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トランプ政権の政策変更で米国は台湾を“捨てる”可能性 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/372181
2025/05/22 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
トランプ政権で米国の安全保障政策は大きく変容(エルブリッジ・コルビー米国防次官) (C)Yonhap News Agency/共同通信イメージズ
日本の安全保障政策は今、「台湾防衛」と一体化しつつある。
自民党最高顧問の麻生太郎元首相は2024年1月に訪米した際、会見でこう述べていた。
「(台湾海峡有事は)日本の存立危機事態だ」
麻生氏は23年8月にも台湾で、「日本、台湾、米に戦う覚悟が求められている」と発言しているが、これらの背景にあるのは「米国は台湾を守る」という確信だろう。
そして、その中で日本は童話「桃太郎」に登場する主人公に追随するイヌやサル、キジのごとく米国に追随すること、戦う覚悟が必要という認識こそが正しいと考えていたに違いない。
しかし、その状況は刻々と変わっている。
ピュリツァー賞を2度受賞したジャーナリストのクリストフ氏は19年、「ペンタゴンが行った、台湾海峡における米中の戦争ゲーム(War game)で、米国は18戦中18敗したと聞いている」と報道。ハーバード大学ケネディスクール初代院長のアリソン氏も20年に「フォーリン・アフェアーズ」誌に米国の「18戦18敗」について記述している。
仮に米中が軍事衝突した場合、中国が沖縄の米軍嘉手納基地の滑走路を破壊すれば、米国がどれほど優秀な戦闘機を保持しても役立たないのは明白だろう。米軍はそれを承知しながら台湾海峡で戦う“フリ”をしている。
米国は中国を自己の最大の敵とみなしているのは間違いない。とはいえ、「安全保障上、米国は中国と対峙する」と「台湾を守る」は同一ではない。
米国内では今、米国と中国の力の均衡点について「第1列島線」(台湾)と「第2列島線」(グアム)の議論があり、後者の考えが勢いを増しているという。
ポッティンジャー元大統領副補佐官は「文芸春秋」(6月号)で、@コルビー氏(国防省次官)は「台湾は米国の『派生的な権益』にすぎない」とみなしているA「コルビー氏の周辺には、台湾を『捨て駒』として扱い、グアムや他の地域から中国を封じ込める戦略を提案する者がいる」──と記載していた。
コルビー氏は英軍に、インド太平洋地域への関与を減らし、欧州・大西洋地域に戦力を集中させるよう要請したという。米国の政治サイト「ポリティコ」は「台湾国防副部長が米国訪問時、米国はシーホークヘリコプターおよび戦術空中早期警戒機の提供を非対称戦闘力の概念に合致しないとして拒否した」と報道している。
トランプ政権で米国の安全保障政策は大きく変容した。それは台湾政策が変わる可能性が高いことを示している。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
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