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※2025年12月18日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大

※紙面抜粋

※2025年12月18日 日刊ゲンダイ2面
まだ離れないのか、この両者…自維連立合意「全部ご破算にしてくれ」が国民の切望
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/381799
2025/12/18 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

打算の握手(C)日刊ゲンダイ
邪な議員定数削減は葬り去られたが、でかい口をたたいていたくせに、まだしがみついている維新の卑しさ。そんな維新と組んで「危険な国家づくり」を正当化している高市自民。断っておくが、浅ましいトップ同士が勝手に決めた合意は全て国民の知らないこと。
◇ ◇ ◇
いやはや、みっともないったらありゃしない。日本維新の会のことだ。「改革のセンターピン」と大々的に掲げた衆院議員の定数削減法案について、臨時国会での成立を断念。国会は17日、会期延長せず、予定通り閉幕した。
その前日16日、上京した吉村代表(大阪府知事)が高市首相(自民党総裁)と党首会談。揃って会見し、吉村は「来年の通常国会で削減法案を必ず実現させようと高市総裁と合意したと思っている」と形を繕ったが、その直後に配信された党の公式動画では、藤田共同代表とともに不満の矛先を野党に向けて、言いたい放題だった。
「腹が立ってしょうがない」「通常国会は時間切れはない。絶対にやるんだ。諦めない」
そして、民主党が2012年に「45議席削減法案」、13年には「80議席削減法案」を国会に提出していたという話を持ち出し大騒ぎ。「ここに証拠物件」と藤田が文書を片手に法案に記された提出議員名を読み上げ、吉村が「出してるやん」とツッコミを入れてワーワーやっていた。
しかし、もう10年以上前のことだ。少数政党が増え、多党化になるなど、当時とは国会の状況も変わっている。野党批判はどう見ても、八つ当たりのたぐいだ。そんなに悔しいなら、「成立を目指す」と合意文書に書きながら、たいした努力もしなかった自民に矛先を向けたらどうなのか。
事ここに至るまでも、「野党が遅延工作」だの「茶番劇」だのと責任を押し付け、挙げ句の果てには、衆院政治改革特別委員会に理屈のつかない質疑打ち切りの「動議」まで出す始末。当然、動議は撤回に追い込まれたが、やってることが、幼稚というか、チンピラというか、どうしようもない。
「連立離脱しても知らんで〜」はどうなった
自民と維新が共同提出した議員定数削減法案は根拠が不明。なぜこれが「政治改革」になるのか。なぜ1年後に議論を終了させ、45議席を「自動削減」なのか。民主主義の根幹をなす選挙制度を、与党の都合で強制的に変更するのはあまりに乱暴だ。
中身がデタラメなだけじゃない。法案提出も会期末まで2週間弱という今月5日で、時間的にも成立は最初から無理筋。だから連立合意事項とはいえ、自民執行部に本気で成立させる気などなかった。
そもそも、定数削減法案は、維新が主張してきた「企業・団体献金の禁止」を自民が受け入れられないので、仕方なく“スリ替えた”代替案だ。その時点で維新の言う「改革」なんて看板倒れで吹っ飛んでいるのだが、そこまで自民に譲歩したのに、「連立の絶対条件」だったはずの定数削減が成立しないのだから、「連立離脱しても知らんで〜」を実行に移したらどうなのか。
こうなるまで幹部は「うちが離脱すれば、困るのは自民や」と豪語していたらしい。でかい口をたたいていたくせに、まだ政権にしがみついている維新。吉村は高市との会談で「非常に難しい法案を自民党でまとめていただいたことに感謝する」と謝意まで伝えていたというから、卑しいというか、赤っ恥というか、付ける薬がない。
ジャーナリストの山田惠資氏が言う。
「吉村代表が定数削減に前のめりになりすぎました。国会議員ではない吉村さんは選挙事情をあまりわかっていないので、与党で法案を出せば成立させられると甘く見ていたのでしょう。ただ、維新の連立離脱はない。高市内閣の支持率がこれだけ高ければ、政権に付いて行った方がいいということ。副首都構想もありますし、離脱したら単なる野党に逆戻りですから。一方、高市サイドにはいざとなったら国民民主を引き込むシナリオもある。吉村さんは拳を下ろすしかなかったわけです。党首会談は、高市首相がわざわざ維新の控室まで出向いて行われた。それで吉村さんの顔が立ったということです」
数とイデオロギーで、維新は高市にとってありがたい存在

通常国会が恐ろしい(C)日刊ゲンダイ
高市自民も維新のポンコツぶりが身に染みただろう。首相本人が国会で、「そんなことよりも、定数削減をやりましょうよ」と前のめりだったくせに、無理筋と分かるとトーンダウン。「国会の運びについて総理として答えは控えたい」との答弁を繰り返し、自民党総裁として自ら動くことはなかった。
国会閉幕に合わせた17日の記者会見で高市は、定数削減について「通常国会で成立を期したい」と強調したが、これも維新をなだめ、顔を立てただけだろう。法案に野党や自民党内が反発している状況は変わりなく、あてにならない。むしろ高市にとって維新は、自分がやりたい政策を前に進めるための「数」でしかないのではないか。
「自民党内には『維新には振り回された』『維新とは距離を置きたい』と不満のある人たちもいますが、高市首相にとっては維新の『数』はやはりありがたい存在。それに、積極財政など政策面では国民民主が近いものの、イデオロギーの面では維新と組んでいる方がうまくいく。つまり、『高市政権になったので保守層の支持が戻って来た』という状態を維持するために、維新との連立合意があることを錦の御旗にして進めていけば、右に寄りすぎることを苦々しく思っている党内の一部も黙って付いて行かざるを得なくなるからです」(山田惠資氏=前出)
どんどん実現なんて勘弁
浅ましいトップ同士が勝手に決めた連立合意は、▼緊急事態条項を創設するための憲法改正▼9条改憲の条文起草協議会の設置▼スパイ防止法の制定▼「国家情報局」及び「国家情報局長」の創設▼日本版CIAの「国家情報会議」の新設▼防衛装備移転の「5類型」撤廃▼安保3文書の前倒し改定など、どれもこれも、国民の知らないことばかり。薄っぺらな「改革」を旗印に、理念もへったくれもないチンピラ政党と組んで「危険な国家づくり」を正当化しているのが高市自民なのである。
高市は17日の会見を「ここからさらにギアをあげて、総裁選や連立合意で掲げた政策をどんどん具体化させ、実現していく」と締めくくっていた。考えるだに背筋が寒くなる。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「自維の連立合意をどんどん実現なんて、勘弁してくれ、ですよ。他にも日の丸損壊罪に原子力潜水艦の保有など、こんなのをよくぞ合意文書に出してきたというトンデモ政策のてんこ盛りです。連立政権から公明党のブレーキがなくなり、維新というアクセルで右にばかりハンドルを切る。その結果、中国という壁にぶつかって、今、外交に大変な問題が発生しているわけです。そんな中で、戦争準備の方向にイケイケドンドンで進んでいる。防衛費を前倒しでGDP比2%達成だ、武器輸出も全面解禁だ、非核三原則も見直しだと、自民と維新は手を取り合って、この国をとんでもないところへ導こうとしている。その意味では、維新との連立を解消して、アクセルを外してもらった方が国民のためになるのではないですか」
維新はさっさと連立離脱したらいい。そうすれば、合意事項は全部ご破算。それが国民の切望だ。
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