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米イランチキンレースのゆくえ
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2026年4月13日 植草一秀の『知られざる真実』
米国のイラン軍事侵攻がチキンレースの様相を示す。
米国とイランが完全な停戦に向けて協議をしたが物別れに終わった。
協議はパキスタンの仲介でパキスタンの首都イスラマバードで行われた。
協議は21時間に及んだが、米国代表団を率いたJ・D・バンス副大統領は、
「イランから「核兵器を追求しない」という「明確な確約」は得られなかった」
と述べた。
14日間の不安定な停戦期間終了後に何が起こるのか。
不透明な状況が持続する。
仲介役のパキスタンは米国とイランに14日経過後も停戦を維持するよう求めた。
他方、イスラエルのネタニヤフ首相は4月11日に動画で声明を発出。
イランへの米国との軍事作戦について「歴史的な成果を達成した」としながら、
「この作戦はまだ終わっていない」
と述べた。
米・イラン交渉が合意に達しなかったことを受けて戦闘の再開を示唆したものと見られる。
米国はイランの核開発の完全阻止を狙う。
しかし、イランの核開発には重要な背景がある。
イスラエルがすでに核保有国になっていることだ。
イスラエルは核保有を肯定も否定もしないが、すでにイスラエルが核保有国になっていることは「公然の秘密」である。
米国は「核拡散防止」の観点からイランの核開発を糾弾し、攻撃している。
しかし、米国はイスラエルの核保有について追及しない。
イランが核開発の意思を有する最大の理由はイスラエルがすでに国保有国であること。
イスラエルの脅威に対抗するには核保有が必要不可欠。
これがイランの判断である。
米国が「核拡散防止」の観点からイランの核排除を追求するなら、その前にイスラエルの核を除去すべきだ。
イランの核開発を絶対に阻止しつつ、イスラエルの核保有を容認するのは根本的な矛盾。
世界は「正義と公正」の基準で動いていない。
結局は「力による支配」。
「ジャングルの掟が支配している」
ということになる。
停戦が崩壊して戦争が拡大、長期化すれば何が起こるか。
原油価格がさらに高騰するだろう。
米国でもガソリン価格が高騰する。
米国内で米国のイラン軍事侵攻を支持する声は小さい。
他方、ガソリン価格高騰はトランプ失政の結果だと受け止められる。
このまま進めば11月中間選挙でのトランプ共和党の大敗は避けられない。
トランプ大統領のレームダック化が一気に進行する。
この点を踏まえると、このチキンレースで先に白旗を上げるのはトランプ大統領ということになるだろう。
“Trump Always Chickens Out.”
「トランプはいつも怖気づいて退散する」
ということになる。
イランはホルムズ海峡封鎖を継続する。
しびれを切らしたトランプがイランの石油施設、発電施設への大規模攻撃を実行しても、イランは頑強に抵抗を続けることになるのではないか。
戦争は泥沼化して原油価格はさらに高騰。
米国でのトランプ支持はさらに暴落するのではないか。
かくしてトランプ大統領は最終的に白旗を上げるしかなくなるのではないか。
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