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※2025年11月26日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大

※紙面抜粋

※2025年11月26日 日刊ゲンダイ2面
米中が手を組み日本は「蚊帳の外」…切れ始めた「高市女性初首相」の賞味期限
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/380781
2025/11/26 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

これが「マウント取れる服」/(C)共同通信社
初の女性首相ということで、その言動が注目された高市首相だが、パフォーマンスの「物珍しさ」も賞味期限だろう。存立危機事態答弁で馬脚を現した能力不足と危うさ、空回りしている「全能感」、鼻についてきた外交演出。米中接近で梯子を外されているのだから世話はない。
◇ ◇ ◇
台湾有事発言でドヤされたか──。
南アフリカで開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)から帰国して13時間後の25日午前、高市首相は米国のトランプ大統領と約25分間の電話会談を行った。米側からの要請だという。
会談内容について、官邸で記者団に説明する高市の表情は冴えなかった。トランプが欠席したG20の様子を聞かれたそうで、「日米間の緊密な連携を確認できた」とか言って虚勢を張っていたが、台湾有事をめぐる存立危機事態答弁に関する話は出たかと聞かれると、「外交上のやりとりで詳細は差し控える」とはぐらかした。
「G20の話題はあいさつに過ぎず、主なテーマは当然、台湾有事発言でしょう。前日の米中電話会談で、中国は台湾問題における原則的立場を説明し、トランプ氏も理解を示したとされる。先月30日に米中は対面で会談し、中国が米国へのレアアースの輸出規制を1年延期することで合意したばかりです。ただし、この件はまだ完全に解決したわけではない。トランプ氏にしてみれば、米中の貿易摩擦が一時休戦状態になり、せっかくうまくいきかけているディールに水を差された形です。高市氏に対して、余計な発言で中国を刺激するなと警告するための電話会談だったのでしょう」(高千穂大教授の五野井郁夫氏=国際政治学)
トランプは24日に行われた中国の習近平国家主席との電話会談後、「非常に良い会談だった」とSNSに投稿。「米中関係は非常に強固なものだ!」と強調した。さらに、習から招待されて来年4月の北京訪問を受諾、来年後半には習が国賓として訪米すると明かした。
米中の接近で、日本は完全に梯子をはずされた格好だ。
内向きの発想で外交はできない
「先月、トランプ大統領の来日時に、米軍の原子力空母の上でぴょんぴょん跳びはねていたことが思い返されます。こんな軽佻浮薄な日本の首相がいるのかと唖然としましたが、高市首相は外交も歴史も法律も分かっていない。その場のノリだけなのです。中国向けに強硬発言をすれば、国内の支持層にはウケるかもしれませんが、国際社会では孤立していきかねない。反中感情を煽ることで高い支持率を維持しているとしたら非常に危ういし、そんな内向きの発想では外交などとてもできませんよ。G20でも話題になったのは洋服選びのことだけで、日本側が模索していた中国の李強首相との“立ち話”も実現しなかった。それどころか、G20直後に米中が手を組んで蚊帳の外なのだから、世話はありません」(政治評論家・本澤二郎氏)
高市はG20の会議に遅刻。同行した尾崎副長官が代わりに発言した。そのうえ夕食会も欠席している、防災などを協議する会議もドタキャン。ホント、何しに行ったのかという感じだ。
高市は21日、G20出席を前に自身のX(旧ツイッター)を更新。こう書いていた。
<昨日は、午前中の日程を空けてもらって出張用荷物のパッキングをしましたが、悩みに悩んで凄く時間がかかったのが、洋服選び…>
<クリーニングから戻ってきた服の中から、「安物に見えない服」「なめられない服」を選ぶことに数時間を費やしました>
<外交交渉でマウント取れる服、無理をしてでも買わなくてはいかんかもなぁ>
「つい言い過ぎた」では済まない深刻な影響

米中は親接近。軽佻浮薄な高市首相で日本はすっかり蚊帳の外(C)ロイター
国際会議に出席するにあたり、「マウント取れる」などと表現する不用意さ、薄っぺらさ、品のなさには開いた口が塞がらないが、これが高市という政治家の本質なのだ。
洋服選びに何時間もかけるヒマがあれば、会談予定のある各国の情報を読み込み、国益を最大化することを考えた方がいいし、洋服より先に言葉選びに気を配った方がいい。
重要なのは見た目というコケおどし。これまでの政治家人生も、「なめられない」「マウント取れる」が行動基盤にあったのだろう。
だから、過剰な物言いで混乱を招くし、すぐに撤回すれば済むような発言も引っ込められない。総務相時代に放送法に関する圧力発言が問題になった際も、「文書は捏造だ」と啖呵を切り、事実なら大臣も議員も辞めると言った。総務省が文書は本物と認めても、発言の撤回はしなかった。
「なめられない」ように勇ましいことを言ってマウントを取り、その浅慮ゆえに問題が大きくなれば被害者ヅラをしてきたのが高市の政治家人生ではなかったか。ガラスの天井に阻まれた「女性政治家」であれば、それも共感や同情が集まる要因にはなったかもしれない。だが、今の高市は一国の首相なのである。
首相の発言は政府の見解と受け取られる。特に外交では、首相の言葉ひとつで国家の存亡さえも左右されかねないのだ。その重みをどこまで理解しているのか。
朝日新聞が21日から掲載していた「高市政権発足1カ月」という短期集中連載には、こんな記述がある。
<自分の言葉で発信することにこだわった首相。答弁準備は3時間半も続いた。「自身のこだわりを盛り込み、高市政権としての新たな答弁ラインを考えていた」。官邸幹部はそう明かす>
<歴代屈指の高支持率を維持するも、安倍政権の「官邸一強」の安定感にはほど遠い。7日の予算委で首相は、台湾有事を「存立危機事態になりえる」と、歴代の政府見解を踏み越える答弁をした。「つい言い過ぎた」。答弁後、首相は周囲にそう漏らしたという>
レアアースの輸出制限ならアウト
従来の政府見解を踏み越えても、自分個人の考え方を開陳して構わない、自分の言葉が国民に響くという「全能感」は空回り。現実社会、とりわけ経済には「つい言い過ぎた」では済まない影響が出てきている。中国からの観光客は激減し、インバウンド需要には陰りが見える。外需依存の日本経済は、中国の思惑ひとつで簡単に揺らいでしまう。
「日本にとって中国は最大の貿易相手ですが、中国から見れば日本との貿易は約1割に過ぎず、切れるカードはいくらでもある。過去には、尖閣諸島沖での衝突事故の際に中国側がレアアースの輸出を事実上停止したこともありました。高市首相の発言をきっかけに、今後もレアアースの輸出制限まで行けば、日本経済はアウトです」(五野井郁夫氏=前出)
長期的な戦略があるならいいが、自分の発言がどういう影響を与えるのかも予見できない高市は、政権発足1カ月で早くも馬脚を現した感がある。
「初の女性首相ということで目新しさもあり、言動が注目されてきた高市氏ですが、そのパフォーマンスで耳目を集めるのは限界がある。日に日に中身がスカスカなことが露呈し、『物珍しさ』もそろそろ賞味期限ではないか。彼女は女性ということで下駄を履かせてもらってきた政治家であり、実力が認められた本来の意味での『女性初首相』とは違ったということでしょう。政治のプロから見れば、能力不足は歴然です」(本澤二郎氏=前出)
26日、就任後初の党首討論に臨む高市。存立危機事態発言や悪化する日中関係、その結果の経済情勢などで説明が求められる。無知蒙昧を認めたくない高市の勉強会は、果たして今回は午前3時スタートで間に合うのか。
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