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積極財政の罠:浮き袋効果
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投稿者 一言主 日時 2026 年 4 月 06 日 15:52:07: AlXu/i8.H/.Es iOqMvo7l
 

積極財政の罠:公共投資でまだ景気が拡大すると思っているのか。

デフレ下の赤字による公共投資は、より借金を増やす機能を持っており、景気回復にはなんら貢献しない

さらに日本のようにデフレが長く続き、低賃金でも雇用にしがみついている労働者が多い低失業率の状態では、インフラに必要な人材を他の周辺地域から募ることになるため、他の周辺地域の人材が枯渇する。それでも足りなければ外国人労働者が増えることになる。

これが日本の人手不足の真因であり、これ以上の人材の流出は、地方経済の継続性の維持に大きな影響が出るだろう。

そのため現在やろうとしている責任ある積極財政とは、どんなものなのかよく知らないが、
少なくとも従来型の公共投資は、莫大な借金を残すだけの徒労となる。そして各地方の人手不足がさらに深刻になり、外国人労働者のための経済対策となるだろう。

このような公共投資による景気回復策は、乗数理論
に基づくもので、戦後の主要な景気対策として幾度も行われてきたものである。

しかしこの理論が有効に働く条件は、実体市場に資金が豊富に存在するインフレ時の経済である。

そのため借金が貯蓄を上回り、資金が枯渇している状態のデフレの実体市場で、この理論を適用しても景気回復の機能を発揮しない。

乗数理論は、所得が増加した時、消費が必ず伸びることを前提としている。このような時、投資が行われると、限界貯蓄性向の逆数といわれる乗数が作用し、市場が波及的に拡大し、投資額×乗数の所得が増大するというものである。

そして赤字で(すなわち借金をして)公共投資をしてもなおかつ効果があるという。そのため積極財政とは主に借金をして公共投資をすることを指すことになった。

乗数=1/限界貯蓄性向 
投資額×乗数=所得(の増分)
0<c<1が、乗数理論が成り立つ条件で有る。
 cは限界消費性向で、所得増で消費が必ず伸びることを前提条件にしている。
所得が伸びず消費が伸びない、あるいはマイナスの条件では、乗数理論は成り立たない。それ故これをベースにした景気対策は不適当である。

したがって現在のようなデフレ下の日本の状況:(低賃金化により消費がほとんど伸びない、貯金ができない状況。
そのため限界貯蓄性向がないかまたは、マイナスに近い。
国民負担が消費税を含めると5公5民の状態で消費が不足している。
さらに円安のため物価の上昇が続いているため、貯蓄を取り崩すか借金で賄なっている。)
このような状況では、乗数理論を適用するには無理がある。

そのためデフレ下の赤字による公共投資は初めから景気の回復には疑義があり、実際に借金を増やすだけに終わっている。にもかかわらずなぜ停止せず続けるのか、財務省や政府の魂胆が全く分からない。

実際バブル崩壊後、何度も行われた乗数理論に基づいた景気回復政策は、2千年以降ほとんど効果がなく、借金で工面した投資額以上の大借金を残している。

特にアベノミクスによる繰り返し大規模に行われた公共投資は、借金を日銀が引き受けるという戦時体制に近いやってはいけないやり方で行われた。

しかしその結果は、実質GDPは平均0.8%前後で推移し、2024年度には198兆円の借金を計上している。公共投資が空回りし、実体市場の経済が消耗しているのである。

それだけではない。広範囲に、そして長期的に行われた結果、地方の人材を枯渇させ、安易な移民政策は外国人労働者を余計に増やし摩擦を引き起こしている。

さらに日本の実体市場の最大の問題点は、生産能力に比べ著しく消費が不足していることである。

消費の増加が見込めないところに、民間企業は投資しない、採算が見込めないからである。

高市政権は、アベノミクスを成功と見なしているため、公共投資をさらに大規模に、生産者側に行うことだろう。しかし公共投資に消費を増やす力はない。

そのため消費不足により、産業の墓場と化している市場では、国の公共投資に対して、民間の投資が追随することなく、立ち枯れとなろう。

ある本の引用ではあるが、日本の企業が海外から日本国内に戻す資金は、世界で下から3番目ということだ。それほど日本国内に魅力がないのだ。

もう一つ言わねばならないのは、空洞化の問題である。いわゆる阪神タイガースが優勝すれば、経済効果がこれこれある、あるいは、リニアが開通すれば、東京大阪圏の経済効果は何兆円とかである。

しかしデフレ下では、その他の地域の空洞化が引き起こされ、全体ではマイナスになる可能性もある。(空気漏れ浮袋効果)

ある地域に投資をし、バブル効果(経済効果)を引き起こすと、どのようなことが起こるのか。
インフレの場合、浮袋に十分空気(資金量)が入っている状態である。しかしデフレの場合浮袋に空気が5部(50%)程度入っている状態である。(国民負担が現状5公5民と言われているから50%にしました。)

インフレの場合、一部の地域でバブルが起こるとそれが他の地域にも影響しさらにパンパンの状態になる。
波及効果がはっきり現れる。

しかしデフレの場合、一部の地域の経済発展は、他の地域の空気を吸収し、全く膨らまないことになる。一部の地域の発展は、他の地域の衰退、空洞を招くことになる。

例えば、東北大震災による復興支援は、なるほど、建築資材も、起重機、セメント、人員など多くの生産財資材、資金、が東北に集中した。

それをそれ以外の地域の我々も協力した。しかし、実際には、震災から遠く離れた我々の地域では、建築資材も、人も、起重機もトラックも欠乏し、ほとんど経済が動かなかったのだ。

東京オリンピックでも同じようなことが起こっていた。東京に資材、資金、人員が集中したのだ。
大手の会社の人達が口々に、東京が忙しいらしい、東京に人員が動員されている、とよく話していた。

東京以外の地域は動かず、停滞、または縮小したのである。

これがデフレ下の公共投資の現状なのだ。ある地域の経済効果は、他の地域の空洞化で相殺されほとんど発展せず、利益の生まない消耗経済となる。人も資金も、資材も活発に使用しながら、徒労となり、なんら効果を上げない。(空気漏れの浮袋効果)

デフレ下の景気対策としての公共投資は、経済学的に乗数機能を発揮しえない。
消費を増やせない公共投資は、民間の追随のない投資となり立ち枯れする。

そして、他の地域の空洞化をもたらし、相殺され、借金を返すメドは立たない。

このため積極財政による公共投資を進める状況は完全に終了している。
これ以上このような政策を続けるなら失われた40年は確定し、1955年から1990年の35年間の経済成長より長い経済縮小を経験することになる。

財務省を初め、政府、政治家、経済学者、メディアは、日本の国民の富をつぶし、昭和20年代に戻してしまった。

我々は莫大な富を失ったと同時に生産手段もなくしたのだ。

乗数理論に基づく経済政策はデフレ下では借金を増やすだけだ。やめろ。するな。

一言主
参照:一言主経済論 https://hitokotomangen.seesaa.net/
一言主のひとこと https://ameblo.jp/hitokotomangen/
一言主のデフレインフレの一般理論 http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/  

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