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※2025年11月10日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大

※紙面抜粋

※2025年11月10日 日刊ゲンダイ2面
「戦争国家」へ布石着々…極右首相の異様なハイテンションの危うさ、怖さ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/380097
2025/11/10 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

夜中までレクしてもこの笑顔…(C)日刊ゲンダイ
眠らないことが話題の新首相だが、そのテンションはマトモなのか。従来の政府見解を次々に覆し、「世界で咲き誇れ」などと言い、軍事同盟強化にシャカリキの異様。タカ派の政調会長とコンビを組み、軍拡大増税に突き進む危うさを野党は果たして止められるのか。
◇ ◇ ◇
高市首相が深夜3時に答弁レクを受けていたことが話題だ。ま、これは「頑張ってます!」アピール半分だとして、これ以外にも異様なハイテンションがやたらと目につく。トランプ大統領との日米首脳会談では原子力空母の上でぴょんぴょん跳びはねていたし、APECではチリのボリッチ大統領の両肩に手を回した動画がこれまた、賛否両論を巻き起こした。
首相就任以来、アドレナリン全開なのではないか。だから、多少眠らなくてもやっていける。周囲がハラハラするような言動も平気でする。そこに思ってもみなかったような高支持率だ。興奮の極みにいるのだろうが、忘れてはならないのが、はしゃぐ当人は日本の最高権力者で、なおかつ、極右のバリバリ政治家であることだ。
就任間もないのに、その独裁気質はそこかしこに垣間見える。唐突に自維連立を決めたかと思うと、議員定数の削減やスパイ防止法の制定、日本版CIAの設立などを合意文書に書き込み、防衛費の対GDP2%の前倒しも勝手にトランプと約束した。少数与党のくせに独裁者気取り。そんな首相が権力を手にし、「これからは、やりたい放題ヨ」とばかりに興奮し、眠らずに目を爛々とさせている。ちょっと寒けがする光景なのである。
中国が戦艦を出せば日本も参戦するのか
寒けといえば、先週7日の国会答弁でも鳥肌が立った。
立憲民主党の岡田元外相から台湾有事の際に、どういうケースだと集団的自衛権を行使する「存立危機事態」になるのかを問われ、「やはり、戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば『存立危機事態』になりうるケースであると、私は考えます」とこれまた勝手に踏み込んだのである。
どういう緊張状態になろうと、日本は戦争を避けるべく、最後まで平和の道を模索すべきで、だからこそ、歴代政権は「個別具体的な状況に即し情報を総合して判断することとなるため、一概に述べることは困難だ」と言い続けてきた。それなのに、首相自らが「中国が戦艦を出してきたら参戦します」と言わんばかり。恐るべき「軽さ」ではないか。もちろん、高市自身、日中全面戦争なんか出来っこないことはわかっているだろうが、軽々に「勇ましさ」を売りにする。保守派を取り込む道具にする。こうして米国にも媚を売る。だから、わざと踏み込み、喜々としている。
そこが危なっかしくて、見ちゃいられないのである。
衣の下に鎧が見える高市首相

危険なタカ派コンビ(C)日刊ゲンダイ
防衛ジャーナリストの半田滋氏は高市の危ない発言について、こう言った。
「ちょっと前に習近平国家主席と会って、“戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築する”と約束したばかりじゃないですか。それなのに、高市首相は直後にAPEC台湾代表の林信義氏と会談して、中国を刺激した。それも自らXに投稿して怒りを買った。中国外務省は“台湾独立勢力に重大な誤った信号を送るもの”と猛反発してました。そこにもってきて、今回の発言ですからね。平和のための対中外交をマジメにやる気がないことがハッキリした。着物の下に鎧がチラチラ見えています」
評論家の佐高信氏は「一連の高市発言を見ていると三島由紀夫を思い出す」と別の角度から危惧を語った。
「三島は戦争には行っていない。入営検査の時に発熱したからです。それがコンプレックスになって、その後の言動に影響したとみる向きもある。一方、今でこそ、女性兵はいるが、ふつう女性は前線には行かない。だから、かえって勇ましく振る舞おうとする女性政治家もいるのかもしれない。そうした無責任な勇ましさだとしたら、とても怖いと思いますね。それでなくても高市さんの勇ましさには打算を感じる。私はこの間、Xで高市さんのことをトランプのペットで“トランペット”だと書いたんです。原爆を落とされ、核実験の再開を明言している米国大統領の横ではしゃぐ姿は国辱ものです。つまり、媚びるための勇ましさで歴史を背負っていない。ここにも危うさを覚えました」
これが高市のハイテンションに対するマトモな感覚ではないか。それなのに、周囲は「日米黄金時代」「最高のスタート」などとオベンチャラを言い、メディアはそれをタレ流し。かくて、支持率は上昇し、高市はますます、ハイになる。
そんな高市を支えるコバホークこと、小林鷹之政調会長は「防衛費は対GDP比2%では到底足りない」などと言いだした。ウルトラタカ派コンビで「戦争する国」づくりにシャカリキだから、国民は目を白黒だ。この調子だとあっという間に「国の形」が変わってしまうのではないか。まさしくゾクッとするのである。
もう「2%でも足りない」と言い出した理由
小林鷹之は昨9日のNHK「日曜討論」で、2%では足りない根拠について、「安全保障環境の変化に加えて戦い方が変わった。ドローン、無人機、サイバー攻撃もある。日本は物量作戦で対峙するのは難しい。防衛技術のブレークスルーが必要でその研究開発費もいる」などと言っていたが、こんなもんは後付けだ。米国防総省からは6月の時点で「5%まで増やせ」とせっつかれているのだ。最初に数字ありき、つじつま合わせなのである。
「防衛費2%の財源だって決まっていないのに、さらに倍増なんて、一体どこからもってくるつもりなのか。そして、何を調達するつもりなのか。防衛省の有識者会議では原子力潜水艦の話が出ましたが、1隻1兆〜1.2兆円とされています。最低3隻必要だとして3兆円。韓国も手を挙げたから日本でも、ということでしょうが、必要ありません。南シナ海で展開する米軍の補完だし、リチウムイオン電池を使う現行の潜水艦で十分です」(半田滋氏)
だとすると、何のための防衛費倍増なのか。国民の理解が得られるのか。疑念だらけだが、ここで思い出すのが高市の所信表明演説だ。安倍を意識して、「世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻します」などと言っていたアレである。これの意味するところは軍事同盟の強化ではないのか。
■「世界で咲き誇る日本外交」とは何か
日本は日米同盟を基軸に、韓、豪、フィリピンなどのASEAN諸国、EU各国とも安全保障、防衛面での協力を強化している。軍事で「咲き誇る」つもりで、そのために防衛装備品移転の規制を全廃しようとしているのではないか。そんな疑念も浮かんでくる。
戦前の日本も欧米の列強に追い付き追い越せで暴走した。その反省から石橋湛山の小日本主義が生まれ、その流れをくんできたのが「軍拡よりも経済」の田中派、宏池会であり、この流れの延長に石破前首相もいた。
「戦争をしちゃいけないというのが湛山で、負けたのが悪いというのが岸信介です。石破から高市への政権交代は湛山から岸への揺り戻しともいえる。世界に咲き誇るのは文化だけでいいことを国民は再認識し、軍拡に邁進する高市政権を監視すべきです」(佐高信氏=前出)
与野党ともに「戦争する国」になることを前提に、防衛費増は当たり前みたいな風潮になりつつあるが、とんでもない話だ。そのツケを背負わされるのは庶民であり、犠牲になるのは国民だということを忘れてはいけない。
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