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進次郎農相の“JA憎し”どこまで…「古古古古米」込み20万トン再放出の“逆兵糧攻め”で宿敵つぶしに躍起
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/373117
2025/06/12 日刊ゲンダイ
現場の限界や迷惑顧みず、急かすだけ急かして(C)日刊ゲンダイ
さながら「小泉コメ劇場」の追加公演発表だった。小泉進次郎農相は10日の閣議後会見で、新たに20万トンの政府備蓄米を随意契約で追加放出すると表明した。
対象は2021年産の「古古古米」と20年産の「古古古古米」がそれぞれ10万トンずつ。まず21年産10万トンのほか、中小の小売業者向けに放出した同6万トンの枠から残る2万トンを移し、11日から計12万トンの受け付けを開始。契約先は大手・中小を問わず小売業者と精米可能な米穀店で、申込量の上限は設けない。
会見で進次郎氏は「備蓄米が早く安く、消費者の手元に届くよう、スピードを緩めずに対応していきたい」と胸を張ったが、いくらせかしても流通できる量には限りがある。
すでに小売業者に直接、玄米の状態で売り渡された備蓄米が各地の精米工場に殺到。足元の稼働率は9割を超える。先に放出した5キロ2000円前後の22年産の「古古米」ですら十分に店頭に出回らないうちに、追加放出を決めたら、いよいよ精米工場はパンクする。
進次郎氏の大臣就任以降、今回の追加分を含めれば随意契約で放出する備蓄米は計50万トン。コメの国内消費量の1カ月分(約55万トン)に匹敵する。日本精米工業会によると、会員企業の精米取扱量は1日換算6000トン前後。各社の精米工場を備蓄米向けにフル稼働しても、完了には80日以上、3カ月近くかかる計算だ。
備蓄米放出の官製バーゲンセールは100%純然たる選挙対策。追加放出により来月20日に想定される参院選の投開票日までは余裕たっぷり。追加公演の時間稼ぎで負担を強いられるのは精米工場だけではない。倉庫業界も備蓄米の出庫作業で大忙し。収入源の保管・管理料も激減するダブルパンチで「廃業を検討する事業者もいる」と報じられるほどだ。
さっぱり売れない入札ブランド米
おかげでサッパリ売れなくなったJA入札の備蓄米入りブレンド米(C)共同通信社
それでも進次郎氏は票欲しさに備蓄米フィーバーの音頭取りとはいい気なもの。「おかげで一般競争入札で放出された備蓄米の売れ行きはサッパリ」と嘆くのは、関東圏の農協関係者だ。江藤前農相時代に3回の入札で放出した備蓄米計31万トンのうち、9割超を落札したのはJA全農である。
「地元農協の直販所では、安いコメが出回るのを待つ買い控え組と、値が高くても食べ慣れた銘柄米を求める人で顧客は完全に二極化。“入札米”をブレンドしたコメを5キロ3000円台で売っても、いかにも中途半端でほぼ誰も見向きもしません。小泉大臣は入札で放出した備蓄米の買い戻しを検討していますが、今のところ、上部団体のJA全農に応じる気配はない。売れないコメを抱え、ほとほと困っています」(前出の農協関係者)
さらなる備蓄米放出で、ブレンド米の需要はますます減る。進次郎氏は自民党農林部会長だった2016年、農協改革を先導したが、JA全農と党農水族の抵抗に遭い、腰砕けとなった経緯がある。
現場の迷惑を顧みず、古くて安いコメの大放出による「逆兵糧攻め」で、宿敵が音を上げるのを待っているとすれば、進次郎氏は器が小さすぎる。
◇ ◇ ◇
備蓄米をめぐる一連の騒動は、さながら“踊る進次郎コメ劇場”だ。関連記事【もっと読む】【さらに読む】で詳しく報じている。
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