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(回答先: 古墳時代以降の日本は厳格なカースト制社会で、優しくて温和な日本人というのは、下級カーストの縄文系・弥生系の日本人の事で… 投稿者 中川隆 日時 2025 年 5 月 09 日 05:26:51)

西田昌司や曽野綾子は悪質なデマを撒き散らしているよ:
沖縄戦でいつも話題になる事件の一つに渡嘉敷島の集団自決と住民虐殺がある。
この事件について作家の曽野綾子氏は『ある神話の背景』のなかで、
当時渡嘉敷島の指揮官であった赤松嘉次大尉が「完璧な悪玉にされている。赤松元大尉は、沖縄戦史における数少ない、神話的悪人の一人であった」
と述べる。その神話の源になっているのが『鉄の暴風』のなかの赤松に関する記述だとしてその赤松神話を突き崩すために書かれたのが『ある神話の背景』である。
ちょっと待った! 弁護士・成歩堂龍一の出番です。
『ある神話の背景』が復刊された『沖縄戦・渡嘉敷島「集団自決」の真実』(曽野綾子・ワッツ)では、当該箇所は以下のように書かれています。p39、赤松大尉が1970年に渡嘉敷島の慰霊祭にやってきたときの話。
赤松元大尉は、沖縄戦史における数少ない、神話的悪人の一人であった。私の目に触れる限り、彼は完璧に悪玉であった。その人物を、今人々は見たのだ。それは面長で痩せた、どこにでもいそうな市井の一人の中年の男の姿をしていた。
こういう微妙な言い回しの違い(パラフレーズ)はけっこうあるので、気をつけたいところです。赤松元大尉を悪玉と見る見方に関して、曽野綾子さんは「そう見る側」を客観的に見ているように、ぼくには思えました。
さらに曽野綾子さんは、「神話」というものについて以下のように語ります。p39-40
神話は神話として、深く暗く遠いところに置かれている限り、そして実態が決して人々の目にふれない限り、安定した重い意味を持つのだった。しかしそれが明るみに取り出された場合、神話の本体を目撃して人々はたじろぐのが普通である。なぜなら、悪に於いても、善においても、それほどに完璧だというものは、このようにめったにあり得ないからだ。
赤松神話も、まさにその日、ふとしたことから深い暗い沖縄の記憶から取り出されたのである。
これを、石川為丸さんの以下のテキストと比べてみます。
→『ある神話の背景』の背景 曽野綾子の一書にふれて(石川為丸)
「神話」とは、言うまでもなく、古くから人々の間に語り継がれている神を中心にした物語のことである。が、普通は、「客観的根拠なしに人々によって広く信じられていることがら」といった意味で使われている。
曽野はかつての沖縄戦における日本軍のなした悪業の事実を、客観的根拠のない「神話」という水準のものにしたかったのだ。
沖縄戦にまつわる島々の重たい歴史を、軽い「神話」にしてしまおうとする意図。
曽野氏は、沖縄タイムス社刊『鉄の暴風』を、戦後、沖縄住民によって書かれた沖縄戦記録の原典と見ているが、その中の第二章「悲劇の離島」の第一項「集団自決」が、『ある神話の背景」で問題とされている箇所である。
実は、その部分は、当時、沖縄タイムス社の記者だった私が執筆したもので、いわば〈赤松神話〉の作り主は私だった、ということになる。そして、赤松神話は『ある神話の背景』によって突き崩されたとする見方が、沖縄の戦記作家たちの間に出てきている。
『鉄の暴風』のなかの=集団自決=の項は、伝聞証拠によって書かれている、赤松の自決命令は事実に反するとする『ある神話の背景』の主張に同調する意見である。もちろんが『ある神話の背景』をそのままみとめているわけではない。手きびしい批判をくわえながらも、曽野氏が指摘した集団自決に関する事実関係については、曽野説を支持し、『鉄の暴風』の記述は訂正を迫られているとしている。
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060908/oota01
仲程氏の指摘
「太田氏が辛うじて那覇で《捕えた》証言者は二人であった。一人は、当時の座間味の助役であり現在の沖縄テレビ社長である山城安次郎氏と、南方から復員して島に帰って来ていた宮平栄治氏であった。宮平氏は事件当時、南方にあり、山城氏は同じような集団自決の目撃者ではあったが、それは渡嘉敷島で起こった事件ではなく、隣の座間味という島での体験であった。もちろん、二人とも、渡嘉敷の話は人から詳しく聞いてはいたが、直接の経験者ではなかった」との曽野氏の文章を引用した上で、仲程氏はつぎのように述べる。
〈ルポルタージュ構成をとっている本書で曽野が書きたかったことは、いうまでもなく、赤松隊長によって、命令されたという集団自決神話をつき崩していくことであった。
そしてそれは、たしかに曽野の調査が進んでいくにしたがって疑わしくなっていくばかりでなく、ほとんど完膚なきまでにつき崩されて、「命令」説はよりどころを失ってしまう。すなわち、『鉄の暴風』の集団自決を記載した箇所は、重大な改訂をせまられたのである〉としている。さらにまた、仲程氏はつぎのように書いている。
定説化をおそれる
〈曽野は、そのことに関して「いずれにせよ、渡嘉敷島に関する最初の資料と思われるものは、このように、新聞社によって、やっと捕えられた直接体験者ではない二人から、むしろ伝聞証拠という形で固定されたのであった」と記載に対する重要な指摘をする〉
右のように、『鉄の暴風』の渡嘉敷島に関する記録が、直接の体験者でない者からの伝聞証拠によって書かれたというのが『ある神話の背景』の論理展開の上でのもっとも重要な土台になっており、それが、そのまま信じこまれているのである。
この「伝聞証拠説」に関する事実関係を明らかにしなければ、曽野氏の見解が、そのまま定説化するおそれがあるので、伝聞証拠で「赤松神話」をつくったとされている私としては、このさい、裏史の証言台に立たざるをえない。すなわち、『鉄の暴風』の問題の箇所が決して伝聞証拠にもとづく記述でないことを立証するために----。
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060909/oota012
詳細は
詐欺師 曽野綾子と池田信夫に騙されるな
http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/491.html
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