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日銀総裁、ETF購入「株価安定のため」と言い間違え−直ちに訂正 アポロ13号帰還に倣え、日銀は追加緩和と共に正常化の道筋
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/194.html
投稿者 うまき 日時 2019 年 4 月 16 日 17:27:23: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

日銀総裁、ETF購入「株価安定のため」と言い間違え−直ちに訂正
日高正裕
2019年4月16日 12:21 JST
「物価目標実現のため」と直後に訂正したため株価には影響せず
資産価格に影響を及ぼし得ることでさまざまな意見あること承知
日銀の黒田総裁
日銀の黒田総裁 Photographer: Toru Hanai/Bloomberg
日本銀行の黒田東彦総裁は16日の衆院財務金融委員会で、異次元緩和の一環として実施している指数連動型上場投資信託(ETF)の購入について、「株価安定のために実施している」と言い間違え、直ちに「物価目標の実現のため」として訂正する一幕があった。株価には影響はなかった。

  日銀のETF購入が及ぼす副作用を追及した共産党の宮本徹氏に対し、黒田総裁は「日銀は物価の安定という使命を果たすため、その時々の経済、物価情勢などに応じて必要な施策を実施している。その際にはあらかじめ特定の手段を排除することなく、ベネフィットとコストを比較考慮した上で最適な手段を選択してきている」と答弁した。

IMF World Economic Outlook Press Briefing
黒田総裁(12日、ワシントンでのG20会合で)Photographer: Joshua Roberts/Bloomberg
  その上で、「株式に限らず、中央銀行の資産買い入れについては、資産価格に影響を及ぼし得ることについてさまざまな意見があることは承知している。ETF買い入れは株価安定の目標を実現するために必要な措置の一つとして自らの判断で実施している」と説明。その直後の答弁で「ETFの買い入れは物価安定の目標を実現するための措置として行っているものであり、株価の安定の目標ということではない。先ほどちょっと発言の誤りがあったので訂正する」と述べた。

OECDの懸念も「承知」
  黒田総裁は、経済協力開発機構(OECD)が15日公表の経済審査報告書でETF買い入れに関して、間接的な株式保有割合の高さや市場規律の低下といった副作用を懸念事項として指摘したことを「承知している」と説明。「もっともこの報告書でも、これらの懸念があるものの、2%の物価安定目標を達成することや日銀の優先課題であるという認識も示している」と述べた。

  さらに「日銀としては物価目標を実現するための枠組みの一つの要素であると考えている。これまでのところ大きな役割を果たしてきている」との認識を示した。
 
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-04-16/PQ18D26JTSEA01?srnd=cojp-v2


 

アポロ13号帰還に倣え、日銀は追加緩和と共に正常化の道筋を−神津氏
日高正裕、Chikako Mogi
2019年4月16日 6:00 JST
無理にUターン試みれば膨大なコストかかるか破綻するかのどちらか
ETFは決済機能付き個人向け投信に転換、地銀などが販売する手も

日本銀行OBの神津多可思リコー経済社会研究所長は、終わりの見えない異次元緩和を手じまうには、追加緩和の機会を逆に利用して正常化への道筋を示すべきだとの見方を示した。半世紀前に月に向かう途中で事故を起こした米宇宙船アポロ13号があえて遠回りして奇跡の地球帰還を果たしたことに触れ、「異次元緩和の手じまいもそれと似ている」と述べた。

  11日のインタビューで、「2%物価目標を降ろしますとは言わない方がいい。無理にUターンを試みればすごくコストがかかるか、破綻するかのどちらかだ」と指摘。むしろ追加緩和をやるようなタイミングで、「単にもっとやるというのではなく、どのような軌道で正常化に向かうのか、ちゃんと起承転結が付くような算段をした上でやるというストーリーが大事になっている」と語った。

Bank of Japan Watchers See Chance of More Stimulus Amid Shift at Fed And ECB
日銀本店Photographer: Akio Kon/Bloomberg
  1970年4月、アポロ計画3度目の月面着陸を目指して打ち上げられたアポロ13号は、機械船の酸素タンクの爆発事故によりミッションを中止した。エンジン損傷の可能性から直ちに地球に引き返すことは断念。酸素、水、電力に限りがある危機的状況の下、月の裏側を回って地球に戻る軌道に乗せることで、3人の宇宙飛行士は無事生還を果たした。

  日銀は3月の金融政策決定会合で海外経済、輸出、生産の現状判断を引き下げた。25日の会合後に示す3年先の物価見通しでも2%達成は困難との声が強く、市場では次の一手は追加緩和との見方が増えている。神津氏は「次のはっきりした景気拡大局面でなければ、なかなか緩和度合いを低下させるのは難しいだろう」と語った。

  追加緩和に踏み切るなら「期限のない資産購入をどう手じまうかということとセットでないと、市場の安心感は十分醸成されないようになってきている」と指摘。ここから先は「出口のイメージを織り込みながら、今はもっと過激なことをするが、将来はうまく収めるという絵を伝えないと、資産購入を通じた効果は十全に発揮されない」と指摘した。

ETFも発想の転換を
  市場では、追加緩和の手段として指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れ拡大を挙げる向きが多い。神津氏は「さらに買い入れを増額することもあり得るだろうが、その時はやはり手じまいに向けての算段が重要になってくる」と述べた。

Ricoh Co. Takashi Kozu
神津・リコー経済社会研究所長Source: Ricoh
  例えば、日銀が保有するETFを全部まとめた上で、家計の年金や資産形成に資するような小口の投信に組み替える。信託銀行や投信販売会社、証券会社、地域金融機関を対象に入札で売却し、米国のマネーマーケットファンド(MMF)のように決済機能を持たせるなどの工夫をした上で、個人向けに販売する。「そんなことも検討してみてはどうか」と提案した。

  日銀保有株式は今のままだと「肉の塊。うまく料理して普通の人が食べられるような金融商品にして、バランスシートから落としていく。そういう発想の転換が必要だ」と神津氏は指摘。地方の金融機関にとっても、イールドカーブが寝た状態はこれから悪くすれば10年続くかもしれないわけで、「それだったら手数料を稼げる金融商品があった方がいいのではないか」と語った。

  神津氏は1980年に東大経済学部卒業後、日銀に入行し、政策委員会室や金融機構局の審議役などを歴任。2010年にリコー経済社会研究所主席研究員に就任し、16年4月から所長を務める。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-04-15/PPZFDS6JIJUQ01  

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コメント
1. 2019年4月16日 18:02:39 : ZzavsvoOaU : aHVwMGJ2SHM5RE0=[111] 報告

>日銀が保有するETFを全部まとめた上で、家計の年金や資産形成に資するような小口の投信に組み替える。信託銀行や投信販売会社、証券会社、地域金融機関を対象に入札で売却し、米国のマネーマーケットファンド(MMF)のように決済機能を持たせるなどの工夫をした上で、個人向けに販売

こういう発想は昔から存在するが、配当を生み出す債券や証券に比べて、日銀券(および円預金)への”信仰”が根強い状況では、あまり実用的ではないだろう

つまり、売るには、かなりの値引き(つまり日銀の損失)が必要な上に、市場からマネーを吸収するので緊縮効果もある

https://www.imes.boj.or.jp/research/papers/japanese/99-J-21.pdf

(4)「国債ファンドの振替」を利用した決済の可能性
 これまでは、あくまでも現状
..
の MMF の普及が現実の金融政策運営に及
ぼす影響について検討を進めてきた。2 章でも既に述べたように、現状の
MMF の決済機能とはあくまで「現預金への転換の容易さ」を意味するもの
であって、決してファンド残高そのものの移転・振替によって決済が可能で
あることを意味するわけではない。そこで本節では、現状の MMF からや
や離れて、ミューチャルファンドそのものの振替によって
.....................
決済が可能となっ
たとき、金融政策はどのような影響を受けるかについて思考実験を行ってみ
ることにしたい。後で詳しく述べるように、「国債ファンドの振替」によっ
て決済を行う仕組みが登場すれば、現状の MMF とは本質的に異なった影
響を金融政策に及ぼす可能性がある。このことは、電子マネーがどのような
方向に発展した場合に、従来の金融技術革新とは異質な影響を及ぼすのかと
いう点を考える上で、極めて重要な示唆を与えてくれる。
@「国債ファンドの振替」を利用した決済
 「決済」とは財・サービス・資産などの取引によって生じた債権債務関係
を、資産の移転によって清算する行為である。したがって、原理的には何も
現金や預金を用いなければ決済を行うことが出来ないというわけではない。
すなわち、一般受容性のある資産(またはその持分権)の移転さえ可能であ
れば、現預金以外の形で決済を行うことは十分可能であるはずである。そこ
で、ここでは伊藤・柳川[1991]を出発点に、「国債ファンドの振替」を利用
した決済の可能性について検討してみることにしよう。
国債ファンドは投資信託であるから、金融機関の役割は顧客に代わって国

23 具体的に Feldstein は、M2対象金融資産のうち 5 分の 1 しか準備預金が課されていないた
め、Fed による Open Market Operation は直接的に M1を増加(減少)させるのみで、M2の
増加(減少)に繋がっていないと主張している。
18
債を購入して預り、顧客に対しその「持分権」を記した通帳を手渡すことに
ある。例えば、消費者 A も B 商店もこの国債ファンドの口座を持っている
状況を考えてみよう。このとき A が B から商品を購入した場合、A の口座
から B の口座へ振り込みを行うことによって決済は完了する。すなわち、
消費者 A の国債ファンドの残高を商品代金相当分だけ減少させ、商店 B の
残高をその分だけ増加させてやればよい。このように「国債ファンドの振替」
を用いれば、理論的には銀行預金によって提供されている決済サービスとほ
ぼ同等の機能を果たすことができる。
Aマネーサプライ・コントローラビリティ
 上記のような「国債ファンドの振替」を利用した決済が仮に一般化した場
合、金融政策、特にマネーサプライのコントローラビリティはどのような影
響を受けるのであろうか。よく知られているように、銀行預金を用いた決済
の場合には、最終的には個々の民間銀行の中央銀行当座預金間における振替
によって、全ての決済が完了する。このとき、最終決済のためのハイパワー
ドマネー需要が必ず一定量発生するため、中央銀行はその供給量をコントロ
ールすることによってマネーサプライもコントロールすることができる。
一方、「国債ファンドの振替」を利用した決済の場合には、マネーサプラ
イのコントロールという概念はこれまでと全く異なったものとなる。すなわ
ち、この仕組みでは、当事者間あるいはファンド間において国債(またはそ
の持分権)を移転することによって、信用リスクを伴うことなく決済を完了
させることができるから、ハイパワードマネーに対する決済需要は全く発生
しない。この結果、当然のことながら、中央銀行はハイパワードマネーの供
給を通じたマネーサプライのコントロールを行うことが出来なくなる。
 見方を変えると、銀行預金を用いて決済する世界ではハイパワードマネー
の信用乗数倍だけマネーサプライは信用創造されるものの、国債ファンドの
持分権を決済手段として用いる場合には単に「資産の振替」が生じるだけで
そもそも信用乗数という概念すら存在しないのである。仮に、全ての決済が
こうした「国債ファンドの振替」によって行われるとすれば、マネーサプラ
イは国債の発行(流通)量によって決定され、もはや中央銀行のコントロー
ルは全く及ばないものとなる。つまり、長期的な物価水準を決定するのは、
金融政策ではなく「財政政策」ということになるわけである24。

24 もちろん、こうした国債ファンドの振替を用いる決済システムと銀行預金を用いる決済シス
テムが「共存」する世界では(このとき「価値尺度」はハイパワードマネーであると仮定しよ
う)、中央銀行は銀行部門における金利コントロールを通じて国債価格を変化させることがで
きるから、マクロ経済全体のマネーサプライもコントロールすることが原理的には可能である
19
B legal restriction theory
 それでは、上で考えたような「国債ファンドの振替」を利用した決済が実
現する可能性はあるのだろうか。前述のように、この仕組みは国債の振替に
よって「決済が完了する」ことを意味するわけだから、この問題を突き詰め
ていくと、結局、「国債はファイナリティを持った決済手段となり得るかど
うか」という問題に帰着する。これは容易に解答を見出すことのできない難
しい問題であるが、現在学界において有力なアプローチの 1 つとして
Wallace[1983]、[1988]による一連の仕事がある。Wallace は同じ「政府部
門の負債」でありながら(したがって「信用リスク」は等しいはず)、一方
で有利子の国債は貨幣として利用されず、他方で無利子の中央銀行券のみが
貨幣として利用されている状況は、一種の「パラドックス」に他ならないと
考えた25。このパラドックスに対する彼自身の答えを先に述べれば、@様々
な「法的な制限(legal restriction)」の存在と、A国債の発行価格単位が大
き過ぎることが、国債の交換手段としての利用を妨げているというものであ
った。
 この考え方は一般に“legal restriction theory”と呼ばれるが、Wallace
の主張をもう少し理解するために、次のような思考実験を行ってみよう。ま
ず denomination の小さい有利子国債が発行された状況を想定する。その国
債が正のリターンを生む一方で、中央銀行券のリターンがゼロであるならば、
両者の信用リスクは等しいという前提の下、人々は銀行券よりも国債の方を
交換手段として選択するはずである。この状況で銀行券と国債が「共存」す
るためには、国債のリターンがゼロでなければならないが、もしそうでない
とすれば無利子の銀行券に対する需要は消滅してしまう。もちろん、現実は
そのどちらでもないから、この思考実験のどこかが現実とそぐわないと考え
られる。それは、Wallace に依れば、「現実には denomination の大きな国
債しか発行されていないため、国債では僅かな額の決済を行うことが出来な
いからだ」、ということになる。

はずである。しかしながら、そのコントローラビリティの程度に関しては、銀行預金だけの世
界に較べ不確実な部分が大きくなることが予想される。
25 Wallace は、国債・中央銀行券双方とも同じ「政府部門の負債」であるから、両者の信用リ
スクは等しいはずであるとの前提で考えているが、こうした前提は必ずしも正しくないと思わ
れる。現実には、管理通貨制度の下での中央銀行券は、あくまでも「不換紙幣」であって兌換
請求出来るわけではないから、場合によっては「紙屑」同然となるリスクがあるのに対し、国
債は国がデフォルトしない限り返還請求することが可能であり、またその原資は政府の徴税権
の存在によって強力に支えられている。つまり、同じ政府部門の負債であるといっても、現実
的には両者の間に無視できない相違がある。しかし、ここではこの問題には立ち入らず、Wallace
20
 もっとも、これだけでは無利子の中央銀行券だけが交換手段として利用さ
れている現実を説明するのに十分でない。なぜなら、denomination の大き
な国債を denomination の小さな銀行券に「変換」することによって、「利
鞘」を稼ごうとする民間主体の登場する余地が未だ残されているからである
26。Wallace は、中央銀行とは、国債を見合いに銀行券を発行することによ
って、こうした「denomination の変換」を「独占的に」行っている主体に
他ならないと考えた。つまり、民間主体が「denomination の変換」を行う
ことを禁止するような「legal restriction」が存在しなければ、中央銀行と
全く同じ機能を果たす民間銀行が登場し、国債金利から「適正」利鞘27を差
し引いた有利子銀行券が流通するはずだと Wallace は考えるのである28。逆
に言えば、「legal restriction」が存在するからこそ、中央銀行は無利子の
銀行券の「独占的」発行主体となっているわけである29 30。
Wallace[1983]は、自らの説の正当性を主張するため、米国で第 1 次世界
大戦中に発行された額面$50 の国債(Liberty Bond と呼ばれる)が現実に
交換手段として流通した事例を紹介している。しかし、歴史的にみれば、
Wallace の提唱する legal restriction theory を支持しないエピソードの方が
どちらかと言えば多いようである。例えば Makinen and Woodward[1986]
は、1915〜26 年のフランスにおいて、事実上 legal tender が存在しなかっ
たにも拘わらず、denomination の小さい無記名国債は実際に交換手段とし
て流通していなかった事例を報告しているし、White[1987]も legal
restriction の存在しなかったスコットランド 18 世紀(Free Banking 時代)
において、有利子銀行券は流通していなかった記録を紹介している31。
 それでは、仮に legal restriction theory が正しくないとすれば、国債が

に従って両者の信用リスクは等しいと考えて議論を先に進めることにする。
26 これは、国債と銀行券の「裁定」行動にほかならない。 27 Wallace[1983]はこの「適正」利鞘を 1%程度と考えた。 28 ここでは国債を見合いに「銀行券」を発行する状況を想定しているが、もちろん上で考えた
ような「持分権」を記した預り証、つまり投資信託のような仕組みを考えても、全く同様の議
論が可能である。
29 このように民間主体による私的銀行券の発行を「直接」禁止することのほか、@中央銀行券
のみを legal tender として認める、A中央銀行券のみに担税力を与える、ことなども間接的な
legal restriction として私的銀行券の流通を妨げていると考えられる。 30 わが国においても、証券総合口座解禁時(1997 年)に証券会社は「投信残高の振替」によ
って決済を行えるようにすることを要望したが、為替業務が銀行の本来的業務であるとの理由
から、結局、決済は銀行の預金口座を介在させなくてはならないということになったという経
緯がある。こうした措置も、Wallace の言う legal restriction の 1 種であると解釈できるかも
しれない。
31 この他 Gherity[1993]も、南北戦争時に米国北部で発行された denominati
21
交換手段として使われるのを妨げているものとして他に何が考えられるので
あろうか。この点に関して、現在有力な「仮説」は大きく分けて 2 つある。
まず第 1 に挙げられるのが、取引時に必要となる利子の「computing cost」
の存在である(Fama[1983]、White[1987])。確かに hand to hand の取引
に有利子貨幣を用いる場合、(特に決済金額が僅かな場合には)computing
cost は無視できない存在となる。しかしながら、「computing」にかかるコ
ストが本当に問題であるならば、それは「計算にかかる煩雑さ」の問題であ
るから、IC カード等の技術進歩によって解決可能であるとも考えられる。
この点は、今後の電子決済技術の可能性を考える上で、非常に重要なポイン
トである。第 2 は、国債保有に伴う「不確実性」の存在である(Makinen and
Woodward[1986])。すなわち、国債には市中金利の変動に伴い必ずキャピ
タルゲイン・キャピタルロスが発生するため、そうした将来価値が「不確実」
なものは交換手段として不適切であると考えるのである。確かに、キャピタ
ルロスを避けるためには様々な情報を収集、分析しなければならないから、
日々の取引の交換手段として国債を用いるのはコストがかかり過ぎると考え
られなくもない。しかし、こうした価格変動リスクも先物などの利用によっ
て、(部分的にせよ)軽減させることが出来るはずであるから、これもさほ
ど深刻な問題ではないかもしれない。
 いずれにせよ、何故、有利子の国債でなく無利子の銀行券が交換手段とし
て人々に選択されているかという Wallace の提示したパラドックスに対し
ては、幅広いコンセンサスを得た考え方が存在するわけではない。しかしな
がら、中央銀行券を代替する「最有力候補」とも言える国債が何故交換手段
として使われていないかを考えることは、電子マネーの可能性を予想する上
で極めて貴重な手がかりを提供してくれると考えられる。
22
4.MMF と金融システムの安定性
 米国を中心に、近年、家計の決済性資金の預け先として銀行預金から MMF
に比重が移りつつあることに対して、金融システムの脆弱性が増大している
のではないかという議論がある( Hale[1994] 、 Kaufman[1994] 、
Morgan[1994]等)。そこで本章ではこれまでとやや視点を変え、MMF の
普及が金融システムの安定性にどのような影響を及ぼすかという点に関して、
これまで米国を中心に行われてきた議論をサーベイすることとする。ここで
は特に「取付けに対する脆弱性」という点で、MMF と銀行預金がどのよう
に異なるかを明らかにすることが本章の目的である。
(1)取付けに対する銀行預金の脆弱性
 銀行預金は元来、他の金融商品と較べて取付けに対し脆弱であると考えら
れている。その要因として指摘されているものは主に以下の 3 点に集約す
ることができる。
 まず第 1 に、資産の健全性に対する情報の非対称性が挙げられる。すな
わち、情報が非対称な状況では、銀行資産の多くを占める貸出の価値は外部
者にとって分かりにくくその評価もまた困難であるため、取付けに際しても
本来の価値より低い価格でしか売却または証券化できない(Benston and
Kaufman[1995])。さらに、健全な銀行と非健全な銀行の区別が困難であ
る場合には、ある銀行で取付けが発生すると、連鎖的に健全な銀行において
も取付けが発生しやすい。これは、いわゆる「Contagion 効果」と言われる
(Mishkin[1991])。
第 2 の要因は、資産の流動性に関してである。そもそも、銀行は、預金
者が支出の必要が発生した場合のみに預金の払い戻しを求めるということを
前提として、大数の法則に基づき限られた金額しか支払準備として手元に保
有していない。この状況の下で取付けが発生した場合、銀行資産の多くを占
める貸出は株式や債券のように「単一の流動的な」市場で取引されているわ
けではないため、即時的に売却することは困難である。したがって、預金者
の引き出しに応じて貸出債権を即時に売却しようとすると銀行は大きな損失
を被るため、預金者による大規模な取付けが発生した場合には、銀行の閉鎖、
破綻に繋がる可能性もある(池尾・金子・鹿野[1993])。
第 3 の要因は、元本保証の存在である。つまり、銀行は額面で負債を返
済することを義務付けられているか、少なくとも預金者はそのように期待し
ている。しかし、銀行のデフォルト時には、元本より少ない金額しか受け取
れなくなる可能性がある。また、預金保険が適用されたとしても、元本を受
け取ることができる時期が遅れ、手続き等にコストがかかる可能性が高い。
23
したがって、預金者はデフォルト時以外にはほとんど無コストで預金を引き
出すことが可能であるため、銀行の支払能力に不安があると考えれば、銀行
の真の純資産価値がマイナスであると疑う理由がほとんどなくてもできるだ
け早く銀行から自分の資金を引き出そうとする(Edwards[1996])。
 このように、銀行預金には取付けに対する不安定性が内在しており、株式
や債権等金融市場と密接にリンクした金融商品と比べて取付けに対して脆弱
であると考えられる。
(2)MMF と銀行預金の相違点

2. 2019年4月16日 20:17:41 : ETdbtmk0KA : cmkxbHh5YVM0a0U=[17] 報告
認めたよ やらせ頼みの 株高と
3. 2019年4月17日 23:09:41 : NsdVQlotUg : VE4yZHY0L1ZuMFk=[7] 報告
MMT押し売り詐欺

住宅賭博が終われば
不正金利商品の押し売り詐欺も終わる。

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