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※紙面抜粋
※2025年5月9日 日刊ゲンダイ2面
石破首相は裏金、対立の西田昌司は自爆…自民党のマトモな議員はどこにも見当たらない
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/371573
2025/05/09 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
自民とカネは切っても切れない(石破首相)、ガチガチの歴史修正主義(自民党・西田昌司参院議員)/(C)日刊ゲンダイ
「国難」とか言って騒いでいる石破政権だが、自らには金銭醜聞が報じられ、その石破に「辞めろ」と迫っていた西田議員は政治家失格の大暴言。改めて、自民党議員の劣化と人材払底が浮き彫りに。マトモな議員が一人もいない政党にマトモな政治などできるわけなし。
◇ ◇ ◇
どいつもこいつもまったく……。金権政治にまみれ、卑劣な発言を繰り出すロクでもない議員しかいない。腐敗政党の体質が分かるというものだ。
10万円の商品券配布でクリーンなイメージが失墜した石破首相に、またしても金銭醜聞が浮上した。今度は「闇献金疑惑」である。
週刊文春によれば、石破は支援者の男性から政治資金パーティー券の代金などとして計3000万円以上を受け取りながら、政治資金収支報告書に記載していなかった疑いがあるという。男性はパー券を、2003年から14年にかけ毎年、数百万円単位で購入し、石破が08年、12年の自民党総裁選に出馬した際には100万円の現金を「陣中見舞い」として渡したと主張している。
この報道について石破本人は8日、記者団の取材に、「全く覚えがない。そのような事実はない」と完全否定。しかし、誰も簡単には信じないだろう。旧安倍派の派閥パー券裏金事件で明らかになったように、自民党とカネは切っても切れない仲なのだ。裏金事件を批判していた石破だって、首相になったら慣例に倣って商品券を配っていた。カネの力で物事を動かす政治にどっぷり漬かっているのだ。
トランプ関税を「国難」だと騒いで野党を黙らせ、シメシメだった自民党には痛い醜聞だ。さっそく野党は8日に国対委員長会談を開き、石破に政治倫理審査会での弁明を求める方針で一致した。
「今国会では、政治とカネ問題がくすぶり、企業・団体献金が批判を浴びる中で商品券問題が起きた。石破内閣は支持率も下落し散々だったが、トランプ米大統領が想定外の高い関税をかけてきて、商品券問題は吹っ飛んだ。党内では『石破さんは運がいい』なんて声も出ていたが、これでまた野党に『政治とカネ』を蒸し返される」(自民党中堅議員)
自民党議員は沖縄の歴史を知らない
そんな石破に対し、「今の体制では参院選を戦えない。新たなリーダーを選び直さないといけない」と、退陣を迫っていた「石破降ろし」の急先鋒、西田昌司参院議員も自爆だ。太平洋戦争末期の沖縄戦で犠牲になった女学生らを慰霊する「ひめゆりの塔」をめぐる政治家失格の大暴言である。内容の酷さはさることながら、発言撤回を拒否したものだから沖縄県民の怒りの火に油を注いでいるのだ。慌ててきょう(9日)になって一転、自身の発言について「非常に不適切だった」とした上で「訂正、削除させていただく」と謝罪、撤回したが、後の祭りだ。
西田は3日に那覇市内で開かれた「憲法シンポジウム」で、ひめゆりの塔について次のように発言した。
「説明を見ると、日本軍がどんどん入ってきて、ひめゆりの隊が死ぬことになった。米国が入ってきて沖縄が解放されたとの文脈で書いている」
「歴史を書き換えられるとこうなる」
「沖縄の場合、地上戦の解釈を含めて、かなりむちゃくちゃな教育のされ方をしている」
だが、ひめゆり平和祈念資料館によれば、そんな説明は過去にも現在にも存在しない。西田は自らの無知と非礼をわびて撤回するしかないのに、あろうことか「細かい記憶はないが、全体的な印象を述べた」「県民を傷つけたと報道されているが、そういう意図はない」などフザケた言い訳を垂れ、頑として撤回しなかった。
8日の自民党沖縄振興調査会で小渕優子会長が「我々とは認識の違う一議員の発言」と西田を非難する姿勢を見せていたが、西田ひとりの問題で片づけられるのか。沖縄国際大学大学院教授の前泊博盛氏はこう言った。
「自民党議員は勉強しない人たちですから。かつて、安倍政権が4月28日に『主権回復の日』の式典を開いて大騒ぎになったことがある。なぜなら、その日は日米講和条約が発効した日ですが、沖縄にとっては『屈辱の日』。あの日を境に米軍統治下に切り捨てられたのですから。沖縄の歴史を知らないのですよ。自民党の歴史観はその程度なのです。自民党は参院選を控えて、西田発言の火消しに走っていますが、シンポジウムは党沖縄県連も共催していますから、西田さん個人の問題じゃない。ひめゆりの展示は沖縄戦を事実として淡々と記録することに徹していて、何のバイアスもかかっていません。きちんと見もしないで論評してはダメ。沖縄を批判するなら、トランプ米国に対しても真正面から日米安保を批判したらどうですか。やれるもんなら、やってみろ、です」
国民を幸福にしない自民党という仕組みはもう限界
ヘイトを公認(C)J MPA
問題となったシンポジウムを主催したのは、沖縄県神社庁や日本会議県本部といった保守系団体だ。なるほど、旧安倍派に所属し、日本の戦争責任や戦後の歴史教育を否定する、ガチガチの歴史修正主義者とは親和性がある。西田は過去のブログで〈占領基本法を廃棄〉〈教育勅語の精神を活かす〉と主張。現行の日本国憲法の否定や戦前復古を堂々と唱えているのだ。
慶大名誉教授(憲法学)の小林節氏が言う。
「西田さんとはテレビ番組で一緒になったこともあるし、彼の書いたものも読んでいますが、一貫して押し付け憲法論の立場です。つまり、明治憲法(大日本帝国憲法)体制に戻ろうという考え。敗戦により米軍にアメリカ的なるものを押し付けられたという被害者意識があり、それに洗脳された日本人はおかしいと考えている。とにかく彼とは議論が噛み合わない。というか、議論をしようとしないんです。自分と異なる見解には思考回路を閉じてしまう。今回の発言を撤回しないのもそうした頑迷さがあるからでしょう。沖縄に対する上から目線も感じます。沖縄は本土決戦のための捨て石にされ、消耗戦を強いられた。これは歴史の事実ですよ。そんなことも認められないのか」
石破首相にはもうげんなり
西田は411万円の還流を受けた裏金議員でもある。そして世襲議員。父の後継として参院京都選挙区で2007年から3期を重ね、今夏が改選期だ。歴史をねじ曲げるこんな人物に、4度目のバッジを着けさせていいものか。
既に西田に推薦を出した公明党は真っ青になっている。だが、自らの思想信条とは異なる岩盤保守の顔色をうかがってばかりの石破が、西田を切ることはないだろう。今年3月の党大会で、数々の差別発言や人権侵犯をしてきた杉田水脈前衆院議員を喜々として参院選の比例候補に押し上げたのは石破その人だ。
やることなすこと国民の期待を裏切り、何の決断も成果も出せず、出てくるのはカネがらみの醜聞ばかり。そんな石破を遠目で見ながらキングメーカー気取りの岸田前首相。裏金事件からの復権に虎視眈々の萩生田元政調会長。外野で政府批判を吠えまくる高市前経済安保相……。自民党にはマトモな議員が見当たらない。
「私も石破さんに期待しましたが、さすがにげんなりです。自民党内野党だったはずが、自民党の中心人物になったら『ザ・自民党』。結局、自民党政権である限りダメなんですよ。自民党という仕組みがもう限界なんです。選挙に有利か不利か、神社本庁のようなスポンサーに受けるかどうか。そうしたことばかり意識している。国民の幸福を増進するために権力を行使する政治をしないで、政治家で居続けることが大事になってしまっている。世襲議員なんてその最たるものです」(小林節氏=前出)
改めて浮き彫りになった自民党議員の劣化と人材払底。もう一度、下野させないと、日本政治は永遠にマトモになることはない。いま一度、肝に銘じておきたい。
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