http://www.asyura2.com/25/senkyo298/msg/167.html
Tweet |
※紙面抜粋
※2025年9月18日 日刊ゲンダイ2面
見透かされる安直…小泉進次郎農相の軽さは、誰が周囲を固めても覆い隠せない
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/377720
2025/09/18 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
「セクシー」な選挙戦を展開するのか(C)日刊ゲンダイ
ようやく、総裁選に名乗りを上げた小泉農相の周囲を加藤財務相や斎藤前経産相が固めることが話題だが、小手先の“ごまかし”がかえって際立たせる軽さと不安。「老壮青」の布陣、保守層も取り込みなどと言うが、一体、この男は首相になって何をやりたいのか。
◇ ◇ ◇
一時は「不出馬」説も囁かれた小泉進次郎農相が、ようやく自民党総裁選に名乗りを上げた。17日は石破首相と官邸で面会。総裁選に出馬する意向を伝えたという。面会終了後、報道陣に「地方経済、防災庁、そして農政。こういったものは私はしっかりと引き継いでいきたい」と石破路線の継承を表明。出馬理由について「自民党が今の体制をしっかりと立て直すことが先決だという危機感だ」と改めて語った。
19日に陣営の議員らと総決起大会を開き、20日に会見で正式に出馬表明する方向で調整中だという。サッサと表明すればいい話だが、なぜ引っ張るのか。
「18日に林芳正官房長官、19日には高市早苗前経済安保相が出馬会見を開く予定です。彼らと同日に出馬表明すると、注目度が薄れてしまうので避けたのでしょう。また、最後に手を挙げることで“ラスボス”感を演出することもできる。ライバル候補の会見を先に見て、対策する狙いもあるのでしょう」(官邸事情通)
さらに話題になっているのは、進次郎陣営の布陣だ。進次郎は昨年の前回総裁選で争った加藤勝信財務相に選対本部長就任を打診。受け入れられた。
その狙いはいかにも安直だ。加藤は保守系議員連盟「創生日本」の主要メンバー。2012年総裁選では安倍元首相の返り咲きに尽力した。安倍・菅両政権で厚労大臣や官房長官など要職を経験してもいる。総裁選に出馬意欲を示す5人のうち、進次郎はどちらかと言えば「リベラル」と見られているため、加藤を陣営に引き入れることで保守層の支持を得ようというわけ。あわよくば、麻生太郎元首相の支援を得る思惑もあるそうだ。
「老壮青」で挙党態勢を演出しても
さらに、政治ジャーナリストの田崎史郎氏は16日の情報番組で、陣営に岸田文雄前首相の最側近である木原誠二衆院議員と、斎藤健前経産相が入っていると明かした。昨年の衆院選の際、選対委員長だった進次郎は木原を委員長代行に就けていた。斎藤とは当選同期で、互いに党農林部会長を経験。昨年の総裁選で斎藤は進次郎を支援した。2人とも進次郎とは縁があるということだ。
要するに、進次郎は前首相の側近や閣僚経験者、ベテラン保守系議員を引き入れ「挙党態勢」を演出したいわけだ。一部メディアは「老壮青の結集」なんて評価しているが、誰が周囲を固めても、この男の軽薄さはとても覆い隠せないだろう。
進次郎支援を検討中の自民党議員はこう言う。
「進次郎さんを支援したいが、なぜベテラン勢を簡単に陣営に入れてしまうのか。彼への期待は『刷新』『世代交代』のはずです。ベテランの存在が表に出れば、そのイメージは損なわれる。『挙党態勢』を打ち出したいのでしょうが、そもそも、求められているのは『解党的出直し』です。反対を招いて党が分裂の危機に陥っても『党改革だけは断行する』という強い姿勢がなければ、いずれ国民に見透かされてしまいますよ」
賛否が割れるテーマへの言及は封印
“保守票”要員の加藤勝信財務相(C)日刊ゲンダイ
本人も自らの軽さを自覚しているのだろう。総裁選で軽薄さを表に出さないように、小手先でごまかす戦略を取るというのだ。
進次郎は昨年の総裁選で「選択的夫婦別姓制度」の導入に前向きだった。ところが、保守票が逃げたことで失速。その失敗を避けるため、今回は主張を封印する。
さらに、前回の総裁選では経営上の理由で人員を削減する「整理解雇」の要件緩和案を掲げたことで、猛批判を浴びた。こちらも封印するそうだ。
「進次郎陣営は今回、賛否が割れるテーマへの言及は避ける方針です。その分、発信力は落ちてしまうが、批判されて支持を失うよりはマシ。理想論より、現実路線を訴えた方が幅広い支持を得られると考えているようです」(永田町関係者)
随分と浅はかな考えではないか。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「少数与党とはいえ、総裁になれば首相に就任する可能性が高いわけですから、この国の将来をどう考えているのか、何をすべきなのか、詳細に語らなければ選挙戦の意味がありません。口を閉ざしてしまえば、首相になって何がやりたいのか分からない。石破首相も党内野党と呼ばれていた時期に執行部を鋭く批判し、そうした姿勢を期待されて総理総裁に就任したのに、党内に気を使い何もできなかった。結局、『何がしたいのかよく分からない』という評価を受けて国政選挙で連敗したわけです。進次郎氏も同じ轍を踏むのではないか。総理総裁のイスに座りたいだけ、と見られても仕方ありません」
父・純一郎元首相同様「日本をぶっ壊す」
まあ、そんな戦略を取らざるを得ないのも当然だ。進次郎といえば、軽率で意味不明な発言を連発。「進次郎構文」と揶揄されている。
例えば、環境相時代に「気候変動への取り組みは、セクシーであるべきだ」と珍発言。牛のげっぷなどが温暖化の原因となっていることから、欧米では牛肉を食べない運動が行われているのに、進次郎は「ステーキは毎日でも食べたいね」とも言っていた。
直近では、コメ価格の高騰を受け、「普段、お米を何キロくらい買っていますか」と報道陣に問われ「まあ、いろんなお米を買いますね。息子も娘もまだ小さいもんですから、時短であげなきゃ、って時なんかはパックご飯も買います」と、なぜか正面から答えなかった。
挙げればキリがないが、こうした「進次郎構文」に多くの国民は「こんな人にトップを任せて大丈夫なのか」と不安を抱いているのではないか。
思い出されるのは、「自民党をぶっ壊す」と言って劇場政治を展開した父・純一郎元首相だ。
純一郎は竹中平蔵氏と二人三脚で、製造業の派遣解禁など新自由主義政策を進め、格差・貧困社会を生み出し、庶民生活を破壊した。
ブチ上げた「郵政民営化」も危ういものだった。郵便・郵貯・簡保の3事業一体で成り立っていた郵政事業をバラバラにした目的は、米国の「年次改革要望書」に従って300兆円の郵貯マネーを外資に売り渡す行為といわれたものだ。
結果的に現状では、郵便局網の維持費として年650億円規模の公的支援を行う「郵政支援法案」が自公と国民民主3党の議員立法で提出されるなど、民営化に逆行する動きが顕在化。郵政民営化は大失敗だったということだ。
そんな純一郎を父に持つ進次郎は、「ジャパンハンドラー」の巣窟といわれる米国の「戦略国際問題研究所」に非常勤研究員として在籍。ゴリゴリの新自由主義者の進次郎が日本をぶっ壊してもおかしくないわけだ。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「進次郎氏は前回総裁選で『解雇規制緩和』に言及しましたが、これは純一郎氏がやり残した仕事。進次郎氏がそこに着手してくるのは間違いないでしょう。これは労働者の首切りをしやすくなるため、日本の大企業に加え、トランプ米国から進出してくる企業にとって有利に働く一方、一般庶民の生活は危機に瀕しかねません。軽さばかりが注目されていますが、進次郎氏の政策は危険です。メディアはキチンとウオッチすべきでしょう」
こんな男にこの国は任せられない。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK298掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK298掲示板 次へ 前へ

すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。