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邪馬台国・ヤマト政権
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投稿者 中川隆 日時 2022 年 4 月 03 日 15:31:04: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 日本人の起源と江戸時代までの歴史 投稿者 中川隆 日時 2021 年 4 月 24 日 13:31:04)

雑記帳
2022年04月02日
小林敏男『邪馬台国再考 女王国・邪馬台国・ヤマト政権』
https://sicambre.at.webry.info/202204/article_2.html


https://www.amazon.co.jp/%E9%82%AA%E9%A6%AC%E5%8F%B0%E5%9B%BD%E5%86%8D%E8%80%83-%E2%80%95%E2%80%95%E5%A5%B3%E7%8E%8B%E5%9B%BD%E3%83%BB%E9%82%AA%E9%A6%AC%E5%8F%B0%E5%9B%BD%E3%83%BB%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88%E6%94%BF%E6%A8%A9-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%B0%8F%E6%9E%97%E6%95%8F%E7%94%B7-ebook/dp/B09Q8XDCR5


 ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2021年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書はまず、江戸時代にまでさかのぼって邪馬台国に関する学説史を簡潔に解説し、問題点を整理しており、この点は一般層の読者に親切な構成になっていると思います。本書のこの構成は、邪馬台国に関する重要な論点の多くはすでに第二次世界大戦前に提起されていた、との認識に基づいています。本書は、現代につながる邪馬台国問題の研究の出発点が江戸時代の新井白石と本居宣長にさかのぼる、と指摘します。

 江戸時代から明治にかけて、邪馬台国の場所では九州南部(鹿児島県)説が次第に支持を集めるようになります。そうした状況で、邪馬台国の所在地について大和説と九州北部説の本格的な論争が始まり、その後の邪馬台国論争の枠組みに大きな影響を及ぼします。大和説の代表格は内藤湖南、九州北部説の代表格は白鳥庫吉でした。内藤は邪馬台国をヤマト政権(大和朝廷)の枠組みで、白鳥は九州北部の邪馬台国と畿内のヤマト政権の併存を主張しました。第二次世界大戦後の邪馬台国論争では、考古学の影響が次第に強くなっていきます。

 本書は、『三国志』のいわゆる「魏志倭人伝」と記紀の比較から、帝紀にも旧辞にも卑弥呼と壹与との事績はなく、卑弥呼と壹与は記紀と接点をまったく持っていないことになるので、卑弥呼と壹与の女王国を畿内ヤマトの地には想定できない、と指摘します。九州北部のヤマト国である女王国(卑弥呼と壹与の国)と畿内のヤマトの邪馬台国とを別の国として把握し、その併存・対立の関係性を考察するわけです。前者は、九州北部沿岸諸国と宗主国であるヤマト国(筑後国山門郡山門郷一帯)の連合体制で、ヤマト国の卑弥呼を倭国王として共立した、というわけです。この卑弥呼は、シャーマニズムを統括する最高位の宗教的職能者だった、と本書は推測します。

 一方、『三国志』に見える邪馬台国(ヤマト国)は畿内の新興国で、投馬国とともに大国だった、と本書は推測します。本書では、九州北部のヤマト国である女王国と、畿内の邪馬台国(ヤマト国)との関係は、単純な対立関係や支配・従属という政治関係で固定化されるものではなく、通交・交易などの関係性において多様で流動的だった、と想定されています。本書は、この畿内の邪馬台国(ヤマト国)が初期ヤマト政権としてヤマト王権(本書では、畿内のヤマト政権が朝鮮半島に関わる4世紀半ば以降に成立した、と推測されています)に連続していく、と想定します。ヤマト王権確立・拡大の過程で本書が重視しているのは、前方後円墳です。記紀の天皇の実在性については、本書では崇神「天皇」以降が認められており、崇神の没年は258年頃で、九州北部の女王国の滅亡はその2代後の景行「天皇」の時と推測されています。

https://sicambre.at.webry.info/202204/article_2.html  

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