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ロシアが構築した「世界終末核装置」。ポセイドンという名のその報復兵器の破壊力は、広島に落とされた原爆の5000倍… INDEEP
・Business Insider
終末兵器の決定版「ポセイドン」
今日、海外の報道を見ていましたら、
「ロシアが構築した海中で作動する終末兵器」
についてのニュースが、いろいろなメディアで取りあげられていました。
どんなものかといいますと、魚雷のような形をした海中で作動する核兵器ですが、そこに搭載されている核兵器の量というか破壊力というか、それがすごくて、今回ご紹介するアメリカの報道メディアの表現をお借りしますと、
というものだそうです。
下は、ロシア国防省のクレジットのある CG イラストですが、このような魚雷のような形をしていて、「目的の海域」まで進み、爆発する装置のようです。
・thesun.co.uk
そして、例えば、下の図はニューヨークの沿岸に進行したポセイドンが爆発した場合の爆発の規模と被害想定です。
・Status-6 Oceanic Multipurpose System
この画に「 100メガトン」という規模の単位がありますが、これ単体で見ると、この破壊力がよくわからないですが、たとえば過去の核爆発と「比較」すると、これはかなり壮絶です。
たとえば……。
「広島に落とされた原爆は 15キロトン」
でした。
「キロ」と「メガ」という基本的な単位が違うことがおわかりだと思います。
ここから考えますと、上の「 100メガトン」とある核兵器は、
だということになります。
しかも、それが「海中で作動する」わけで、このような非情なほど強力な核兵器が、海の中で作動すると、どうなるかといいますと、
・海の生態系が放射線により壊滅
・海岸沿いの生命体系が放射線により壊滅
というようなことになり、しかも、その破壊力から、影響を受ける範囲は夥しく広大だと思われ、まさに終末をもたらす兵器といえそうです。
これまでの核兵器は、たとえば目標とした都市や地域を壊滅させる目的で作られたものですが、このポセイドンという装置は、
「海の生態系を含めた、極めて広範囲に本当の壊滅をもたらす」
という目的で作られたもののようです。
今回ご紹介する記事には、「そんなものを、なぜロシアは作ったのか」ということが書かれています。
そして、そこから見ますと、この話は、1960年代のスタンリー・キューブリック監督の映画『博士の異常な愛情』とまるで同じような発想のようなのですね。
これについては、本文の後で少しふれます。
まずは、ここから冒頭のビジネス・インサイダーの記事です。
The real purpose of Russia's 100-megaton underwater nuclear doomsday device
Business Insider 2019/02/11
ロシアが100メガトンの水中の「核の終末装置」を構築した本当の目的
ロシアが、 100メガトン級の海中に構築する新しい核兵器による終末装置を製造したと言われている。この装置は従来の核戦争の考えを超え、地球の人類や生命の将来に直接の脅威をもたらすものだ。 ロシアの新しい核魚雷の映像がロシアの国営放送で最初にリークされた 2015年以来、世界は、なぜ、ロシア政府が、このような地球上のすべての生命を終末に導く可能性のある兵器を構築するのかを自問してきた。 核兵器は、そのものが凄まじい大量破壊兵器だが、このロシアの「ポセイドン」と呼ばれる新しい終末装置(Doomsday Device)は、核による殺戮と、放射能で世界中を荒廃させる核兵器の効果を最大にするための措置を講じる装置だといわれる。 もし、核弾頭を搭載したアメリカ空軍の大陸間弾道ミサイル「ミニットマン」が、目標に向けて発射された場合、それは目標の場所の高い上中で爆発し、その爆風は信じられないほどの下方圧力となる。 その場合、核兵器自体の火の玉は地面に触れることもないかもしれない。そして、その下では、どんな小さな粒子さえも一掃されるだろう。 しかし、ロシアのポセイドンは、そのようなものものよりさらに大きな破壊力を持つのだ。ポセイドンは、これまでに爆発した最大の核爆弾と同じぐらい強力な弾頭を数多く搭載していると言われる。 さらに、ポセイドンは、海中と直接に接触するように設計されており、それは、あらゆる海洋生物や海底とダイレクトに繋がることになる。そして、爆発の際に発生する「放射性津波」により、致命的な放射線を何十万キロメートルもの陸地と海に広げ、海や土地を何十年もの間、人や生物が住むことができなくする。 簡単にいえば、現行の核兵器は、さまざまな都市ひとつを荒廃させる兵器だが、ロシアのポセイドンは、「大陸と海洋単位で終末をもたらす」装置といえるのだ。 このような世界的な終末を導く装置を構築するという考えは、冷戦時代の真っ只中であっても、真剣に考えた人たちは誰もいなかったと、オーストラリア戦略政策研究所の上級アナリストであるマルコム・デイヴィス( Malcolm Davis )氏は、ビジネスインサイダーに述べた。 なぜロシアは今これを構築したのか デイヴィス氏は、ロシアのポセイドンを「第三攻撃報復兵器 (third-strike vengeance weapon)」と呼んだ。 つまり、ロシアが NATO の一員を攻撃し、それにアメリカが対応して、ロシアが破壊された場合、ロシアはこの海に隠れた核兵器を、アメリカの海辺全体に向けて放つことを意味する。 デイビス氏によれば、ポセイドンは、ロシアの先制攻撃に対する NATO の対応を防ぐための「抑圧」を与えるだろうという。 ロシアはここで、東欧を占領するだけでなく、NATO が第5条の宣言(NATO加入の一国でも攻撃を受けた場合は、加入国全体が反撃する集団的自衛権の行使)に基づいて行動しないことにより、NATO の信頼性を失うことを強要しようとしていると述べた。 デイビス氏は、「ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、NATO の崩壊を求めていることを明らかにしています」と言う。「 NATO が加盟国の助けにならない場合、それは防衛同盟としては、ほとんど終わったものとなるのです」 本質的には、ロシアは防衛の保険としてポセイドンを使用することができるが、それは NATO を切り離すことにもなる。 つまり、何十年も防衛策を講じていないアメリカの海岸線が、海中魚雷装置によって放射能に徹底的に暴露される可能性があるという懸念を考えると、そのようなリスクを負って、ヨーロッパを守る必要がアメリカにあるのかという話でもある。 デイビス氏は、 「ポセイドンは、ロシアの脅威への対応における NATO のリスクを強調し、ロシアの抑圧力を劇的に増加させました」と述べる。 ロシアは最近、中距離核兵器禁止条約に違反した核兵器を用いて、西側諸国に抑圧をかける意向を示しているとデイビス氏は語る。これらの中距離核兵器は、ロシア本土からヨーロッパの首都をターゲットにして構築されている。 しかし、ロシアは、NATO に取り囲まれていると感じたときには頻繁に核の存在を使っての威嚇を繰り返してきた。 「ロシア側の意図に、実際の核兵器の使用が含まれるのか、それとも脅威だけなのかは不確実です」とデイビス氏は述べる。 ポセイドンによる破壊を起こすための正当な理由を想像することは難しいが、デイビス氏は、核戦争について、ロシアがアメリカと同じように考えていると私たちは考えるべきではないと警告した。 ここまでです。
・2015年、ロシアの国営テレビに映ったポセイドンの設計図。BBCより
《以後省略》
従来型のミサイル核兵器でなく、何故、水中作動型なのか? それについては、フォーローアップ記事にて
- 《INF条約破棄−核の恐怖が終わる時》だが、真の核の恐怖時代をロシアが構築し始めたのか?-はたまたそれも似非であるのか? お天道様はお見通し 2019/2/17 16:51:03
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