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※2025年10月27日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大

※紙面抜粋

※2025年10月27日 日刊ゲンダイ2面
独裁体質を早くも剥き出し…やはり高市早苗は、とんでもない首相だ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/379444
2025/10/27 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

初外交から帰国した高市首相(C)日刊ゲンダイ
「世界の真ん中で咲き誇る」などと言い、安倍流独断を隠そうともしない新首相。少数与党のくせに、トランプに途方もない軍拡を約束し、その財源は借金という前のめり。それを垂れ流し、囃す大メディア。この国は間違いなく「いつか来た道」。
◇ ◇ ◇
就任後の初外遊で東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議出席のためマレーシアを訪問した高市首相は、25日夜に米国のトランプ大統領と電話会談。「『自由で開かれたインド太平洋』を一緒に進めていこう」と呼びかけ、「日米同盟をさらなる高みに引き上げること」で意見が一致したという。
今週は、アジア歴訪中のトランプが訪日して首脳会談を行うから、就任間もない高市にとってはいきなりの見せ場である。
27日、6年ぶりに来日するトランプは、28日に高市と初の対面会談を行うことになっている。その後は、在日米海軍横須賀基地を一緒に視察する予定だ。
横須賀は、自民党総裁選で戦った小泉進次郎防衛相の地元だから、小泉勝利を見越して組まれたロジのようにも感じてしまうが、ともあれ、大統領専用ヘリ「マリーンワン」に同乗して基地に移動する演出も計画されていて、その様子をテレビが垂れ流せば、格好のアピールの場になるということだろう。
日本の大メディアは、わが国の首相が米大統領と仲良くしている姿を見ると、なぜか大喜びするのだ。
そこで思い出されるのが、トランプと故・安倍晋三元首相の蜜月関係である。2016年の米大統領選でまさかのトランプ勝利に世界中が呆然とする中、金ピカのゴルフクラブを抱えて誰よりも早くスッ飛んで行った安倍のことをトランプは可愛がった。
17年に安倍が訪米した際も、トランプはホワイトハウスから「マリーンワン」に同乗させたものだ。「ドナルド・シンゾー」の蜜月関係を大メディアは持て囃し、それは安倍長期政権の原動力のひとつにもなった。
安倍元首相の愛用クラブを進呈
高市が安倍と近い関係にあったことは米国でも知られ、首脳会談を前に、米メディアは「トランプと高市は安倍の思い出を通じて絆を深める可能性が高い」などと報じている。
トランプ本人も、アジア歴訪に向けてワシントンを出発した大統領専用機の中で、同行した記者団に対し「シンゾーは良き友だった。彼は高市氏が好きで、彼女も彼が好きだった。これはいい兆しだ。彼女に会うのが楽しみだ」と話していた。
一部報道によれば、高市サイドはゴルフが大好きなトランプへの土産として、安倍が使っていたゴルフクラブを進呈することを検討しているという。2021年のマスターズ・トーナメントで優勝したプロゴルファーの松山英樹選手のサイン入りゴルフバッグもプレゼントするとされる。
松山は17年のトランプ来日時に、霞ケ関カンツリー倶楽部でトランプ、安倍と9ホールを回った経緯もある。
要するに、高市の対米外交は完全に安倍の遺産におんぶに抱っこなのだが、大メディアはそれを喜々として報じるのだろう。国民の目に映る日米首脳会談は大成功。「高市すごい、安倍すごい」の大合唱。その裏で、どんな理不尽な約束をさせられ、日本が何をのまされるのかはロクに知らされないのだ。
すでに、高市政権はトランプの歓心を買うために、政府公用車として米国のフォード車100台を購入すると報じられている。それも巨大なピックアップトラックだ。最高級の「F-150」モデルなら1台10万ドル(約1500万円)。んなもん大量に買ってどうするのかと思うが、トランプは「高市首相はセンスがいい」と大喜びだという。
首脳会談も所信表明も官邸人事も安倍の幻影頼み

シンゾーの思い出で絆を…(内閣広報室提供・共同)
安倍頼みの姿勢は、所信表明演説でも顕著だった。
24日に所信表明演説を行った高市は、外交・安全保障について「世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻す」と語った。「世界の真ん中で咲き誇る」も、「日本を取り戻す」も、安倍が好んで使った言葉だ。
さらには、「自由で開かれたインド太平洋」や、「戦略的互恵関係」といった安倍の常套句もちりばめた。
旧安倍派を中心とした裏金事件など「政治とカネ」の問題には所信表明で一切触れず、その一方、27年度に防衛費をGDP比2%に引き上げる政府目標を「補正予算と合わせて今年度中に前倒し」で実施する方針を表明したのだ。
「防衛費前倒しだけでなく、安保3文書の前倒し改定も押し出し、トランプ大統領を喜ばせる大軍拡路線を推し進めようとしている。27年度までに防衛費43兆円を確保するのだって至難の業なのに、28日の首脳会談で、米国側が要求しているGDP比3.5%への引き上げをのむのであれば、年間21兆円ですよ。5年間で43兆円という話だったのが、100兆円以上に跳ね上がるのです。その財源はどうするのか。とりあえずは赤字国債に頼るしかありませんが、それは借金です。いずれは増税という話になる。多くの国民がいま求めているのは物価高対策なのに、軍事力強化のために庶民はますます苦しくなるわけです。高市首相は、国民生活を犠牲にして軍拡を進めると言っているのですよ」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)
実際、片山さつき財務相は26日のNHK番組で、防衛費引き上げの財源について「できることは何でもやる」と言っていた。「国家の存立が懸かっているので、財源はこれでいけない、これでなければということはない」とも言い、赤字国債の発行を否定しなかった。
長期政権の夢をもう一度か
「アベノミクスをさらに加速させる積極財政のサナエノミクスをブチ上げ、長期政権を狙っているのでしょう。それは、閣僚人事にも表れている。安倍元首相の懐刀だった今井尚哉氏を呼び戻した官邸人事を見ても、安倍長期政権の夢をもう一度という願望がハッキリ見て取れます。ただ、安倍1強といわれた当時とは違い、いまは少数与党なのです。この多党化時代に、比較第1党がやりたい放題できるのか。安倍元首相のやり方をなぞるだけでは政権維持は難しいと思います」(ジャーナリスト・山田厚俊氏)
高市は、安倍政権で首相秘書官を務めた今井氏を内閣官房参与に起用したが、当初は首相秘書官への登用を打診したという。今井氏のほか、同じく第2次安倍政権で秘書官を務めた経産省の佐伯耕三氏や、長く内閣情報官を務めて「官邸のアイヒマン」と呼ばれた北村滋氏にも首相秘書官などへの就任を打診したといわれている。全員から断られたようだが、外交・安保の司令塔役となる国家安全保障局長には、安倍が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」の立案に深く関わった外務省の市川恵一氏を据えた。市川氏は10日にインドネシア大使の辞令が出たばかりなのに、ひっぺがしたのだ。
「高市首相は海外メディアに『女安倍』とも書かれていましたが、安倍氏以上に安倍的かもしれない。日本維新の会と組んで進める議員定数削減にしても、比例を狙い撃ちにするのは少数派の意見を潰すことが目的としか思えません。権力を監視する野党の力を弱め、選挙を通じて独裁を実現することに他ならない。公明党というブレーキ役がいなくなった今、維新というもうひとつのアクセルを得て、高市政権は軍拡独裁に突き進もうとしているように見えます」(五十嵐仁氏=前出)
自民との連立を解消した公明の斉藤鉄夫代表も、政権の方針と矛盾しなければ野党の政策提案に応じると表明した高市の所信表明について、「(政治とカネをめぐる)政治改革について一言もなかったことにびっくりした」と突き放し、「政権の方針と違う角度から議論するのは当然だ。議論しないのは独裁ではないか」と批判していた。
それでも、大メディアはトランプ・高市会談をやみくもに盛り上げるのか。国民生活を犠牲にする軍拡に大衆が拍手喝采するようでは、この国は間違いなく「いつか来た道」になる。
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