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米空軍の給油機がカタールの基地へ飛行、イラン情勢が注目されている(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/25/warb26/msg/301.html
投稿者 赤かぶ 日時 2025 年 10 月 01 日 21:35:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

米空軍の給油機がカタールの基地へ飛行、イラン情勢が注目されている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202510010001/
2025.10.01 櫻井ジャーナル

 アメリカ空軍の空中給油機7機がイギリスに立ち寄った後、カタールのアル・ウデイド空軍基地へ向かったと伝えられている。過去48時間にアメリカ空軍の約12機のKC-135とボーイング767-200がヨーロッパの基地に移されたともいう。イランに対する新たな攻撃が迫っていると推測される中での出来事だけに、注目されている。ウクライナから距離を置き始めたアメリカは中東、東アジア、あるいはベネズエラ沖で軍事的な活動を活発化させている。

 イランで現体制を崩壊させることに成功した場合、受け皿としてアメリカやイスラエルが考えているのはクロシュ・レザ・パーレビだと考える人が少なくない。この人物を西側では「民主化運動家」なるタグをつけているが、実態はアメリカやイギリスの帝国主義者の手先にすぎないと考えられている。


 父親のモハマド・レザ・パーレビは国王を名乗っていた。陸軍の一将校にすぎなかったモハマドは1921年にテヘランを占領、その4年後にカージャール朝を廃して王位についた。それ以来、レザ・シャー・パーレビを名乗っている。

 こうした動きの背景には石油が存在している。1908年5月にペルシャ(イラン)で大規模な油田が発見され、その翌年にAPOC(アングロ・ペルシャン石油)が創設された。同社の発行済み株式のうち51%を保有したのはイギリス政府だ。APOCは1935年にAIOC(アングロ・イラニアン石油会社)へ改名され、54年にはブリティッシュ・ペトロリアムになる。

 バーマー石油の会長だったストラスコナ男爵(ドナルド・スミス)がAPOCの会長に就任、イギリスは1919年にペルシャを保護国にした。この動きとモハンマドの動きは連携している。イギリスがペルシャの富を略奪するためにモハンマドの独裁体制は利用された。

 イギリスとフランスはロシアを巻き込み、1916年5月にオスマン帝国を分割して植民地化する秘密協定を結んだ。協定作成の中心になったイギリスのマーク・サイクスとフランスのジョルジュ・ピコの名前をからサイクス・ピコ協定と呼ばれている。1917年11月にロシアで十月革命があり、実権を握ったボルシェビキがこの秘密協定を明るみに出した。

 協定が結ばれた翌月の1916年6月にイギリス外務省アラブ局はアラブ人を扇動して反乱を起こさせている。その工作で重要な役割を果たしたのがトーマス・エドワーズ・ローレンス、いわゆる「アラビアのロレンス」だ。ローレンスは1915年に軍情報部へ入っていた。

 イランの石油はAIOCを介してイギリスの巨大資本とイランの王族に膨大な利益をもたらすが、これはイラン国民を怒らせることになり、登場してくるのがムハマド・モサデク。その政権はAIOCの国有化を決定するが、イギリスはそれを認められない。イランの富を盗むことでイギリスは成り立っていたのだ。イギリスの圧力でモサデクは1952年7月に辞任するが、庶民の怒りは凄まじく、5日後にはモサデクが首相に返り咲いた。

 AIOCは反政府勢力を支援、油田が接収されると石油の生産と輸送を止めることで対抗。それに対してイラン政府はオープン・マーケットで売却しようとしたが失敗、収入が激減して経済状況は急速に悪化した。そこでAGIP(イタリア石油公団)のエンリコ・マッティ総裁に接触。イラン政府とAGIPとの交渉はうまくいくかと思われたのだが、合意には達しなかった。AIOCがマッティに対し、石油の供給を申し入れたと言われている。次にモサデクが選んだ交渉相手がソ連だ。(Richard J. Aldrich,"The Hidden Hand," John Murray, 2001)

 イギリスでは1951年10月にウィンストン・チャーチルが首相へ返り咲いていた。チャーチル政権はイランの内政へ積極的に介入する動きを強めた。イギリスの情報機関はアレン・ダレスに接触、イランでのクーデタに協力するよう求める。

 ハリー・トルーマン大統領はクーデター計画に同意しなかったが、ドワイト・アイゼンハワーが大統領に就任した1953年1月に事態は変わった。アレン・ダレスは2月にCIA長官となるが、その前に兄のジョン・フォスター・ダレスが国務長官に就任、クーデター体制は整った。アイゼンハワー政権でクーデターを強く主張したのはダレス兄弟だ。

 ダレス兄弟は共にウォール街の弁護士で、サリバン・アンド・クロムウェルという法律事務所の共同経営者だが、その顧客リストにはAIOCも含まれていた。

 結局、3月にアイゼンハワー大統領はクーデター計画を承認、5月にはCIAのエージェントがキプロスでイギリスの対外情報機関MI6のエージェントと会談、アメリカとイギリスは連携してイランのモサデク政権を倒すことになる。両国ら連携してクーデターを実行するが、これをイギリスはブート計画、アメリカはアジャックス計画と呼んでいる。CIAでクーデター計画を推進したのはカーミット・ルーズベルトだ。

 クーデター後のイランにける米英の手先として想定されていたのは、言うまでもなく、モハマド・レザ・パーレビだ。そして今、その息子も米英の手先として想定されている。

 このクーデタは成功、イギリスは石油利権を守ることに成功したものの、その代償としてアメリカの巨大石油企業をイランへ引き込むことになった。そして1954年、社名はBPへ変更された。

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【​櫻井ジャーナル(note)​】
 

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コメント
1. 赤かぶ[251299] kNSCqYLU 2025年10月01日 21:36:39 : MkMOjpP8uc : eFJrczlIQlhZa2s=[498] 報告
<■54行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>

https://x.com/owlofsanmerida/status/1973320465008713760?utm_source=yjrealtime&utm_medium=search

Another Moon
@owlofsanmerida

米空軍の給油機がカタールの基地へ飛行、イラン情勢が注目されている

アメリカ空軍の空中給油機が中東へ移動し、イラン攻撃準備との見方が広がる中、米英が再び同国の政権転覆を狙う可能性が注目されている。

後継候補と目されるのは、かつての国王モハマド・レザ・パーレビの息子クロシュ・レザ・パーレビで、彼は西側にとって「民主化運動家」とされるが、実際には帝国主義の代弁者と見なされている。

イランをめぐる米英の介入の歴史は石油に深く根差す。1908年に油田が発見され、英政府主導のAPOC(後のBP)が利権を掌握。第一次大戦中のサイクス=ピコ協定などを通じ、中東は列強の植民地化対象とされ、ペルシャは半ば保護国化された。

戦後、国有化を進めたモサデク政権はAIOC(当時のBP)と対立し、石油収入を絶たれて経済が危機に陥る。モサデクはイタリアやソ連と交渉するも成果を得られず、英米はクーデタを画策。

チャーチル政権とアイゼンハワー政権下でダレス兄弟がCIAとMI6を動かし、1953年の「アジャックス計画」でモサデク政権を打倒、パーレビ王を復権させた。この過程で米国の石油企業が参入し、英BPと共にイラン資源を支配する体制が固まった。

現在の米英の動きも、過去の石油利権と同様に体制転覆と資源支配を狙うものと見られ、再びパーレビ王家がその道具として利用される可能性が指摘されている。

http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202510010001/?scid=we_blg_tw01
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2. 赤かぶ[251300] kNSCqYLU 2025年10月01日 21:43:05 : MkMOjpP8uc : eFJrczlIQlhZa2s=[499] 報告

米軍、中東に空中給油機を配備|イラン、イスラエル、米国との緊張高まる

2025/10/01 Boyd News

3. 一般通過メガネブサイク[296] iOqUypLKid@DgYNLg2yDdYNUg0ODTg 2025年10月02日 02:05:28 : Nf2PcZ7ZZc : Z2E4eW1QcUxVaFU=[1353] 報告
イランはイランで、今度こそイスラエルを瓦礫の山に変える準備を整えているかもしれませんけどもね。

とりあえず推移を見ましょうかね。米英の国内だってガタガタだし、実際は綱渡りのはずです。いつ金融崩れがおきても、おかしくない情勢ですし。

しかし、トランプも無駄な事に労力を費やすのが、つくづくお好きで。本気で米国内を立て直す気なら、手番やリソースの無駄使いをしている場合じゃないでしょうに。まさかとは思うけど、本気で「ノーベル平和賞」なんぞを欲しがっているとしたら、俗物どころか単なるマヌケですけどもね。

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