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※2025年10月20日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大

※紙面抜粋

※2025年10月20日 日刊ゲンダイ2面
チンピラたちが跋扈の醜悪…自民党議員はこんな政権で本当にいいのか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/379137
2025/10/20 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

選挙で負けた政党(=民意)同士がくっつき「政治とカネ」を潰し、とにかく政権だけは握りたい(C)日刊ゲンダイ
選挙で負けた党同士がくっついて、「政治とカネ」を潰し、国民不在の「目くらまし」政策で合意のデタラメ。民意無視も甚だしいが、その結果、復権するメンメンもおぞましい顔ぶれだ。
大メディアは単純な数合わせ報道ばかりだが、反旗の自民党議員は出ないのか。
◇ ◇ ◇
日本維新の会との連立政権樹立で、自民党の高市早苗総裁が次期首相に選ばれることがほぼ確実になった。
維新は19日、大阪市内で常任役員会を開き、自民党との連立をめぐる判断を吉村洋文代表と藤田文武共同代表に一任。自民と維新は20日にも連立政権の合意書に署名する見通しだ。連立に合意すれば、21日召集の臨時国会で行われる首相指名選挙で、維新は高市の名前を書く。高市首相の誕生である。
もっとも、この連立は打算にまみれ、いつ転んでもおかしくない代物だ。両党の協議で、自民側は維新からも閣僚を出す「閣内協力」を求め、具体的な大臣ポストも提示したとされるが、維新側は副大臣・政務官も含めて閣僚を出さず、「閣外協力」にとどめる方針だ。代わりに遠藤敬国対委員長が首相補佐官として官邸入りすることが検討されている。
「同居はするけれど籍は入れない事実婚のような連立で、いつ破綻してもおかしくない不安定な政権スタートになりそうです。他党のことを“数合わせの野合”などとさんざん批判してきたくせに、とにかく早く一緒になりたいという利害一致を優先した結果、肝心の政策協議はおざなりになった。企業献金の全面禁止を強く主張していたはずの維新が、急に議員定数削減を旗印にし始めたのは、それなら自民ものめるという感触があった上で、協議を決着させるためのすりかえテクニックです」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)
「政治とカネ」の問題を棚上げ
16日からの政策協議で、維新は物価高対策や企業・団体献金の廃止など12項目を連立条件として提示。その中でも当初は「副首都構想」「社会保障改革」の2本柱を「絶対条件」としていた。ところが、16日夜から突然、「国会議員の定数削減」が絶対条件だと言い出したわけだ。これが「改革のセンターピン」で「一丁目一番地」だというのである。連立政権入りを優先させるため、絶対条件を変えたとみられても仕方ない。
維新の生みの親でもある弁護士の橋下徹氏も、19日に出演した「日曜報道 THE PRIME」(フジテレビ系)で、維新が議員定数削減を絶対条件として持ち出したのは「政治とカネの問題を棚上げするためですよ」と指摘していた。
「維新も『政治とカネ』の問題では、地方議員も含めたら不祥事は枚挙にいとまがない。つい最近も、国から公設秘書の給与をだまし取ったとして、維新に所属していた石井章・前参院議員が詐欺罪で在宅起訴されたばかりでしょう? 大阪府議から衆院に転じた大阪6区の維新議員も『政治とカネ』の問題が週刊誌に報じられている。与党になればますますカネの問題は厳しく追及されるから、あまり焦点にしたくないのではないか。そこは、裏金問題を蒸し返したくない高市執行部と思惑が一致したんじゃないですか」(自民党議員のベテラン秘書)
こうして、「政治とカネ」の問題は置き去りにされ、議員定数削減などという取ってつけたような目くらましで連立合意。それで萩生田幹事長代行を筆頭に、自民党の裏金議員が大手を振って復権するのだ。石破政権で非主流派だった麻生派や旧安倍派がデカい顔をして政権中枢に居座る。自民の裏金問題に民意が「NO」を突きつけた直近の国政選挙の結果が、選挙で負けた政党同士がくっついて、なかったも同然にされるのだ。こんな不条理があっていいのか。
政官財ズブズブで利権まみれの自民に企業献金の廃止などできるわけがないが、自分たちが掲げてきた政策を引っ込めてでも自民と一緒になる維新は、結局は同じ穴のムジナということだ。
首相指名選挙のためのなりふり構わぬ数合わせ

裏金議員が堂々復権(C)日刊ゲンダイ
「高市氏は、裏金議員を守るために定数削減をのむという。しかし、これは国会議員の身分に関わることで、本来は自民と維新の党首だけで決めていいことではありません。そもそも、維新はいつも『身を切る改革』と言いますが、吉村代表は大阪府知事であって、国会議員ではないのです。自分ではなく他人の身を切るだけだから気楽に言えるのではないですか。年内に定数削減を明記すると言いますが、そんな簡単な話ではありません。維新は50議席程度を削減すると言っていますが、それによって、地方や少数の声が国会に届かなくなる可能性が高い。自分たちの目先のエゴのために民主主義の根幹に手を突っ込むのは、あまりに拙速で乱暴です」(五十嵐仁氏=前出)
「身を切る改革」というのなら、維新が独占している衆院大阪の19選挙区を1つか2つに減らしてもいいとでも言うのなら話は分かるが、自維は衆院の比例区を減らす方向で進めるという。
これには、さすがに自民党内からも懸念の声が上がっている。「衆議院選挙制度に関する協議会」座長を務める逢沢一郎衆院議員は、自らのSNSで維新の吉村を名指しし、<身を切る改革、イコール議員定数削減ではない。現行制度で定数削減となると、大阪、東京じゃなくて地方の定数がさらに少なくなる。今与野党で「衆議院選挙制度に関する協議会」で議員定数を含めて、あるべき制度を議論中。この状況のなか、自民・維新でいきなり定数削減は論外です>とポストした。
逢沢が座長を務める協議会は与野党各会派13人で構成していて、当然、維新の議員もメンバーに名を連ねている。来年春までに結論を得るために議論を重ねている最中なのだ。
総理になるため仲間を切り捨て
そもそも、定数削減のような重大な事案を総務会にはかることなくトップ会談で決めてしまうなんて、悪しき自民の歴史でも例がないのではないか。高市がやっていることは、首相指名選挙で勝つためのなりふり構わぬ数合わせでしかなく、自分が首相になるためには自党の議員も切り捨てるということだ。自民党議員は、こんな連立政権で本当にいいのか。
維新と連立を組めば、衆院選挙区を維新が独占する大阪をはじめとする関西の自民党議員の多くが選挙区を失う可能性がある。
だからこそ、総裁選で小泉進次郎が勝てば「バックにいる菅元首相とのパイプで維新との連立が現実味を帯びてマズイ」と危機感を抱いた関西の自民党議員が必死で高市に票を集めた経緯がある。その結果、自分たちが支えた高市に切り捨てられようとしているのに、なぜ連中は黙っているのか。
自民党にも良識派はいるはずだが、このまま与党でいられればいいと高市と維新の暴走を許すのか?
維新にしても、19日の常任役員会でようやく一任取り付けなんて、今までの連立交渉は何だったのかという話で、まったくガバナンスがなっていない。維新の遠藤国対委員長が兼務で首相補佐官に就任するというのもメチャクチャだ。立法府の国会での調整役が、行政府のトップである首相の補佐をするなんて、三権分立の観点から見てどうなのか。
そういう自維連立を何の疑問も抱かず受け入れるとすれば、もはやチンピラ政権というほかない。自民は数合わせのために、参院でN国党とも会派を組んだ。権力維持のためには何でもアリ。自民と維新のジイ政権とはよく言ったもので、国民不在のマスターベーションだ。
「高市執行部は、とにかく目先の首相指名選挙で勝つことしか考えていない。その後の戦略がまったく見えません。とりあえず総理になれればいいと考えているのかもしれませんが、その後はイバラの道です。維新だって本気で高市自民を信頼はしていないから、閣外協力という形で、片足を外に出しておこうとしている。超少数与党で、維新に逃げられたら内閣不信任案はいつでも通る状況なのです。自民党内の良識派も今は黙っていますが、いつ反旗を翻すか分かりません。自維連立は崩壊を内包したスタートです」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
自分が首相になるためには仲間を犠牲にする高市も、そんな総裁に唯々諾々と従う自民党議員も情けないし、単純な数合わせ報道ばかりしている大メディアもどうかしている。
かくして国民不在の政治が続くのである。
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