災害列島の備え　避難環境の改善が急務だ／毎日新聞
2025/9/1
https://mainichi.jp/articles/20250901/ddm/005/070/032000c

　災害時の避難所は、被災者が生きていくための寄る辺である。にもかかわらず、環境整備は遅れている。改善が急務だ。
　体育館の床で、多くの人が毛布にくるまって雑魚寝をする。これまで災害の度に見られてきた光景が、昨年1月に発生した能登半島地震でも繰り返された。
　寒さに凍える中、しばらく温かい食事を取れないケースもあった。高齢者らが疲労やストレスで体調を崩して亡くなる「災害関連死」も400人を超えている。

　災害を生き延びた人が、避難中に命を落とすような事態は防がなければならない。
　避難所生活のしわ寄せが、女性に偏りがちな問題にも目を向けたい。プライバシーが確保されていないうえ、炊事や掃除などは女性が担うことが多い。育児や介護に必要な物資も行き届いていない。性被害の訴えも出ている。
　

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