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アルテュール・オネゲル クリスマス・カンタータ
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投稿者 中川隆 日時 2021 年 10 月 04 日 17:21:59: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: アルテュール・オネゲル(Arthur Honegger,1892 - 1955) 投稿者 中川隆 日時 2021 年 10 月 04 日 17:04:07)

アルテュール・オネゲル クリスマス・カンタータ


Arthur Honegger: A Christmas Cantata (Une cantate de Noël)



1996/12 NHK Symphony Orchestra
Charles Dutoit


▲△▽▼


クリスマス・カンタータ(Une Cantate de Noël)は、スイスの作曲家アルテュール・オネゲルの最後の作品である。


作曲の経緯
元々この曲は、1945年頃に着想した受難劇であったようだが、受難劇という形では完成されなかった。そして、既に心疾患を患っていたオネゲルは自らの死を目前にした1953年、この作品を予定の期日を大幅に遅れて完成させ、1955年に永眠した。


初演
1953年12月18日、パウル・ザッハー指揮、バーゼル室内管弦楽団、デリック・オルセン(バリトン)、バーゼル室内合唱団によりバーゼルにて初演された。


編成
バリトン独唱、児童合唱(ただしユニゾン)、混声合唱、フルート2(うちピッコロ持ち替え1)オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、ハープ、弦楽五部、オルガン。なお、独唱・合唱・管弦楽・オルガンを全て含めての完全な全合奏で響く部分は一度も無い。管弦楽のみの全合奏は、終結部にわずかにみられる。


作品の概要
テキストは、スイス人のオネゲルらしくフランス語・ドイツ語・ラテン語が用いられている。


全体は大きく3つに分かれ、「暗黒の時代」「キリスト生誕」「賛歌」のように考えられる。しかし、これは時代背景に置き換えると「戦乱」「平和」「人間賛歌」のように考えられないことも無い。


冒頭、オルガンがどっしりと不協和音を響かせる。チェロが断片的に動き、合唱におどろおどろしいヴォカリーズが現れる。この部分は変ホ短調と考えられる。木管楽器が絡み合う中、男声が厳かに「デ・プロフンディス(深き淵より)」を歌い、女声に受け渡される。しかし再びヴォカリーズとなり、やや速度を速めてファンファーレを伴って盛り上がる。頂点で速度を落とし「おお、来たれよ!」と悲痛に叫ぶと、児童合唱が変イ長調の穏やかで童謡風の旋律を歌う。この応答が繰り返されるとバリトン・ソロとなり、やがて児童合唱に賛美歌『エッサイの根より』が現れ、合唱が『神の子は生まれ給えり』と応じる明るい部分となる。この部分はホ長調である。この応答もしばらく続き、変イ長調のやや舞曲風の部分となる。速度を落とし、ロ長調に転じて4分の6拍子と8分の18拍子が同時に響く複雑を極める部分となり、賛美歌『きよしこの夜』が響いてくる。この部分はドイツ語とフランス語が交錯する。バリトン独唱に続いて、児童合唱の中の1人が「天使の声」を演じる。バリトンが『グローリア』を歌い、速度を速めてハ長調で合唱が「主をほめたたえよ!」と高らかに歌う。この部分ではバッハがカンタータ140番『目覚めよ、と呼ぶ声あり』に使用したフィリップ・ニコライ(Philipp Nicolai )のコラールが対旋律として用いられている。合唱が歌い収めるとオルガンとトランペットが壮大に響き渡り、徐々に静まってゆく。そして、今まで出てきた旋律の断片を回想しつつ、オルガンが冒頭の和音を逆に辿り静かに消えてゆく。


主な録音


録音年 指揮 オーケストラ&主な合唱団 バリトン オルガン 発売レーベル
1954 ジョルジュ・ツィピーヌ パリ音楽院管弦楽団&エリザベート・ブラッスール合唱団 ピエール・モレ モーリス・デュリュフレ EMI
1954 パウル・ザッハー ラムルー管弦楽団&エリザベート・ブラッスール合唱団 ミシェル・ルー モーリス・デュリュフレ フィリップス
1961 エルネスト・アンセルメ スイス・ロマンド管弦楽団&ローザンヌ放送合唱団 ピエール・モレ (表記なし) デッカ
1966 セルジュ・ボド プラハ交響楽団&チェコ合唱団 インドジフ・インドラーク ヤロスラフ・トヴルスキー スプラフォン
1971 ジャン・マルティノン フランス国立放送管弦楽団&合唱団 カミーユ・モラーヌ アンリエット・ピュイグ=ロジェ EMI
1982 リボール・ペシェク チェコ・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団 ヴァーツラフ・ジーテク ヤロスラフ・トヴルスキー スプラフォン
1987 マーティン・ニアリー イギリス室内管弦楽団&ウィンチェスター大聖堂聖歌隊 ドナルド・スウィーニー ティモシー・バイラム=ウィグフィールド EMI
1989 ミシェル・コルボ グルベンキアン管弦楽団&合唱団 ジル・カシュマイユ ニコラス・マクネア エラート
2007 ティエリー・フィッシャー BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団&合唱団 ジェームズ・ラザフォード ロバート・コート ハイペリオン
2009 ウラディーミル・ユロフスキ ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団 クリストファー・モルトマン (表記なし) LPO


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BF
 

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