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※2025年10月10日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2025年10月10日 日刊ゲンダイ2面
メディアもグルの国民愚弄…宙に浮いている「茂木外相」「木原官房長官」の新聞報道
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/378706
2025/10/10 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
呆れる高市内閣前提の新聞報道も宙ぶらりん…(左から茂木敏充、木原稔両議員)/(C)日刊ゲンダイ
公明党との連立協議が難航し、臨時国会はさらに先送りらしいが、国民は何から何まで呆れている。早々と高市内閣を前提に閣僚人事を報じた大メディアの無責任も酷いものだ。どうせ、公明はついてくる。国民民主もなびくと高市サイドのリークをありがたがり、人事ではしゃぐバカ丸出し。
◇ ◇ ◇
安倍路線継承のサナエノミクスに期待する金融市場が沸騰し、あっという間にドル円相場は急落。一時1ドル=153円台をつけるまでに円安が進んだ。「円安イコール物価高」の方程式は、いまや庶民の頭の中にも入っている。もう一段上の物価高に苦しめられるのか。高市総裁が自民党総裁選で強調していた「早期の物価高対策」とやらは、いつ実現するのか。多くの人が不安に駆られているのは想像に難くないが、国会が開かれないのだから、何も進まない。
石破首相の退陣にともない、新首相の指名選挙が行われることになっている臨時国会は、当初、今月15日の召集が想定されていたが、ズルズルと後ろ倒しだ。
国際会議やトランプ米大統領の来日など、26日以降は新首相の外交日程が詰まっている。それまでに所信表明演説や代表質問を終わらせるには「17日召集がデッドライン」だった。しかし、それも断念。現状、20日以降の召集を目指し、21日を軸に調整しているらしいが、メドは立っていない。霞が関も口をアングリで、「物価高対策といっても、補正予算を年内に成立させられるのか」と慌てている。
「石破おろしと総裁選で2カ月以上の政治空白をつくったうえに、さらなる空白をダラダラと引き延ばしている。国民はもうウンザリですよ。与党として稀に見るいい加減さ。政治の秩序が崩れてしまっていて、どうしようもありません」(政治評論家・野上忠興氏)
常軌を逸した「傷モノ」起用
国会召集日が決まらないのは、自民党と公明党の連立維持に向けた協議が難航しているからだ。1999年以降、26年にわたって自民の連立パートナーを続けてきた公明だが、タカ派の高市で政権の右傾化が進むならば組めないと「連立離脱論」が拡大。斉藤代表は、連立合意ができなければ「首相指名選挙で『高市早苗』と書かない」と言い切った。
公明が自民に求めた条件は「派閥裏金事件の真相解明」と「企業・団体献金の規制強化」だ。9日も斉藤は、党の中央幹事会の場で、企業・団体献金の受け皿を大幅に制限する案について「自民さえ決断すれば規制強化に結び付けられる」と迫った。自公の党首は10日午後、再び会談する。金権腐敗が常態化した自民は「政治とカネ」問題にトコトン後ろ向きだ。高市は公明を連立にとどまらせられる回答を用意するのか、できるのか。
もっともここまで自公の協議がこじれたのは、高市やキングメーカーとなった麻生副総裁が、「どうせ公明は『下駄の雪』だから付いてくる」と高をくくっていたからだ。
高市らは総裁選での大逆転勝利にはしゃぎ、党役員人事で論功行賞と思想信条の近い身内を起用。裏金2728万円の萩生田まで幹事長代行として表舞台に戻した。この人事に対して、公明だけでなく自民内でも、非主流派となった議員らが冷ややかな視線を向ける。新執行部はしょっぱなからつまずいた。
前出の野上忠興氏が言う。
「人事を見れば、結局、第2次麻生政権じゃないですか。公明の要求していることはその通りで、やはり『政治とカネ』で一切、党改革できないのはひどすぎる。高市総裁自らが『傷モノ』と紹介するような萩生田氏を党役員に起用するのは常軌を逸している。厚顔無恥にもほどがある」
愚かな先入観で「次期総理」と既定路線化
国会もメドも立たないというのに…(C)日刊ゲンダイ
高市・麻生人事といえば、ア然だったのは、総裁選投開票から2日後の6日、「高市総裁が首相就任後の組閣で、外相に茂木敏充前幹事長を、官房長官に木原稔前防衛相を充てる」という閣僚人事が報じられたことだ。
役員人事は自民党内のことだから、新たに総裁に選ばれた高市にその権限はある。しかし、政権与党とはいえ、少数与党であり、首相に選ばれてもいない、いち政党の党首が、なぜ当たり前のように閣僚人事に着手しているのか。人事構想の中で頭の体操はしても、首相になるまで黙っているのが当然だし、まだ続いている石破政権への礼儀でもある。
ところが高市やその周辺は、「天下を取った。文句あるか」と全能感に浸っている。さらに、そんな閣僚人事を報じた大メディアも、高市サイドからのリークをありがたがって、我先にと乗っかる。まだ連立継続の合意文書も交わしていないのに、どうせ公明はついてくる、国民民主だって本音では連立入りしたがっているからなびく、などとささやかれ、早々と高市内閣を前提に閣僚人事を報じたのだろう。今になって、「自公の連立協議が難航」とか書いているのは無責任じゃないか。
高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)もこう指摘する。
「党役員人事とセットで閣僚人事について報じるのは、明らかに早すぎます。少数与党なので首相指名選挙で確実に選ばれるとは限らないのに、高市さんのことを『次期総理』と書くメディアまであって驚きます。野党からは首相指名選挙で国民民主党の玉木代表に一本化しようとする動きも出ていますし、そもそも衆参で少数与党となるのは55年体制以降、初めてのことです。『高市総理』となるのかどうかは、薄氷の上を歩くようなもので、今までにない緊張感をもってすれば、メディアは軽々に『次期総理』なんて書けないはずですよ」
高市に恭順の意
報道から4日経って、「茂木外相」「木原官房長官」の新聞報道は宙に浮いている。いつ新首相が指名されるのかも、いつ新政権の組閣が行われるのかも不透明。読者や視聴者にすれば「いったい、どうなっているの?」である。
ちなみに、高市が官房長官に起用しようとしている木原は、「ミニ高市」のごとく政治信条が似ている。首相と内閣の要の官房長官が、セットで超タカ派とは恐ろしい。たとえ高市が首相に選ばれたとしても、こんな官房長官人事が本当に現実になるのかどうか。
総裁選期間中も、候補者が討論会などで「私が総理総裁になったら」という表現を使っていたが、衆参少数与党で、もはや自民党総裁はイコール総理大臣ではない。それなのに、権力にあぐらをかく驕り。衆参、2度の国政選挙で自民は有権者からノーを突き付けられたのだ。それなのに、メディアもグルの国民愚弄が行われている。
「メディアは固定観念というか、愚かな先入観にとらわれているんじゃないですか。『次期総理』を前提にして軽々に報道をするのは、『石破退陣へ』と特報して失敗した一件を思い出させます。既定路線ではないことを既定路線化する報道の在り方が問われています。そして、安倍政権時代のようなメディアに対する圧力の再来を警戒して、一部のメディアが高市さんに恭順の意を示しているようにも見えます。よろしくない兆候です」(五野井郁夫氏=前出)
自民党には総理になれなかった総裁が2人いる。河野洋平と谷垣禎一だ。公明と野党次第だが、まさか高市が3人目? あるんじゃないか。
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