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楽しい体外離脱
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投稿者 中川隆 日時 2018 年 10 月 06 日 09:19:08: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

楽しい体外離脱
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/tanotai00.htm
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/index.html

 
★★プロローグ★★

あなたは「体外離脱」と聞いて、どんなことを想像するだろうか。いわゆる「幽体」とか「魂」とかいわれるモノが、カラダから抜け出す不可思議で超常的な現象だと考えている人も多いのではないだろうか。

たしかに私も自分で体験するまではそう考えていた。しかし現在の私は、自分自身で数百回もの体外離脱体験をした結果、それが「幽体」や「魂」がカラダから抜け出す不可思議な現象ではないと確信している。

では体外離脱現象の正体は何なのか?

答えは「幻覚」である。

あまりにもありきたりで普通の答えだが、もちろんタダの幻覚ではない。体外離脱体験者がよく「断じて夢や幻覚ではなかった」と言うが、すなわち断じて夢や幻覚ではなかったと錯覚するぐらい超リアルな「幻覚」のことだ。

一般的に「幻覚」という言葉には、夢のように不確かで曖昧な映像というイメージがあるので、体外離脱体験が現実の体験であったことを強調したいため、ついつい比較のために「幻覚」という言葉を使いがちである。

しかし本当にリアルな「幻覚」は、そう簡単にそれが幻覚だと自覚できるモノではない。私も何度も体外離脱体験をして、初めてそれが「幻覚」であると気付いたのだ。

そしてさらに何度も体外離脱を体験すると、その超リアルな「幻覚」である体外離脱現象が、じつは睡眠中にみる「夢」と同質のモノで、その差は睡眠の深さによる覚醒度の違いだけだと判ったのである。

では何度も体験しなければ自覚できないほどリアルな「幻覚」であり、しかも「夢」と同質のモノであるという体外離脱体験とはどんな体験なのか、次章から詳しく説明して行きたい。

 
★★金縛り時代★★

私の体外離脱体験を語るには、まず「金縛り」のことを語らなくてはならない。「金縛り」が私の体外離脱の基本であり、幻覚がいかにリアルであるかを語る上でも大変解りやすい事例であるからだ。

私は中学生になってからよく金縛りに遭うようになった。今でこそ金縛りは「カラダは眠っているが脳は起きている状態」という、科学的にも説明がつく現象なのだと理解しているが、当時は幽霊や悪霊が引き起こす心霊現象だと考えていたので、初めて金縛りに遭った時の私の恐怖は大変なものだった。

それでも何度も経験すると、そのうち慣れて恐怖も感じなくなり、金縛りの最中でも明日の予定を考えたり、電源を切り忘れたラジオの笑い話に耳を傾け、心の中で爆笑するという余裕さえでてきたのだった。

ただ恐怖は感じなくなっても、金縛り中はかなり息苦しく、決して気持ちのいい時間ではなかったので、当時の私は金縛りを解くためにいろんなことを試してみた。

カラダは動かなくても心臓や肺は自然に動いているわけだから、自発的に深呼吸をすることでカラダの感覚を取り戻そうとしたが、これはよけい息苦しくなっただけで失敗。

もっと頭を働かせて覚醒させれば金縛りも解けるだろうと、思いついた数字を適当に足したり引いたり掛けたりして暗算したこともあるが、これも効果なし。

高校生の時には、当時授業で覚えさせられた「枕草子」の序段「春はあけぼの」を心の中で暗唱してみたが、最後まで暗唱しても、やはり金縛りは解けなかった。

とにかくこのように金縛り中は、寝ぼけていたとかそんなレベルではなく、かなりハッキリ物事を考えることができるほど覚醒しているのだが、それでもカラダはまったく動かないのだった。

現在は金縛りに遭っても、これをチャンスとばかりに体外離脱してしまうので

(「体外離脱の方法」で詳しく説明)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/rhou.htm


息苦しさを感じることもなくなったが、当時はまだ体外離脱できなかったので、息苦しさの中、ひたすら金縛りが解けるのを待ち続けるしかなかったのである。

 
★★驚異の幻覚★★

さて、すっかり金縛りが日常の一部になったころのある晩、金縛りが解けるのを待っている間、他にすることもないので、寝室の壁に掛かったカレンダーの日付を見ながら、その週の予定などを考えていた。

ところが金縛りが解けた後、再び寝室の壁を見て私は驚いた。ついさっきまで見ていたカレンダーが無かったのだ。金縛り中はたしかに壁にかかっていたカレンダーが忽然と消えてしまったのである。

よくよく思い出してみると、たしかに以前はそこにカレンダーが掛かっていたのだが、2〜3日前に取り外して別の部屋に移していたのだった。

つまり、私が見たカレンダーは、カレンダーを取り外す以前の私の記憶を元にして現れた「幻覚」だったというわけである。

幻覚など薬物常習者が見るモノと思っていた私にとって、金縛り中にも幻覚を見ることができるとわかったのは、ちょっとした驚きであった。

ただ、その時点ではまだカレンダーだけが幻覚だと思っていたのだが、その後、じつはカレンダーだけでなく、金縛り中に見えるモノすべてが「幻覚」であるとわかった。

金縛り中に寝室の様子を眺めていた私が、金縛りから開放された時、本当は寝室を眺めることができない「うつ伏せ寝状態」だったということがあったのだ。

金縛り中、カラダは動かなくても眼だけは動くので、周囲の様子を眺めることもできるが、実際には眼は閉じていて、眼を動かしているつもりになって、幻覚の情景を眺めているにすぎなかったのである。

私はそれまでは幻覚という言葉に対し、夢のように不確かで曖昧な映像というイメージを持っていたのだが、私が見た「幻覚」は、カレンダーの数字が一文字一文字きちんと読み取れたし、寝室もタンスの形状から天井の木目まで、何ら現実と変わるところはなかった。

金縛り中に「幻覚」を見たことのない人には信じられないことかもしれないが、「カレンダー」の件や「うつ伏せ寝」の件のように、後で現実との相違点を発見することがなければ、それが「幻覚」であると自覚するのは極めて困難なことなのだ。

そしてもちろん「幻覚」はカレンダーや寝室の情景だけにとどまらない。時には人間の姿をした「幻覚」も現れた。

ある時、金縛り中に眼を開けると(実際は眼を閉じていて、開けたと錯覚しているにすぎない)、仰向けに寝ていた私のカラダの上に、私と向き合うような格好で、うつ伏せに寝ている浴衣姿の見たこともない老人の姿があった。

ハゲた頭に白い眉毛と白いあご髭、シワとシミだらけの顔の老人は、ほとんど歯の抜けた口に薄ら笑いを浮かべながら、気味の悪い眼で私を見つめていた。

すでに「金縛り中に見えるモノはすべて幻覚である」ことを学んでいた私であったが、不精ヒゲの1本1本までよく見えるこの不気味な老人に対しては、それが「幻覚」であるとは自覚できず、私は「幽霊が現れた」と思った。

「幽霊」に対し恐怖はあったが、それよりも、たとえ「幽霊」といえども私の安眠のジャマをしたこと対する怒りの方が強かったので、私は怒りをこめた右拳で老人の顔面をブン殴ってやった。すると老人の姿も消えた。

正確に言えば、金縛りで動かなかったカラダをムリヤリ動かして殴ったと思った瞬間、右手は布団を高く跳ね上げ、夢から覚めた時のように金縛りも解け、老人も消えていたのであるが、こうして私は、「金縛り中に見える人物像もまた幻覚」であることを学んだのだった。

 
★★幻視と幻聴★★

今までは「幻覚」という言葉を、主に視覚の幻覚、つまり「幻視」のことに対して使ってきたが、「幻覚」はなにも「幻視」だけではない。金縛り体験には、しばしば聴覚の幻覚である「幻聴」が伴う。

幻聴の音の種類は様々で、よく聞くのは扉の開閉音や、廊下を歩く音、階段の昇降音など日常でもよく耳にする音だが、「ドンドン」という大きな音や耳鳴りのような「キーン」という音もあれば、落ち葉が風でこすれ合うような「カサカサ」とか、木がきしむ時のような「ギシギシ」とかいう音もあるし、「ウギウギュギュ〜」とか何の音なのか形容もできない音も多々ある。

また美しい音色の音楽であることもあり、音楽の幻聴は何度経験しても素晴らしい時間である。知らない曲のこともあれば、よく知っている曲のこともあるが、共通して言えるのは、どちらも全くノイズのないクリアで澄んだ美しい音色であることだ。幻聴は不快な音であることも多いが、音楽の幻聴に限っては不快な思いをしたことは全くない。

かつて金縛り中に聴いたトランペットのソロが奏でる


「特捜隊の歌」
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は、まるでこの世のモノとは思えない美しい音色であった。トランペットのソロ版の「特捜隊の歌」なんて実際には聴いたこともないのに、幻聴とはなんとも不思議な現象である。

そして、なんと言っても極めつけの幻聴は人の声である。

友人や肉親の声もあれば知らない人の声もあるし、何語か解らない聞き取り不能の言葉(らしきモノ)を誰かがしゃべっていることもあれば、そんな言葉を大勢がしゃべっていることもある。

また人の声の「幻聴」は、人の姿の「幻視」とセットになって現われることが多い。たとえばこんなことがあった。

ある日の金縛り中、私は息苦しさの中、ひたすら金縛りが解けるのを待ち続けていた。するとそこに友人のB氏が「よっ!久しぶり〜」と現われ、私が「いま金縛りで動けへんのや、助けてくれ」と言うと、B氏は「しゃあないなあ〜、助けたろ〜」と言って私の腕を掴んだのだった。

B氏が私の腕を掴んだと思った瞬間金縛りは解け、同時にB氏も消えてしまったのだが、就寝中の深夜に友人B氏が我が家を訪れるハズもなく、もちろんそれは「幻視」と「幻聴」がセットになった「幻覚」であった。

すでに「金縛り中に見えるモノはすべて幻覚である」ということを学んでいた私であったが、時として「幻聴」を伴うリアルな「幻覚」に対しては、「現実」と錯覚してしまうこともよくあった。

しかしながらこのようなことを繰り返し、「幻視」の時と同じく、金縛り中に聞こえる音はすべて「幻聴」である、ということも学んでいったのだった。

だからある時など、金縛り中に「私は金星人だ!」と名乗る人物が現われ、「キミと友達になりたい」とか「宇宙に連れていってあげる」とか話しかけてきたこともあるが、もちろん私は「幻覚」だと自覚していたので動揺することもなく、ただ金星人の「幻覚」を楽しんでいた。

おもしろいのはその声が、もしテレパシーというモノがあるとすればこんな風に聞こえるのだろうと思うような、頭の中に直接響くよく通る声であったことだ。これは幻聴全般に言えることだが、幻聴は耳で聞いているという感じではなく、頭の中に直接聞こえているという感じなのである。

もし金縛りも幻覚も初体験というような人が私と同様の体験をすれば、「宇宙人」と接触したとか、「チャネリング」したとか考えてしまってもおかしくはない。

前章で述べた狂った老人もそうだが、金縛り中に「幽霊」や「宇宙人」を見たという類の話は、ほとんどがこのような「人物像の幻覚」で説明がつくのではないだろうか。

 
★★幽体離脱?★★

さて、高校生になると金縛り中にある変化が顕れた。まったく動かなかったカラダが少しづつ動くようになってきたのだ。

始めは手の指先だけだったが、次第に腕全体、そしてカラダ全体へと可動範囲が広がっていった。

しかし不思議なことに、どんなにカラダを動かしても、金縛りが解けた後は最初に寝ていた時の姿勢に戻っていた。どうやら動かしているのは現実のカラダではないようだった。

「幽体離脱」、私はそう思った。

肉体とはまた別の、俗に言う霊魂に相当する「幽体」というものが、カラダから抜け出す現象なのだと考えたのだ。ただし、そのまま簡単にすぐ「幽体離脱」とまでは行かなかった。

「幽体」は、動くといっても、かろうじて動くという程度で、チカラが全然入らないうえに、少しでも気を抜くと、すぐに現実のカラダの姿勢に戻されてしまうのだった。

しかし何十回となく金縛りを経験し、何十回となく「幽体離脱」にチャレンジした結果、ついに全身を動かし、完全に「幽体」を現実のカラダから離脱させることに成功した。

その体験は、まさに私が見聞きした通りの「幽体離脱」体験そのものであり、カラダはふわふわと宙に浮き、空中をすべるように移動し、扉や壁をカラダごと突き抜けることもできた。

このとき私は、「幽体」すなわち「霊魂」の存在を確信し、もう死を恐れることもないのだとさえ思った。

ところがその考えは、その後何度も「幽体離脱」を経験するうちに、完全な間違いであることがわかった。

 
★★幻体(げんたい)★★

何度も「幽体離脱」をしてわかったことは、離脱中に見えるモノ聞こえるモノは、実際の様子とは違うということだった。

たとえば離脱中に見た自室の本棚は、現実の本棚と本の配置が変わっていたり、実際には所有していない本まであった。

離脱中、居間に行くと母親が座ってテレビ見ていたが、後で確かめると実際は父親がテレビを見ていた。

離脱中、居間のテーブルの上に、大きな釜に入った炊き込み御飯がおいしそうに湯気をあげていたが、そんな大きな釜は我が家にはなかったし、もちろん実際には誰も炊き込み御飯など作らなかった。

離脱中、自宅を離れ友人の家に行き、友人と会話を交わしたことも何度かあったが、後で友人に確認を取っても、出会った事を肯定されたことは一度たりともなかった。

このように、離脱中の体験は、宙に浮いたカラダの感覚や手足を動かす感覚、モノに触った感覚がある以外は、金縛り中の「幻覚」体験とほとんど変わらなかった。

つまり、「幽体離脱」体験は、金縛り中に体験した視覚の幻覚である「幻視」と、聴覚の幻覚である「幻聴」に加え、運動感覚や触覚の幻覚である「幻触」(たぶん私の造語)までもが現れた「幻覚」体験だったのだ。

触覚の幻覚を何と呼べばいいのか辞書を調べても載っていなかったので、とりあえず今後も触覚の幻覚のことは「幻触」と呼ばせてもらうが、とにかくこの「幻触」こそが、「幽体離脱」体験者に「断じて夢や幻覚などではなかった」と言わせるほど「幻覚」にリアリティーをもたらしていたのだ。

その後も離脱経験が増えるにつれ、何度か味覚の幻覚である「幻味」も体験したし、たった一度ではあるが嗅覚の幻覚である「幻嗅」も体験した。すなわち「幽体離脱」体験とは、「五感」すべての感覚を伴う「幻覚」体験なのである。

現在ではこのような体験を、「幽体」説を主張する人も、私のように「幻覚」説を主張する人も、一般的に「体外離脱」体験と呼んでいるようなので、私も以後はこの「体外離脱」という言葉を使わせてもらうことにする。

そして体外離脱中の現実のカラダでないカラダのことを、「幻覚」の肉体という意味で「幻体(げんたい)」と命名させていただく。

 
★★脳の錯覚★★

前章では、金縛り中に現れたリアルな「五感」を伴った幻覚が「体外離脱」であり、離脱中のカラダを「幻体」と命名したと書いた。そこで、この章では、なぜ金縛り中に「体外離脱」という特殊な「幻覚」が現れるのかを自分なりに考えてみた。

「金縛り」は、

入眠時REM睡眠
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などが原因の、科学的にも証明されている睡眠中によくある現象である。簡単に言えば「カラダは眠っているが、脳は起きている状態」だ。

つまり、金縛り中にカラダが動かないということは、「脳」は起きているので「カラダを動かしたい」と思うことはできるが、カラダが眠っているため、「カラダを動かしたい」という「脳」の命令が、カラダに伝わっていない状態だといえる。

したがって、もし金縛り中に眼を開けて周りの様子を見ようと思っても、「眼を開けろ」という「脳」の命令がカラダに伝わらないため、眼を開けることはできないのである。

しかし、「金縛り」という睡眠中の特殊な状況下では、「脳」はカラダが眠っていることを認識できないらしく、「眼を開けろ」という命令は実行され、すでに眼は開かれていると錯覚してしまう。

眼を開けているという感覚は「脳」の錯覚なので、もちろん眼からは視覚情報が入ってこない。しかし眼を開けているのに視覚情報が入ってこないということは、「脳」にとっては不測の事態である。

そこで「脳」は、眼を開けていれば入ってくるはずの視覚情報を、「脳」が持っている記憶情報で代用したのだと考えられる。特に、毎日毎日見ている寝室の視覚情報を記憶の中から引き出し、リアルな「幻視」として再現するのは「脳」にとってはそう難しいことではないだろう。

そして視覚の記憶情報から作られた「幻視」同様、金縛りで動かないカラダの代わりに、運動感覚や触覚の記憶情報から作られた感覚が「幻触」であり、「幻触」を持った幻覚のカラダが「幻体」なのである。

「幻体」が持つ独特の浮遊感については、本来は骨と筋肉でしっかり受けとめなければ得られない地球の重力感を、「幻体」では再現できないのだと私は推測している。
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★★壁ぬけ★★
よく聞く体外離脱中の特徴の一つに「壁ぬけ」がある。私も何度も体験したが、普通に壁を通りぬけるだけでなく、「幻体」の腕だけを壁の向こう側へ突き出すようなこともできる。

では「幻体」は、「幻視」として見えている物体に対して、すべて素通りして触わることができないのかといえば、そうではない。

たとえば私はよく「壁ぬけ」に失敗する。壁に勢いよく体当たりしても、「ガツン」という衝撃の感覚とともに「幻体」が壁に跳ね返されてしまうことが多いのだ。

そういうわけで、家の外に出る場合は「壁ぬけ」しないで窓や扉から出ることが多いのだが、その時、窓が閉まっていれば「幻体」の手で窓をスライドさせるし、扉が閉まっていれば「幻体」の手でドアノブを掴んで扉を開ける。カギが掛かっていれば「幻体」の指で外す。

つまり、基本的に「幻視」で見えているモノは何でも触われるし、触わった感覚である「幻触」が存在する。そして、閉まっている窓や扉を開けることができるというように、「幻体」の取った行動に対して、その結果がまた「幻視」や「幻触」によって現れるのだ。

こうなると逆に、何でも触われるのならどうして「壁ぬけ」できるのだと言われそうだが、じつは「幻触」の感覚は長時間は現れないのである。

たとえば「幻視」で見えている扉を開けるためにドアノブを掴めば、ドアノブの形状と固さを「幻触」で感じることができるが、いつまでもドアノブを掴んでいると、次第に形状や固さが感じられなくなり、ついには「幻触」は消えてしまう。

「壁ぬけ」も同じで、勢いよく体当たりすれば壁に跳ね返されるが、ゆっくり壁に手をつけば、次第に壁の固さは感じられなくなり、ついには壁など存在しないかのように通りぬけることも可能になるのだ。

 
★★空を飛ぶ★★

「壁ぬけ」と並んで体外離脱中の特徴でよく知られているのが「空中飛行」である。

空を飛びたいという人類の夢を手軽にかなえてくれる「空中飛行」は、私にとっても体外離脱中の大きな楽しみである。まるでアニメに登場する超人ように、「幻体」一つでどこへでも飛んで行くことができるのだ。

しかし、まったく自由自在に空を飛べるというわけではない。「幻体」はどこまでも高く高く上昇できるわけではなく、たいていの場合、一度に上昇できる高さは10〜20メートルぐらいで、いったん上昇しきってしまうと、後は少しづつ降下しながら進むしかなく、飛行スピードも、歩くよりは速いが走るよりは遅いという程度である。

それは「空中飛行」というより、重力の少ない世界でかろやかな大ジャンプをしているような感覚と言った方がいいかもしれない。これは私だけの感覚ではなく、体外離脱体験者の多くが同様のことを言っている。

したがって、上昇限度以上の高所に行きたいときは、より高所の足場(より高い建築物の屋根など)への大ジャンプ移動を繰り返し、少しづつ上昇して行くしかない。

では、どうして体外離脱中の「空中飛行」において、「幻体」は上昇し続けることができず、スピードも速くないのだろうか。

それは、私たちが何の推進力もなしに、カラダ一つで空を飛ぶというイメージを持っていないからだと思われる。

たとえば、地上を歩くのなら、「足を動かす」「手を振る」というように具体的に何をしたらいいかが明確であるが、「空中飛行」に関しては実体験がないだけに、何をしたら前に進み、どうしたら上昇できるのか、というようなイメージが皆無である。

したがって、地上を蹴るなり窓枠を蹴るなりして空中に飛び出した後、何の推進力も持たない「幻体」が、重力の影響でゆっくり降下して行くというイメージを私たちが持つことは自然なことであり、そのイメージをもとにした「空中飛行」の「幻覚」を、私たちは体験しているのだと推測できる。

では「幻体」が上昇し続けるのは不可能なのかと言えばそうではない。降下するのがイメージの産物なら、上昇するのもイメージの持ち方で何とでもなるのだ。

たとえば、ある体外離脱中、私は自宅のすぐ近くの高台に建っている高層マンションの屋上に行ってみたくなった。屋上から自宅周辺の景色を観たくなったのだ。

しかし当然その高さまでイッキに上昇するのは無理である。私は自宅の2階の窓から飛び出した後、まず電柱から延びる電線に飛びつき、両手で電線を掴むと、グイッと素早く引き付け、その反動でさらに上昇することができた。

しかしまだまだマンションの屋上にはほど遠かったので、今度は空中を平泳ぎの格好で泳ぎ始めた。これは私が空中を上昇するためによく使う手段なのだが、空中といえども水の中のようにスイスイ泳ぐことができ、まさに平泳ぎのイメージどおりに空中を進むことができるのだ。

しかしこの平泳ぎには大きな欠点があった。それは「幻体」の手や足を大きく動かさなければならないことである。「幻体」の手足を大きく動かすと、眠っている現実のカラダの手足の感覚を呼び起こしてしまい、「幻体」が現実のカラダに戻されてしまうのだ。

この時も、やはり屋上に到達する前に現実のカラダの感覚が現れ始め、そのまま平泳ぎを続けると現実のカラダに戻されてしまうため、平泳ぎを止めざるを得なくなった。

そこで次に私が考えたのは上昇気流を使うことだった。都会に住む鳥は、高層ビルに発生する上昇気流を利用して空高く舞い上がる、というようなことをどこかで聞きかじっていたからだ。

案の定、マンションの下の方から突き上げてくる強烈な上昇気流に乗って私は上昇し続けることに成功した。あまりにも強烈な上昇気流だったため、私は屋上にうまく降りることができず、マンションをはるか眼下に見下ろすほどに上昇してしまったのだが、もちろん当初の目的である「高所から景色を眺めたい」という望みは達成された。

このように、私は「電線の反動」「平泳ぎ」「上昇気流」というイメージを使い、見事に上昇し続けることができた。しかし、これはあくまで私のイメージである。よく体外離脱体験をするという私の知人は、「ウルトラセブンが空を飛ぶ時の格好」をすれば、自由自在に空を飛べるそうだし、自分が納得できる「空を飛ぶためのイメージ」さえあれば、どんなイメージでもいいのである。

 
★★友人との接触★★

「幻体(げんたい)」の章
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でも少し触れたが、私は体外離脱中に友人との接触を何度も試みている。当時はまだ、体外離脱が「幻覚」でなく、「幽体」が離脱する現象だと考えていたので、「現実」に体外離脱の足跡を残して体外離脱の証拠にしたかったからだ。

一番近い友人の家でも5〜600mは離れているので、体外離脱中としては異例の長距離移動であるが、おもしろいことに、「誰それに会いたい」と思いながら移動していると、いつの間にか会いたいと思った友人の家の前や部屋の中に移動していた。

体外離脱中の移動スピードがあまり速くないことは前章でも書いたが、ちんたらちんたら道路沿いに飛んで行かなくても、会いたい友人のことを思い浮かべるだけで距離に関係なく移動することができたのだ。

おかげで近所の友人だけでなく、京都在住の私が遠く離れた東京の友人に会いに行くこともできたのだが、もちろんそれは私の「幻覚」の中の出来事であり、それが体外離脱の証拠になることはなかった。

私の体外離脱体験の裏付けをとることについては友人たちも協力的だったので、離脱中に友人宅に行った時は、現実のカラダに戻るとすぐに友人宅に電話をし、その内容を逐一報告したのだが、離脱中の状況が現実の状況と一致したことは全くなかったのである。

たとえば東京の友人宅においても、私が見た部屋の間取りや家具の配置などは現実とは全く違っていた。私は東京の友人宅には一度も訪問したことはなかったので、「脳」の記憶からその部屋の「幻視」を再現することができなかったのだろう。

また友人たちとは体外離脱中によく会話もしたが、会話の内容はもちろん、会ったことを肯定されたことすらなかった。ただ私も友人に電話で確認を取るまでもなく、うすうす幻覚であることは気付いていた。

「幻視と幻聴」の章
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に書いた「金縛り中に現れた友人」の幻覚と、感覚が同じだったからだ。

こうして、体外離脱が「幽体離脱」した現象であるとの証拠を得られなかった代わりに、体外離脱が「幻覚」であるとの証拠を得た私は、次なる行動にでたのである。

 
★★最大の楽しみ★★

「体外離脱が幻覚なら何をしてもいいんだ!」と考えた私が次にしたことは、「幻覚」の女性を襲って無理矢理エッチすることだった。

現実世界では人権やモラルを考えれば絶対してはならない行為だが、「幻覚」の中なら誰からも非難されることはない。私は体外離脱をするたびに、道路を歩いている女性や、知らない家の中の女性を襲い始めた。

「幻覚」といえども襲われた女性は激しく暴れて抵抗する。その際、殴られたり蹴られたりする感覚もあるし(痛くはない)、手でブラウスを引き裂く感覚や、ショーツを降ろす時のゴムの伸びる感覚まである。そして女性たちは一様に恐怖と屈辱と侮蔑のまなざしを私に投げつけるのである。

あまりのリアルさに、私は本当は夢遊病者で、「現実に女性を襲っているのでは……」と考え、現実に戻ってから足の裏を触わって、砂がついてないか確かめたことも何度かあった。

ところで、私が女性を襲うのは、現実では絶対にできない行為が楽しいということもあったが、最も大きな理由は別にあった。じつは体外離脱中のSEXは、現実のSEXなどカスに思えるほど気持ちがいいのである。

いちおうピストン摩擦運動の「幻触」はあるが、その気持ちよさはピストン摩擦部分だけにとどまらず、全身を包む快感の嵐とでも言うべきモノで、延々と終わらない射精が続いている状態と言えば、男性諸氏にはわかってもらえるだろうか。

現実に戻ってからも、熱い風呂から出て来た直後のようにカラダが火照り、興奮状態が持続しているので、しばらくは再び眠ろうと思っても無理なほどである。

ではどうして体外離脱中のSEXは、現実のSEX以上の快感が得られるのであろうか。これは私の推測だが、体外離脱中のSEXにおいては、現実のSEX以上に

「エンドルフィン」などの「脳内麻薬」
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が大量に出ているのだと考えられる。

「REM睡眠中は、脳内の神経伝達物質が多量に分泌される」という話を私は聞いたことがある。「REM睡眠」といえば、「入眠時REM睡眠」に代表されるように、まさに金縛りを起こす要因であり体外離脱中の睡眠パターンである。体外離脱中に性的興奮をすることで、神経伝達物質であるエンドルフィンなどの脳内麻薬が大量に分泌されてもおかしくはない。

現実のSEXにおいても、気乗りがしないSEXは全然気持ちよくないように、脳内麻薬が分泌されないと、どんなにピストン摩擦運動を繰り返しても快感は得られない。しかし体外離脱中のSEXにおいては、無理矢理エッチするという(私にとって)メチャクチャ興奮する状況に加え、脳内の神経伝達物質を多量に分泌するREM睡眠中ということが、脳内麻薬の分泌に拍車をかけているのではないのだろうか。

もちろんこの説は、「脳」について詳しい知識があるわけでもない私が、聞きかじった知識を元に仮定した憶測の域を出ない推測であるが、これだけは真実であると言えることがある。それは、体外離脱中のSEXはホントにモノ凄い快楽であり、そしてこれこそが、「楽しい体外離脱」というタイトルのゆえんなのだ。

 
★★イメージコントロール★★

さて、壁をぬけ、空を飛び、エッチもできる体外離脱であるが、「楽しい体外離脱」をするためには、してはならないことが二つある。一つはマイナスのイメージを持つことだ。たとえばこんなことがあった。

まさにこれから女性のショーツを脱がそうとしている時、ふと「このショーツのゴム固そうだな……」と思ったばっかりに、女性のショーツは強固なゴムでがっちりカラダに張り付き、私はショーツに指をかけることさえできなくなった。

まさにこれからボーイッシュな女性とエッチしようとしている時、ふと「もしかしたら男かも……」と思ったばっかりに、ひきちぎったショーツの下から私のよりも立派なイチモツが現れた。

このように、ふと抱いたイメージがカタチある幻覚になり、さあこれから楽しもうと思っている人間にとっては致命的なダメージとなる。だから体外離脱中は決してマイナス思考のイメージをしてはいけないのだ。

「驚異の幻覚」の章
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に書いた「不気味な老人」も、じつはマイナスイメージの産物であった。そのときの金縛りは布団の上から押さえつけられるような感じだったので、ほんの一瞬、「布団の上に爺さんが乗ってたらイヤだな……」という考えが脳裏をよぎったのである。

なぜ「爺さん」なのかというと、子供のとき読んだ恐怖マンガに、就寝中に気味の悪い爺さんが布団の上に現れ「うえぇぇぇ〜」と血を吐くシーンがあり、どうもそのことが強い印象として心の奥底に残っていたようなのだ。

ところで、

「空を飛ぶ」の章
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でマンションの屋上に行くために「電線の反動」「平泳ぎ」「上昇気流」のイメージを使ったと書いたが、これはプラスのイメージである。このように、イメージはうまく使えば体外離脱をより楽しいモノにできるのだが、どちらかというと幻覚は不安や恐怖といったマイナスイメージに反応しやすく、イメージのコントロールは容易ではない。

「空中飛行」においても、少しでも「あそこまでは飛べない」とか「落ちそう……」とか考えれば、やっぱりその通りになるし、

「壁ぬけ」の章
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に書いたように、私がよく「壁ぬけ」に失敗するのも、「幻覚といえども、こんなリアルな壁を通りぬけられるのだろうか……」と考えてしまうからだ。

「楽しい体外離脱」をするためには、常に体外離脱が「幻覚」であることを自覚し、「幻覚なのだから何でもできるはずだ」という、強いプラスのイメージを持ち続けることが必要である。

 
★★体外離脱の限界★★

「楽しい体外離脱」をするために「してはならないこと」のもう一つは、幻覚に意識を集中しすぎることである。

たとえば、さあこれからエッチしようと押し倒した女性がとても美人だったので、その顔をしげしげ眺めていると顔が崩れてブスになったことがあった。これは「幻視」に意識を集中しすぎたためである。

このようなことは女性の顔に限ったことではなく、部屋の中の情景においても屋外の風景においても同じである。同じ場所、同じモノを見続けると、ハッキリ見えるどころか、視界が不鮮明になったり、暗くなったり、見ていたモノ が違うモノになったりする。

それは「幻触」においても同じである。「幻触」に意識を集中しすぎると、その感覚がアバウトになり、いずれは消えてしまう。

「壁ぬけ」の章
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/tanotai00.htm

で「幻触の感覚は長時間は現れない」と書いたのも、そのためである。

だから女性のカラダの同じ箇所ばかりを愛撫するのもよくない。「幻触」が消えてしまい、女性のカラダが溶けたかのように感じてしまうからだ。もちろん他の感覚である「幻聴」「幻味」「幻嗅」についても、意識を集中しすぎてはいけないことは同じである。

幻覚に意識を集中しすぎてはいけない理由はそれだけではない。幻覚に意識を集中しすぎると、現実のカラダの方がその意識に答えてしまい、感覚が現実のカラダに戻されてしまうという理由もある。

たとえば、女性の***を手の指で撫で回すというような繊細さが要求される行為では、極度に指の「幻触」に意識を集中させるため、現実のカラダの指の「触覚」をも呼び起こしてしまう。

つまり、「幻体」の指を動かそうとすると、現実のカラダの指までもが動きそうになり、もし現実のカラダの指が少しでも動いたら、その時点で体外離脱は終了してしまうのだ。

基本的に、感覚に敏感な手の指や、頭に近い箇所の触覚ほど現実のカラダの感覚を呼び起こしやすく、特に舌は指よりも敏感で頭にも近いため、女性の***をナメるという私の大好きな行為が、わずか数秒で現実の舌の感覚を呼び起こしてしまうのは残念至極である。

ただし、いったん現実のカラダの感覚が呼び起こされても、行為を中断し、使用中の感覚を数秒間ニュートラルな状態にすれば、感覚を「幻体」に戻すこともできる。これは「楽しい体外離脱」をするためには絶対必要なテクニックである。

このように、体外離脱がどんなにリアルな「幻覚」であるといっても、さすがに長時間の意識の集中に耐えられるほど確固たる感覚を得ることはできないようである。しかし逆に考えれば、その確固たる感覚があれば、もう何ら「現実」と変わるところはないと言っても過言ではない。

とにかく、「長い時間、同じ箇所を見ない」「長い時間、同じ箇所を触わらない」というように、幻覚に意識を集中しすぎないように心がければ、じゅうぶんに「楽しい体外離脱」を満喫できるのだ。
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★★長時間離脱★★
どんなに「楽しい体外離脱」であっても、それを長時間続けるのは難しいことである。

体外離脱を続けていると、いろんなモノを見たり触わったりするうちに、どんどん意識がハッキリして「脳」が覚醒してくる。そうなると、離脱中にも現実のカラダの感覚をチラホラ感じるようになり、ついにはすべての感覚が「幻体」から現実のカラダに戻ってしまう。

前章で、幻覚に意識を集中しすぎると、すぐに現実のカラダに戻されてしまうと書いたのも、意識を集中することで、半覚醒状態の「脳」を完全に覚醒させてしまうからだ。

では現実のカラダに戻されないためにはどうしたらいいのかというと、体外離脱中は、できるだけ意識をハッキリさせないことである。

離脱中は普通に移動しているだけでも、「脳」は様々な視覚や触覚などの「幻覚」を作り出すため活発に活動しているので、そのまま移動していると、いずれは「脳」が完全に覚醒し、現実のカラダに戻されてしまうことになる。

そこで、時々は「幻体」を立ち止まらせ、視覚や触覚を働かせないようにしながら、何も考えずに、そのまま眠りに就くぐらいの気持ちでリラックスするのである。そうすれば「脳」の覚醒度が下がるので、体外離脱はさらに続けられるようになる。これを何度も繰り返せば長時間の離脱が可能だ。

また、たとえ現実のカラダに戻されたとしても、それで体外離脱が終了したわけではない。現実のカラダと意識をうまくコントロールすれば、すぐにまた体外離脱することができるのだ。

現実のカラダに戻っても、現実のカラダを動かさないようにしながら、何も考えずに、そのまま眠りに就くぐらいの気持ちでリラックスする。そうすれば、現実のカラダが再度「金縛り」になるので、体外離脱も可能になる。

ただしこの時、絶対にビタ1ミリたりとも現実のカラダを動かしてはいけない。現実のカラダに戻ってきた直後は、再び「金縛り」になりやすい状態になっているのだが、ほんの少しでもカラダを動かしてしまうと、その状態がリセットされてしまい、完全に目が覚めた状態と同じになる。そうなると、再び「金縛り」になるためには、イチから眠り直さなければならなくなるのだ。

しかしながら、どんなに長時間離脱(現実のカラダに戻された直後の再離脱を含む)のための工夫をしても、やはり離脱していられる時間には限界がある。

普通、体重のかかっている箇所の血行不良を防ぐため、健康な人なら睡眠中に何度か「寝返り」をうつが、体外離脱中は、現実のカラダは金縛り中にあるため寝返りをうつことができない。

寝返りがうてず、体重がかかって圧迫されている部分の「痛み」は、体外離脱中でも「幻体」の感覚とは別に感じられるようになり、長時間の体外離脱を続ければ続けるほど、その「痛み」は大きくなっていく。

こうなると、もっと体外離脱を続けたいと思っても、徐々に現実のカラダの苦痛が「幻体」の感覚を上回り、ついには苦痛とともに、すべての感覚が現実のカラダに戻ってしまう。

苦痛を取り除くためには、現実のカラダを寝返りさせる以外に方法はなく、そうなると完全に目は覚め、再び「金縛り」になるためにはイチから眠り直すしかない。つまり、体外離脱をしていられる時間は、どんなに長くても最後に寝返りをうってから次の寝返りをうつまでの間ということになる。

 
★★リアリティー★★

これまで体外離脱中の「幻覚」が、いかにリアルなモノであるかを何度も説明してきた。しかし、離脱中の「幻覚」はすべてがリアルなわけではなく、じつはそのリアリティーも様々だ。

たとえば、最もリアルな「幻覚」は何かといえば、体外離脱を伴わない金縛り中の「幻視」だ。そのリアルさは、「幻覚」なのか「現実」なのか判別がつかないほどである。カラダが動かないため、寝ている場所から見える部分だけの「幻視」を「脳」の記憶情報から再現すればいいので、おそらく「脳」にとっても作りやすい幻覚なのだと考えられる。

体外離脱をすると、

「幻体(げんたい)」の章
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にも書いたように、「幻視」には現実との相違点がいくつも現れるようになるので、「幻視」のリアリティーという点では離脱を伴わない金縛り中に及ばなくなる。特に普段あまり行かない場所や自宅から遠く離れた場所に行くほど相違点は増えてゆく。

「幻視」の基本は「脳」の記憶情報からの再現なので、毎日毎日見ている自室や自宅をリアルに再現することはできる。しかし、あまり行かない場所や自宅から遠く離れた場所の記憶は正確ではないので、当然のことながら「幻視」も現実との相違点の多い不正確なモノになる。

そして全く知らない場所に来た時、たいていはどこかで見たような情景が眼前に展開される。全く知らない場所だけに、その場所の記憶情報はないので、その場所に最も適すると思われる視覚情報が記憶から引き出され、代用されているのだと考えられる。

この状態になると、いま見ていた情景が、次の瞬間、別のものに変わってしまうというように、「幻視」は全く安定しなくなる。その感覚は「幻視」を見ているというより、むしろ「夢」の中にいるような感じで、明らかにそれが「幻覚」であると自覚できる。

また、前章に書いたように、長時間離脱をするために「脳」の覚醒度を下げた時も、全く知らない場所に来たとき同様に、「幻視」が不安定になり「夢」の中にいるような感じになる。そもそも全く知らない場所に行くこと自体、そうとうな長距離&長時間移動なので、そのためには「脳」の覚醒度を下げなければならず、結果的には同じことなのだとも言える。

このように「幻視」は、体外離脱中に移動した場所や距離、移動時間や覚醒度の違いなどによって、そのリアリティーも様々に変化する。

ただし体外離脱は、「幻視」だけでなく「幻触」を含む「五感」の「幻覚」なので、たとえ「夢」の中にいるような感じで、明らかに幻覚だと自覚できる「幻視」であっても、一概に体外離脱という体験のリアリティーまでもがなくなるわけではない。「幻触」や「幻聴」にモノ凄いリアリティーがあることもあるからだ。

それに、この「夢」の中にいるような感じこそが、じつは「体外離脱」という現象の最も重要なポイントでもあるのだ。

 
★★明晰夢★★

体外離脱中、覚醒度を下げると「幻視」は不安定になり、「夢」の中にいるような感じになる。それでも、自分が見たいモノを見て、触わりたいモノが触われるというように、「五感」を感じられるところと、自分の意志で自由に行動できるところは「夢」とはまったく違う。

ところが、睡眠中になにげなくみる「夢」でも、これとまったく同じ状態になることがある。「夢」をみている時、「これは夢だ」と自覚すると、「夢」の中でも「五感」を感じられるようになり、「夢」の中を自分の意志で自由に行動できるようになるのだ。

これは一般的に「明晰夢(Lucid Dream)」と呼ばれる現象なのだが、つまりこのことは、「これは夢だ」と自覚することで覚醒度の上がった「夢」すなわち「明晰夢」と、覚醒度が下がって夢の中にいるような感じの「体外離脱」とが、まったく同じ現象だということを表わしている。

事実、私は長時間の体外離脱中、覚醒度を下げすぎて、いつのまにか意識がハッキリしなくなり、意識が「夢」の中に埋もれて、そのまま眠りに就いてしまうことがよくあるし、またその反対に、「夢」をみている時に「これは夢だ」と自覚した「明晰夢」でも、覚醒度を上げることで、いつのまにかリアルな「幻視」で再現された寝室に「体外離脱」していることもある。

つまり、「夢」も「明晰夢」も「体外離脱」も、それぞれが別々の現象ではなく、覚醒度の違いによって生じる「幻覚」のリアリティーの違いを、それぞれ別の言葉で言い換えたにすぎないのだ。

ところで、私の何百回という体外離脱体験も、じつはその90%ぐらいが「夢」を見ている時に「これは夢だ」と自覚した「明晰夢」体験のことなのだが、その場合、金縛りを経た通常の体外離脱にはない大きな楽しみがある。

「夢」の中では、時として子供の姿になっていたり、見知らぬ他人になっていたりというように、自分以外の誰かを演じていることがあるが、その「夢」の世界のキャラクター設定のまま、「五感」を感じ、自由自在に行動することができるのだ。

たとえば、私は「夢」の中でたまたま女性になっていた時、「これは夢だ」と自覚したため、女性の姿のまま「五感」と自由を手に入れたことがある。場所はワンルームマンションの一室のようであったが、鏡に映った私の姿は黒く長い髪をした美しい少女で、醜い現実の私のカラダになんて戻りたくないと思ったぐらいである。

もちろん少女のカラダがどうなっているのかは興味のあるところなので、股間に手を触れてもみたが、いつもそこに存在するはずのモノはなく、代わりに小陰唇や陰核まで再現された女性のモノがあった。ただ残念なことに陰核に触れても膣の奥まで指を入れてみても、女性特有の快感、あるいは痛みなどはまったく感じられなかった。

しょせん「幻覚」は自分の記憶の再現なので、女性になったことのない私が女性独自の触覚を再現するのはやはり無理だったのだ。

ところで、通常の体外離脱でも、「どこそこに行きたい」「誰それに会いたい」「美女よ現れよ」というようなイメージに反応して、その通りの「幻覚」が現れることがあるが、さすがに性転換までは無理である。

幻覚のリアリティーという点なら、金縛りを経て覚醒度をできるだけ下げないようにした体外離脱の方が上だが、幻覚のおもしろさという点では「夢」を自覚した体外離脱(明晰夢)の方が圧倒的に上だ。

「夢」というのは、「これが自分のイマジネーションの産物だとは到底思えない」というような突拍子もないモノも多く、突拍子もない「夢」であればあるほど「夢」を自覚した時の楽しみも大きくなる。

 
★★エピローグ★★

結局、「体外離脱現象は夢と同質の幻覚現象である」というのが私の結論であるが、私が本で読んだり、人に聞いたりした体外離脱体験の中には、体外離脱中に第三者と接触して、見たり聞いたりした内容が事実とピッタリ一致していたという話も少なくはない。

そういう話がある以上、第三者との接触で事実が一致したことのない私は、じつは体外離脱体験者としては未熟者なのかもしれないし、私が「体外離脱」と呼んでいる体験も、じつは体外離脱とはまったく関係のない、タダの「幻覚」である可能性も否定できない。

私は科学で証明できないからと言って、なんでも「ウソ」や「よまい言」で片付けてしまうのは好きではない。人類の歴史においては、地動説を唱えた者がキチガイ扱いされた時代もあったのである。

したがって、今後科学的見地から体外離脱現象のメカニズムの解明がなされ、もしかしたら驚くべき発見があるかもしれないと思うこともある。

しかし、少なくとも私の体外離脱体験においては、それが「幻覚」であることは疑いのない事実であり、このホームページを作ったのも、体外離脱が不可思議でオカルト的な現象としてではなく、こういう見方もあるのだと示したかったからだ。

そしてなによりその体験の楽しさは、映画やTVゲームを遥かに超えるモノであり、その素晴らしさをどうしても伝えたかったのだ。

このホームページを読んだ人に、「そっか体外離脱って楽しいモンなんだ」と思ってもらえれば幸いである。
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もう金縛りなんて怖くない!金縛り克服法
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私は体外離脱の基本は「金縛り」であると考えているので、当HPでは金縛りになることを奨励したり、金縛りになるためのテクニックなど紹介してきた。しかしウチに来たメールや掲示板の書き込みを読むと、金縛りは大変な恐怖と苦痛で体脱どころではないという内容も多い。そこでこのページでは、金縛りに対する恐怖心や苦痛を取り除くための方法を紹介したい。 


金縛りは心霊現象ではない!

金縛りに対する恐怖心を取り除くには、まずは「金縛りは心霊現象ではない」と知ることが重要だ。私も思春期のころまでは、金縛りは幽霊や悪霊が引き起こす心霊現象だと思っていたので、いざ金縛りに遭うと大変な恐怖を味わったものである。しかし現在の私は金縛りに対し全く恐怖心はない。金縛りは睡眠中によくある生理的な現象だと理解しているからだ。

金縛りとは、医学的には「睡眠麻痺(sleep paralysis)」と呼ばれる状態で、レム睡眠中に起こる現象である。レム睡眠とは、閉じたまぶたの下で眼球がきょろきょろと不規則に動く急速眼球運動(Rapid Eye Movement)が見られる浅い睡眠状態のことで、その頭文字「REM」を取ってレム睡眠と呼ばれている。レム睡眠は入眠後およそ一時間半周期で起こり、はっきりとした「夢」を見るのもこの時だ。

人は睡眠中、このレム睡眠の状態になると骨格筋の弛緩が起こり、カラダが全く動かなくなる。よって無意識に手足を動かしたり、寝返りをうったりもしなくなる。レム睡眠は約一時間半周期で訪れるので、毎日6時間寝る人なら毎日4回はこの状態になっているというわけだ。もちろん寝ている本人は意識がないので、カラダが動かないことに気付くことはない。

ところが、時にその状態(レム睡眠時の骨格筋弛緩状態)のまま、意識だけが覚醒してしまうことがある。暑い…寒い…寝具が合わない…寝苦しい…、物音がした…、尿意を催した…など、レム睡眠中に意識だけが覚醒する要因は様々あるが、そうなると、骨格筋が弛緩しているため、意識はあるのにカラダは全く動かせないという状態になってしまう。つまり、これがいわゆる「金縛り」と呼ばれる状態だ。

このように、「金縛り」は通常の睡眠と比べると確かに特殊な状態ではあるが、あくまで睡眠の一形態と考えるのが自然である。我々は金縛りになって初めてカラダが動かないことに気が付くが、じつは毎日の睡眠中、何度も同じ状態(レム睡眠中の骨格筋弛緩状態)になっているのに気付いてないだけなのだ。よって金縛りを恐れる必要は全くないのである。

…補足…

不規則な生活をしたり、カラダが非常に疲れていたりすると、本来は一時間半後に訪れる最初のレム睡眠が、入眠直後に起こること(入眠時レム睡眠)がある。この時、特に金縛りになりやすい。

金縛りになっても完全に覚醒しているわけではなく、実際はレム睡眠の真っ最中であり半覚醒状態なのだが、意識が比較的ハッキリしているため、自分は目覚めていると感じるのである。
 

息苦しさを恐れるな!

時に金縛りの最中は、ひどい息苦しさを感じることがある。私も何度も体験しているが、息苦しさというより強烈な胸の痛みとして感じることもある。原因は、血圧や心拍の急激な変動である。

レム睡眠時の特徴には、先に述べた骨格筋の弛緩だけでなく、血圧値や心拍数が急激に上昇したり下降したりする現象がある。これは「自律神経の嵐」と呼ばれ、循環器系に疾患や障害を持つ人にとっては、その急変動はかなり危険なものだといわれている。そして、レム睡眠時に意識だけ覚醒した状態である金縛り時にも、この「自律神経の嵐」が生じているのだ。

実際、私は金縛り中にかなり心拍数が上昇していることを自分でも確認している。私には少々息苦しい程度だが、もし循環器系に疾患や障害をもつ人なら、循環器及び身体に、大きな負担になるのは間違いないだろう。

では循環器系に疾患や障害のない人なら、息苦しさや胸の痛みは無いのかと言えばそうではない。私は心拍の乱れと胸の痛みの最も大きな要因は別にあると思っている。それは金縛りに伴う「恐怖心」だ。

皆さんは怖い夢を見て、心臓が凄い速さでドキドキし、目覚めた後も、ハアハアと激しく呼吸が乱れた経験はないだろうか。夢を見ている最中(レム睡眠中)というのは、ちょっとした恐怖心や感情の起伏により、簡単に心拍や呼吸が乱れてしまうものなのだ。それは、夢と同じレム睡眠時の現象である金縛りの最中でも全く同じである。

つまり、金縛りが心霊現象だと思って恐怖を感じていると、アッという間に心拍数が急上昇する。心拍数が急上昇すると、息苦しくなるので呼吸も速くしたいところだが、先に説明したように、金縛り中は骨格筋が弛緩していて自分の意志で筋肉を動かすことができない。

自分の意志で筋肉が動かせないということは、横隔膜という筋肉を動かして、自分の意志で呼吸ができないということである。それどころが自分の意志で呼吸(深呼吸)しようとすると、胸に大きな痛みを伴うことが多い。

なぜ金縛り中に自分の意志で呼吸しようとすると、胸に痛みが生じるのかについては、今までに私が読んだ文献などには明確な答えは記されてはいなかった。よってこれは私自身の経験と知識からの推測だが、おそらくは金縛り中の呼吸が自律神経によって制御されていることが原因だと思われる。

金縛りという状況下では、自分の意志による筋肉の活動…つまり運動神経はすべて使えなくなっているため、呼吸もすべて自律神経によって制御されている。呼吸は意識しなくても自動的に行われている状態だ。

この状態では、自分の意志で呼吸しようとしても、実際には呼吸は自律神経によって制御されているので呼吸はできない。つまり頭で意識した呼吸リズムと実際の呼吸リズムには大きなズレが生じるのだ。このズレを、金縛り中は痛みとして感じてしまうのである。

では、金縛り中に息苦しさや胸の痛みを感じた場合、どうすればよいのか?

最も重要なのは、まずは金縛りに対する恐怖心を払拭し、心拍数を上げないことだ。心拍数を上げると、自律神経に制御された呼吸では追いつかなくなり、苦しいので意識的に呼吸を整えようとする。ところがその意識的呼吸が、さらに胸の痛みを誘発してしまうという悪循環に陥ってしまうからだ。

それを回避するためには、“金縛りは心霊現象ではなく、よくある睡眠の一形態”なのだと認識し、恐怖心を捨て、心からリラックスすることだ。リラックスすれば、自然に心拍数は下がり、息苦しさや胸の痛みも大いに軽減される。

しかしながら、金縛りに恐怖心を持っていなくても、やはり苦しいときは苦しいものだ。そんなときは、意識を胸(肺)に集中し、自律神経による自動呼吸のリズムをチェックすればいい。そうすれば、自分がどんなリズムで呼吸しているのかがよく判るはずだ。

そして、意識的な呼吸をできるだけ自動呼吸のリズムに合わせるようにすれば、ほとんどの息苦しさや胸の痛みは解消できるはずだ。
 

カラダの痛みを恐れるな!

金縛りの最中は、息苦しさや胸の痛みだけでなく、手足や腰などカラダの各所にひどい痛みを感じることがある。ウチの掲示板の書き込みの中には「ひどい痒み」を感じたという体験談もあった。私はくすぐったい感じを受けることも多い。これらの感覚は、金縛り中はカラダに感じる痛みや不快感を過剰に感じてしまう傾向があり、そのために起こる現象だ。

たとえば、私はある金縛り中、プロレスラーに左腕を逆関節で背中の方へねじり上げられたような猛烈な痛みに襲われた。金縛りが解けた後で自分のカラダの姿勢を確かめると、左腕が背中の下敷きになっていた。この時、背中の下敷きになっていた腕は、確かに軽い痛みとシビレはあったが猛烈な痛みではなかった。金縛り中は実際の痛みよりも大袈裟に増幅して感じていたのである。

また、脛(すね)に猛烈にくすぐったい感じがした時などは、金縛りが解けた後で確かめると、実際は扇風機の風で脛毛がそよいでいただけだったということもあった。

つまり、腕がカラダの下敷きになっていた…、両足が交差している部分が圧迫されていた…、寝ている姿勢が悪く腰がねじれていた…など、実際にはたいした痛みや不快感でもないのに、金縛り中はその痛みや不快感を大袈裟に増幅して感じてしまうという現象が起こるのである。

金縛り中の痛みに恐怖感を抱く人の中には、金縛りが解けた後も痛みや不快感が持続していたと感じる人も多いようだ。しかし、実際は痛みや不快感が持続していたわけではなく、寝ている姿勢や寝具の不具合などでカラダに痛みや不快感があったからこそ、金縛り中に増幅された痛みとして感じていたのである。

また、そもそも金縛りになること自体、じつはカラダに感じた痛みや不快感によって眠りが浅くなり、レム睡眠中に意識だけが覚醒してしまったということが多い。金縛りに対する恐怖心を払拭するためには、なぜ金縛りになったのか、なぜカラダに痛みが生じたのかを、金縛りが解けたあと検証することが必要だ。

金縛りが解けた後というのは金縛りにまた掛かりやすく、それを避けるために、すぐにカラダを動かしてしまいがちである。しかし、ここはぜひカラダを動かさないで、カラダに痛みが生じた原因を徹底検証してみてほしい。

腕がカラダの下敷きになってないか…、両足が交差している部分が圧迫されてないか…、寝ている姿勢が悪く腰がねじれてないか…など、徹底検証の結果、痛みの原因が判ることは多い。痛みの原因が判れば、金縛り時のカラダの痛みに対する恐怖心はかなり薄らぐはずだ。
 

幻覚を恐れるな!

金縛り中に得体の知れない人物を見た…、何者かの声が聞こえた…、誰かにカラダを触られた…、というような話をよく聞くが、これも恐れることはない。すべては幻覚である。

「入眠時幻覚」という言葉があるように、入眠時レム睡眠によって幻覚が引き起こされることはよく知られていることだが、私の経験からすると、別に入眠時でなくとも金縛り中(レム睡眠時に意識だけ覚醒)であれば、幻覚を体験することは珍しくない。

では金縛り中の幻覚の原因は何なのかと言うと、それは金縛り中に見る「夢」である。夢を見るのはレム睡眠中であるということは先にも述べたし、また世間一般的にもよく知られていることだが、金縛りもまたレム睡眠中の現象である。金縛りになった当事者は、意識が比較的ハッキリしているため目覚めていると感じているが、実際はまだレム睡眠の真っ最中であり、夢を見ているのと同じ状態なのだ。

ただし金縛り中に体験する夢は、夢と呼ぶにはあまりにもリアルすぎる。本人は目覚めていると思っているため、寝る直前に見ていた様子が夢になりやすく、寝ている部屋の壁や天井の模様から、家具や様々な小物まで、何でもリアルな幻覚として再現してしまうのだ。

もちろん幻覚は部屋の様子だけではない。時には得体の知れない人物も現れる。たとえば、私がかつて金縛り中に目撃した爺さんや花柄の和服の女性などは、いわゆる「幽霊」というよりは、ホンモノの人間を見ているようだった。また、上半身だけのサラリーマン風の男がスゥ〜と消えた時などは、まさに「幽霊」のイメージそのものだった。私もそいつらが幻覚だとハッキリ判るまでは、ずいぶん怖い思いをしたものである。

では、どうしてそいつらが幻覚だと判るようになったのかというと、じつはそいつら以外にも、私の肉親や友人などもよく金縛り中に現れたからだ。肉親や友人なら、後で私の部屋に来たかどうかを確かめることができるので、それが幻覚だったのか現実だったのかを確認するのは容易である。結局、金縛り中に現れた肉親や友人はすべて幻覚だったので、私は他のヤツラも幻覚だと理解することができたのだ。

ただし、幻覚は何も見えるモノだけとは限らない。私は何者かにカラダを触られたという体験が非常に多い。ウチのメールや掲示板にも、何者かに「触られた」「殴られた」「首を絞められた」というような様々な体験談が寄せられている。幻覚というのは五感すべてに存在するものなので、金縛り中は視覚の幻覚である「幻視」だけでなく、触覚の幻覚である「幻触」も存在するのだ。

私の経験から言えば、何者かに触られる感覚は極めてリアルである。ひんやりとした冷たい手にカラダをペタペタ触られる感じがして、しかもその触られている場所が、撫でられるようにス〜と移動するのだ。まさに「何者かにカラダを触られた」「何者かに手足を掴まれた」というようなイメージがピッタリである。

しかし、これもまた私の経験で言えば、その原因のほとんどは、寝ている姿勢や寝具の不具合によって生じた肉体の不快感にある。たとえば、乱れて引きつったパジャマの布地がカラダを圧迫し、その部分を何者かに触られているように感じたり、足を交差して寝ていると、交差して圧迫されている部分を、金縛り中は誰かに掴まれたように感じたりする。

このことは「カラダの痛みを恐れるな!」の章に書いたように、金縛り中はカラダに感じる痛みや不快感を増幅して感じてしまう傾向とも関係している。「カラダが痛い」あるいは「カラダに不快感がある」と感じた時、それを「何者かがカラダを触ったから」と考えてしまうのだ。

この「触られる感覚」というのは、私の経験から言えば「触っている相手の姿が見えない」ことが多いのだが、やはり時には人物像の「幻視」と、触られる感覚の「幻触」がセットになって現れることもある。金縛りになり、目を開けると見知らぬ人物がいて、そいつが自分のカラダを触っている…という体験は大変な恐怖だ。

ではそんな恐ろしい体験をしなくなるためにはどうすればいいのか…というと、それは、これまでの章で何度も説明してきたように、とにかく金縛りに対する「恐怖心」を払拭することである。金縛り中は非常に幻覚が現れやすいが、その幻覚はすべて自分の恐怖心が作り出しているということを自覚するのだ。

金縛り中に見えるモノ、体験することは、とてもリアルな幻覚ではあるが、基本的な原理は夢と同じである。潜在意識の願望や欲望、不安や恐怖心が夢になりやすいように、金縛り中の幻覚もまた、潜在意識のイメージや感情に敏感に反応する。金縛りに対して恐怖心を持っていると、その恐怖心に反応し、幻覚もまた恐ろしいモノとなる。

私も金縛り中に何度も経験があるが、「幽霊が現れたらイヤだなあ…」なんて思っていると、思った通り得体の知れない人物を目撃したり、「カラダを触られたらイヤだなあ…」と思っていると、思った通りカラダを触られる感覚を体験したものだ。

しかし、現在の私は金縛り中にこのような恐怖体験をすることは全くない。それどころか「体外離脱」という大変楽しい事もできるようになった。金縛りが心霊現象ではなく、睡眠中によくある生理現象だと理解しているため、金縛りに対する恐怖心がなくなり、恐怖心に反応した幻覚が現れなくなったのだ。

金縛りはレム睡眠中に意識だけが覚醒した状態なので、それ自体に害があるわけではない。金縛りに対し恐怖心を感じるか否かで幻覚の内容が変わり、恐怖の金縛り体験になったり、楽しい体外離脱体験になったりするのである。

ウチの掲示板の書き込みには、体外離脱するために「どうすれば金縛りになれますか?」という質問も多い。世の中には金縛りになりたくてもなれない人がたくさんいる。頻繁に金縛りになる人は、いつまでも「怖い」「苦しい」などと嘆いていないで、自分が素晴らしい体外離脱の才能を持っていることに早く気付いていただきたい。

あなたが金縛りに対する恐怖心を捨てた時、そこには素晴らしく楽しい体外離脱の世界が待っているのだ!(詳しくは楽しい体外離脱本編で…)

…補足…

金縛り中に何者かの声が聞こえる…という「幻聴」についての説明は省いたが、コレももちろん恐怖心により自分自身が作り出したモノである。




74. 中川隆[-13527] koaQ7Jey 2018年10月02日 05:10:59: b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18949] 報告
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超簡単!超使える!実践体脱法
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/rhou.htm#karadagaomoku

私の体脱の基本は金縛りである。金縛り中に体験する五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)を伴う幻覚(明晰夢)こそが体外離脱という現象だと考えているので、まずは金縛りになることが体脱の第一歩なのだ。

金縛りとは、レム睡眠中の骨格筋が弛緩した状態で、意識だけが目覚めた状態である

(詳しくは「もう金縛りなんて怖くない!金縛り克服法」に)。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/kanasi.htm


簡単に言うと「身体は眠っているが意識だけ目覚めた」状態だ。

金縛りになるということは、この状態を睡眠中の偶然ではなく、身体と意識のコントロールによって、自分の意志で作り出すということである。

 


初級編 金縛りになるための工夫


夏の蒸し暑い夜、寝苦しくてふと目覚めると金縛りになっていて、目を開けるとそこに血みどろの女性の姿が…。なんて怪談をよく聞くが、タダの怪談とバカにすることなかれ! ここに金縛りになるためのヒントがあるのだ。
金縛りは極めて浅い睡眠状態のときに生じる生理現象である。“寝苦しい夜”というのは怪談によくある定型句だが、寝苦しいと眠りは浅くなり、「身体は眠っているが意識だけ目覚めた」状態になりやすくなる。つまり、寝苦しい状況というのは、それだけ金縛りになりやすい状況でもあるのだ。

すなわち、金縛りになりたいのであれば、怪談のような寝苦しい状況を作り出し、眠りを浅くするための工夫をすればいいのである。

昼寝をする 難易度★ 効果★★★


眠りを浅くする最も簡単な方法が昼寝だ。
昼寝をすることで夜の眠りが浅くなり金縛りになりやすくなる。また、昼寝そのものが浅い眠りになりやすく、昼寝時に金縛ることも多い。

ウチの掲示板でも、昼寝時または昼寝後の就寝時における体脱体験が非常に多く報告されている。


静かで真っ暗な場所でひたすら寝る 難易度★ 効果★★★★


金縛りの基本は、とにかく浅い睡眠状態を作り出すことである。よって長時間ダラダラと眠り続けるのも大変有効である。
ただし周りは静かで真っ暗な環境が望ましい。物音や明るい光は浅い眠りを妨げ、完全な覚醒を呼び起こしてしまう。

私の経験では、静かで真っ暗な場所で10時間以上眠ると、しばしば寝ているのか起きているのか判らない状態に陥り、身体感覚(五感)や時間の感覚が消失し、非常に金縛りやすくなる。


俯せ(うつぶせ)で寝る 難易度 ★★ 効果 ★★


眠るときの姿勢も睡眠の深さに影響する。寝苦しいほど重い布団をかぶったり、寝苦しい不自然な姿勢で眠れば睡眠は浅くなる。
私の場合、俯せで眠ると非常に高い確率で金縛りになる。私にとって俯せは、かなり寝苦しい姿勢なのだ。人によっては、仰向けや横向きの方が寝苦しいかもしれない。

重要なのは普段とは違う姿勢で眠ることだ。いろんな姿勢で試してみよう。ただし、寝苦しすぎると長時間の体外離脱ができないうえに、時には金縛りがキツすぎて体脱できないこともある。


小さくて伸縮性のない寝衣を着る 難易度 ★ 効果 ★★★


止めたボタンが弾けそう…なんて小さなサイズの寝衣を着ていると、当然胸が締め付けられ寝苦しくなる。
特に伸縮性のない素材の寝衣だと、寝返りを打つたびに布地が引きつり、身体を圧迫し、眠りを浅くする。

私は中学生のころ、成長期で小さくなった寝衣による毎日の金縛り攻撃にかなり悩まされたものだ(寝衣を大きなモノに変えるとピタリと止んだ)。

現在も、偶発的に遭遇する私の金縛り体験の40〜50%は、寝衣の不具合(不快感)によるものと思われる。


メザマシ時計を鳴らす 難易度 ★★ 効果 ★★★


メザマシを鳴らし、強引に浅い睡眠状態を作り出す。
金縛りはレム睡眠中に「意識だけ目覚めた」状態なので、メザマシも、レム睡眠の周期である1時間半の倍数時(3時間後や4時間30分後など)に鳴らすと効果的だ。

手で目覚ましを止めると、覚醒度が上がり過ぎてしまう可能性があるので、一定の時間アラームが鳴った後、自動的に切れるようにすれば尚良し。

私のお薦めは3時間後。


耳栓をする 難易度 ★ 効果 ★★


眠りを浅くするためのモノではないが、耳詮をして聴覚を遮断するのも効果的だ。感覚遮断が幻覚を誘発するのはよく知られていることである。
たとえば、幻覚を見たり体脱をするためによく使用されるアイソレーションタンクも、感覚を遮断するための装置だ。私も耳詮をして聴覚を遮断すると、かなり体脱しやすいコンディションになる。

ただし、市販されているスポンジタイプの耳栓だと、けっこう耳の中が痛くなるのが難点ではある。


ワンポイントアドバイス

◆ 眠りの海深く潜り 覚醒寸前まで浮上せよ!

金縛りになったことのある人なら誰でも、入眠直後うつらうつらしながら何度か瞬間的に意識を消失した後、「ハッ」と気が付くと金縛りになっていたという経験があるはずだ。
すなわち、金縛りになりたいのであれば、うつらうつらしながら瞬間的に意識を消失するということを意識的に何度も繰り返せば、金縛りになりやすいというわけである。

イメージとしては、眠りの海に素早く深く潜り、一瞬意識を消失した後、また素早く覚醒寸前まで浮上し、意識を回復する、といったところだ。完全に覚醒するところまで浮上しないのがミソ!

Q&A
金縛りになったけど全く身動きできません
どうやって体脱するの?

金縛りになっても、慣れないうちは、ついつい現実の身体を動かそうとしてしまい、身動きできないことが多いです。

そんな時は、比較的動かしやすい手の先から動かします。現実の手はまったく動いていないのに、幻覚の手が動いているという感覚を実感できるはずです。そうして、手の先から腕、肩、上半身と、順に動かしてゆけば全身を体脱することができます。

また、幻覚の手が動くのであれば、手の届く範囲にある柱やタンスのヘリ、テーブルの脚などを掴んで引っ張れば、幻覚の身体が掴んだモノの方へ引き寄せられて体脱することができます。寝返りを打つように横に転がって体脱するのも効果的です

(ローリング法)。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/dai_ra.htm#rollinghou


そして、これが最も重要なことですが、「身体が動かない」「動きにくい」「金縛りがキツい」と感じているときは、無理に身体を動かそうとしないで、「そのまま眠るぐらいの気持ちでリラックスする」のが基本です。ホンの2〜3秒リラックスするだけで、たいてい幻覚の身体を楽々動かせるようになります。ただし、リラックスしすぎるとホントにそのまま眠ってしまうので注意!
 

 

中級編 覚醒度のコントロール


初級編では、身体を寝苦しい状況に置いて眠りを浅くするという、身体感覚に主眼を置いた方法の紹介だったが、中級編では“意識”に主眼を置き、自分の意志の力で覚醒度をコントロールする方法を紹介する。


数かぞえ法 難易度★★ 効果★★★


目を閉じ、呼吸に合わせて「い〜ち〜(1)、に〜い〜(2)、さ〜ん〜(3)…」と頭の中で数を数える。「い〜」の時に息を吸い、「ち〜」の時に息を吐く、ということを繰り返す。10以降は「じゅ〜う」で息を吸い、「い〜ち〜」で吐く。
私の場合、覚醒度の低い時は20〜30、高い時でも60〜70ほど数えれば、いつのまにか数を数えることや、呼吸をしていることを忘れ、幻視(夢)を見ていることに気付く。瞬間的な意識の消失を何度も繰り返すことで、金縛りになったり、あるいはそのまま明晰夢の世界に突入することができる。

できるだけ、数をかぞえていることや、呼吸をしている感覚を忘れるように自分の意識を持って行くのがポイントだ。


イメージのしりとり 難易度 ★★★ 効果 ★★★★


目を閉じ、そのまま眠るぐらいの気持ちでリラックスしていると、その日の出来事の1シーンが急に頭の中に浮かんだり、何の脈絡もない人物や風景などのイメージがチラチラと頭の中に現れては消えるようになる。イメージは、覚醒度が下がれば下がるほど現れる頻度が増して鮮明になり夢っぽくなってゆく。
これらのイメージが現れ始めると、それはあと少しで眠りへ落ちてしまうという合図でもある。ここで何もしなければそのまま眠ってしまうが、自分の意志で、ある程度イメージをコントロールすることで、眠りに落ちることなく金縛りを誘発することができるのだ。

イメージが現れ始めたら、風景、人の顔、映画の1シーン、何でもいいから視覚的に思い出せるモノを、頭の中で細部に至るまで克明にイメージする。たとえば、ふと「学校」のイメージが現れたとしよう。ならば「学校」から連想するモノを、しりとりのように瞬時にイメージして行くのである。「学校」→「教室」→「机」→「教科書」→「教科書の中に出てきた福沢諭吉」……と、こんな感じだ。

ただしこのとき注意しなければならないのは、イメージするモノは必ず視覚イメージでなければならないということだ。言葉で「がっこう」→「きょうしつ」と思い浮かべてはいけない。言葉で思い浮かべると一気に覚醒してイメージが消失してしまうからだ。

イメージしたモノすべてが鮮明に現れるわけではないが、調子がよい時は、いつかどこかで見たようなモノや風景や人物などが鮮明な「幻視」となって現れる。こうして現れた幻視に注意をはらい、ある程度イメージをコントロールすることで眠りに落ちるのを防ぎ、金縛りになることができるのだ。

また、金縛ることなく、直接幻視(夢)の世界に突入することも多い(明晰夢)。


夢を見たらすぐ記録する 難易度 ★★ 効果 ★★★★


睡眠中、夢を見て目覚めたら、すぐに枕元の紙などに夢の内容を簡単に記入する。
普段から夢の内容をすぐに記入する癖をつけていると、目覚めて紙に書いたつもりで、じつは体脱中の幻覚の中で書いていた…ということがよくあるのだ。

また、夢を記入する前に、夢の内容を視覚的に思い出していると、「イメージのしりとり」と同じ効果が働き、そのまま金縛りになったり、幻視(夢)の世界に突入することがある。


ワンポイントアドバイス

◆ 金縛りの予兆振動を増幅せよ!

金縛りになる直前には、たいていその予兆が感じられるものである。最も一般的なのが身体に感じる振動だ。まるで弱い地震に揺られているような振動が身体に感じられると、あと少しで金縛りになるという合図である。
しかし、ここからが非常に難しい…。この振動が、さらに強く速くなれば、そのまま金縛りへと移行できるのだが、たいていの振動は微弱で、すぐに消えてしまう。

では、振動を強く速く増幅するためには、どうすればいいのか?

基本は、ここでも“そのまま眠るぐらいの気持ちでリラックス”である。リラックスして覚醒度を下げることができれば、振動は増幅され、金縛りへと移行できるのだ。

振動を感じると、ついつい「体脱しなければ!」と焦ってしまい、覚醒度を上昇させてしまいがちであるが、ここでは焦ることなく、冷静にリラックスすることが重要だ。

しかしながら、“そのまま眠るぐらいの気持ちでリラックス”というのも、これはコレで非常に難しいことである。慣れないと、頭の中で「リラックス、リラックス」などと唱えてしまい、実際にはリラックスするどころか、覚醒度が上昇し、完全に目覚めてしまったりする。

そこで、リラックスするのに最適なのが、前述した“イメージのしりとり”である。寝る前に、「振動を感じたらイメージのしりとりをする!」と決めておけば、焦ることなく冷静にリラックスし、振動を増幅できるはずだ。

慣れれば、たとえ微弱な振動であっても、そこから振動を増幅し、金縛りまで持ち込むことが容易になる。金縛りの予兆の感じ方は人によって様々で、振動だけでなく、「痺れた感じ」や「熱い感じ」、「浮いた感じ」などもあるが、予兆を感じたらソレを増幅するというプロセスは同じだ。

また、同じことをするにしても、入眠時ではなく、ふと目覚めた直後の出眠時に行えば、より効果的である(理由は↓)。

Q&A
入眠時と出眠時のどちらが体脱しやすいですか?

寝入りッパナの入眠時か、入眠後何時間かした後にふと目覚めた出眠時か、どちらが体脱しやすいのかといえば、それは間違いなく出眠時です。

初級編で説明したように、金縛りの基本を「瞬間的に意識を消失する(眠る)ことを繰り返す」こととしているのは、瞬間的にでも眠ることで、身体だけを眠らせ骨格筋の弛緩を促すためです。

しかし、入眠時にそれをしても、睡魔に負けて眠りに落ちやすいし、また骨格筋もなかなか弛緩してくれません。入眠時の身体というのは、始動直後でエンジンの暖まっていないクルマのフケが悪いのと同じで、まだまだ骨格筋が弛緩しにくいという感じなのです。

だったら、一度グッスリ眠り、強制的に骨格筋を弛緩させるのも一つの手段です。瞬間的に眠るのもグッスリ眠るのも、骨格筋を弛緩させるという目的と効果は同じです。だとすれば、普通に眠る方が断然簡単です。

そしてグッスリ眠った後の出眠直後は、まだ身体が完全に目覚めた状態ではなく、すでに骨格筋が弛緩しているか、あるいは骨格筋が弛緩しやすくなっています。そこで中級編で紹介した方法などを試みると、入眠時より遥かに容易に金縛ることができるのです。
 

 

上級編 体脱フリー状態をキャッチする


意図的に金縛りを作り出そうとするならば、初級、中級編で説明したように、寝苦しい状況に身を置いたり、意識的に覚醒度をコントロールしたり、といった方法が必要である。
しかし、そんな苦労もなく簡単に体脱できる方法がある。それは、金縛りを作り出すのではなく、金縛りになっていることに“気付く”ことだ。

金縛りとは、レム睡眠中の骨格筋が弛緩した状態で、意識だけが目覚めた状態である。言い換えるならば、レム睡眠中は誰でも意識のない金縛りになっているということだ。レム睡眠は入眠後約一時間半周期で訪れるので、毎日6時間寝る人なら、毎日4回は気付かないうちに金縛りになっているというわけだ。

つまり、金縛りを意図して作り出さなくても、レム睡眠中は誰でも金縛りになっているわけだから、そのことに気付いて体脱を試みさえすれば、体脱することができるのである。

また、その場合の体脱は、身体が動かないという金縛り特有の症状もほとんどなく、いともたやすく体脱できてしまう。よって私はこの状態を金縛りと区別して、体脱フリー状態と呼ぶことも多い。

もちろん、通常は意識のないレム睡眠中に、自分がレム睡眠の最中で、骨格筋が弛緩した金縛り状態であることに気付くのは大変難しいことだが、慣れてしまえば、これから紹介する体脱法が一番楽チンだ。

寝返る前に体脱する 難易度★★★★★ 効果★★★★


睡眠中、お年寄りや病気の人でもない限り、最初から最後まで全く同じ姿勢で寝ている人はいない。通常は何度か寝返りを打ち、そのたびに姿勢を変えるものである。
以前の私は、寝返りは無意識のうちに打っているものと思っていたが、最近の私は、じつは目覚めたときに覚えていないだけで、寝返りを打つ瞬間は、結構意識があることに気付いた。

寝返りを打つ直前というのは、寝ている最中、ずっと同じ姿勢を続けていたために身体の下になっている部分に痛みを生じ、寝苦しくなっていることが多い。よってその痛みを取り除くため、姿勢を変えようとする意識が働く。

そして、「あ〜…寝苦しいな…姿勢を変えなきゃ…」とふと思ったとき、ついでに「そうだ体脱しなければ!」と想起することができれば、ほとんどの場合、なんの苦もなく体脱できるのである。

想起できずに寝返れば、体脱フリー状態は解除され、体脱は失敗となる。


呼吸オートモードをキャッチする 難易度 ★★★★ 効果 ★★★★★


睡眠中には、寝ているのか起きているのか判らないような、うつらうつらした状態になっていることが多々ある。
じつはそんなとき、知らないうちに体脱フリー状態になっていることも多いのだが、体脱フリー状態は金縛りのように身体が動かない感覚もないので、気付かないでそのまま眠ってしまうことが多い。

そこで、自分が体脱フリー状態になっていることを、いち早く気付く方法が必要になってくる。それが、「呼吸オートモードをキャッチする」ことだ。

金縛りの特徴の一つに、身体が動かないだけでなく、呼吸が自分の意志で制御できないということがある。心臓の鼓動が自分の意志とは関係なく勝手に行なわれているのと同じで、呼吸も自律神経によって制御され、意識しなくても勝手に行なわれるのである。

そうなると、自分の意志で息を吸ったり吐いたりといったことはできなくなり、「オレの胸が勝手に呼吸をしてやがる…」といった状態になる。この状態こそが「呼吸オートモード」で、こうなれば、いつでも体脱OKだ。

金縛りの自覚もなく、自分はハッキリ目覚めていると感じているときでも、意外に「呼吸オートモード」になっていることはよくある。普段から、ちょっとでも覚醒度が下がった状態になれば、呼吸のチェックを行う癖をつけよう。そうすれば、体脱の回数もグンと増えるはずだ。


ワンポイントアドバイス

◆ 少しでも意識のあるときは体脱フリー状態を疑え!

睡眠中、少しでも目覚めているという自覚があったときは、まずは体脱フリー状態であることを疑い、とにもかくにも体脱を試みよう。「夢ごこち」「なんだか気持ちがいい」「とてつもなく眠い」「浮いた感じがする」なんてときは、体脱フリー状態である可能性が非常に高いゾ!


Q&A
体外離脱と明晰夢は何が違うの?

当サイトの

「脳内〜体験記」
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/n_0000.htm

「たのたい掲示板」
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/rh_tou.htm

では、便宜上、金縛りや体脱フリー状態から身体を抜けたような感覚がある体験を「体外離脱」、夢の中で「これは夢だ」と気付いた体験を「明晰夢」と区別していますが、基本的には、どちらも浅い睡眠時に生じる五感を伴うリアルな幻覚であり、全く同じ現象だと解釈しています。

夢の中で夢を自覚する方法は?

これもよく尋かれるのですが、私の中で「方法」と呼べるようなモノはまだ見つかっていません。私も何かしらの方法によって夢を自覚できるようになったというわけではなく、金縛り経由の明晰夢(体脱)を何度も何度も経験しているうちに、その感覚をカラダで覚え、夢の世界でも「あっ!コレいつもの体脱の感覚だ!」と、感覚的に解るようになったという感じです。

というわけで、今の私としては、とりあえず金縛りや体脱フリー状態経由の明晰夢をたくさん経験すれば、その感覚をカラダで覚え、夢の自覚も自然に出来るようになりますよ…としか言えないですね。
 

 

よく知られる一般的な体脱法

MILD(明晰夢誘導法)


明晰夢研究の世界的権威、スティーヴン・ラバージ氏の著書「明晰夢」(春秋社)の中に記載されている明晰夢を誘発するための方法。

1 早朝、自然に夢から覚めたら、記憶するまで何度も夢を思い返してたどる。
 
2 次に、ベッドに横になったまま眠りへと戻りながら、「次に夢を見るとき、私は、自分が夢を見ていると認識することを思い出したい」と自分に言い聞かせる。
 
3 リハーサルとして、夢の中に戻ったときの自分自身を視覚化する。ただし今度は、実際に夢を見ていると認識している自分を想像する。
 
4 自分の意図がはっきりしたと感じるか、寝入ってしまうまで、2と3の手順を繰り返す。


手を見るクセをつける


普段から頻繁に手を見ては「これは夢か?」と疑う癖をつけていれば、夢の中でも手を見て「これは夢か?」と疑うようになり、明晰夢化に役立つ。
夢見術関連の著書を数多く持つカルロス・カスタネダ氏の提唱。

 


体脱中のテクニック

視界が暗くてよく見えないとき
 

体脱したものの、視覚が働かず、真っ暗(あるいは真っ白)でよく見えない…というのは、よくあることだ。そんな時は、見えないことは気にしないで、とりあえず、部屋の外に出るなり、家の外に出るなりして、テキトーに移動しよう。たいていは、しばらくすると自然に視覚が鮮明になってくる。
視覚が働かないといっても、周囲の状況は微かに見える(感じる)はずなので、移動するのはそんなに怖くはないはずだ。

また、扉を開けたり、家の外に出たり、といった行動の節目節目で、突然視界が鮮明になることもよくあるので、できるだけ積極的に移動するようにしよう。

何も見えないと、目を開けようとしたり、もっとよく見ようと目を凝らしたりしたいところだが、それをすると、現実の目が開いて目覚めてしまったり、覚醒度が上昇して目覚めてしまったりする可能性が高いので、これはやめよう。

“目で見る”のではなく、空想したり記憶を思い出すときのように、頭の中に周囲の光景を思い描くような感じで視覚を“感じる”ことができれば、次第に視界は鮮明になり、長時間の体脱に耐えられる安定した視界になるはずだ。


カラダが重く、自由に動かせないとき


体脱したものの、カラダが重く、自由に動かせない…というのは、よくあることだ。そんな時は、カラダの一部をチラリと見よう。
やはり、一番見やすいのは“手”だ。たいていは、手をチラリと見るだけで、全身が自由に動くようになる。全身が自由にならないときは、胴や足も眺めよう。

ちなみに、あまり長時間見つめていると、覚醒度が上昇し目覚めてしまうので、チラリと見るぐらいがベストである。

カラダが自由に動かない状態とは、幻体(体脱中のカラダ)と現実体(寝ている現実のカラダ)の、両方の身体感覚が同時に現れている状態である。脳が、幻体と現実体のどちらの身体感覚を優先したらよいか迷っているという感じだ。そこで、目の前に“手”を示してやることで、脳は目の前にある幻視の手を本物と判断し、手の身体感覚及び運動感覚を、見えている位置にセットし直すのだと私は推測している。

関連ページ 「超B級体験記」より 幻肢&深層記憶


空を自由に飛ぶ方法


空中に飛び出したものの、そのまま落下したり、上手く上昇できなかったり、飛行距離が短かったり…というのは、よくあることだ。なぜ上手く飛べないのか…、それは、我々が何の推進力もなしに、カラダ一つで空を飛ぶというイメージを持っていないからだと思われる。
たとえば、地上を歩くのなら、“足を動かす”“手を振る”というように具体的に何をしたらいいかが明確であるが、“飛行”に関しては実体験がないだけに、何をしたら前に進み、どうしたら上昇できるのか、というようなイメージが皆無である。 よって、上手く飛行するためには、飛行に適した強力なイメージが必要なのだ。

すぐに落下してしまう人は、イキナリ高いところから飛び立たないで、まずはその場に浮いてみよう。高い場所は、体脱に慣れた人でも結構怖いモノである。その場で浮いてみて、自分は「浮けるのだ!」という確証と自信を得た後で、ゆっくり飛び立とう。

上手く上昇できない人は、普段から「これなら絶対飛べる!」と思えるイメージを反復して、体脱中にすぐに思いだし、使えるようにしよう。

たとえば、当サイトの掲示板の書き込みで多いのは、ウルトラマンやスーパーマンなどの超人タイプの飛行イメージだ。子供の頃から見慣れた超人たちと同じポーズで飛行をすると、自由に飛べるという人は多い。あと、箒に乗って飛ぶという人や、足の裏からジェットを出す人、リレーで使うバトンを持って飛ぶ人(理由は不明…)、などなど、人によって、いろんな飛び方、いろんなイメージがある。

要は、どんなイメージでもいいので、自分に適したイメージを見つけることが大事なのだ。

ちなみに私は、ほとんどの場合がグライダーのような風に乗った飛び方で、あまりスピードは出ないし、急上昇も得意でない。足裏ジェットも試してみたが、残念ながらジェットは出なかった…。しかし、だからといって、私は飛行を苦手にしているわけでもない。最近、得意としている飛び方があるからだ。

それは、「あそこまで飛ぶ!」と目標(目的地)を定めて飛ぶことだ。

目標を定めて飛ぶと、その目標がどんなに遠くても、どんなに高い場所でも、たいていは目標の場所に到達することができる。おそらくは、目標の場所を設定することで、飛行ルートや高度、飛行スピードなどが、イメージしやすくなるからだと思われる。

飛行が苦手な人は、ぜひこの方法を試してみよう。


関連ページ 「楽しい体外離脱」より 空を飛ぶ


覚醒防止法


(1) 何もしない
目覚めを防ぐために最も重要なことは、覚醒度を上げないことだ。体脱(明晰夢)はとても楽しいし、何でもできる。しかし、何かをすれば、五感と意識が活性化されるので、必ず覚醒度は上昇して行く。何かをよく見ようとすれば覚醒度UP! 何かを触れば覚醒度UP! 何かを食べれば覚醒度UP!…というように、体脱中の行為はすべて覚醒度UPとなり、その行きつく先は目覚めしかない。

では、覚醒度を上げないためにはどうすればヨイのか。

基本は、“何もしないこと”だ。

体脱しても、何も見ない、何も触らない、何も食べない…というように、体脱中は、できるだけ五感を働かせないことだ。そして、意識を活性化させないよう、思考もあまり働かせず、そのまま眠るぐらいの気持ちでボ〜ッとしていよう。

もちろん、それではせっかくの体脱がちっとも面白くないので、五感は「ここぞ!」という時に使うことが重要である。

体脱初心者であれば、体脱して寝室を見たり触ったりするだけでも満足かもしれないが、ある程度体脱に慣れた人間なら、体脱中の目的や目標があるはずだ。

ならば、体脱しても寝室などには注意を払わず、さっさと外に出よう。移動の際も、周囲の光景を見るのではなく、流れ行く光景を無心で受け流し、目的や目標を発見できたときのみ、思考を活性化させ、五感をフルに使おう。

五感をフルに使えば目覚めは必至だが、それまでに覚醒度の上昇を押さえておけば、ある程度の時間は稼げるので、目的は果たせるはずだ。

(2) 手を見る

目覚めが近付くと、体脱中でも現実体の感覚をチラホラ感じるようになり、目覚めが近いことがわかる。また、そうなると、幻体が動きにくくなることも多い。そんなときは“手を見る”のがお薦めだ。基本的には、カラダが重く、自由に動かせないときに手を見るのと同じ原理で、現実体に戻りかけた身体感覚を、幻体に戻す効果がある。

(3) コマのように回転する

明晰夢研究の第一人者であるスティーヴン・ラバージ氏は、目覚めを防ぐ方法として、夢の中で身体が前後や左右にコマのように回転させるとよいという。こうすることで、夢を見る「レム睡眠」を引き起こす前庭系が刺激されるので、再び「レム睡眠」に戻る事が出来ると考えられている。

参考文献 特命リサーチ200Xより 確実に見たい夢を見る方法を調査せよ!2

 


投稿された体脱法&体脱法リンク

● たのたい掲示板に投稿された体脱法
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/arisu/rh_tou.htm

● 体脱法リンク

体外離脱訓練日誌
体外離脱に真摯に取り組む作者の訓練日誌。体脱中の情景と心理を冷静かつ客観的に描写した日誌は、先入観や思い込みのない大変信頼性の高い体験談となっている。HP内に非常に優れた体脱法あり。


 

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コメント
1. 中川隆[-13384] koaQ7Jey 2018年10月22日 07:22:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19450] 報告


右脳側のひらめき部位(けつ前部)大きいほど幸福感? 京大で解明 

2015-11-21

面白い研究が発表されました。幸福感を感じる人は所持しているお金や廻りの人、環境ではなく特定の右脳の部位「楔前部(けつぜんぶ)」が大きいことが分かったのです。物質がいくら恵まれていても右脳の楔前部(けつぜんぶ)が発達していない人は幸福感はないのです。お金持ちや見た目の幸福≒幸福ではないことが科学的に証明されようとしています。

又理化学研究所で将棋のプロ棋士を使った別の研究では「大脳皮質頭頂葉の楔前部(けつぜんぶ)」は「大脳基底核の尾状核」とともに第6感を司る重要な役割をしているようです。人間の幸福や第6感を使い危機を逃れる「楔前部(けつぜんぶ)」をいかに大きくするのか解明される時代が訪れるのかもしれません。化学的にも人間本当に大切なものは体や物ではなく心のようです。

ピンク色の右側半分が「幸福感をもたらす」楔前部(けつぜんぶ)

https://blog.goo.ne.jp/fukue0604/e/2bf42f77ae81d07f2c593ffb09d07e54

以下コピー1 

第六感を直感として科学的に研究する試みは、理化学研究所と富士通の合同プロジェクトである「将棋棋士の直観の脳科学的研究」が最新のデータを提供してくれている。

このプロジェクトは、プロの棋士が「次の1手」をひらめく瞬間を脳科学的にとらえようとする試みである。

そこでMRI装置内に入った将棋の棋士が、詰め将棋の問題や必至問題の盤面を解くときの脳活動を測定し、プロ棋士とアマチュア棋士で比較している。
その結果、プロ棋士の脳で特異的に活動する2個所の領域が特定できたとしている。

その箇所とは、「大脳皮質頭頂葉の楔前部(けつぜんぶ)」と「大脳基底核の尾状核」であると発表している。

前者の「大脳皮質頭頂葉の楔前部(けつぜんぶ)」は、将棋盤面を見て瞬時に駒組を認識するときに活動する部位である。

つまり、直観をお膳立てする前段階の準備の際に活動する。
そしてこの部位が活動したその直後、時間にしておよそ「0.01秒」ほどのスピードで、「大脳基底核の尾状核」部位で直観が発生しているという結果になっているのである。

以下コピー2 

幸福を強く感じる人ほど右脳の特定部位が大きいことを、京都大医学研究科の佐藤弥准教授らが突き止めた。幸福感と脳の構造の相関を解明したのは初めて。英科学誌に20日発表した。

 心理学では幸福感の強さを質問用紙で数値的に計測できるとされる。佐藤准教授らは、質問結果と磁気共鳴画像装置(MRI)で測定した脳の各部位の体積で相関を調べた。

 10〜30代の男女51人で実施。質問用紙を使い、幸福感について尋ねた。質問への回答を数値化し、各人の脳の各部位の体積と比べた結果、幸福感が強い人ほど右脳の内側にある「楔前部(けつぜんぶ)」が大きいと分かった。

 また、快・不快と人生の意味についても質問し、回答を数値化すると、同様に楔前部(けつぜんぶ)の体積と相関していた。快・不快と人生の意味の感じ方は幸福感と関わりがあるという心理学の知見を脳科学で裏付けた。

 楔前部は左右の大脳半球にある。右側の体積だけ大きかった理由は、右脳が感情を担うとする説と関連する可能性があるという。佐藤准教授は「幸せの意味は古代の哲学者以来、考えられてきた。脳科学的な視点で幸福の一端を解明できた」と話す
https://blog.goo.ne.jp/fukue0604/e/2bf42f77ae81d07f2c593ffb09d07e54

2. 中川隆[-10372] koaQ7Jey 2019年5月10日 07:46:25 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1729] 報告

アジアの音。インドのタブラ、中東のダラブッカ、インドネシアのガムラン
https://blackasia.net/?p=12875

音楽の根底は「声を音として自在に扱う」のと同時に、「打って音を出す」というのが最も本能的なものであるように思う。「打つ音」というのは、それだけで精神を高揚させる効用がある。原始の血が燃えるというのだろうか。打ち鳴らされる音やリズムによって陶酔(トランス)がよぎる。

かつてキリスト教は、打楽器で打ち鳴らされる音楽は人々を狂乱に導くことから「悪魔の音楽」だとして禁止したこともある。しかし、結局はそれを追放することはできなかった。

この「打つ」という原始的な行為から生まれる音は、「本能」が求めているのかもしれない。本能が求めているものであるがゆえに、人々はそれを欲しているのである。

そのため、全世界の様々な国に「打って音を出す楽器」である楽器がたくさんある。

そして、その「打ち方」や「打つ音」でそれぞれの共同体が一体感を得ている。音やリズムはそれぞれの民族がそれぞれ工夫をしており、その工夫がその国の感性になっているのは偶然ではない。

たとえば、インド人は「タブラ」のような楽器の音に自分たちの民族意識を確認する。このタブラの音を聞くと、すぐに空気感は「インド化」するほどだ。

Amazing Tabla Girl Ammu (Priyanka Menon) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XJnKU_SXYlM

タブラを聞くと、誰もが一発で「これはインドの音だ」というのが分かる。

インドに行くと、たまにインド人のストリート・ミュージシャンが道ばたに座ってタブラの音を聞かせてくれることがある。音楽が好きな人がインドに行くとだいたいはタブラにハマって、何としてでもこの楽器を持って帰ろうとするのは共通する現象だ。

タブラは小さな太鼓と大きな太鼓の二種類を組み合わせて使うのが一般的なのだが、この2つを組み合わせて使い、指で打ち方を変えたり、打つ場所を変えたり、手のひらで押さえたりして、太鼓とは思えないタブラ特有の音が出る。

この多彩さに、全世界の人が聞き惚れてしまうのである。

コナックルという伝統

ところで面白いのは、この打ち方は音によって「テ・ナ・タ・ディン・ギ」などの口頭の音が割り当てられており、これを練習の際に、口で打楽器を演じたりすることもある。それが発達して、インドでは「コナックル」というジャンルさえもできているのである。


V Shivapriya & BR Somashekar Jois Konnakol Duet MadRasana Unplugged Season 03 Episode 01 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?list=PLNxFxyb0ZSlT8cN7wXYrylbr3x52NkQfd&v=iurhjlBum0o


始めて「コナックル」を聞いた人は、その超絶的な「舌回し」に痺れるはずだ。私の好きな歌手であるシーラ・チャンドラも、コナックルを「口」で演じている。


Sheila Chandra - Taal - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=o9YmF-J8xw8


インドはこうした音楽がたくさん眠っていて、エスニックな音楽を求める人々のブラックホールでもある。

もちろん、インドの打楽器はタブラだけではない。「ムリダンガム」という楽器もまたインド特有のものだ。ムリダンガムは、水平に持って演奏する両面太鼓である。

このタブラとムリダンガムを組み合わせた超絶的な演奏がこちらだ。タブラを演奏しているのがウスタード・ザーキル・フセインというタブラ奏者の第一人者だ。打楽器でここまで多彩な音が出せるのかと、本当に惚れ惚れしてしまう。

PATRI SATISH KUMAR WITH USTAD ZAKIR HUSSAIN - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Lgj_4xyUt2s

中東のダラブッカ

ちなみに、「タブラ」というのは中東方面では太鼓全般を指している。そして、中東方面もまたインドと連なっているのか、タブラ的な演奏ができる打楽器がある。それが「ダラブッカ」である。

ダラブッカは、インドのタブラとまた違う音質があって、その音質がアラブ的な雰囲気が出て面白い。インドとは明らかに違う音なのだ。


The Biggest Pearl Dohola Darbuka You Will Ever See! Online Darbuka Shop - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Bf23dL0YUzo


このダラブッカの音はベリーダンスでも主流で使われるのを知っている人もいるかもしれない。


Sadie Bellydance and David Hinojosa Drum Solo Berlin 2015 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=2mgvwuK2MC4


ガムランとケチャダンス

ところで、このインドのムリダンガムや中東のダラブッカを見ていると、ふとインドネシアのガムランでも音質は違うのだが、よく使われているのに気付く人もいるはずだ。

インドネシアはイスラム教の国だが、本来のインドネシアは土着のアニミズムからインドから流れてきた文化まで多彩な宗教を内包していて、その音楽もまたインド文化の影響が感じ取れる。そして、楽器もまたタブラ的なものやムリダンガム的なものが見受けられるのである。

インドネシア・バリ島の音楽と言えば誰もが「ガムラン」を思い出す。バリ特有の演奏スタイルがガムランだが、このガムランは打楽器の集合体の音楽である。


Sound Tracker - Gamelan (Indonesia) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=UEWCCSuHsuQ


ガムランと言えば、ついでに「ケチャ」を思い出す人もいるはずだ。この踊りと一体になった「ケチャダンス」は悪魔祓いの音楽なのだが、これはインドの「コナックル」と同じで、やはり「声の打楽器」であることに気付く。


KECAK (from Baraka) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ViKT5gPoZW8


それぞれの国でそれぞれの打楽器があって、民族性と深く結びついて継承されている。あなたはどの音が好きだろう。
https://blackasia.net/?p=12875

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