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有害な高市政権金融政策介入
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2025年10月31日 植草一秀の『知られざる真実』
10月30日の金融政策決定会合で日銀は政策金利を据え置いた。
他方、米国FRBは10月29日のFOMC(連邦公開市場委員会)で政策金利であるFFレートの誘導目標を0.25%ポイント引き下ることを決定した。
内外金融政策決定を受けて為替市場では日本円が下落。
1ドル=154円台に米ドルが上昇。
1ユーロ=178円台にユーロが上昇している。
日本円は対ユーロで史上最低値を記録している。
他方、株式市場では株価が急騰。
日経平均株価は10月31日に52411円の高値を記録した。
史上最高値である。
NYダウは10月29日に48040ドルの史上最高値を記録した。
米国ではトランプ大統領がFRBの利下げを強く求めてきた。
同時に金融政策を決定するメンバーにトランプ大統領の指示に従う者を登用する「介入」も進めている。
日本では高市早苗首相が日銀による利上げを嫌う方針を示唆している。
日米の金融政策運営が政治によって強く影響を受ける事態が広がる。
このなかで日銀は利上げを見送ったが、ここは政治に左右されない日銀政策運営の矜持を示すべき局面だったと思われる。
日本ではインフレが顕在化しており、日銀はインフレ抑止に向けての行動を明示すべき局面。
最新の統計である2025年9月の全国消費者物価指数では「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」が前年同月比3.0%上昇した。
他方、短期政策金利は0.5%水準にとどまっている。
実質短期金利はマイナス2.5%水準。
米国のインフレ率は10月24日に発表された9月統計が最新。
9月の米消費者物価指数は「食品・エネルギー除くコア」で前年同月比3.0%上昇。
コア指数の消費者物価上昇率は3.0%で日米が同水準。
米国の短期政策金利であるFFレートは3.75〜4.0%水準に引き下げられた。
米国は利下げを決定したが実質短期金利が1%の水準。
日米実質短期金利差は3.5%あり、これがドル高をもたらす最大の要因になっている。
日本ではインフレが発生すると同時に日本円が暴落している。
このことで日本国民が甚大な損失を蒙っている。
株価が史上最高値を更新している状況下で日銀は利上げを断行するべきである。
日銀が利上げを見送った背景に政治からの風圧がある。
根本的な是正が必要だ。
二つの重大事項を提示できる。
第一は日本政府が日本円防衛の方針を明示すること。
日本円暴落が極めて深刻な事態をもたらしている。
第二は日銀が毅然とした行動を示すこと。
現時点での日銀利上げは完全に正当な政策対応である。
昨年7月末に日銀が利上げを決定した後、一時的であったが株式市場で大きな混乱が生じた。
このことを踏まえ、政策決定をあらかじめ市場に示唆する手法を取ることが検討される必要はある。
今回の政策決定会合前には政策金利据え置きとの市場観測が広がっており、この状況下での抜き打ち的な利上げ決定は混乱をもたらすリスクがあった。
事前に利上げ可能性を示唆して利上げを敢行すべきだったが、今回はその準備対応が取られていなかった。
次回政策決定会合は12月。
12月利上げの方向性は早めに提示しておくべきだ。
日銀が大胆な行動を示せない最大の要因が政府の圧力。
高市政権の最大の問題は日本円暴落を放置していることにある。
経済安全保障重視と日本円暴落放置は完全に矛盾している。
高市経済政策対応能力に根本的な問題がある。
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