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トルコでの交渉でロシアはウクライナやNATO諸国が目論む時間稼ぎを拒否
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202505180000/
2025.05.18 櫻井ジャーナル
5月15日にイスタンブールでウクライナ情勢に関して話し合う会議が開かれた。ロシア政府はウラジミル・メジンスキー大統領補佐官を団長とする代表団、ウクライナ政府はルステム・ウメロフ国防相を団長とする代表団を送り込んだが、話し合いは会談は2時間足らずで終わった。階段はロシアの代表団がウクライナ側に対し、ドネツク、ルガンスク、サポリージャ、ヘルソンからの完全撤兵を要求、ウクライナ側が拒否したところで終了したという。
キエフ体制やその後ろ盾になっているイギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパ諸国は停戦を求めているが、停戦は戦力を増強して態勢を立て直す時間稼ぎにすぎないことを理解しているロシアが応じないことは明白だった。2014年のミンスク1と15年のミンスク2で煮湯を飲まされた過去をロシアが忘れているはずはない。戦場で西側を圧倒しているロシアは事実上の降伏を要求している。仲介役を演じようとしているアメリカ政府はこうした状況を理解していないのかもしれない。
ロシアはすでにドネツク、ルガンスク、サポリージャ、ヘルソンの4州をロシア領と宣言しているが、そこからウクライナ軍が撤退するように求め、それを受け入れない場合、次の交渉では別の4地区も撤退要求の対象に含めるとしているが、その4地区とはオデッサ、ニコラエフ、ドネプロペトロフスク、ハリコフだと推測されている。
ウラジミル・プーチン露大統領は2022年2月21日にドンバス(ドネツクとルガンスク)の独立を承認、2月24日にロシア軍はウクライナの軍事基地や生物化学兵器の研究開発施設などを巡航ミサイルなどで攻撃しはじめたが、その目的はミンスク協定の合意事項を実現することにあった。その合意ではウクライナが憲法を適切に改正し、ロシア語を話すウクライナ人の権利と地位の保護を保障することを約束していた。
その合意が守られていなかったのだが、その理由を後に当時のドイツ首相、アンゲラ・メルケルはキエフのクーデター体制の軍事力を強化するための時間稼ぎに使われたと後に証言、フランソワ・オランド元仏大統領もその発言を肯定している。和平の実現ではなく、戦争の「リセット」が目的だった。アメリカやNATO諸国はドネツク、ルガンスク、クリミアの領土を武力で奪還しようとしたのだ。
その計画が破綻したのだが、敗北を確定させることはできない戦争の首謀者は戦争を長引かせようとしている。首謀者の手先として動いているのがイギリスのキール・スターマー首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相たちだ。NATOのマーク・ルッテ事務総長もロシアとの核戦争に前向きである。
それに対し、ロシアでは5月15日に陸軍総司令官をオレグ・サリュコフ上級大将からアンドレイ・モルドビチェフ上級大将へ交代させた。モルドビチェフは2022年から2023年にかけて中央軍管区の副司令官を務めているが、その際、マリウポリ包囲戦を指揮していた。5月9日の「戦勝記念日」以降、ロシア軍は大規模な軍事攻勢を計画しているのではないかと噂されているが、それと陸軍総司令官交代が関係しているとする見方もある。
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