりようがないのではないか。いかに論理的に大転換を起こすような内容であっても、ただ1つの書物にしか過ぎない、とも言えるのです。また、この書物の場合は、日本の上層部を覆い尽くしている左翼勢力によって無視されているのが大きいでしょう。彼らにはこの本の内容は頭の中に入ってこないのです。そのように脳の神経回路が出来上がっていますからね。


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Аmаzоn力ス夕マレビュ一 5つ星のうち1.0
純真な日本人の無知に付け込む悪質な差別プロパガンダの書 2006年6月8日


本書は、オデッサ出身のユダヤの長老がユダヤ人の立場からユダヤ陰謀論を肯定する内容になっていますが、山本ベンダサン同様、「訳者」久保田政男がユダヤ人を騙って書いた本であることは明白でしょう。根拠は以下の通りです。

1.訳書なら必ずある、原著の版権表示がない。

2.我々ユダヤ人はスクリーン、スリル、セックスの3Sで非ユダヤ人の思考力を奪い家畜化してきた云々という記述は、外国語が出来ない日本人に特有の誤りを含んでいる。(スリルの綴りはthrillです。sではありません)

3.エノラゲイはイディッシュ語で「天皇を殺せ」という意味だなどというデタラメを申し立てている。(「エノラ」も「ゲイ」もイディッシュ語の動詞の命令形とは語形が全く違います。それに、天皇に該当するイディッシュ語の名詞Keyserはどこにある?)

4.ロシア系ユダヤ人に「モーゼ」などという苗字はない。(モイセーエフ、モイセイヴィッチ等ならわかりますが)

山本ベンダサンは無知なりにユダヤ人に敬意を払っていましたが、久保田モーゼにはそれもありません。それも、イディッシュ語に対する一般日本人の無知につけこんで「天皇を殺せという意味だ」などという悪質なデマを流す段に至っては、ほとんど犯罪です。「ユダヤ陰謀論自体が一つの巨大な陰謀である」という皮肉なセオリーを雄弁に証明する一冊と言えるでしょう。

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黒住玲3年前 【1】日本人向けに書かれた、翻訳を前提とした原稿は存在しても、原著は存在しないと思いますよ。なぜあなたは原著が出版されていなくてはならないと考えたのですか?短絡的発想に基づく、根拠のないただの盲信にすぎないのではありませんか?もしくは、原著の存在を確認なさったのですか?御主張の根拠をお示しください。

【2】3Sの説明は日本人向けにしているのですから、ユダヤ人の著者が日本人のことをよく理解したうえで、言葉を選んで分かりやすく書いてくれているだけのことなのではありませんか?日本人のことを知り尽くしたうえでGHQの仕事をしていたユダヤ人の著者が、日本語と日本人の発想を知らないと考える根拠をお示しください。また、翻訳者は無教養な「外国語が出来ない日本人」であると断定した根拠をお示しください。色眼鏡を掛けて、完全な見当違いの錯誤に陥っているように見えますが、客観的な視点から正しい判断が出来ていますか?

【3】「エノラ」か「ゲイ」がイディッシュ語の動詞の命令形でなくてはならないと考える根拠は何ですか?母親の名前enolaの綴りを機体に描くとき逆に読んでalone。それにgay=派手に決めてやろう!という言葉を組み合わせれば、超兵器の原爆を日本に持って行って落す自分達一機だけで、天皇に対して戦争を終結に導く派手な決定的一撃を加えることができる!という意味を持つ、戦意高揚を目的とした米語の符牒になっているとは思いませんか?視野狭窄に陥って、こんな簡単な言葉の組み合わせにも気付かないあなたは、本当に著者や翻訳者を上から目線で侮ってバッシングできるほど、外国語に堪能な優れた正しい物差しを持った有識者なのですか?また、あなたはイディッシュ語が堪能なユダヤ人のラビ(長老)に向って、この符牒の意味について質問して、確かな見識に基づく回答を得てコメントをお書きになっておられるのでしょうか?じつは、皇統の母方のなかで最も貴いお家とされて真人の筆頭に位置付けられた、神功皇后を輩出したとされ、初日の出を拝んで天照大神の神託を下す神事を司る息長氏の斎王家の御宗主様の母親は、ヨーロッパ育ちです。そのため当代御宗主様はイディッシュ語が堪能です。女狩衣仕立ての軽装の御神服姿で、御宗主様がユダヤの長老達の参拝をお受けになった後に設けられた雑談の席では、御宗主様の言葉を取り次ぐ者と長老達の間でイディッシュ語が使われていました。そこで私は両者に対して尋ねてみました。結果、Enola Gayは「●●を屠れ!」という意味を持つ符牒という、双方同意の御回答を得ることができました。したがって、この言葉が米語とイディッシュ語の掛詞になっていることが理解出来ず、言葉の組み立てがよく分からないまま、間違った判断をなさっているのは、宗教哲学や伝統的な言葉に詳しい有識者の御宗主様やラビではなく、あなたのほうではないのですか?

【4】なぜモーゼがロシア語であると確信(盲信)なさっておられるのですか?私はモーゼはユダヤ人の姓の日本語の標準的な表記(正しい翻訳)だと思っています。違いますか?ユダヤ人を迫害して命を奪った帝政ロシアを嫌って流浪した結果、米国やイスラエルに在住することになったユダヤ人達が、捨て去ったロシア系の姓を好んで使いたがると本気でお思いになっておられるのですか?そう盲信なさる根拠は何ですか?私なら、レッドパージの迫害を避ける意味でも、GHQに所属した時点で本来の姓に戻すことを考えますが、この発想は間違っていますか?

あなたは、この本の著者と翻訳者を、悪質なデマを流す犯罪者と上から目線で無理解に誹謗中傷なさっておられるように見えますが、稚拙なレベルの錯誤だらけのバイアスがかかった暴力的な言葉を書き連ねた、冷静さや客観的判断を欠くレビューに陥っていませんか?

たとえば、「日本人は死んだ」という本を書いておられるユダヤの長老マービン・トケイヤー氏は、実際に大勢の日本人の前で講演なさっておられるので、実在を疑問視する人はまずいないようです。主張なさっておられることは、モルデカイ氏に近い内容です。つまり、ユダヤの長老達がある程度共通して抱いていた日本観が、正直にそのまま丁寧に記されている一書だとは思いませんか?  

カスタマーレビュー


夜帆。@楽利多マスター 5つ星のうち1.0
原爆機の名前が「天皇を抹殺せよ」という意味だったってホント? 2003年6月12日

 この本は、1972年に出た旧版で読んだ。
 正直、なかなか良い指摘もないではない。

 しかし、最終章へ来て、原爆搭載機の名前「エノ(ー)ラ・ゲイ」が「天皇を抹殺せよ」という意味であるという話になって、一挙にシラけてしまった (つ_;)。

 これが機長の母親の名前だというのはよく知られていることで、まさか機長の母親がたまたま「天皇を抹殺せよ」だったというわけでもあるまい。

 気になっていろいろ調べてみても、母親の名前説を覆すような資料は見つからなかったし、「天皇を…」説に言及している他の本の多くは出典が書かれておらず、まれに出典への言及があると、この本であった。

 そこで、ふと我に返って訳者の著作類の何冊かに目を通してみると、ホロコーストでヒトラーに悪用された例の有名な偽書『ユダヤ議定書』が、偽書であることを半ば知りつつ紹介したりしているではないか (これについてはノーマン・コーン『ユダヤ人世界征服陰謀の神話』を参照)。

 こうなると、いったい、本当のユダヤ人が、そのような人に自著の翻訳をまかせるだろうか、という疑問がふつふつと沸いてきた。

 このモルデカイ・モーゼという取って付けたような (失礼!) ユダヤ系の名前の人物は、本当に主張されている通りの経歴の人なのであろうか?

 あるいは、第二、第三のイザヤ・ベンダサン氏 (未亡人および子息の証言により、その正体が「訳者」の山本七平氏であることが判明している) なのではないのか?
 残念ながら、自分には、この疑念を充分に払拭してくれるような記述を、本書の中に見つけることはできなかった。

 このページに並んでいる「この本を買った人はこんな本も買っています」のコーナーに並んでいる本がどれも意義深いものばかりであるだけに、それと一緒にこの本が読まれているのかと思うと、何か暗澹としてしまうのである……。


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黒住玲3年前

Enola Gayについて、宗教哲学に詳しくイディッシュ語が堪能な方々に質問する機会を得たので、結果を御報告します。Enola Gayは、●●を屠れ!という意味を持つ言葉なのだそうです。

順に説明すると、この言葉は母親の名前であると同時に、戦意高揚を目的とした米語の符牒になっているそうです。enolaの綴りを機体に描こうとしたとき逆に読んでalone。この場合のgayは派手に決めてやろう!という意味で、超兵器の原爆を日本に持って行って落す自分達一機だけで、天皇に対して戦争を終結に導く派手な決定的一撃を加えることができる!という意味を持つそうです。たった一発で世界大戦を終結できる超兵器を運ぶに相応しい機体のコードネームだと、ある方の指摘を受けました。

「●●を屠れ!」というイディッシュ語の説明のほうは、門外漢に分かり辛い専門的すぎる内容で、かなりの量の予備知識が必要になるうえに、一部私の理解を超えるためこの場ではしません。文字チャットで一時間半にも及ぶ量になりました。

要は米語との掛詞になっているのだそうです。母親の名前を入れれば、3重の掛詞ということになります。もちろん、元々は母親の名前から始まった戦意高揚の合言葉だと思われます。一般の人々は、米語の符牒と理解していれば十分でしょう。

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あふぁ7年前

「シオンの議定書」といえば、陰謀論者のバイブル扱いされ、トンデモ本扱いされるか、「偽書」のひとことで切り捨てられているのが現状です。

私は決して陰謀論に全面的に与するものではありません。しかし、結果的に、その内容がマスコミなどを利用した大衆の愚民化手法や、金融による経済支配のノウハウなどを正確に述べているとしたら、出典がどうあれ、問題の書であることは間違いないと思います。

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次郎 5つ星のうち2.0
自分には判断が付かないが 2011年5月13日

不勉強な自分では、どこがどうと具体例をあげてこの本の真偽を見極めることが難いのですが

もしこれらが本当なら、歴史がひっくり返るだろうってな内容であるにも関わらず、そう表だって議論にあがらない。そこそこ有名な本であるのに関わらず。
とすればそもそも、事実だと見なすには決定的な何かが欠ける、
或いは明らかな誤りがある、論外の産物だと取れるんではないかなと。

日本人の耳障りの良いことを並べ立ててあるところも、どこか不自然に思います。
とはいえ全部が全部嘘で固められたものでも無さそうで、
ここの批評で先の方が書かれてあった通り、何らかの目論見によるものだとすれば、
まさしく陰謀の陰謀って感じです。

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イオンのバベル4年前

>もしこれらが本当なら、歴史がひっくり返るだろうってな内容であるにも関わらず、そう表だって議論にあがらない。そこそこ有名な本であるのに関わらず。
とすればそもそも、事実だと見なすには決定的な何かが欠ける、
或いは明らかな誤りがある、論外の産物だと取れるんではないかなと。

上のような見方は、非常に多くの人が抱いているのではないかと想像します。このような社会心理から事実を判定するのはおそらく根本的に誤まっています。このような巨大な歴史的な流れは、少しのことでは変わりようがないのではないか。いかに論理的に大転換を起こすような内容であっても、ただ1つの書物にしか過ぎない、とも言えるのです。また、この書物の場合は、日本の上層部を覆い尽くしている左翼勢力によって無視されているのが大きいでしょう。彼らにはこの本の内容は頭の中に入ってこないのです。そのように脳の神経回路が出来上がっていますからね。


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Аmаzоn力ス夕マレビュ一 5つ星のうち1.0
純真な日本人の無知に付け込む悪質な差別プロパガンダの書 2006年6月8日


本書は、オデッサ出身のユダヤの長老がユダヤ人の立場からユダヤ陰謀論を肯定する内容になっていますが、山本ベンダサン同様、「訳者」久保田政男がユダヤ人を騙って書いた本であることは明白でしょう。根拠は以下の通りです。

1.訳書なら必ずある、原著の版権表示がない。

2.我々ユダヤ人はスクリーン、スリル、セックスの3Sで非ユダヤ人の思考力を奪い家畜化してきた云々という記述は、外国語が出来ない日本人に特有の誤りを含んでいる。(スリルの綴りはthrillです。sではありません)

3.エノラゲイはイディッシュ語で「天皇を殺せ」という意味だなどというデタラメを申し立てている。(「エノラ」も「ゲイ」もイディッシュ語の動詞の命令形とは語形が全く違います。それに、天皇に該当するイディッシュ語の名詞Keyserはどこにある?)

4.ロシア系ユダヤ人に「モーゼ」などという苗字はない。(モイセーエフ、モイセイヴィッチ等ならわかりますが)

山本ベンダサンは無知なりにユダヤ人に敬意を払っていましたが、久保田モーゼにはそれもありません。それも、イディッシュ語に対する一般日本人の無知につけこんで「天皇を殺せという意味だ」などという悪質なデマを流す段に至っては、ほとんど犯罪です。「ユダヤ陰謀論自体が一つの巨大な陰謀である」という皮肉なセオリーを雄弁に証明する一冊と言えるでしょう。

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黒住玲3年前 【1】日本人向けに書かれた、翻訳を前提とした原稿は存在しても、原著は存在しないと思いますよ。なぜあなたは原著が出版されていなくてはならないと考えたのですか?短絡的発想に基づく、根拠のないただの盲信にすぎないのではありませんか?もしくは、原著の存在を確認なさったのですか?御主張の根拠をお示しください。

【2】3Sの説明は日本人向けにしているのですから、ユダヤ人の著者が日本人のことをよく理解したうえで、言葉を選んで分かりやすく書いてくれているだけのことなのではありませんか?日本人のことを知り尽くしたうえでGHQの仕事をしていたユダヤ人の著者が、日本語と日本人の発想を知らないと考える根拠をお示しください。また、翻訳者は無教養な「外国語が出来ない日本人」であると断定した根拠をお示しください。色眼鏡を掛けて、完全な見当違いの錯誤に陥っているように見えますが、客観的な視点から正しい判断が出来ていますか?

【3】「エノラ」か「ゲイ」がイディッシュ語の動詞の命令形でなくてはならないと考える根拠は何ですか?母親の名前enolaの綴りを機体に描くとき逆に読んでalone。それにgay=派手に決めてやろう!という言葉を組み合わせれば、超兵器の原爆を日本に持って行って落す自分達一機だけで、天皇に対して戦争を終結に導く派手な決定的一撃を加えることができる!という意味を持つ、戦意高揚を目的とした米語の符牒になっているとは思いませんか?視野狭窄に陥って、こんな簡単な言葉の組み合わせにも気付かないあなたは、本当に著者や翻訳者を上から目線で侮ってバッシングできるほど、外国語に堪能な優れた正しい物差しを持った有識者なのですか?また、あなたはイディッシュ語が堪能なユダヤ人のラビ(長老)に向って、この符牒の意味について質問して、確かな見識に基づく回答を得てコメントをお書きになっておられるのでしょうか?じつは、皇統の母方のなかで最も貴いお家とされて真人の筆頭に位置付けられた、神功皇后を輩出したとされ、初日の出を拝んで天照大神の神託を下す神事を司る息長氏の斎王家の御宗主様の母親は、ヨーロッパ育ちです。そのため当代御宗主様はイディッシュ語が堪能です。女狩衣仕立ての軽装の御神服姿で、御宗主様がユダヤの長老達の参拝をお受けになった後に設けられた雑談の席では、御宗主様の言葉を取り次ぐ者と長老達の間でイディッシュ語が使われていました。そこで私は両者に対して尋ねてみました。結果、Enola Gayは「●●を屠れ!」という意味を持つ符牒という、双方同意の御回答を得ることができました。したがって、この言葉が米語とイディッシュ語の掛詞になっていることが理解出来ず、言葉の組み立てがよく分からないまま、間違った判断をなさっているのは、宗教哲学や伝統的な言葉に詳しい有識者の御宗主様やラビではなく、あなたのほうではないのですか?

【4】なぜモーゼがロシア語であると確信(盲信)なさっておられるのですか?私はモーゼはユダヤ人の姓の日本語の標準的な表記(正しい翻訳)だと思っています。違いますか?ユダヤ人を迫害して命を奪った帝政ロシアを嫌って流浪した結果、米国やイスラエルに在住することになったユダヤ人達が、捨て去ったロシア系の姓を好んで使いたがると本気でお思いになっておられるのですか?そう盲信なさる根拠は何ですか?私なら、レッドパージの迫害を避ける意味でも、GHQに所属した時点で本来の姓に戻すことを考えますが、この発想は間違っていますか?

あなたは、この本の著者と翻訳者を、悪質なデマを流す犯罪者と上から目線で無理解に誹謗中傷なさっておられるように見えますが、稚拙なレベルの錯誤だらけのバイアスがかかった暴力的な言葉を書き連ねた、冷静さや客観的判断を欠くレビューに陥っていませんか?

たとえば、「日本人は死んだ」という本を書いておられるユダヤの長老マービン・トケイヤー氏は、実際に大勢の日本人の前で講演なさっておられるので、実在を疑問視する人はまずいないようです。主張なさっておられることは、モルデカイ氏に近い内容です。つまり、ユダヤの長老達がある程度共通して抱いていた日本観が、正直にそのまま丁寧に記されている一書だとは思いませんか?  

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英文のWikiでは作者は訳者 久保田政男だと書いています

日本人に謝りたい―あるユダヤ人の懺悔 (1979年) − – 古書, 1979/12
モルデカイ・モーゼ (著), 久保田 政男 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AB%E8%AC%9D%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%84%E2%80%95%E3%81%82%E3%82%8B%E3%83%A6%E3%83%80%E3%83%A4%E4%BA%BA%E3%81%AE%E6%87%BA%E6%82%94-1979%E5%B9%B4-%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BC/dp/B000J8CE02/ref=sr_1_1?qid=1561679615&refinements=p_27%3A%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BC&s=books&sr=1-1&text=%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BC

しかし、右翼を騙すのは簡単ですね(嘲笑い)

2. 中川隆[-9226] koaQ7Jey 2019年7月02日 17:54:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3362] 報告

2019.02.09
つくる会元会長・田中英道氏に、数十行にわたる「大規模コピペ」の疑惑
https://rondan.net/9542

田中英道氏は、著書『戦後日本を狂わせたOSS「日本計画」』(展転社, 2011)のなかで、『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』(日新報道, 1979)から、4ページ(46行)にわたり無断転載・改変を行っています。

ところでコピペ元の『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』は、翻訳書という体裁をとっていますが、原本も現著者も存在しない和製偽書であると指摘されています
(小田島雄志×紀田順一郎×渡部昇一「鼎談書評」『文芸春秋』58(4), 1980.4)。


田中英道氏のトンデモさ

つくる会元会長・田中英道氏は、土偶は近親相姦による奇形児を象っているだの、卑弥呼神社がないから卑弥呼はいないだの、マスコミはフランクフルト学派に乗っ取られているだの主張してデムパ全開中です。

こんな強力な電磁波を放っている人が「つくる会」の会長として歴史教科書政策に携わっていたとは驚きです(現在では袂を別っているようですが)。

さて、その田中氏の著書『戦後日本を狂わせたOSS「日本計画」』(展転社, 2011)のうちに、百田尚樹氏の『日本国紀』よろしく長大なコピペ箇所があると報告いただきました。

この指摘を元に原本を確認したところ、確かに膨大な量のコピペがあることが判明しました。

田中英道氏は、著書『戦後日本を狂わせたOSS「日本計画」』(展転社, 2011)のなかで、『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』(日新報道, 1979)から、4ページ(46行)にわたり無断転載・改変を行っています。

この文量は、局所的な一致度という点では、現在、ギネス級の記録です。


比較テーブル

両者を比較すると次のよう成ります。また実物の謄写比較は、本記事の末尾を参照ください。

https://rondan.net/9542

恐るべき分量。保守論壇界ではコピペが日常茶飯事?

以上からも明らかなように、田中氏著作には別媒体との著しい一致が確認されます。これを偶然とするのは極めて困難です。

ところでコピペ元の『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』は、翻訳書という体裁をとっていますが、原本も現著者も存在しない和製偽書であると指摘されています(小田島雄志×紀田順一郎×渡部昇一「鼎談書評」『文芸春秋』58(4), 1980.4)。

このような偽書すらコピペしてしまうとは驚き以外の何ものでもないでしょう。

なお、この田中英道氏は、過去には「新しい歴史教科書をつくる会(通称:つくる会)」の会長として(その後、絶縁)、現在では竹田恒泰氏などとともに「日本国史学会」というさも学会風団体の理事長を務めているなど、保守論壇の中心人物の一人です。

この様な事態を踏まえるならば、保守論壇による歴史戦というものが、いかにいい加減なものかがよく解るでしょう。事実、「歴史戦の狼煙」なとど吹聴されていた百田尚樹著・有本香編集『日本国紀』もコピペだらけでした。彼らが語る「歴史的事実」の陳腐さが知れるというものです。

【追記】なおこの後、「つくる会」公式ツイッターから衝撃のコメントをいただきました。仔細については下の記事を参照ください。

関連記事
つくる会、元会長や会員たちの盗用癖を告白
2018年12月28日
https://rondan.net/10100


https://rondan.net/9542


コピペ元のニセユダヤ人が書いた本については

日本の右翼のバイブル _ モルデカイ・モーゼ 日本人に謝りたい
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/494.html

3. 中川隆[-10756] koaQ7Jey 2019年10月17日 14:29:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2091] 報告

街場の読書論 韓国語版まえがき - 内田樹の研究室 2019-10-17
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/664.html#cbtm

 みなさん、こんにちは。内田樹です。
 『街場の読書論』の韓国語版が出ました。
 書くことと本にかかわる文章だけを集めたちょっと変わったアンソロジーです。文章そのものは平易なのですが、言及された元の書物について知らないと翻訳がなかなかむずかしはずです。日本の古典からの引用もあるし、アメリカやフランス文学の話もあるし、落語の話もあるし...翻訳の労をとってくださった朴東燮先生もずいぶんご苦労されたと思います。何よりもまず朴先生のご尽力に感謝申し上げます。いつもありがとうございます。

 序文として一言申し上げたいのは、僕の本がこの時期に韓国語訳されて出版されることの意味についてです。

 いま、日韓関係は僕が知る限り、過去最悪の状態にあります。どうして短期間のうちにこんなことになってしまったのか。このところ、そのことをずっと考えています。

 どうしてこんなことになってしまったのか「わからない」というのは、僕一人ではなく日本の市民のおおかたの実感だろうと思います。

 メディアでは、「このトラブルの責任者は誰か?」「このトラブルから受益しているのは誰か?」という問いが繰り返し立てられ、そのつど「私は真相を知っている」というタイプの「専門家」が登場して「正解」を教えてくれる、ということをしています。

 むずかしい問題が起きたときには「話を簡単にする人」がもてはやされます。知識人でも、政治家でもそうです。

「話を簡単にしてくれる人」はさまざまな変数が入り組んで起きた出来事を、単一の「張本人(author)」が立案した邪悪な「計画」の所産であると説明します。そういう説明をされると、こちらの知的負荷は一気に軽減する。「なんだ。そんな簡単な話だったのか」と知ってほっとする。一見すると無秩序で、偶発的に起きているように見える現象群の背後に「すべてを差配しているオーサー」がいて、すべては実は綿密に組み立てられた計画通りに進行しているのだ・・・と思うと、ことの良し悪しに関わらず(その変化が自分にとって不利なものであってさえ)、人は「ほっとする」。

 これは人性の自然ですから、仕方がないと言えば、仕方がない。

 すべての事象の背後には「神の摂理」があると信じることも、「歴史を貫く鉄の法則性」があると信じることも、「シオンの賢者のプロトコル」があると信じることも、信憑の構造そのものは同一だからです。そもそも、偶発的に見える自然事象の背後には「美しい数理的な秩序」が存在すると信じるところから自然科学だって始まるわけですし。

 目の前の現象が入り組んでいて、理解に難いものであればあるほど、「これらの複雑怪奇に見える出来事の背後には、すべてを予見し、すべてを知り抜き、すべてを統御している単一のオーサーがいる」と推論することへの誘惑はより強いものになります。でも、その誘惑に屈服することがときに破滅的な結果をもたらすことも僕たちは知っている。

 1789年のフランス革命のあと、民衆に追われた貴族と僧侶は英国に亡命しました。そして、夜ごとロンドンのクラブに集まってはどうして「こんなこと」が起きたのか、語り合いました。残念ながら、フランス革命を「無数のファクターの複合的効果」として複雑なまま扱うことができるほどに彼らの知性はタフではなかったので、彼らはこんなふうに推論しました。

 革命は、体制を一気に覆すことができるほどの政治的実力を持ち、かつ完璧な秘密保持を誇る「世界的な規模の陰謀組織」によるものだ、と。そうでないと、大規模な政治的動乱が同時多発的に起きたことの説明がつかない。

 では、その陰謀組織は何ものか? 

 さまざまな「容疑者」が吟味されました。プロテスタント、イギリスの海賊資本、ボヘミアのイリュミナティ、フリーメーソン、聖堂騎士団...そのリストの中に「ユダヤ人の世界政府」というものもありました。実は「オーサー」は誰でもよかったのです。物語の構造だけが重要だったのです。そして、最終的にかなり多くの人たちが「ユダヤ人の世界政府がフランス革命を立案し、実行したのだ」という陰謀史観を採用することになりました。そして、その物語を信じた人たちが(どこまで本気で信じていたのかはわかりませんが)、そのあと2世紀にわたって、同じ物語を飽きずに繰り返し語り続け、最終的にそれがユダヤ人600万人のジェノサイドを帰結したのでした。

 理解しがたい事変が起きたときに、どんなストーリーでもいいから、誰かに分かりやすい理由を示してもらって安心したいと願うのは人間的な弱さの現れです。そのこと自体を責めることはできません。でも、「オーサー」を特定して「話を簡単にすること」に固執して、現実の複雑さを直視することを忌避した人たちが、その結果どれほど非人間的なふるまいに加担することになったのか僕たちは歴史から学びました。動機は人間的だったけれど、帰結は非人間的なものになった、ということがあるのです。

 この歴史的事実から僕たちが引き出しうる教訓があるとすれば、それは、どんな複雑な出来事についても、「そのすべてを統御し、そのことから受益している単一のオーサーがいる」という仮説に対しては、十分な警戒心をもって臨む必要があるということだと僕は思っています。

 その経験則に従って言うと、僕は日韓関係をこのような出口の見えない状況に導いた「邪悪な主体」がいるとは思いません。日韓両国民を困惑させる「周到な計画」があったとも思いません。無数のファクターが絡み合って、「こんなこと」になった。だから、「責任者は誰だ?」「張本人は誰だ?」「受益者は誰だ?」というタイプの、話を簡単にしようとする問いかけをする人に対しては、そういう問いの立て方は有害無益であると、むしろ問題の解決を遠ざけるだけだと告げることにしています。

 こういう難問に遭遇したときには僕は「複雑な現実は複雑なまま扱う」ことにしています。

 不合理なようですけれど、これはほんとうにそうなんです。複雑なものは無理やり単純化しないで、複雑なまま扱う。

 それがどのような種類の問題であれ、僕が困難な問題に接近するときの基本的なマナーです。政治について語る場合でも、哲学や文学について語る場合でも、それは変わりません。

 それは固く結ばれた紐をていねいにほどく作業に似ています。結び目のどこかにわずかでも緩みがあったら、そこを緩める。僕たちにできるのはそれだけです。いつ、どの結び目がほどけるのか、予測できません。だから、工程表を作ることもできないし、作業が完了する期日を示すこともできません。僕たちが経験的に知っているのは、「結び目が一つほどければ、次の結び目がほどきやすくなる」ということくらいです。

 気長な作業です。こういう作業に必要なのは、「切れ味のよい知性」ではありません。むしろ「タフな知性」です。結論が出ないまま、ずっと宙吊りにされていることにも耐えられる知的な忍耐力です。僕は「知性の肺活量」という言葉を使うこともあります。どこまで息を止めていられるか。わかりやすい結論を採用して、知的負荷を一気に軽減したいという誘惑に耐えて、どこまで「わかりにくい話」に付き合い続けることができるか。

 いま日韓両国民に(とりわけ日本国民に)求められているのは、そういう自制と忍耐だと思います。

 なんだか抽象的な話になってしまってすみません。

 僕のこの本が韓国の読者にどういうふうに受け止められることになるのか、僕にはうまく想像がつきません。韓国の読者たちの何人かに言葉を届かせたくらいのことで、日韓の外交関係に何らかのプラスの影響が出ると期待するほど僕はイノセントではありません。でも、「複雑な事態を複雑なまま扱う」という僕の作法に共感してくれる読者が一人でもいれば、そこから結び目がひとつほどける可能性がある。僕はそんなふうに考えています。

 がんばりましょう。
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/664.html#cbtm




▲△▽▼

宇野正美講演会・傍聴記「反ユダヤ伝道師」かく語りき


7月20日(1995年)に、神田の日本教育会館・一ツ橋ホールで開かれた、
宇野正美氏の「1996年 国家存亡の危機が来る」という講演会を聴きに行った。

そうか。この人物が、H氏やA氏やY氏と並んで、「ユダヤによる世界支配の陰謀」
を唱えて、日本の言論界の一角で、異様な気炎をはいてきた宇野正美氏か。

この人が「ユダヤの陰謀」という恐ろしいテーマをひっさげて,もう二十年も言論
活動をやっている人なのか。もし本当に氏が「陰謀」なるものを暴いてしまった人
だったら、とっくの昔に殺されていないのはなぜだろうという疑問が脳裏をかすめた。

 宇野氏ら陰謀評論家は、世界の一般民衆を操る支配階級の人びとの、さらにそのまたごく少数の限られた人びとの秘密クラブの存在を確信することから、自分たちの言論活動を開始する。

「1990年にバブル経済が破裂したあとの5年間で、世界で、日本で、〇〇、〇〇の事件がありましたね。

これは、〇〇が〇〇して、〇〇になったものでした。その背後に、世界を操る〇〇〇〇の存在があるのです」。

要約するならば、宇野氏の話は、このスタイルに終始している。

「〇〇という事実がありました。これは、皆さんもご存知のとおり〇〇〇〇だったのですが、これも実は〇〇〇〇がからんでいるのです」。

 この語り口調は、なかなか小気味よいのである。そうか、あの事件も、この事件
も、やっぱり裏に秘密があったのか。自分もヘンだな、と思っていたんだ。

聴衆は、宇野氏の推理いつしかのめり込んでいく。開場は静まり返って、みんな真剣に聴き入っている。

いろんな厳しい人生経験を積んでそれなりの生き方をしてきたあとでも、人間はこの程度のホラ話に一気のめり込むことができるのである。


「この1月17日の関西大地震は、人工地震の可能性が、1%はあります」

「3月のオウム事件は、地下鉄サリン事件は、北朝鮮が裏で糸を引いているのです」

「最近起きたソウルのデパートの倒壊事件。奇妙でしょ。ビルの中央部分だけが、
一気に崩れ落ちるなんて。これは、低周波兵器でズーンと低周波をかけると、起こるのです」

 この三年ほどで、宇野氏の考えは二つの点で大きく変化している。かつて文芸春秋系のネスコ社から出していた本では、単純素朴な、ユダヤの秘密組織による日本征服説が説かれていた。これは、若い頃からの氏の聖書研究と愛国感情が混じり合った産物だった。

最近は、

「ユダヤ人には、アシュケナージ・ユダヤ人というニセものがおり、スファラディ・ユダヤ人という本物のユダヤ大衆を抑圧するためにイスラエルを建国したのだ。

そしてこのイスラエル建国主義者たちがシオニストであり、国際陰謀をめぐらす諸悪の根源である」

という考え方をしている。

 かつての論調ではフリーメーソン、ビルダーバーグ、イルミナティ、TC(米欧日三極会議)、CFR(外交問題評議会)などの秘密結社や国際機関と、ユダヤ人の秘密結社との関係がどうなっているのかはっきりしなかった。ところが、今回の講演では、「ザ・クラブ・オブ・アイルズ」というヨーロッパの旧来の王侯貴族達の裏結社が、これらすべての秘密クラブの上に君臨し、序列を作りそのずっと下の方で使われているのがユダヤ人たちである、という簡単な理論になっていた。


フリーメーソンやイルミナティなどの秘密結社の存在はさておくとして、TC
(トライラテラル・コミッション、米欧日三極会議)は公然と存在する。

私は、「陰謀」の存在自体は否定しない。世の中に「陰謀」の類はたくさんあると
思っている。世界覇権国であるアメリカ合衆国の、政治・経済の実権を握っている支配層の人びとの間に、多くの「陰謀」があるのは当然のことだと思う。

 そして、1990年以来の、日本のバブル経済の崩壊によって深刻な不況に陥っている現状は、やはりニューヨークの金融界が、日本の経済膨張を抑え込むために陰に陽に仕組んで実行したものであると信じないわけにはいかない。薄々とだが、ビジネスマン層を中心にこのような話は語られ広まっている。

 私の友人のなかに銀行員が何人かいる。昔、いっしょに『ニューヨーク・タイムズ』紙の早朝読み合わせ会という勉強会をやっていた友人のひとりは、ニューヨーク駐在勤務から帰ってきた後に、私にははっきりと語ってくれた。

「ニューヨークの金融センターは、ユダヤ系の人びとに牛耳られており、彼らの意思に逆らうと商売ができない恐ろしいところだ」

 彼は、宇野理論のような直接的なユダヤ陰謀論は説かないが、そのような傾向が
存在することを信じている。株式の大暴落を引き起こし、ついで地価の下落、そして円高による波状攻撃で日本の大企業の力を弱体化させ、日本国民の金融資産の
3分の1は、ニューヨークで解けて流れて、消失してしまった。日本の資産の運用先の大半は、その金利の高さゆえに、アメリカの政府債(TB、トレジャリー・ビル)や社債で運用されてきたからである。それが、円高で元金の方がやられてしまった。
http://soejima.to/souko/text_data/wforum.cgi?room=0&mode=new_sort

4. 中川隆[-17350] koaQ7Jey 2021年8月08日 08:22:46 : nuwvXQTCPk : UGxwQzNyckhmQWc=[14] 報告

  一般の日本人は「アイヴィーリーグの一つである名門のコロンビア大学」と耳にすれば、即在に「凄いなぁぁ〜、英語力が相当高い人じゃないと入れないんだぁ〜」と溜息をつく。しかし、ちょっと正常で保守的なアメリカ人だと、「なんだ、あんな大学 !」と呟いて、「俺なら真っ平御免だ !」と吐き捨てる。多少アメリカに詳しい日本人だと、「ズビグニュー・ブレジンスキーやヘンリー・キッシンジャーが教えていた大学だよなぁ〜」とか、「オバマが編入した大学だ」と述べるだろう。でも、「フランクフルト学派のユダヤ人が移り住んだ、赤い悪魔の巣窟」と評する日本人は極めて少ない。何しろ、「フランクフルト学派って何?」と訊いてくる日本人が大半なんだから。(フランクフルト学派については、別の機会で具体的に述べたい。)

  フランクフルト学派のユダヤ人がコロンビア大学に移ってきた理由は様々あるけど、コロンビア大学にも受け容れる“素地”があったのは確かだ。1920年代後半から1930年代にかけて、コロンビア大学の社会学部は凋落の危機に瀕していた。当時は不況の波もあったから、思ったように研究費は支給されなかったし、気前の良い旦那衆はそうそう現れるものではない。コロンビア大学はシカゴ大学を創ったロックフェラー財団のような庇護者を持っていなかったから、世間の関心を集める講座やプログラムを実行できなかった。しかし、社会学部には後に社会学の業界で大御所となるロバート・マッキヴァー(Robert Morrison MacIver)教授がいたし、有名な社会学者のロバート・リンド(Robert Staughton Lynd)も雇われていた。このリンド教授は女房のヘレン(Helen Lynd / 旧姓 : Mirrell)と一緒に『Middletown』を書いて出版し、一躍世間の脚光を浴びた人物。しかし、この夫婦は共産主義に親近感を抱く学者カップルであったから、1950年代のマッーカーシー時代になると「赤狩り」のターゲットになってしまった。もっとも、リンド教授自身は「コミュニスト」じゃく「リベラル派」を名乗り、容疑の火消しに躍起だった。でも、本当は“マルキストもどき”のクリムゾン・リベラルだったりして・・・。

Robert MacIver 1Robert Lynd 1Helen Mirrell Lynd 01


(左 : ロバート・マッキヴァー / 中央 : ロバート・リンド / 右 : ヘレン・ミレル・リンド )

  コロンビア大学とフランクフルト学派を結び附ける「仲人」は幾人かいて、その内の一人が、ルイス・ローウィン(Lewis Lorwin)という社会学を専攻する知識人であった。彼の本名はルイス・リヴァイン(Louis Levitski Levine)といい、キエフ生まれのユダヤ人。根無し草のユダヤ人らしく、彼の家族はヨーロッパ各地をうろつき、息子のルイスはロシア、スイス、フランスなどで教育を受けた。その後、大学へ進もうとしたルイスは、米国のコロンビア大学に入って博士号(社会学のPhD)を取得する。彼はほんの少しだけウェスリー・カレッジや母校で教鞭を執るが、後にモンタナ大学へと移った。しかし、根っからの左翼であるから、モンタナ州の労働問題に首を突っ込み、地元で絶大な影響力を持つアナコンダ鉱山会社(Anaconda Copper Mining Company)を批判したという。何しろ、ユダヤ人左翼は資本家や大企業が不倶戴天の敵だから、巨大企業による搾取や税金逃れを見逃すことはできない。ローウィンは会社の不正を指摘し、そこの経営陣や地元の政治家、さらには大学のお偉方と一悶着を起こしたらしい。その結果、エドワード・エリオット学長から停職処分を受け、三年間の教員生活に終止符を打つことになった。(詳しい経緯は、Arnon Gutfeld, 'A Russian Jew Named Levine', Michael : On the History of the Jews in the Diaspora, 1975.を参照。)

  この事件で刮目すべきは、当時の西歐系アメリカ人がユダヤ人を「厄介者」とか「脅威」と見なしていたことだ。アーノン・ガットフェルドによれば以下の通り。

  1919年の愛国者達は、「外国人の過激な行動(foreign radicalism)」に最大の脅威を見出していた。ユダヤ人というのが、この脅威に関して、最も目につく、現実的な具体例となった。この見解は移民反対論者を支援することになる。移民に反対する人々は、どのユダヤ人も過激な社会主義軍団にリクルートされる可能性を秘めている、と警告したのだ。そして、ユダヤ人の過激派どもは世界革命をもたらし、アメリカの政治・経済システムを破壊する要因である、とも述べていた。そして、「ボルシェビキはユダヤ人の運動である」という考えは、アメリカ中に広がっていく。多くの点で、こうした「赤の恐怖(red scare)」時代は、1920年代における反ユダヤ主義の道を舗装することになった。反ユダヤ主義は色々な形をとり、時には露骨で騒がしく、またある時には、潜在的で目に見えないものである。リヴァイン事件はこの両方の形をとっていた。(上掲記事、p.216.)

  「リヴァイン」から「ローウィン」に改名したユダヤ人学者は、被服業界の国際労働組織に雇われ、労働問題の専門家となった。さらに、ローウィンは有名な「ブルッキングス研究所(Brookings Institution)」の研究員となる。これは如何にもユダヤ人らしい転職だが、ブルッキングス研究所に雇われたローウィンは、やがて別のユダヤ人と接触し、フランクフルト学派の盟友となってしまう。

  「類は友を呼ぶ」というのはユダヤ人社会にも当て嵌まるようで、ローウィンが出版した本の書評には、ジュリアン・グンペルツ(Julian Gumperz)という社会学者が名を連ねていた。このグンペルツはローウィンを高く評価するマルキストで、後にマックス・ホルクハイマー(Max Horkheimer)の後輩となる。フランクフルト学派の仲間になたローウィンは、これまた上層中流階級の家庭に生まれたユダヤ人。彼はフランクフルト学派の連中とソックリだ。創設メンバーのフェリックス・ワイル(Felix Weil)は、裕福な家庭に育ち、彼の父親であるヘルマン・ワイル(Hermann Weil)は、アルゼンチンで成功した穀物商人であった。フランクフルトで育ったレオ・ローウェンタール(Leo Lowenthal)は、同化したユダヤ人医者の息子だし、藝術面で批判論を展開したテオドール・アドルノ(Theodor Wiersengrund Adorno)は、ワイン販売で儲けた父親を持つ。ヘルベルト・マルクーゼ(Herbert Marcuse)もドイツの上層中流階級に生まれ、父親のカール(Carl)は裕福なユダヤ人ビジネスマンだった。

Felix Weil 001Leo Lowenthal 1111Theodor Adorno 21Herbert Marcuse 001


(左 : フェリックス・ワイル / レオ・ローウェンタール / テオドール・アドルノ / 右 : ヘルベルト・マルクーゼ )

  脱線したので話を戻す。グンペルスはマルクス主義を学ぶためにドイツへ渡り、フェリクス・ワイルが主宰する「マルキスト学習週間」という講座に参加したという。(Thomas Wheatland , The Frankfurt School in Exile , Minneapolis : University of Minnesota Press, 2009, p.45.) ちなみに、フェリクスの父親であるヘルマン・ワイルがフランクフルト学派創設のスポンサーである。当初、フランクフルト大学の運営者は、スポンサーの恩恵に報いるため、「フェリクス・ワイル社会研究所」という名称にしようと提案したが、これはワイルの方が断ったらしい。そこで、西歐社会を破壊しようと目論むユダヤ人どもは、科学的学問としてマルクス主義を確立し、この偉大なる思想に貢献しようと考え、単に「社会研究所(Institut fürSozialforschung)」と呼ぶことにした。(マーティン・ジェイ 『弁証法的想像力』 荒川幾男 訳、みすず書房、1975年、 p.7.)

  ハイデルベルク大学で博士号を取ったグンペルツは、「研究所」のリサーチ・スタッフとなり、フランクフルト学派の創設メンバーであるフリードリッヒ・ポロックのアシスタントになったそうだ。しかし、研究所でホルクハイマーの助手という地位に不満を感じたグンペルツは転職を考え、ルイス・ローウィンに手紙を書いてブルッキングス研究所に勤めようと試みた。ところが、ホルクハイマーからの推薦状をもらっても、ブルッキングスには採用されず、悲嘆の日々を過ごすことになる。確かに、この不採用には落胆したが、グンペルツはめげずに別の道を模索し、アメリカでの人脈を広げつつ、社会学や心理学で著名な学者と顔見知りになった。

  ついでに言えば、グンペルツの私生活も酷かった。ユダヤ人の左翼学者だから仕方ないけど、彼が結婚したヘーデ・テューン(Hede Tune / Hedwig Tune)という女優であった。ただし、彼女は結婚を機に共産主義者となり、「レッドベッド(Redhead)」というコードネームを持つソ連のスパイになった。ヘーデはポーランド人の父親とオーストリア人の母親との間に生まれた非ユダヤ人。ウィーンでそだった少女は普通に成長したが、高校生の時にジャーナリストで作家のカール・クラウス(Karl Kraus)に魅了され、文学の世界に没頭した。ところが、ノーベル文学賞に何度もノミネートされたクラウスは、これまたヨーロッパに住み着くユダヤ人。彼は日本の左翼学者の間で人気が高く、あの赤い法政大学出版から著作集が出ている。ホント、日本の出版社は西洋の赤色分子が大好き。そして、「ヨーロッパの知識人」として紹介する学者が、実はヨーロッパ人のフリをするユダヤ人なんだからタチが悪い。翻訳者は原作者の素性を曖昧にせず、ちゃんと原作者の血筋や人脈を解説すべきだ。

Karl Kraus 001Hede Massing 11Gerhart Eisler 2234

(左 : カール・クラウス / 中央 : ヘーデ・テューン / 右 : ゲルハルト・アイズナー )

  ハリウッド女優のエリザベス・テイラーじゃないけど、ヘーデも離婚や再婚を繰り返し、その都度「ラスト・ネーム」を変えていた。最初の亭主はゲルハルト・アイズナー(Gerhart Eisner)で、ドイツ・オーストリアの共産党に属するユダヤ人であった。彼の母親は非ユダヤ人であったけど、父親のルドルフ・アイズナーがオーストリア出身のユダヤ人であったから、血統的にはドイツに住み着くユダヤ人。父親のルドルフは哲学を専攻する大学教授であったというから、典型的なユダヤ人の左翼家庭である。ゲルハルトの導きにより、ヘーデはベルリンにあるドイツ共産党に入ってしまう。その後二人は離婚し、ヘーデはジュリアン・グンペルツと再婚するが、この夫も共産党に共鳴する極左分子だった。二人は米国のNYへ移り住むが、やがてジュリアンはフランクフルトへ留学し、再婚カップルは破局を迎える。三番目の亭主となるのは、ドイツ人社会学者のポール・マッシング(Paul Wilhelm Massing)で、彼もドイツの共産党(KPD)に属する左翼活動家であった。この時期、ヘーデはあのリヒャルト・ゾルゲ(Richard Sorge)に勧誘され、イグナス・レース(Ignace Reiss)のもとで動くソ連のスパイになってしまった。

Paul Lazarsfeld 1Sophie Lazarsfeld 01Alfred Adler 1


(左 : ポール・ラザースフェルト / 中央 : ゾフィー・ラザースフェルト / 右 : アルフレート・アドラー )

  もう一人、フランクフルト学派の仲人になったと考えられるのは、有名な社会学者のポール・ラザースフェルト(Paul Lazarsfeld)である。彼はウィーンのユダヤ人家庭に生まれた移民で、元々は数学で博士号を取った研究者で、次第に社会科学に興味を示した転向組だ。彼が大衆心理の研究を始めたのは、母親の影響があるのかも知れない。母のゾフィー・ラザースフェルト(Sofie Munk / Sophie Lazarsfeld)はセラピストで、彼女は精神治療を専門とする心理学者のアルフレート・アドラー(Alfred Adler)の弟子であった。このアドラーもオーストリアに住み着くハンガリー・チェコ系のユダヤ人で、彼の「個人心理学(Individualpsychologie)」は日本でもよく知られている。

  ラザースフェルドの才能を見出したロックフェラー財団は、このユダヤ人学者をアメリカに招き、これから発展するコミュニケーション媒体の研究を任せることにした。米国での生活を決めたラザースフェルドは、当時普及し始めたラジオの影響や、その宣伝力に着目し、新たな媒体が大衆に及ぼす効果を研究した。日本人でも心理戦を勉強する人は、ラザースフェルドと協力関係にあったハドリー・カントリール(Albert Hadley Cantril, Jr.)や、ユダヤ人社会学者のエリュー・カッツ(Elihu Katz)の名を知っているはずだ。マスメディアの影響力を研究していたラザースフェルドが、社会学の教授達と顔見知りであっても不思議じゃないし、事実、彼はコロンビア大学で「応用社会科学研究所(Bureau of Applied Social Science)」を創設していたのである。

  ホルクハイマー率いるフランクフルト学派がコロンビア大学に移籍できたのは、ロバート・リンドやルイス・ローウィン、ロバート・マッキヴァー、ジュリアン・グンペルツ等が奔走してくれたこともあるが、コロンビア大のニコラス・マレー・バトラー(Nicholas Murray Butler)学長が理解を示してくれたことも大きかった。そして、この大学には日本でも有名なジョン・デューイ(John Dewey)が盤踞していたから、極左の社会主義者や隠れ共産主義者が繁殖したのも当然だ。デューイの弟子で、後に保守派へと転向したシドニー・フック(Sidney Hook)によれば、彼の師匠はマルクスに批判的だが、心の何処かで共産主義に共鳴しており、社会改革にとても熱心な社会主義者であったらしい。事実、デューイは有名な黒人団体であるNAACPの初期メンバーであったし、極左人権団体のACLUの創設者でもあった。一般の日本人は学校の先生から聞いていないけど、デューイは1928年にソ連を旅行し、共産党にもシンパシーを持っていたからFBIの監視対象になっていたのだ。(John A. Beineke, 'The Investigation of John Dewey by the FBI', Educational Theory, Vol. 37, 1987, p.43.)

Max Horkheimer 199921Nicholas Murray Butler 1111Sidney Hook 222John Dewey 22121


(左 : マックス・ホルクハイマー / ニコラス・マレー・バトラー / シドニー・フック / 右 : ジョン・デューイ )

  日本でもそうだけど、歐米諸国で社会学を専攻する学者には、密かなマルキストや心情的な共産主義者が結構多い。共産党とは距離を置く知識人でも油断はできず、別路線の共産主義を目指す者かも知れないし、「リベラル派」を看板にするピンク左翼という場合もある。国立大学や私立大学にも、共産党に入らずに共産主義革命を模索する赤色細胞がウジャウジャいるし、社会主義や共産主義の理論を用いて西歐社会を破壊したいと願うアナーキストも少なくない。日教組の教師は滅多に口にしないが、天才的物理学者のアルベルト・アインシュタインや国連で人権活動をしていたエレノア・ローズヴェルトは、NAACPの創設メンバーで、あからさまな共産主義者ではないが、心の底で西歐社会を憎む左翼分子であった。

Friedrich Pollock 1443Eleanor Roosevelt 333Albert Einstein 1Karl Mannheim 221


(左 : フリードリッヒ・ポロック / エレノア・ローズヴェルト / アルベルト・アインシュタイン / 右 : カール・マンハイム)

  日本でも昔は「進歩的知識人」が流行しており、今では残骸しか生きていないが、敗戦後30年くらいは、左翼の黄金時代であった。文系・理系を問わず、大学には反日分子や様々なタイプのマルキストが溢れていたのだ。例えば、東大教授から法政大学の学長にまでなった大内兵衛は、筋金入りのマルキスト学者で、その専攻分野は経済学であった。東大の総長を務めた経済学者の大河内一男は、『赤旗』に寄稿する反戦論者であったし、内村鑑三の赤い弟子であった大塚久雄は、これといった業績が無く、社会学の泰斗であるマックス・ウェバー(Max Weber)の『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を和訳した事だけが「唯一の業績」である。この東大教授は、西洋の市民社会とやらを称讃することで日本は“遅れた”後進国と暗に批判していた。

  同じ東大で名物教授になっていたのが、政治学者の丸山眞男で、彼はアントニオ・グラムシの共産主義思想に共鳴していたが、ユダヤ人社会学者のカール・マンハイム(Karl Manheim)にも憧れていた。一橋大学で社会学を教えていた佐藤毅(さとう・たけし)は本当に碌でなしで、犯罪者の責任を教育や環境のせいにして、政府や世間が社会悪と仄めかしていたのだ。一橋大学には左翼学者がゴロゴロいて、人権思想をバラ撒く田中宏やイスラム擁護で悪名高い内藤正典(ないとう・まさのり)が教えていたし、政府の諮問委員会で権力をふるう竹中平蔵も一橋大学の教授だった。学者としての才能が無いことに気づいたパソナの竹中平蔵は、ロバート・ルービンやラリー・サマーズといったユダヤ人支配者に貢ぐ日本側の買弁となり、参院議員を経て政商に成り下がっていた。こんな売国奴が一橋大学の名物教授になっていたんだから、出資者の渋沢栄一が知ったら「資金を返せ!」と叫ぶだろう。福沢諭吉だって竹中が慶應義塾の教授と判ったら、筆を棄てて刀を握るんじゃないか。何しろ、福沢先生は痩せても枯れても中津藩士だからねぇ〜。


http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68867197.html  

5. 2022年6月30日 05:25:07 : 6X27hpcoa2 : UC50OU91YVhtV1E=[1] 報告
共産主義を信じてた人達は、認めてしまったら全て終わりだから、死んでも認めない。

マルクスと詩人のハイネは相思相愛💖

ハイネは、ロスチャイルド家のスタッフ。

マルクスも金持ち一家の息子。

共産主義は、左翼ユダヤ人=国際金融資本家の道具。

インチキでした。

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