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田中宇の国際ニュース解説 無料版 2025年8月2日 https://tanakanews.com/
■要約 Perplexity AI
ガザ虐殺は「ホロコーストを上回る本物の人道犯罪」を意図的に行うことで、英国系をユダヤ人・イスラエルとの縁切りに追い込み自滅させる作戦。一方でイスラエルは中東で巨大な覇権を獲得しており、現実主義的ユダヤ人は英国系を見捨ててイスラエル側につくとしている。
■全文
イスラエルによるガザ虐殺は、世界の中心だった英国系の諸国(英国と、傀儡である独仏加や米リベラル派など)の諜報力(国際政治力の強さ)の源泉となってきたユダヤ人ネットワークを、英国系から離反させ、英国系を弱体化するための(隠れ多極主義的な)策略でないかと、最近思うようになった。
ガザ戦争の目的の中心は、イスラエルが、英国から背負わされたパレスチナ問題を力づくで抹消することだ。しかしそれだけでなく、イスラエルがガザ市民を餓死に追い込むなど意図的にひどい人道犯罪を続けるのは、英国系の諸国がイスラエル敵視を強めざるを得ないようにして、英国系の覇権(諜報力)の源泉であるユダヤ人との結束を破壊し、英国系を弱体化・自滅させる策だと考えられる。
英国系は人道主義(敵性諸国に人権無視のレッテルを貼って潰す策)を覇権戦略の一つにしてきた。それだけに英国系は、ガザ虐殺が長引くほど、イスラエルを非難・制裁して縁切りせねばならない。
英欧米のユダヤ人はもともとリベラル(人道主義)だ。しかし近年はリベラルが全体主義化し、二者択一になると、ユダヤ人はイスラエルを選ぶ傾向が増している。
https://www.middleeasteye.net/news/france-recognise-palestinian-state-un-general-assembly-september
France to recognise Palestinian state at UN General Assembly in September
英国はユダヤ人との縁切り(=国力低下)を好まず、パレスチナ国家承認などイスラエル批判をフランスにやらせてみたが、イスラエルは全くへこまないので、英国自らが動かざるを得なくなっている。野党の労働党系は、コービンがイスラエル敵視の新政党を準備している。
https://www.middleeasteye.net/news/jeremy-corbyn-confirms-launch-new-party-citing-uk-complicity-israeli-crimes
Jeremy Corbyn confirms launch of new party, citing UK complicity in Israeli crimes
離散民族であるユダヤ人は、古くから欧州・地中海地域に商業・金融のネットワークを持ち、この地域の諸国の王室など権力上層部の政治経済の顧問・政策立案者として宮廷ユダヤ人が重用され、彼らが逆にネットワークを利用して各国間の戦争や興亡を操るようになった。
https://tanakanews.com/080829hegemon.htm
覇権の起源 ユダヤ・ネットワーク
ユダヤ人は私腹を肥やすだけでなく、システムオタクの力を発揮して、税制や徴兵制など近代国民国家の体制を立案し、フランス革命などを誘発して封建国家を近代国家に変身させる策までやり、世界を近代化して欧州を世界の中心にした。
また彼らは資本家として産業革命を起こし、科学技術の発展に火をつけた。ユダヤ人を最も重用した英国が最初に発展して強くなり、大英帝国として世界を支配した。
英国(や米国)の覇権の要諦はユダヤ人に由来する諜報力であり、諜報界が覇権運営を担当してきた。二度の大戦で英国から米国に覇権が譲渡されたものの、英国系は冷戦を起こして米覇権を乗っ取った。これらの動きは暗闘であり、諜報界やユダヤ人が一枚岩でないことを示している。
今回のガザ虐殺につながる流れの発祥は、ユダヤ人内部の暗闘の一つである「イスラエル建国」だ。英国系はユダヤ人を重用したが、大英帝国・英国覇権下においてユダヤ人は主人公でなく黒幕や裏方だった。
大英帝国に貢献するのでなく、ユダヤ人が英国から独立して自前の国家を持つのがイスラエル建国(シオニズム)だった。他の諸民族も次々と英国から独立して国家を持っているのだから、ユダヤ人だって国家を持つべきだという考えだ。
英国覇権の力の源泉が、ユダヤ人の持つ諜報力であることを考えると、ユダヤ人が英国から独立すると、諜報力も英国からイスラエルに流出し、英国の覇権が衰退しかねない。
英国は、最小限の領土でのイスラエルの建国を認め、アラブ人(パレスチナ人)にも国家建設を認めてパレスチナ問題を作り、イスラエルに背負わせた。イスラエルは、建国直後からアラブと戦い続けることを強いられ、英米から自立できない状態が続いた。
イスラエル建国から50年近く経ち、アラブ諸国とも和解した(近隣のエジプトとヨルダンを傀儡化した)後の1990年代に、転換点となる2つの流れがあった。
一つは、イスラエルがパレスチナ国家の創設・運営を支援するオスロ合意の締結で、これはイスラエルがパレスチナの面倒を見る代わりに、世界がイスラエルへの批判をやめて好意的に見る体制作りだった。
もう一つは正反対に、米諜報界がパレスチナ人などイスラム世界の人々をテロリストに仕立て、米英イスラエルがイスラム世界を敵として恒久対立する「文明の衝突」「テロ戦争」の構図作りで、これはオスロ合意体制を潰すとともにイスラエル(リクード系)が米諜報界を乗っ取るために用意された。
2つの構図はせめぎ合い、ラビン暗殺と911事件によってテロ戦争が勝った。テロ戦争は、イスラエルによる軍事的な米覇権強化策のふりをしつつ、実際はネオコン(リクード系の政策立案者たち)などが覇権戦略を過激に稚拙にやって自滅させる策だった。
テロ戦争が終わるころにトランプが出てきて、リクード系と組んで米諜報界の英国系を潰す動きを再加速した。米諜報界を乗っ取ったリクード系は、英国系を潰す策を次々と放っている。
英欧は、ウクライナ戦争、温暖化対策、コロナの都市閉鎖、違法移民、覚醒運動、右派潰し(リベラルの全体主義化)など、自滅策を次々とやらされているが、これらはいずれも諜報作戦であり、リクード系の仕業と思われる。
トランプは2020年の大統領選で不正に敗北させられているが、これもリクード系がバイデンを勝たせて英欧を自滅させるウクライナ戦争を起こしてからトランプを返り咲かせるためにやったのだろう。トランプはリクード系が好きなように動かせる「駒」だ。プーチンも、リクード系に支援されている。
私から見るとリクード系は、今の世界を好き勝手に動かしている。市民を餓死させるガザ虐殺も「失策」でなく意図的なものとして分析すべきだろう。
ガザ虐殺は「ホロコースト」を上回る人道犯罪だ。私から見ると、ホロコーストは強制収容だったが「大量虐殺」は誇張の疑いがある。対照的に、ガザ虐殺は本物だ。
ホロコーストの誇張は、英国系がユダヤ人を「戦勝システム」の中に取り込んでイスラエルの離反を防いだ覇権戦略だった。
イスラエルは今回、ホロコーストを上回る本物の人道犯罪を意図的にやることで、英国系をユダヤ人やイスラエルと縁切りせねばならない状況に追い込んで自滅させた。
https://tanakanews.com/f1220holocaust.htm
ホロコーストをめぐる戦い
イスラエルは一方で、ガザで巨大な人道犯罪をやりつつ、他方でシリアやレバノンからイラン系を追い出して傀儡化し、トルコを手なづけてコーカサスも影響圏に入れるなど、巨大な中東覇権を手に入れている。
現実主義が強いユダヤ人たちは、リベラルだが覇権凋落の英国系を見棄て、拡大するイスラエルの側につく。諜報力を引き抜かれる英国系は、ますます凋落する。この作戦のために、何十万人ものガザ市民が殺されていく。
https://tanakanews.com/250725israel.htm
イスラエルの覇権拡大
230万人いたガザ市民のうち、どの程度がガザで生き残っているのか不明だ。エジプト当局はイスラエルの言うことを聞くので、イスラエルがフィラデルフィ回廊に開けた抜け穴を通ってガザからエジプトに入ったガザ市民をカイロ郊外の貧民街に行かせ、報道もないままに何十万人かをエジプトに住まわせることは不可能でない。ガザ市民の大半がこっそりエジプトに住んでいる可能性もある。
イスラエルを擁護するなって??。はいはい。イスラエルは極悪です。これで良いですか。
私は今回ホロコースト否定論も書いているのでイスラエルからも犯罪者扱いされ、彼らからと思われる田中ニュースのサーバーへの不正ログイン攻撃の試みも増えている。両側から勝手に攻撃されて全然良いことない。本当はエルアルとか乗ってイスラエルを再訪したいのだが、逮捕されかねない。
この記事はウェブサイトにも載せました。
https://tanakanews.com/250802gaza.htm
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