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※紙面抜粋
※2025年9月24日 日刊ゲンダイ2面
この党は次の選挙で消滅だろう 討論会初日で分かった「解党的出直し」の嘘八百
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/377956
2025/09/24 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
どの候補も裏金に触れない討論会。物価対策もアベノミクスを否定しない対症療法。あまりにも世間とのズレ…(小泉進次郎農相)/(C)日刊ゲンダイ
どの候補も裏金には触れない討論会。解党的出直しとか言いながら排除を封印の舌先三寸。物価高対策でアベノミクスを否定しない対症療法。理念、哲学もなければ覚悟もない討論会の無意味に有権者は改めて、愕然としているが、問いたださない大メディアもひどいものだ。
◇ ◇ ◇
自民党の総裁選が告示され、さっそく、討論会が始まったが、初日で分かったことがある。
自民党は次の選挙でまた負ける。今度こそ、消滅するんじゃないかということだ。
それくらい、世間と総裁候補たちの問題意識にズレがあるからだ。
その筆頭は総裁選に臨む態度ではないか。テレビカメラに囲まれ、どの候補者も高揚している。小泉進次郎農相は出陣式に衆参議員や代理人ら92人を集めて、結束をアピール。茂木敏充前幹事長は何を勘違いしているのか、テレビカメラを引き連れ、子ども食堂を視察、子どもたちに誕生ケーキをプレゼントされ、ニタニタしていた。高市早苗前経済安保相は質問されるたびに満面の笑みで愛嬌を振りまき、小林鷹之元経済安保相もここぞとばかりに存在感をPRしている。
「そこには、こんな政治空白をつくって、生活苦の庶民を置き去りにしているという申し訳なさがみじんも感じられないのです。醜悪な石破おろしの政治混乱なんかなかったような顔をして、フルスペックの総裁選による電波ジャックに酔いしれている。自分たちの不正と失政で今日の事態を招いたのに、一体、何を考えているのか、と思います」とは政治ジャーナリストの角谷浩一氏だが、まさしく、その通りではないか。
林芳正官房長官なんか、退陣・石破内閣の“身内”なのだから、まずは謝罪から入るべきだ。それなのに、トランプ関税交渉を自画自賛したり、選挙で否定された給付金についても、どっちつかずでフラフラしている。
他の候補者たちも権力欲むき出しで、「自己PRの場」としか考えていないのがよく分かる。
「コイツら、何浮かれてんだ?」が庶民感情なのである。
解党的出直しがいつの間にか挙党一致に
候補者たちのズレはまだある。23日、党本部で開かれた共同記者会見では冒頭、「党再生にどう取り組むのか」を聞かれた。小泉は「自民党は国民の皆さんの声を聞く力、思いを感じ取る力を失っていた」と言い、「総裁になったら先頭に立って、現場に行き、皆さんの声を受け止めたい」などと語っていた。
他の候補者も似たり寄ったりで、「国民に寄り添えなかった」みたいな発言が目立った。
これも愕然とする話だ。昨年の衆院選、今年の参院選と、有権者が自民党にノーを突きつけたのは「自民党が聞く耳を持たなかった」からではない。庶民の生活苦を放っておいて、自分たちだけは裏金を懐にため込み、のうのうとしていたからだ。その反省も口だけ、真相究明も形だけ、企業・団体献金も温存したからに他ならない。
自民党が参院選敗北を総括した文書には敗因の3番目として<「政治とカネ」を巡る不祥事により信頼を喪失>という項目が出てくる。そこには<我々は、この問題が引き続き自民党に対する不信の底流となっていることを厳しく自覚し、猛省をしなければならない>なんて、しおらしく書かれていた。そして、<わが党は党を一から作り直す覚悟で解党的出直しに取り組む>なんて高らかにうたっていたのである。
それなのに、総裁選では誰も裏金には触れない。質問する記者クラブも談合しているのか、誰も聞かない。かくて、党再生が「有権者とのコミュニケーション不足」の問題にすり替えられ、「党内争いではなく全員で役割と責任を果たしたい」(小泉候補)なんて話に飛躍する。「解党的出直し」のはずが、いつの間にか、有象無象もひっくるめた「挙党一致」になったのである。前出の角谷浩一氏が続けた。
「小泉候補はくしくも、裏金議員について、“一生活躍の機会がないのか”と擁護しましたが、挙党一致、みんな仲良くというのは、裏金議員の復権と同義語です。総裁選だから、あえて裏金議員を敵に回すのは損だということなのでしょうが、裏金議員の票を目当てにして、何が党改革なのか? ここが自民党の限界で、解党的出直しなんて無理。やはり、解党するしかないことを今度の総裁選が証明したのではないですか」
自民党のメンメンは総裁選の電波ジャックで裏金問題を葬ったと思っているのかもしれないが、だとしたら、おめでたいにも程がある。有権者が「エッ」と思っているのはまさしくここで、改めて、自民党の性根が見えてくるのである。
インフレ放置で物価高対策の犯罪的欺瞞
相変わらずうわべだけの物価対策、国民を愚弄する傲慢な姿勢(左から茂木敏充、林芳正、小林鷹之3候補)/(C)日刊ゲンダイ
総裁選の討論で必ず、話題になる物価高対策にしても、国民を愚弄したものだ。
どの候補も賃上げや手取り増、交付金みたいなことしか言わない。つまり、物価高そのものを止める気はなく、インフレを容認しているのである。
実質賃金がこれだけ下がり続けているのに反省ゼロ、いまだに雨乞いのような賃上げのお題目を繰り返しているのだから、呆れてしまう。それもこれも、アベノミクスの失政を認めないからだ。認めた途端に安倍信奉者の票を失うことを恐れている。だから、一時的な対症療法でごまかそうとする。これまた自民党の「限界」を示すものに他ならない。慶大名誉教授の金子勝氏(財政学)はこう言った。
「物価高の原因は何か。異次元緩和に代表されるアベノミクスの失敗です。だったら、金利を上げればいいが、そうすると国債の利払いが急騰するためにそれもできない。ガンジガラメになっている。同時に、財務省はインフレになれば、消費税は増えるし、対GDPの債務が相対的に減るので、インフレ増税を歓迎している。かくて、物価高が放置されているのですが、ここを総括しない限り、庶民の暮らしは良くならない。政府がいくら賃上げの笛を吹いても、実質賃金が下がり続けているのが証拠です。大企業以外は賃上げなんてできないし、そもそも、アベノミクスによって固定化されたアンダークラスと呼ばれる非正規労働者が900万人弱もいるのです。彼らは賃上げの対象外。それなのに、自民党は対症療法で国民に寄り添うふりをしている。ここが犯罪的欺瞞です」
小泉は2030年までに賃金100万円増、林は実質賃金を1%ずつ上昇、茂木は3年で賃金1割増とまあ、それぞれ、無責任なことを並べている。高市にいたってはアベノミクス完全継承である。それを歓迎して株価が上がっているが、こんなもので恩恵があるのは大企業や土地、株所有の富裕層だけだ。パートの主婦やアンダークラスは置き去りにされてしまうのだ。
自民党が消滅しない限り日本再生は無理
金子勝氏は「今度の総裁選を見て、自民党政権が続いたら国が滅びることを改めて確信した」と言う。
「結局、誰も裏金問題に触れないし、企業・団体献金の見直しも言わないでしょう。これは今後も大企業寄りの政治をやるという宣言ですよ。インフレを放置し、大企業のために税金を使う。庶民の物価高対策なんてポーズだけ。代わりに大企業からの献金はガッポリもらう。そんな自民党政治を続けさせたら、格差は今以上に固定化し、少子化に歯止めはかからない。恐らく、次の選挙で自民党はまた負けると思いますが、この期に及んで、こんな議論しかできないのであれば、消滅させた方がいいと思いました」
裏を返せば、自民党をぶっ壊すような候補者でなければ、党再生も日本経済復活もおぼつかないということだ。さて、無意味な総裁選を象徴するかのように、目下の下馬評では小泉優勢だという。
「興味の焦点は小泉候補の失言、と自民党議員は言っていました。この総裁選のレベルが知れるというものです」(政治評論家・野上忠興氏)
いやはや、こんな猿芝居を連日、中継し、自民党の目くらましに加担の大メディアの罪も果てしなく重い。
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