しかも既存のダムでさえ、ダム湖底の体積物で有効貯水容量が大きくロスしてるが、
その堆積物を除去するにも、莫大な費用と年月が必要になるっていう“お粗末”だ。

ダムは造った後でも“金食い虫”だ。むしろ森林や農地（水田）の“保水率”を上げる努力をすべきだ。

まあ、そんじゃ、後援組織の建設業界にカネが回らないから、やりたかなかろーモン！

だからこそ０９年政権交代民主党政権は『コンクリートから人へ』という政策理念を掲げたんだ。

何年たったって、正しいことは正しい。

今は『人』に話しをしてるんじゃない。『ダム（コンクリート）』の話しをしてる。

自民党は総裁からネトウヨへっぽこ支持者に至るまで全て“ご飯論法”になるらしい。

議論する前に負けてるゾ！オマエラっ！！（笑）

地元の人間で、胆沢ダムを『小沢ダム』なんて呼んでる人は、只の一人も居ませんから。

◆岩手・四十四田ダムの土砂堆積の対策例・・・
↓↓↓
『☆四十四田ダム堆砂対策』
http://www.thr.mlit.go.jp/kitakato/07info/taisa/20120508.pdf

◆逆に、土砂堆積が遅い岩手・岩洞ダムの例・・・
『岩洞ダム』
https://ja.wikipedia.org/wiki/岩洞ダム
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（抜粋）

岩洞湖は全国のダム湖の中で堆砂の進行が最も遅いダムの一つで、
試算では無策で放置した場合約70万年経たないと、堆砂容量が
満杯にならないと見込まれている。
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ちなみに、四十四（しじゅうしだ）ダムの土砂堆積への対策の件、
ダムの水を抜いて土砂を書き出すのは、長期にダムが不使用になるリスク、
費用・行程（日程）の各条件で現実的ではなく、ダムの数の“かさ上げ”も含み
いろいろ検討されている。こんなダムの問題点、みんな、知らなかったっしょ？

戦後間もないアイオン・カザリン両台風のダメージは最近まで続き、その時の借金の影響で、
平成の大合併前の旧一関市は『全国で最も住民税が高い自治体』と揶揄されて来たのだ。

一関・弧前寺から約３０キロ続く北上川の狭窄部で北上川の川幅は大きく狭まり、
河川としての水の運搬能力が大きく減じ、岩手県下の広大な流域面積に降雨した
水が北上盆地からの唯一の出口（弧前寺からの狭窄部）へ集中してしまうので
流れきらない水が逆流し、主に一関市街地部へ甚大な影響を与えてしまうのだ。

岩手・一関から宮城・東和まで続く狭窄部は“ガン狭窄部”と呼ばれ忌み嫌われた。

しかも、河口まで約８０キロで高低差がわずか１０ｍ程度という地形が致命的だ。
（上流の盛岡までは約１００キロで高低差は１００ｍ以上ある）

東北の各主要河川もそれぞれ似たような“狭窄部”を持つが、雄物川や最上川は十分な川幅を持ち、
馬淵（まべち）川、阿武隈川、阿賀野川などは十分な高低差を持つので、問題はない。

で、一関を歩くと、あちこちに『アイオン・カザリン・昭和５８年豪雨』の時の水位を
示す看板が見られる。最近完成しつつある『遊水地』はこのような事情で建設された。

岩手県南に住む人間にとって、『今年は水が上がらなかったね（水害がなかったね）』
というのが“時候の挨拶”になったりする。かほど洪水が日常の生活と一体であった。

北上特定地域総合開発計画で建設された“５大ダム（田瀬、石淵、湯田、四十四田、御所ダム）”
の最も大事な任務が“治水”であることは言うまでもない。そしてその五大ダムのうち
抜きん出て貯水量の少ないダムが石淵ダムであり、胆沢ダムの建設によって湖底に沈んだ。

岩手のダムの大きな特徴は、大規模なダムの上流に人間の生活域（平野部）が存在する事だろう。

胆沢（石淵）ダム以外の４つのダムはいずれも上流域には広大な田畑が広がっており、
畢竟ダムへの土石流の流入は多くならざるを得ず、特に四十四田ダムに深刻な影響を与えている。

私は今でも、胆沢ダムの建設には反対であるが、それでも北上川下流域の水害常襲地の
出身の人間からしたら“心強い”という面は否定できない。さらに他の北上川の緒支流に
比べても、流量が少なくその流量も安定しない胆沢川の特性からしたら“農業・生活用水確保”
という視点での大きな効能は否定できないということははっきりと言っておきたい。

さらに胆沢ダムは、その設計、建設、運用・管理に至るまでかなり革新的な環境配慮が
なされた“エコダム”であることも言っておきたい。特に、湖底に沈んだ石淵ダムが
ダム湖に堆積する土砂の『貯砂フィルター』の機能を期待されているし、ダム湖に流れ込む
各渓流には『砂防ダム』に加え、土砂フィルターを兼ねた『ミニダム』も設えられ、
ダム湖への土砂流入を未然に防ぐという工夫が成されていることも明記しておきたい。

こういった岩手の取り組みは、大いに他地域の参考になると思われる。

特に堤防の場合は、数十年に一度の大雨に備える『５０年堤防』と、数百年に一度の大雨に備える
『１００年堤防』といった具合に、どのような設計でその堤防の規模を定めるかが要件となる。

例えば、砂鉄川水系で整備された堤防では、只でさえ狭隘な貴重な低地部の耕作地が
『１００年堤防』を造ると３割近くが潰れてしまうのは本末転倒ではないか、という議論もあった。

これを逆の視点で言うと、堤防はその設計思想によって、ある一定頻度で『水が溢れる』
ことを想定して造られるものであり、今日のこの事態は決して“想定外”ではないと言う事だ。

問題は、鬼怒川や宮城・大崎でも見られたように、水が溢れた箇所の堤体が“決壊”した事だ。

溢れた水の水流によって、土で作られた堤防がこのようになる事が“想定外”なのか、
施工や経年変化によって“そうなっちゃった”のか、この部分の解析が一番大事なのである。

さらに、岡山・真備の決壊堤防近傍の空中映像を見ると、堤防の内側の木が大きく多い茂っており
その多数の木が『流下抵抗』となってしまって、局地的に水位が上がってしまって水が溢れて
しまったのではないか、という指摘をしておきたい。

そしてここから言える、そう時間とお金をかけないでできる喫緊の対策として、

�@堤防内流域の流下抵抗になる木を切る。

�A水が堤防から溢れる事が想定されるポイントをコンクリーで補強する。

�B現在の堤体から１ｍ程度を嵩上げする。（想定外の箇所で溢れないようように）

少なくとも、スーパー堤防のような時間も金もかかるものを整備する必要はない。

そして、その上で、水が溢れる可能性のある箇所近傍住民の避難計画と避難訓練を実施する。

そして出来得るならば、住民避難の時間を最低でも３０分、できれば１時間確保するための
『水が溢れ始めた際に水を逃すミニ遊水地』を整備すること、これらの対策を即時実行すること。

以上が、長年水害で苦しんできた、私たち北上川流域の住民の経験・知見からの“提言”だ。

×（誤）：　『アイオン・カザリン・昭和５８年豪雨』
↓
○（正）：　『アイオン・カザリン・昭和５６年（台風１５号）』

父さんのお兄さんが北上川で溺死してるし、妹は庭先の井戸にひっくり返って死にかけた。

私自身も、幼いころ、村営プールで溺れて死にかけたことがあるらしい。

だからかどうか知らんが、陸上のスポーツはまあまあの私も、水泳は大っ嫌い。

ほんとマジで大っ嫌いっ！！（笑）

さて余談はさておき（笑）、水害常習地で育った私は、北上川沿いの低地に住む人らの感覚が分からん。

水沢でも、低地の『姉体（あねたい）地区』に大規模な新興住宅地が開発されているが、
私が家を建てたのは、１３段あると言われる胆沢扇状地の段丘の、７段目あたり。

近くに山の斜面もなく（当然砂防ダムなどもなく）、大きな河川もない。大きな給水塔があるくらい。

北上川も北上から上流部になると、ほとんど無堤防に近い状態の河川敷に耕地や家屋が並ぶ個所もある。

私からしたら『信じられね〜』状態が、ここ岩手でも見られるって、ツマラン話しである。