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(回答先: ファシズムとは巨大資本が支配する統制経済 の事 投稿者 中川隆 日時 2025 年 7 月 12 日 07:23:16)

国家は財政危機に近づくと独裁政治へと移行する
世界最大のヘッジファンドBridgewaterのレイ・ダリオ氏が、最近発売された新著『How Countries Go Broke』(仮訳:なぜ国家は破綻するのか)で、民主主義と独裁政治について語っている。
今の日本にとっても意味ある内容となっているので、ここで紹介したい。
日本の民主主義政治
政治というのは時代によって移り変わる。だが、戦後の日本に生まれた人には、自民党が主に支配する民主主義的な日本以外の日本を想像することは難しいだろう。
それが徐々に変わりつつあるというということを以下の記事に書いた。自民党の支持基盤は、日本人の世代交代によって崩れつつある。
だがそれでも日本で民主主義以外の政治が行われるというシナリオは、多くの日本人にとって考えがたいだろう。
だがダリオ氏は、多くの人が少し前までは想像することも出来なかった社会の変化を予想してきたヘッジファンドマネージャーである。例えばインフレが起きるなどということは、コロナ前にはほとんどの人は信じなかっただろう。
だがダリオ氏はコロナ後の現金給付を見てインフレを予想し、それは起きた。そのダリオ氏が先進国で民主主義が終わる可能性を予想している。
民主主義が終わるとき
もっと視野を広げよう。今先進国で生きている人のほとんどは今の形の民主主義しか経験したことがないが、歴史を振り返れば別の形で政治が行われていた時代などいくらでもあった。
そして、デフレの時代が終わったように、これまで何十年(歴史から見ればたった何十年である)続いていたことが終わりを告げることなどいくらでもある。
ダリオ氏は次のように述べている。
国家の統治の方法は移り変わる。民主主義から独裁政治へ、独裁政治から民主主義へ。
民主主義の国では、政治のサイクルは経済のサイクルとおおむね連動する。経済状況の悪化が政治の変化をもたらすことが多いからだ。
今、先進国は民主主義だが、昔はそうではなかった。歴史を見れば、民主主義から別の政治へ変わったこともあった。
政治のやり方を変化させるものが何なのか。ダリオ氏はそれが国家の経済状況だと言っている。
民主主義が国家の経済を衰退させるとき、人々が反乱を起こす。
独裁政治の出現
だが日本ではもう長らく民主主義は経済を殺していた。日本では超長期国債の金利上昇が止まっておらず、莫大な量の日本国債に利払いが発生し始めて財務省と日銀が慌てているが、債務自体はもう長らく積み上がりつづけていたものである。
だが人々はそれを問題ないものと思い続けた。そして実際に国債の利払いが増加し、それが政府による増税に繋がり、紙幣印刷が増えてインフレが悪化するとき、人々はようやく声を上げ始めるのである。
それは端的に言えば民主主義の失敗である。日本でそうなった理由については、もう以下の記事に書いた。
だが今回の記事で取り上げるのは、民主主義が失敗した後に何が起きるのかである。
ダリオ氏は次のように言っている。
さて、民主主義が失敗した場合どうなるかについて話そう。
民主主義が失敗したとき、独裁政治が出現する。
独裁政治の原因
視野を広げるために、ダリオ氏の言葉を続けてみよう。ダリオ氏は次のように言っている。
政治家が独裁を始めた例はいくつもある。
古代ローマのユリウス・カエサル(紀元前49年から44年)
フランスのナポレオン・ボナパルト(1799年から1815年)
イタリアのベニート・ムッソリーニ(1922年から1943年)
ドイツのアドルフ・ヒトラー(1931年から1945年)
日本の軍事政権(1931年から1945年)
スペインのフランシスコ・フランコ(1936年から1975年)
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン(2016年から現在)
などだ。
問題は、こうした状況が何故起こったのか、何が原因で起こったのかである。
ダリオ氏はその原因は経済だと言っている。ダリオ氏は次のように続けている。
これらのうちほぼすべてのケースで、大きな貧富の格差があり、経済状況は悪化していて、民主主義で選ばれた議員たちは貧弱なリーダーシップを発揮していた。
ダリオ氏は以前、民主主義は最終的に「当たり前に行なうべきようなことでさえ行えなくなる」と言っていた。日本で言えば、自民党の裏金に領収書を付けることや、国民から巻き上げた税金から自分と自分の票田のために天引きしてから極一部を国民に返す現金給付を止めることだろうか。
ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564
民主主義がそういう状況に陥ったとき、次にどうなるか。
ダリオ氏は次のように述べている。
こういう状況では民主主義は問題を解決できない。民主主義は本質的に互いの妥協で成り立っているが、こういう時期には妥協が成り立たないからだ。
結果として、それぞれの派閥が法律と妥協による仕組みに従うのではなく、何をしてでも勝利を勝ち取ろうとし始める。
結論
ダリオ氏の言う状況は今の日本にあまりに似ていないか。どの政党とは言わない。恐らく、重要なのは個々の政党ではなく、全体の流れだからである。
だが日本の政治がこれまでの民主主義とは違うものになる可能性については、投資家として十分考えておかなければならないと思っている。
ダリオ氏の新著『How Countries Go Broke』(仮訳:なぜ国家は破綻するのか)は、日本やアメリカの将来を予想する上で恐ろしくなるほどの予言の書である。英語版しか出ていないが、英語が読める人は原文で読むことをお勧めしたい。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/67805
ファシズムとは巨大資本が支配する統制経済 の事
アメリカをはじめ、西側の支配層は現在、巨大資本が世界を支配する世の中を作り上げようとしている。巨大資本が支配する世界は当然、統制経済になる。ベニト・ムッソリーニは1933年11月に「資本主義と企業国家」という文章の中で、このシステムを「企業主義」と呼び、資本主義や社会主義を上回るものだと主張した。これが彼の考えたファシズムであり、全体主義だとも表現されている。そのベースになる考え方はイタリアの経済学者ビルフレド・パレートから学んだのだという。
後に西側では全体主義をファシズムとコミュニズムを一括りにするタグとして使うようになるが、これは巨大資本の情報操作。本来は企業主義(企業支配)と結びつけるべきものだった。巨大資本が定義した意味で全体主義というタグを使うのは、情報操作に踊らされていることを意味する。
1933年11月といえば、アメリカの巨大資本が反フランクリン・ルーズベルトのクーデターを計画していたころ。その5年後の4月29日にルーズベルトはファシズムについて次のように定義している。
「もし、私的権力が自分たちの民主的国家より強くなるまで強大化することを人びとが許すなら、民主主義の権利は危うくなる。本質的に、個人、あるいは私的権力をコントロールするグループ、あるいはそれに類する何らかの存在による政府の所有こそがファシズムだ。」
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201606210000/
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