http://www.asyura2.com/25/senkyo298/msg/404.html
| Tweet |

飛び跳ねなくても。腕を組まなくても 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/379957
2025/11/06 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

サムズアップの場合じゃない。事態は「不平等条約」/(代表撮影)
トランプ大統領が10月下旬に来日し、天皇陛下との面会に続き、高市首相と対面による初めての日米首脳会談を行った。
首脳会談で注目を集めたのは高市首相の振る舞いだった。トランプ氏と腕をがっちりと組んで迎賓館の階段を下り、大統領専用ヘリ「マリーンワン」では満面の笑みを浮かべながらのツーショット。一緒に米軍横須賀基地に向かい、米空母「ジョージ・ワシントン」に乗艦した際には演説中のトランプ氏が高市首相の肩を抱き寄せる場面も見られ、呼応するかのように高市首相は満面の笑みで拳を突き上げていた。
元外務省高官の兼原信克氏はBS日テレ「深層NEWS」で、「高市首相のトランプ対応は、安倍路線の継承を示せた。空母での演説中、肩を抱き寄せられるシーンや拳を突き上げる姿は、信頼関係の構築に成功した象徴。トランプ氏の『(安倍元首相から高市首相について)素晴らしい話をよく聞いていた』という言葉通り、蜜月再来の兆しだ」と発言していた。
これに対し、立憲民主党の蓮舫氏はX(旧ツイッター)で、「肩に腕を回されなくても。笑顔を振り向かなくても。飛び跳ねなくても。腕を組まなくても。冷静な会談はできたのではないかな、と見えます。とても残念です」と投稿。私は「私が女性だったら。同じ思い」とツイートした。
報道は高市首相の行動に焦点が当たったが、私は日米首脳会談で特に注目したのは、立憲の小沢一郎衆院議員(事務所)のXの投稿である。
「日米首脳会談は成功したと、高市総理も自民党もはしゃいでいるが、本当にそうだろうか。まず、80兆円規模の対米投資はお金の出所もはっきりせず曖昧なままで、利益もほとんど米国。その分、国内投資は大きく減る。こうした言わば『不平等条約』の日本経済へのマイナスをしっかりと認識しているか」
「高市総理は、防衛費をGDP比2%に増額する計画の前倒しを米国に自慢げに伝達したが、原資は血税。今後これまでの2倍に膨らんだ巨額防衛予算が、毎年民生を圧迫し続けることになる。『他国もやっているから』と深い考えも無く、果てしなき軍拡競争に身を投じる余裕は、もはやこの国には無い」
「日米関係が緊密だ」と称賛する人々は、それが日本の国益にかなっているのかを問うたらいい。
人間関係でも貢げば外見上、良好には見える。外見は良好に見えながらも実態は日本が米国に貢ぐという構図。それが今の日本の姿ではないのか。

孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK298掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK298掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。