★阿修羅♪ > 社会問題10 > 518.html
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ ★阿修羅♪
温泉地が次々と中国資本に「静かな買収」の実態/日本経済新
http://www.asyura2.com/18/social10/msg/518.html
投稿者 仁王像 日時 2025 年 10 月 26 日 05:23:03: jdZgmZ21Prm8E kG2JpJGc
 

温泉地が次々と中国資本に「静かな買収」の実態/日本経済新
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E6%B8%A9%E6%B3%89%E5%9C%B0%E3%81%8C%E6%AC%A1%E3%80%85%E3%81%A8%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E8%B3%87%E6%9C%AC%E3%81%AB-%E9%9D%99%E3%81%8B%E3%81%AA%E8%B2%B7%E5%8F%8E-%E3%81%AE%E5%AE%9F%E6%85%8B/ar-AA1P9dZ8?ocid=msedgdhp&pc=U531&cvid=68fd2acb2bbb4e969938b03feddbbb0d&ei=30

中国人に買い占められる山梨県・石和温泉地帯の取材の先に、日本全国でリゾート・温泉地帯を買いあさる中国人の姿が見えてきた。
本記事は『ニッポン華僑100万人時代』より一部抜粋・再編集。日本のリゾート地の最前線の舞台裏を調査報道・データを駆使し日経記者が迫る。
※登場する取材協力者の肩書や年齢は取材当時のものです。
中国語が飛び交う、石和温泉の今
人口減少で衰退する日本の地方リゾートで今、中国資本の影響力が着実に増している。見た目には分かりにくい、浸透するチャイナパワーの実態とは。地方で何が起きているのか。取材班は、有力な情報が入った山梨へと向かった。
東京都心から特急電車で2時間弱。平日の夕暮れ時、山梨県笛吹(ふえふき)市にある石和(いさわ)温泉の街中を歩くと、すれ違う観光客から、多くの中国語が聞こえてきた。観光バスがそこかしこに停まり、乗降客の大半は中国人。そこに日本人の姿は見られない。

午後6時を過ぎ、ちょうどチェックインを終えたばかりなのだろう。ホテルが集まる辺りのコンビニエンスストアからは、買い物を終えた多くの中国人らが買い物袋を下げ、また周辺のホテルに戻っていく。それらのホテルはいずれも、中国人オーナーが経営する施設だが、外観からは想像も付かない。
「ここが、チャイナタウンになったとしても、ゴーストタウンになるより温泉街に明かりがともり続けていた方が、まだいいです」。石和温泉旅館協同組合で理事長を務める古屋公士さん(51)はこう言って、やり切れない胸の内を吐露した。

バブル崩壊から30年、温泉街再生の主役は中国資本
かつて関東随一の歓楽街として名をはせた石和温泉は、バブル期の勢いにも乗り、1980年代後半から1990年代にかけ、最盛期を迎えた。首都圏からのアクセスの良さを売り物に、近郊では熱海などと並ぶ勢いを誇った。まだ、日本企業が会社をあげて社員旅行や忘年会、年末の納会などを盛んに行っていた時代に重なる。
だがバブル崩壊後、一気に勢いは陰る。約60軒あった組合加盟の旅館数は、今では半分にまで減った。温泉街の目抜き通りを歩いても、シャッターを閉めた店が目立つ。営業を休止したパチンコ店は、まるで廃墟のようになっていた。

弱る温泉街。買いに出たのが中国資本だった。取材班が、石和温泉にある旅館やホテルなど40の主要施設を対象に調査を試みると、中国資本に買収された施設は、温泉街全体の25%を占め、既に10軒にも達していることが分かった。
買収が始まったのは2010年代前半。後継者不足で廃業した旅館・ホテルが主な対象となり、勢いは新型コロナウイルスの感染拡大後に加速した。古屋さんは「新型コロナの影響は本当に大きく、旅館が倒産して、経営者が夜逃げしたホテルまでありました。そこに手を伸ばしてきたのが中国勢。だから温泉街が真っ暗になるよりは、もうこの際、中国人にオーナーになってもらった方が、マシかなと思うようになりました」と、振り返る。

ホテル「甲斐路(かいじ)」はその一つだ。
2021年、東京で通販業などを営む孫志民(サンジミン)社長が買収した。経営不振に陥っていたホテルに大がかりなリフォームを施し、中国でも大々的に宣伝するなどして見事に経営を立て直す。今では宿泊客の8割が中国人だ。

この石和温泉では、ホテルを経営する「売り手」も、観光客の「買い手」も中国人という構図。日本を舞台に、日本人は抜きにして、中国人の間だけで完結するビジネスが今こうして、リゾートでも広がりをみせる。

中国では買えない土地も、日本でなら1〜2割安く買える
ホテル「甲斐路」と同じく2021年、高原リゾートとして知られる栃木県那須町のホテルも買収した孫氏。なぜ今、日本のリゾートへの投資を積極的に行うのか。その真意を聞こうと、東京・上野にある会社事務所を訪ねた。

―石和温泉のホテル「甲斐路」は、どんな思いから買収したのですか。
「日本は中国に比べると、物件の価格が安いのです。私がたまたま中国人だったというだけで、私の会社は日本の法人です。経営している会社はネット通販が本業なので、将来を考えて、別の事業があった方が良いと考え、買いました」

―孫社長はいつから日本と関わりを持つようになったのですか。
「私は1987年に来日し、茨城大学で外国人専任講師になりました。比較文化論が専門です。茨城大学に5年勤めた後、起業しました。その頃から、日本は『もったいない』と感じていました。良いものがあるのに、全然、海外には知られていないと思いました。大自然の雰囲気、温泉、癒やしは、日本独特の文化でしょう。特に田舎の温泉旅館は、中国とは雰囲気が異なります。私も日本の温泉旅館が大好きですからね」

―その中でも、石和温泉の甲斐路に目が留まったのは、なぜですか。
「甲斐路の値段、場所を見て、これは絶対に買わないといけないと思いました。中庭の日本庭園が気に入りました。日本全国の物件を20件ほど見たなかで一番でした。我々が2021年に買収する前、甲斐路から客足が遠ざかっていました。そのホテルを1年かけてリフォームし、中国で開催された『観光見本市』で紹介したり、SNSを使ったりして宣伝しました。だから、今ではお客様の8割は中国人です。今、石和温泉で最も外国人が来るホテルにもなっています。日本庭園が、他の旅館にはない特徴です。中国人客の中には足湯につかりながら、日本庭園を眺めるだけで満足する人もいます」
―ホテル甲斐路のほか、栃木県那須町のホテルも買収していますが。

「甲斐路より、少し前に買いました。買収額は安かったのですが、リフォームに数億円をかけました。甲斐路はビジネスホテルのようなイメージですが、那須は1泊4万〜5万円のリゾートホテルです。2023年9月にリニューアルオープンし、食事がおいしいと評判です。こちらの客は今のところ、ほぼ日本人。那須は東京から遠く、冬は寒いせいか、中国人客はまだ1割未満といったところです」

―日本の不動産は中国人の方からみると、いかがですか。
「中国に比べて1〜2割ほど安いです。中国では土地は国の所有なので、中国人も買うことはできません。それが日本でなら中国人でも土地が買えます。長期で投資するなら、絶対に日本でしょう」

―甲斐路の経営は順調ですか。
「新型コロナの影響で、石和温泉にもほぼ人が来なくなり、中小零細のホテルはみな潰れかけました。ですが、それでも私は買収した甲斐路の経営を立て直す自信がありました。海外では今、日本に対する評価が上がっています。日本の文化が好きな外国人も多いですし、私は中国人ですが、狙っているのはインバウンド(訪日外国人)なのです」

コスト高い日本人流の経営は時代に合わない?
その甲斐路から、わずか数百メートルの場所に建つホテル「花京(かきょう)」。ここも今では中国資本の傘下に入った。やはりコロナ禍明けの2023年8月、中国籍の董保国(ドンバオグオ)社長が買い取った。30年以上も前に来日し、笛吹市内に会社も所有している。最近は日本を離れ、ほとんど中国で生活しているというが、取材には中国から電話で丁寧に応じてくれた。

なぜ花京を買収したのだろうか。すると、董社長は「ホテル経営に行き詰まった日本人の経営者が、物件を売りに出していました。私は、ホテルをリフォームして人件費を減らし、宿泊プランを変更すれば、すぐに立て直せると考えました」と、淡々と話した。
ただ、董氏は、従来の経営手法には疑問を投げかけた。「コストが高い日本人の経営では、今の時代は難しくなってきています。もう時代は変わっているのです」

買収後、本当に経営は立て直されたのだろうか。「経営は順調ですよ。お客さんは入っています。中国人客よりも今は、少しだけ日本人客の方が多いくらいですね」。中国人は商才があると言ってしまえば、それまでだが、立て直しに苦労していた日本人の経営から、中国人経営に代わった途端、業績が上向くというのは、よく聞く話ではある。この先、こうした地方の多くのホテルや旅館が、中国人の経営に取って代わられてもおかしくはない。実際、董氏は今、花京だけではなく、甲府市内のホテルも経営するという。

日本の不動産はバーゲンセール
日本人客が減った石和温泉では最近、目に見える形で、街並みにも大きな変化を感じるようになってきた。中国資本の旅館やホテルが密集する温泉街の東側。夕方にもなると、ホテルでチェックインを済ませた中国人観光客が、決まって散策に出掛けるこのエリアでは、中国本土の中華料理を提供する飲食店「ガチ中華」や、台湾式の足裏マッサージ店などが目立ってきた。

こうした雰囲気は、かつての石和温泉を知る多くの日本人からすると、少し変わりすぎではないかと、心配の声も上がってくる。市は「中国色」が強まる変化を、どう受け止めているのか。石和温泉近くにある笛吹市の市役所を訪ねて聞いた。
「確かに、石和温泉の旅館やホテルのオーナーが中国人に取って代わられるケースが増えていることは把握しています。石和温泉は、富士山に近い河口湖周辺の施設の3分の1程度の金額で宿泊でき、そうした安さもあって中国人観光客が増えています」と、観光商工課の男性職員は説明した。

その上で、職員は「中国人経営者の増加に対し、市民から厳しい意見が寄せられているのもまた事実です。ただ、中国資本による買収は、あくまで企業間の取引の結果であり、笛吹市としてはタッチすることができません。観光商工課としては、いかに市内の宿泊者を増やすかが重要で、それは国籍問わず、来ないよりは来る方がいいと思っています。旅館やホテルの収入が増えれば、税収も増えますし、それが地域の活性化につながると我々は考えています」と語った。

これが日本の地方リゾート、温泉街の現実だろう。地方にも確実に及んでいる中国からの波。だが、男性職員は最後に少し寂しそうにも語った。2023年、同市役所に訪れた中国人経営者が放った言葉が今でも忘れられずにいるという。「中国人からすると、日本の不動産はどこもバーゲンセールのようなものですね」

バーゲンセール――。おそらく、本当にそうなのだろう。取材班は、中国資本による地方リゾート、温泉施設などの買収が、現在どこまで進んでいるのか、各地の状況を徹底的に探ることにした。まず、都道府県などが所有する旅館業法の許可施設一覧を、情報公開請求で入手。施設一覧には、施設名や住所、許可年月日に加え、施設を所有する個人名や法人の代表者名も記載されている。この名前を基に中国資本とみられる施設を抽出した。

登記簿300件を追跡。表に出ない“静かな買収劇”の実態
だが、これらの名前だけでは所有者が本当に中国人かどうかは分からない。そこで運営会社の土地、建物を登記簿謄本で調べた。謄本には、運営会社の代表者や土地、建物の所有者の住所が記されている。その住所が中国であれば、中国資本であると判断できるわけだ。取材班が今回、取得した登記簿謄本は計300件以上に上った。さらに取材で確認した買収事案も含めて集計した。時期は、買収が特に増えた2010年以降のケースを原則、調査対象とした。その調査結果が、下記の表である。
《図表》
https://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/AA1P9lz6.img?w=768&h=1442&m=6

少なくとも中国資本による主な買収は、全国39自治体の67施設に及ぶことが分かった。箱根や伊豆など人気観光地の施設がずらりと並んだ。それだけではなく、新潟県阿賀町(あがまち)や石川県白山(はくさん)市、鳥取県三朝町(みささちょう)などの、知る人ぞ知る地方の観光地も目立った。

ただ、この結果をもってしても、中国資本による買収案件は、一部ではないかとみられる。「実質的な所有者が伏せられ、登記情報と実質的な所有者が一致しないケースも少なくない」(東京都の信用調査会社)からだ。実際、取材の過程では伊豆市内の旅館などでこうしたケースを確認した。

「伊豆―新建温泉酒店一户建上市开发商直营助力移民日本(伊豆・新築温泉ホテル 一戸建て 上場企業のデベロッパー直営 日本への移住者支援)  553万元(約1億2000万円)」
「轻井泽―东京后花园独栋现房一户建别墅助力移民日本(軽井沢・東京裏庭一戸建て住宅 日本への移住者支援ヴィラタイプ)  305万元(約6200万円)」

「东京―富士山脚下―富士缘5期酒店―带租约合同(東京―富士山麓―富士園5期ホテル―賃貸契約あり)238万元(約4800万円)」
中国の大手不動産サイトでは今なお、こうした日本の地方リゾートや老舗旅館などの物件情報がずらりと並び、活発な売買をうかがわせる。中でも中国資本の投資が旺盛なのがスキーリゾートで、人気が高いのが北海道だ。取材班は早速、現地に飛んだ。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲上へ      ★阿修羅♪ > 社会問題10掲示板 次へ  前へ

フォローアップ:


★事前登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
最新投稿・コメント全文リスト  コメント投稿はメルマガで即時配信  スレ建て依頼スレ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 社会問題10掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
社会問題10掲示板  
次へ