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『スノーデン独白 消せない記録』 著:エドワード・スノーデン 訳:山形浩生(書評・長周新聞)
http://www.asyura2.com/19/kokusai28/msg/185.html
投稿者 赤かぶ 日時 2020 年 1 月 13 日 14:20:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

『スノーデン独白 消せない記録』 著:エドワード・スノーデン 訳:山形浩生
https://www.chosyu-journal.jp/review/15289
2020年1月12日 書評 長周新聞

  


 エドワード・スノーデンが2013年、アメリカのNSA(国家安全保障局)が一般市民も含め世界中の人人の個人情報を大量・無差別に収集し保存しているという事実を暴露したことは世界に衝撃を与え、権力の大量監視をいかに規制し、真に民主的な社会をどうつくるかの議論が発展してきた。本書は彼の生い立ちから始まり、その決断に至る過程やそれを支えた道徳的な考え方、その決断がどうやって生まれたかについて、彼自身が記したものだ。

 幼少期からコンピュータに夢中になった彼は、病気で高校未終了のまま大学を受験して合格。9・11テロ事件に遭遇したとき、軍隊入隊を志願する。そのときのことを彼は「メディアが垂れ流す主張をすべて事実として鵜呑みにし…復讐の道具へと喜んで再起動されてしまった」と深い後悔の念を持って書いている。訓練中の怪我で陸軍を除隊した後、臨時の契約技術者としてアメリカ諜報業界に入り、CIAやNSAで仕事をした。

 9・11後、これらの機関は、古参の職員ではもはや理解が及ばないIT技術の急速な進展についていこうと必死のあまり、これまでの内規をすべて無視して、学歴はないが若くて能力のあるハッカーたちを雇い入れた。そして、国家統制の技術システムを開発させ、完全にアクセスさせ、彼らに完全な力を握らせるようになってしまったというのだから皮肉だ。

 スノーデンにとっての重要な転機は、2009年、彼が東京の米軍横田基地にあるNSAの太平洋技術センターに勤務しているときに起きた。そこで彼は、中国諜報機関のハッカーからコンピューターシステムを防衛し、そこから得た情報を活用して中国をハックし返す手法を研究するチームに参加した。そこで、中国が構築した10億人をこえる国民の日日の通信の収集・保存・分析をおこなうシステムを分析するなかで、アメリカが中国のやっていることについてこれほどの情報を手に入れるためには、どう考えてもまったく同じことをやっていないはずがない、という思いが消えなかったという。

 こっそり探し回った挙げ句、NSAに盗聴されているのはテロリストだけのはずが、そうではなく、全米のすべての市民、それどころか世界の市民が監視され、そのデータを長期に保存するシステムを構築していたことを彼は突きとめる。それは9・11後にブッシュが実行した、大統領命令による令状なしの盗聴プログラムを拡大して生まれたもので、オバマによって承認された。それによって政府は好きなときに、被疑者に仕立て上げたいどんな人物の過去の通信でも調べ上げ、犯罪をでっち上げることが可能になった。

 また、この技術を民生用に活用した最新機器が各家庭の寝室にまで招き入れられ、消費者のあらゆる活動、あらゆる習慣や嗜好を記録・送信し、それをターゲットに広告をうつ。こうして民間企業を富ませつつ、その分だけ人人の私的生活を貧困にするようになった。そして民間企業は顧客の私的情報を政府に提出する義務があることも、こっそり決まっていた。

 NSAの特別情報源作戦部隊が仕切るアップストリーム収集はもっとも侵略的だ。一般市民がパソコンに向かって目的のサーバを探しているとき、その途中で同盟国にある民間電気通信企業や米大使館、米軍基地に置かれた「NSA最強の武器」を経由するようにし、そこで狙った相手のパソコンに忍び込み、データにアクセスしたりする。だがNSAは、市民は通信記録を第三者(電話サービスプロバイダ)と共有しているのだから、憲法上のプライバシーの権利はすべて放棄したに等しいと主張している。それどころかこの明白な憲法違反を、アメリカの司法・立法・行政の三権が追認している。

 この現実を見たときスノーデンは、みずからが熱中したIT技術の発展は、権力者によって市民の奴隷化に悪用されていることに気づいたという。

 また、婚約者リンジーと訪れようとした広島と長崎のことにふれ、原子力技術の発展と、それが原爆として市民の頭上に投下されたことの矛盾、技術の道徳不在をそれに重ねて考えている。

 それでもメディアを使った告発までには、一方でみずからの仕事に対する良心の呵責と、他方で実際に公表した場合の家族への影響を考え、葛藤の日日が続き、そのため重い病気になったりしたことがわかる。しかし、それは実行された。

 この本を読んで考えたことは、まず、新自由主義が浸透した組織のもろさである。

 公営事業の民営化が進むアメリカでは、諜報業界雇用者11万人のうちの5分の1が契約業者で、しかもそれ以外にその下請、孫請が数万人いるという。政府のデジタル部分に対する全面的なアクセスが可能なシステムエンジニアは、ほとんどが民間業者だ。

 臨時の契約社員の愛国心を動機づけるのは、連邦政府への忠誠心ではなくなって、給料引き上げである。だから、民間軍事会社がアブグレイブ収容所での不祥事を引き起こすなど、大失敗の連続だといわれる。逆に、組織全体の反社会的な行為に対して、しがらみなく異を唱える行動も起こる。

 そのなかでやはり決定的なのは主体の側であり、「自由と民主主義」を唱えるアメリカの支配者たちが実際にはなにをやっているのかという、欺瞞を見抜く力ではなかったかと思う。本書のなかで「9・11で政府が情報を操作して戦争の口実をつくり出し、アメリカにも中東諸国にも多くの犠牲者を出した。すでに9・11でだまされたのだから、二度とだまされないぞ」と記している部分は印象的だ。それはまた、全米の大衆世論を反映したものにちがいない。

 最後に彼は、2013年の公表前に香港のホテルの一室にいたときは限りなく孤独だったが、6年後の今はまったく正反対の状況にいて、各国のジャーナリストや弁護士、技術屋、人権擁護団体などとの世界的ネットワークがますます広がっていると結んでいる。

 (河出書房新社発行、B6判・376ページ、定価1900円+税)


 

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コメント
1. 赤かぶ[51321] kNSCqYLU 2020年1月13日 14:21:23 : LSw33cvQOo : MmV2aDVmVG9pMi4=[2602] 報告


2. 2020年1月13日 16:44:26 : ZnGWItmYLM : aldpUEpFbXY1ZE0=[3] 報告
やつらを脅かさない限り、自由なだけだな。本当の自由でも民主主義でもない。
3. 2020年1月13日 19:01:42 : c6GbwHtfNR : YndyUDgwZUVuV00=[3] 報告
大違い メディアが描く 世界とは
4. 2020年1月13日 21:29:43 : 1hFwhl5XF6 : dXZTY1pyS01GUXM=[399] 報告
マーク・ザッカーバーグ、エドワード・スノーデン、グリーンバーグ?
こいつら、何者?

5. 2020年1月14日 03:46:56 : quMKleKEOA : andmOS5lY2dYN00=[639] 報告
エリア51に関するボブ・ラザーの暴露とその信頼失墜工作は、
将来のスノーデンのような暴露を否定するための予行演習だったのか
6. 2020年1月14日 07:19:45 : ZEpZjRC56Q : NGxhbk9qZHBlbUU=[148] 報告
>NSAの特別情報源作戦部隊が仕切るアップストリーム収集はもっとも侵略的だ。一般市民がパソコンに向かって目的のサーバを探しているとき、その途中で同盟国にある民間電気通信企業や米大使館、米軍基地に置かれた「NSA最強の武器」を経由するようにし、そこで狙った相手のパソコンに忍び込み、データにアクセスしたりする。だがNSAは、市民は通信記録を第三者(電話サービスプロバイダ)と共有しているのだから、憲法上のプライバシーの権利はすべて放棄したに等しいと主張している。

これは法律で制限を加えないと、どこの国でもやりたくなるだろう。インターネットは流されてくる情報を待ち伏せして獲得するものだ。ハードに仕組まれるのが一番怖い。

7. 2020年1月14日 17:04:51 : xizdJqBZhY : Z3N5eDM5ZG4yLlk=[1] 報告
日本版NSAも既に構築され、日本国内で傍受した諜報内容は即座に、繋がっている米国NSAに
送信され蓄積されている、という事実をNHKのドキュメンタリーが紹介していた

そうした世界監視諜報システムの存在とプライバシー情報の収集の事実が、一般市民に
伝わっても、抵抗する術が無い、既に一般市民が無力化していることを前提にした
NWO支配権力組織から一般市民に対するいわば最後通牒のようなもの

一般市民は諦めこの諜報監視システムを粛々と受け入れねばならない byビッグ・ブラザー

NWO支配権力組織のあざ笑う姿が目に浮かぶようである

このシステムを暴露したスノーデンを、facebookのザッカーバーグと従兄弟か兄弟で
つまりはロックフェラーの血筋だと批判し、NSAは愛国正義の組織が運営していると
twitterで情報発信しているのが、トランプ政権をQアノン正義の側だと絶対支持擁護
するEri氏である

8. 2020年1月14日 17:16:14 : cslGpCE9PI : b1c5TDF1TWlmcjI=[1] 報告
2013年にアメリカ経由で他国に入った際、アメリカの入国管理局を通る必要がありました。 'We welcome you.'のメッセージの入ったオバマの写真のポスターが飾られていましたが、やっていたことは外国人の顔写真と指紋を取ること。この2枚舌と思いましたが通過のために必要でした。
アメリカがやろうと思えば私達外国人の個人情報も簡単に紐つけて入手できるということ
9. 2020年1月14日 19:59:49 : jvhY4D7Ymc : M2RVUWZnWUdhN3M=[4] 報告
俺的には、地底人発言でコシミズと同等。大ボラ吹き。
10. 2020年1月16日 11:04:10 : AUjLr1EJ72 : c2FMZllMTlBVT2s=[462] 報告
>>9
CIAさんですか?

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