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低所得者をさらに貧しくしている厚労省「物価偽装」の爪痕(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/419.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 5 月 17 日 17:47:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

低所得者をさらに貧しくしている厚労省「物価偽装」の爪痕
https://diamond.jp/articles/-/202663
2019.5.17 みわよしこ:フリーランス・ライター ダイヤモンド・オンライン


低所得者をさらに貧しくしている厚労省の「物価偽装」とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA


入試不正や食材偽装より
大きな被害を生んだ“物価偽装”


 このところ、官公庁や大学の「不正」が関心を集め続けており、長期に渡る追及が続いている。ちょうど、東洋英和女学院の元院長による大胆すぎる研究不正が話題となったばかりだ。元院長がその分野の「ビッグネーム」であったにもかかわらず、学院は徹底した調査を行い、研究不正の事実を明らかにした。そして、極めて厳正な処分を行った。

 2018年に発覚した東京医大の入試不正では、現在、不利な扱いを受けた受験生たちに対する補償交渉が行われている。

 不正問題があるのは、煮ても焼いても食えそうにない学問や大学だけではない。2013年には、有名ホテルやテーマパークで、地鶏という名のブロイラーや、ビーフステーキという名の成型肉による食材偽装が話題になった

 いずれの不正事件でも、関与した組織や当事者は、有形無形の多大な代償を支払わなければならなかった。組織に対する社会の期待や、事件の影響を考えれば、当然のことであろう。

 しかし対照的なのは、2013年に行われた厚労省の“物価偽装”だ。厚労省は独自の物価指数「生活扶助相当CPI」を考案し、生活保護世帯に関しては物価下落が見られたとし、これを根拠として生活保護基準を引き下げた。

 2013年、“物価偽装”に最初に気づいた白井康彦氏(当時、中日新聞生活部編集委員)は、2014年、生活保護ケースワーカーを主対象とする雑誌『公的扶助研究』で、次のように述べている。

「昨年、食品の偽装表示が大問題になった。自分は『厚生労働省はもっともっと悪いことをした』と叫びたい」

 厚労省の「もっともっと悪いこと」の内容と是非は、生活保護で暮らす当事者らによる行政訴訟「いのちのとりで裁判」によって、全国の司法の場で問われている。2019年には、最初の地裁判決が示されるかもしれない。

 厚労省が行ったことは、とりあえず“物価偽装”と理解しておき、その「やらかし」の背景を見てみよう。

社保審・生活保護基準部会
設立までとその後の数奇な物語


 生活保護基準の見直しは、5年に1回行われることとなっている。2007年以前は、基準見直しのために厚労省に臨時の委員会が設置され、終了すると解散となっていた。しかし2011年以後は、社保審・生活保護基準部会として、委員会が常設されている。特に2000年代以後、「証拠に基づく政策決定」を重要視する流れが強まっているため、その流れに対応した動きと見ることもできる。

 2011年に生活保護基準部会が設置された背景は、2004年に遡る。2003年から2004年にかけて開催されていた「生活保護制度の在り方に関する専門委員会」は、最後に報告書を取りまとめ、5年に1回公表される全国消費実態調査などをベースとした検証を定期的に行う必要性を提言していた。

 この専門委員会は、当時すでに問題として認識されていた貧困の深刻化と拡大に対して、「社会の貧困」という認識を明確に示した。社会に貧困がある以上、個人の自己責任や自助努力では根本的な解決はできない。「自立≒就労による生活保護脱却」という根強い考え方は婉曲に否定され、その人のその状況なりの多様な自立という考え方が示された。

 これらの画期的な考え方は、現在も正式に否定されたわけではなく、生活保護制度の中に生き残っている。もっとも、高齢者に対する「老齢加算」、ひとり親世帯に対する「母子加算」の廃止を決定したのも、この専門委員会だった。まことに一筋縄ではいかない。

 この後、生活保護の方向性については、国の各省庁、発言力の強い学識経験者、産業界、地方自治体の思惑が入り乱れ、戦国時代を思わせる状況が続いていた。民主党政権下の2011年、7年越しの願望が実現し、社保審・生活保護基準部会が設置された。しかし結論の取りまとめ段階に達していた2012年末、第2次安倍政権が成立した。

 その後の基準部会は結果として、第2次安倍政権下で、家賃補助・暖房費・子どもの生育に関わる費用などを引き下げるための部会となってしまっている。部会委員たちのほとんどは引き下げに対して全く積極的ではなく、むしろ反対している。「だから引き下げましょう」という提案と読み取れる記述のほとんどは、委員たちの強い意見によって、慎重に避けられている。

 しかし、「つまみ食い」されてしまうのだ。かつて専門委員会の委員長であり、2017年まで基準部会の部会長代理を務めていた岩田正美氏(日本女子大名誉教授)が、席上、「『引き下げ部会』ですか」と一喝したこともある。

 生活保護費減少の影響を直接受ける人々の立場から見れば、「私たちも、できることはやっているんです」という官僚の決まり文句は、許しがたいものだろう。しかし厚労省自身も、審議会や委員会で議論にあたる専門家たちも、政治の事情に翻弄されている。翻弄されながら「少しでもマシに」という努力を積み重ねる人々もいる。個々の政策は、組織や人々の入り組んだ事情と際どいパワーバランスの結果として、表に現れてくるものだ。たとえ相手が「上級国民」でも、このことは理解しておきたい。

中高生でも唖然とする計算で
引き下げられた生活保護基準


 2019年現在、全国各地の法廷で争われているのは、2013年1月に厚労省が決定して8月から実施した、生活保護費のうち生活費分(生活扶助)の引き下げだ。このときの引き下げ幅は、平均して6.5%。特に、複数の子どものいる家庭に対する引き下げ幅が大きかった。

 生活保護基準部会は、低所得層の消費実態と生活保護基準の比較を行い、地域による消費者物価の差や世帯構成の反映が、少し歪んでいる可能性を示した。この「歪み」を引き下げによって修正することとすると、生活保護基準は0.9%引き下げられることとなる。

 残る5.6%は、“物価下落“を理由とした引き下げだった。このとき、唐突に厚労省が発表した独自物価指数が、「生活扶助相当CPI」だった。「生活扶助相当CPI」による計算では、生活費分に対して約4.8%の物価下落があったとされたほか、世帯の事情に合わせた加算に対して約0.8%の引き下げが行われた。

 そもそも、物価下落に対応した引き下げを、基準部会は全く提言していなかった。それどころか、検討していなかった。しかし厚労省は、名目上「専門家の徹底した検討と議論を元にして決定しました」ということにできてしまうのだ。

 現在、「生活扶助相当CPI」と“物価下落”の正体は、生活保護基準を引き下げるために厚労省がつくり上げた「なんちゃって物価指数」であったことが、おおむね明らかになっている。発表直後に「こんなん、あり得ん!」と気づいた白井康彦氏は、翌月の2013年2月より、徹底した検討を開始した。

統計学的にも経済学的にも
根拠を欠いた「生活扶助相当CPI」


 白井氏の思いが政界を動かした結果、多数の野党国会議員たちが質問を行い、公式データを引き出した。また計算方式そのものについては、統計経済学者の上藤一郎氏が検討を行い、2014年3月、論文として発表した。結論には、生活扶助相当CPIが「統計学的にも経済学的にも根拠を欠いた作成方法に基づいて導き出されたものである」という決定的な文言がある。ひとことで言い換えれば「そんなデタラメ、ダメに決まっている」ということだ。

「生活扶助相当CPI」のデタラメは、数え上げるのも憂鬱になるほどだ。「物価が下落した」とするために、都合のよい年度を選択して比較している。物価下落を大きく見せるために、生活保護世帯が電気製品(情報機器を含む)に保護費の約4.2%を割り当てていることとしている。一般世帯では同時期に約2.7%であったから、そのおおむね1.5倍ということになるが、あまりにも現実離れしている。

 実際のところ、生活保護世帯で家電製品を買い換える余裕を生み出すのは極めて困難なので、しばしば「Panasonic」ではなく「National」の家電製品が現役だ。しかし、現在最新鋭の情報機器の価値は、3年〜5年が経過すると、ほぼ無に等しくなる。厚労省は、このことを利用したようだ。

 さらに、「身長から体重の引き算を行う」というイメージが浮かんでくるナンセンスな計算、計算方式のツギハギ……。中高生の数学や理科でも「やってはいけない」と教える事柄のオンパレードだ。しかし、ブランド大学に入学して国家公務員試験に合格する頭脳と学力を持つ厚労官僚は、中学・高校・大学時代を通じて、妥当な計算に関する教育を受けてきているはずである。なぜ、そんなことをしたのだろうか。

厚労官僚が逆らえない
「政治の都合」を動かせるか


 民主党政権末期の2012年、自民党は年末の総選挙での必勝を期して、数多くの活動を行っていた。その1つは、「生活保護基準は高すぎるから10%引き下げる」という方針のアピールだ。この方針は、2012年3月には公表されていた。

 本年3月18日、朝日新聞に「生活保護削減『手荒な算定』」と題した記事が掲載された。太田匡彦記者・有近隆史記者の2名による記事は、生活扶助相当CPIによる引き下げ計算の実際を、前述の上藤一郎氏の「手荒」「データに対する姿勢はずさん」というコメントとともに公開している。さらに、当時作業に関わった厚労省職員の「生活保護に厳しい自民党政権に替わり、さらに削減しないといけないとなった。そこで『デフレ』という考えが出てきた」という発言が紹介されている。

 生活保護基準引き下げは、低所得層を中心に、現在は生活保護を利用していない人々を含む少なくとも1000万人以上に影響を及ぼす。影響の大きさは、大学の研究不正や入試不正、食材偽装の比ではない。極めて重大なので、5月15日にも国会で議員質問が行われた。デタラメの具体的内容は、また、少しだけ明らかになった。

 白井康彦氏が言う、食材偽装より「もっともっと悪いこと」であるという意識は、厚労省のどこかに確実に残っているのだろう。朝日新聞記事の元職員の述懐が、その表れであることを信じたい。

(フリーランス・ライター みわよしこ)












 

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コメント
1. 赤かぶ[13617] kNSCqYLU 2019年5月17日 17:51:18 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[3682] 報告


2. 赤かぶ[13618] kNSCqYLU 2019年5月17日 17:52:00 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[3683] 報告


3. 赤かぶ[13619] kNSCqYLU 2019年5月17日 17:52:57 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[3684] 報告


4. 2019年5月17日 21:29:51 : qV2uCW30Mc : SnNHRld5TDVIZ1U=[73] 報告
改竄で 目をつむるのだ 問題に
5. 2019年5月18日 22:51:48 : AqJ5dmNKWo : RUtUaGxqZ2dtalk=[2] 報告
もともと工業製品など性能向上分は価格がその分下落したと計算してるからね。
じゃあ昔の旧性能がさらに安く売ってるのかというと(中古を除いては)売っていないからね。
6. 2019年5月19日 21:28:42 : WqbXDYn3WY : LkNhZGpISHpWLzY=[9] 報告
もう、厚生労働省の全部の統計は総務省などに移管すべきだ、
7. 2019年5月19日 21:40:49 : WqbXDYn3WY : LkNhZGpISHpWLzY=[10] 報告
 善良な職員や有権者が厚生労働省の上記の事以上に、もし財務省や政府機関(特に日銀)の通貨とお金の信用と与信や与認についても改竄し偽情報を流布の事実を勇気を持って明らかにしたならば与党政府は世界中からかなり叩かれるがな。

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