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※紙面抜粋
裏金議員からの包囲網でついに白旗…無残な石破退陣と自民党の命運(上)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/377264
2025/09/08 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
世論支持でも「石破おろし」が拡大した背景
ああ、国民不在の退陣劇(C)共同通信社
ついに石破首相が退陣を表明したが、展望なき党内抗争は自民党の限界そのものではなかったか。ポスト石破を巡る争いも決め手に欠く中、今後も続く国民不在のドタバタ政局。
◇ ◇ ◇
「私は自由民主党総裁の職を辞することといたしました」──。
7日夕に緊急記者会見を開いて辞意を表明した石破首相。表向きは米国との関税交渉が一段落したことを退陣の理由に挙げていたが、実際のところは自民党内の「石破おろし」に抗しきれず、追い込まれた格好だ。
しかし、国民からすれば「いま辞める必要あるの?」といぶかる声もあるのではないか。
7月の参院選で大敗して以降、党内で石破おろしが活発になるのと比例するかのように、国民世論は石破続投に傾いていた。8月の世論調査では主要報道機関8社すべてで内閣支持率が上昇。石破の辞任についても「必要ない」が多数派になった。
世論の後押しを受けて、石破おろしはいったんやみそうな気配もあったのだが、2日の両院議員総会で参院選の総括を終えてからは一気に政局が加速。辞めない石破に対し、事実上のリコールを要求する声が高まっていった。
党則6条4項に基づき、党所属の衆参両院議員と都道府県連代表の合計の過半数の要求があれば、臨時の総裁選が実施される。要求議員はきょう午前10時から午後3時の間に署名・押印した書面を党本部に持参することになっていた。
結果は同日中に集計・公表される段取りだったが、その決議を待たず、ギリギリで石破自ら身を引く決断を迫られたわけだ。6日夜に公邸を訪れた菅副総裁、小泉進次郎農相から、党分断は避けるべきだと説得されたのがトドメになったとされる。
ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「このところの支持率上昇は、石破首相への積極的な支持というよりは、石破おろしへの反発でしょう。世論は、国民生活が大変な時に党内抗争に明け暮れている自民党に対して呆れ、『何やってんだ』と怒りすら感じていた。石破首相は会見で『臨時総裁選要求の意思確認に進んでは、党内に決定的な分断を生みかねない』ため、『身を引くという苦渋の決断をした』と説明していましたが、それは自民党の内向きな論理でしかなく、到底、国民世論を納得させる決着ではありません」
自民党の議員はこぞって党の分断回避なんて奇麗ごとを言ってはいるが、実態は不毛な内ゲバでしかない。
ベテランは多数派工作を仕掛け、若手はこの機に世代交代を画策し、裏金議員を中心とする非主流派は権力中枢に返り咲こうと蠢いた。
結局、自分たちのことしか考えていないのが自民党ということだ。
首相退陣も、国民不在の自民党内政局で決まるのである。
結局、自民党をぶっ壊せなかった弱さと限界
涙を浮かべる場面も(C)共同通信社
5度目の挑戦で総理総裁の座をつかんだ石破は、自民党内ではたしかに異色の政治家ではあった。
麻生最高顧問や安倍元首相から疎まれ、仲間も少ない。長く冷や飯食いが続いたが、“党内野党”として言うべきことを言う点では一定の国民人気を得ていた。
本人も会見で言っていたが、総裁に選ばれた時には、「石破であれば変えてくれる」という期待があったのは事実だ。
ところが、いざトップに立ってみたら、見えた景色は石破や国民が思い描いていたものとは違っていた。党内基盤が弱く敵が多いから、党内融和に配慮せざるを得ず、少数与党ゆえ野党との調整も欠かせない。その結果、自分が思うようにできなかったことには忸怩たる思いがあるのだろう。会見では「“らしさ”を失った」と言って、目に涙を浮かべる場面もあった。
だが、それは自業自得なのである。持論の地位協定改定も封印し、米国に付き従うだけ。こだわりがあった戦後80年談話も出せなかった。裏金議員にまで配慮しているようでは、党再生なんて夢物語でしかないのだ。
「党内野党と言われた石破氏の強みは、しがらみのなさだったはずです。自民党に深刻なダメージを与えた裏金議員を追放するくらいの大ナタを振るうことを国民は期待していたのに、党内に気を使って尻すぼみになってしまった。かつては、選挙で負けたらトップが責任を取るべきだと正論を言っていた石破首相が地位にしがみついているように見えたらオシマイです。子分も少ないし、失うものはないのだから、堂々とやりたいことをやればよかった。結局のところ、石破首相も自民党カルチャーから抜け出すことができなかったという意味で、そこが彼の限界だったのでしょう」(ジャーナリスト・山田厚俊氏)
今後また石破みたいなタイプが出てきても、自民党では何もできずに潰されていくだけだ。
旧派閥への国民の辟易、元の木阿弥で「党再生」の大笑い
先祖返り(C)日刊ゲンダイ
退陣表明会見で石破は「真の意味での解党的な出直しを成し遂げなければならない」と強調していた。自民党が参院選を総括した文書の結びにも「解党的出直しに取り組む」「真の国民政党に生まれ変わる」などと書かれている。
自民党内では「解党的出直し」がはやり文句のようだが、石破を引きずりおろすことが解党的出直しとでも思っているのだろうか。石破が辞めても何も変わらないどころか、派閥の論理がハバをきかせ、むしろ先祖返りするだけに見える。
3日に行われた麻生派の夏季研修会で、麻生が「総裁選の前倒しを要求する」と明言。これに呼応するように、麻生派の鈴木法相ら政務三役からも総裁選の前倒し実施を要求する声が相次ぎ、流れができた。
「最後まで残っている唯一の派閥の領袖の発言で流れができてしまうなら、派閥解消や、これまで議論してきた党改革は何だったのか。もっとも、これは麻生派にかぎった話ではありません。旧安倍派や旧茂木派、旧岸田派なども、なくなったはずの派閥単位で集まって、石破おろしや総裁選の相談をしている。旧態依然とした派閥政治に対する国民の嫌悪感に対し、あまりに鈍感だと言わざるを得ない。これでは、ますます国民から見放されても仕方ありません。派閥や党ではなく、国民の方を向いてマトモな政治をして欲しいものです」(山田厚俊氏=前出)
ポスト石破をめぐっても、麻生派が誰を担ぐとか、旧岸田派は候補を立てるとか、結局は派閥単位で動いている。
5日夜には麻生と茂木前幹事長が会談。総裁選に向けて、今後は旧派閥トップの“意見交換”がさらに活発になるはずだ。まったく、元の木阿弥なのである。それで「党再生」とは笑わせる。
ここまで国民をナメきった政党には再生なんて無理だ。解党的出直しではなく、とっとと解党した方がいい。
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