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自民党総裁選は政策・人材の払底をさらすだけで終わる 金子勝の「天下の逆襲」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/377608
2025/09/16 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
この総裁選に何の正当性もないと、多くの国民が気付く(C)共同通信社
JNNの世論調査で石破首相の続投を支持する人が49%。自民党支持者に限れば、73%も占めていた。にもかかわらず、自民党は民意を踏みにじる形で総裁選に突き進んでいる。しかし、この選挙の候補者は1年前とほぼ同じで、政策がなく、肝心の裏金問題の議論もない。
要するに自民党は、相変わらず国民を完全にバカにしていて、人気投票でトップをすげ替えさえすれば支持率が回復すると考えているのだ。
そもそもこの総裁選は、読売新聞と毎日新聞が石破首相の「辞任ありき」という“誤報”を打ったことで世論を誘導した側面がある。メディアは総裁選の人気投票で話題を埋め尽くし、自民の支持を回復させようとしている。その“成果”をもって再び自民と良好な関係を築き、自らの地位を確保しようという思惑があるのだろうが、これもまた無能政治部の完全な勘違いだ。
目下、名前が挙がっているのは、高市前経済安保相、小泉農相、林官房長官、茂木前幹事長、小林元経済安保相と同じ。人気投票という面から見れば、残る可能性があるのは高市氏と小泉氏だろう。
高市氏の政策は失敗した安倍晋三の焼き直し。まず中国や韓国を叩き、防衛力を増大させ、アベノミクスに倣って赤字国債を発行して、バラマキや減税を行う。しかし、そんなことをしてトランプ米大統領に気に入られたとしても、うまくいくわけがない。円安に拍車がかかり、1ドル=150円台を超え、悪夢の円安インフレが加速。ただでさえ食品の値上がり率が8%を超えているのに、さらにヒドい状態になることは目に見えている。
では、小泉氏はどうか。彼は前の総裁選では解雇規制緩和を打ち出し、一つ間違えば父・純一郎元首相の「小泉改革」の再現になりかねず、反発を買った。
今「売り」にしているのは農政改革だが、振り返ってみれば、その政策は失敗だった。卸売業者が不透明で儲けすぎていると叩いたが、実際は需要見通しの間違いによるコメの生産不足。農家への直接支払いをせず、農業者の減少を放置する。認識の甘い彼の政策では、農家はさらに苦しくなってしまいかねない。父親は労働市場を壊し、息子は農業を壊すことになるのではないか。
自民は政治献金問題も物価対策も放棄して人気投票に邁進する一方、野党は臨時国会の開催を要求。衆議院議員の過半数を無視して、国民に投票権もない総裁選という茶番劇をやり続ければ、彼らの異常さだけが際立つ。この総裁選に何の正当性もないと多くの国民が気付く。そして最終的に、自民には人材も政策も払底している事実をさらすだけで終わるだろう。
金子勝 慶大名誉教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。
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