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2010年以降、日本政府は「国益」を無視して中国との関係を悪化させている
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2025.12.10 櫻井ジャーナル
沖縄本島南東の公海上空で中国海軍の空母「遼寧」から発艦したJ-15(殲-15)戦闘機が12月6日、自衛隊のF-15戦闘機に対し、レーダー照射したと日本の防衛省は12月7日に発表した。中国側に強く抗議したとしている。それに対し、中国政府は緊急発進した自衛隊機が演習空域に接近、飛行の安全を脅かしたと反論した。
日本が中国との関係を悪化させたのは菅直人政権の時だ。菅政権は2010年6月の閣議決定で尖閣諸島周辺の中国漁船を海上保安庁が取り締まれることにして「日中漁業協定」を否定、そして2010年9月に石垣海上保安部は中国の漁船を尖閣諸島の付近で取り締まった。菅政権は田中角栄と周恩来が決めた尖閣諸島の領土問題を棚上げにするという取り決めを壊したのだ。
こうした中国との関係を壊す行為の中心にいた前原誠司は松下政経塾の出身で、2009年9月から10年9月まで国土交通相、10年9月から11年3月まで外相を務めている。
前原と同じ松下政経塾出身の高市早苗首相は10月7日、衆院予算委員会において、「戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースだ」と発言した。
時代遅れで運用している国はないと言われる戦艦を持ち出したことはともかく、台湾で軍事衝突があれば軍事介入する意思を示したと言えるが、歴代の日本政府は「ひとつの中国」を受け入れてきた。高市首相もそうした立場を継承するならば、台湾で戦闘があってもそれは内戦ということになる。高市首相の発言は、その内戦に日本が軍事介入するということを意味するわけだ。
言うまでもなく、高市首相に対する質問は事前に提出されていた。それに基づいて官僚が作文するのだが、今回の場合はそれに首相が「存立危機事態発言」を付け加えたわけだ。彼女のアドリブだったとは思えない。官僚以外の何者かの指示があった可能性がある。
そして11月23日には小泉進次郎防衛相が与那国島を視察した際、同島にミサイルを配備する計画を発表した。与那国島、奄美大島、宮古島、石垣島、そして台湾にミサイルを配備することをアメリカ軍は予定しているので、その計画を実行するということだ。台湾にアメリカ軍の基地やミサイル発射施設が建設される事態になれば、中国が台湾を攻撃する事態はありえる。日本はすでにアメリカの「不沈空母」だが、中国を侵略しようとする国は台湾も「不沈空母」とみなしている。
高市首相や小泉防衛相の発言がアメリカのドナルド・トランプ大統領が韓国で中国の習近平主席と会談して間もない時点でのことだということに注目する人もいる。
この会談では台湾問題は両者によって明確に棚上げされ、経済問題が議論されたようだ。トランプ大統領は中国に対して経済戦争を仕掛け、失敗している。韓国での会談で中国がレアアースに対する輸出規制の一時停止に同意したことは大きいだろう。トランプ大統領は中国に「膨大な量の大豆やその他の農産物」を直ちに購入させることができたとも語っている。
アメリカと中国は台湾問題を棚上げにして、悪化した経済的な関係をある程度修復、アメリカ経済の急速な悪化にブレーキをかけることに成功したと言える。そうした中での高市首相や小泉防衛相の発言だ。この順番が逆だった場合、中国のアメリカに対する姿勢は厳しいものになったかもしれない。アメリカが中国との関係をこれ以上悪化させないで中国を挑発する道具に日本はなっている。日本の政治家ふたりは米中首脳会談が終わるのを待っていたようにも見える。
欧米諸国はロシアを征服するための手先としてウクライナを使い、アメリカは中国を屈服させるために日本を使おうとしている。いずれも西側諸国が簡単に勝てるというシナリオになっていたのだろうが、ウクライナではロシアに敗北している。
本人が自覚しているかどうかはともかく、高市や小泉は日本をウクライナのようにしようとしている。原発を海岸線に並べ、食糧を自給できない日本が中国と戦争できるはずがないのだが、彼らはそうしたことを考えないのだろう。それでも戦争へ突き進めば日本は破滅する。
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