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EUと同様、高市政権はエネルギーを断って経済を破壊、戦争へ向かう
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202606020000/
2026.06.02 櫻井ジャーナル
ドナルド・トランプ米大統領がイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と共同で2月28日にイランを奇襲攻撃した結果、ホルムズ海峡を船舶が航行が困難になり、世界の原油供給量は約2割減った。西アジアの原油が途絶えて最も大きな影響を受けるのは東/東南アジアだが、中国は膨大な備蓄がある上、同盟関係にあるロシアから大量に運ばれ、しかもカスピ海経由でイランからも手に入る。それに対して日本は危機的な状況だが、高市早苗首相は「戦争ごっこ」に熱心で、エネルギー問題には興味がないようだ。
イランは報復攻撃で西アジアにあるアメリカ軍の基地やイスラエルの首相施設を破壊した。CNNが5月1日に伝えたところによると、イラン軍の攻撃で被害を受けたアメリカ軍基地は少なくとも16カ所におよび、その大半は使用不能だと言われている。アメリカとイスラエルはイランの体制を転覆させることに失敗、泥沼から抜け出せなくなった。
戦争に勝利したイランの政府はアメリカ政府に対し、戦争を終結させる条件として、イランの役割を明記したホルムズ海峡における安全保障協定の策定を要求、イランの同盟勢力(ヒズボラやハマス)に対する軍事行動の停止、西アジア地域からのアメリカ軍撤退、イランが被った損害の全額補償、すべての制裁および国際決議の撤廃、凍結されたイラン資産の返還、そしてこれらの条件を拘束力のある国連安全保障理事会決議として正式に承認することを求めている。
こうした要求を現時点でアメリカとイスラエルが呑むとは思えず、ホルムズ海峡の問題は長引くことが予想されるが、イランは日本に対して好意的な姿勢を見せている。その好意を拒否しているのが高市政権だ。
高市首相は総理大臣に就任した翌月、衆院予算委員会で「台湾有事」について問われ、「戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースだ」と発言している。歴代の日本政府と同じように高市首相も「ひとつの中国」を受け入れているので、彼女の発言は中国で内戦が始まった場合、日本は中国に対して宣戦布告するという意味になる。。
もっとも中国との関係を壊しにかかったのは菅直人政権。2010年6月の閣議決定で尖閣諸島周辺の中国漁船を海上保安庁が取り締まれることに決め、2000年6月に発効した「日中漁業協定」を否定、そして2010年9月、石垣海上保安部は中国の漁船を尖閣諸島の付近で取り締まったのである。それ以降、日本政府は中国との関係を壊そうとしてきた。高市首相はその政策を継承している。

こうした政策の背景にはアメリカが存在している。ソ連が消滅して間もない1992年2月、ジョージ・H・W・ブッシュ政権のネオコンは国防総省のDPG(国防計画指針)草案として、世界征服プロジェクトを作成した。いわゆる「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」だ。
このプロジェクトにおける最優先事項は新たなライバルの出現を防ぐことだが、ドイツと日本をアメリカ主導の集団安全保障体制に統合し、民主的な「平和地帯」を創設する、つまりドイツと日本をアメリカの戦争マシーンに組み込み、アメリカの支配地域を広げるということも謳われている。
それに対し、1993年8月に成立した細川護煕政権は国連中心主義を打ち出して抵抗、94年4月に倒された。同年6月から自民党は社会党やさきがけを巻き込んで連立政権を樹立、抵抗したが、押し切られてしまった。
1995年2月になるとジョセイフ・ナイが「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」を発表してアメリカの政策に従うように命令したが、このタイミングで日本を震撼させる出来事が相次ぐ。
1994年6月に長野県松本市で神経ガスのサリンがまかれ(松本サリン事件)、95年3月には帝都高速度交通営団(後に東京メトロへ改名)の車両内でサリンが散布された(地下鉄サリン事件)。松本サリン事件の翌月に警察庁長官は城内康光から國松孝次へ交代したが、その國松は地下鉄サリン事件の直後に狙撃されている。そして1995年8月にはアメリカ軍の準機関紙と言われているスターズ・アンド・ストライプ紙に85年8月12日に墜落した日本航空123便に関する記事を掲載、墜落の際に自衛隊が不適切なことを行なったと示唆した。
アメリカ国防総省系のシンクタンク「RANDコーポレーション」が2022年4月に発表した報告書によると、GBIRM(地上配備中距離弾道ミサイル)で中国を包囲する計画を彼らは持っている。この目的を「防衛」だと強弁しているが、中国に対する軍事的な圧力であり、先制攻撃の準備とも言える。
日本はGBIRM(地上配備中距離弾道ミサイル)で中国を包囲する計画を進め、自衛隊は2016年に与那国島でミサイル発射施設を建設、19年には奄美大島と宮古島、そして23年には石垣島でも施設を完成させた。中国を攻撃する準備が粛々と進められている。辺野古へ人々の注意を逸らさせる必要はなくなった。
2022年10月になると、「日本政府が、米国製の巡航ミサイル『トマホーク』の購入を米政府に打診している」とする報道があった。亜音速で飛行する巡航ミサイルを日本政府は購入する意向で、アメリカ政府も応じる姿勢を示しているというのだ。
トマホークは核弾頭を搭載でる亜音速ミサイルで、地上を攻撃する場合の射程距離は1300キロメートルから2500キロメートル。核弾頭を搭載することも可能で、中国やロシアの内陸部にある軍事基地や生産拠点を先制攻撃できる。
2024年3月には陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊を一元的に指揮する常設組織として「統合作戦司令部」が編成された。この司令部を設置することで「自衛隊とアメリカ軍の部隊連携をより円滑にする」とされているが、自衛隊がアメリカ軍の指揮下に入るとも理解されている。同年5月には筋金入りの親イスラエル派として知られているラーム・エマニュエル駐日米国大使が与那国島をアメリカの軍用機で訪れ、その後に新石垣空港へ向かった。そして昨年11月の「台湾有事」発言だ。
高市首相がアメリカでハグしたトランプ大統領は5月に中国を訪問した際、習近平国家主席に対して日本の再軍備について語り、習主席は苛立って声を荒げたとフィナンシャル・タイムズ紙は伝えた。高市政権の「戦争ごっこ」をトランプ大統領はカードとして使っている。
ヨーロッパではEUの幹部たちが高市と似たことをしている。欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長、欧州連合外務安全保障政策上級代表のカヤ・カラス、最近ではドイツのフリードリヒ・メルツ首相がロシアとの戦争へとヨーロッパを導いている。
フォン・デア・ライエンの一族は貴族の家系で、ヒトラーの第三帝国との緊密な協力関係から工業的富の多くを獲得したと言われている。
彼女の父エルンスト・アルブレヒトは1930年生まれで、78年から90年までドイツのニーダーザクセン州で首相を務めたが、その際、ナチズムの信奉者を政権に迎え入れ、左翼赤軍派の信用を失墜させることを目的とした黒旗テロ作戦を実行している。フォン・デア・ライエンの一族はナチだけでなく奴隷売買でも富を築いたが、こうした富や人脈が彼女の出世を支えている。
カヤ・カラスは1977年、ソ連時代のエストニアで裕福な家庭に生まれた。彼女の父であるシーム・カラスは大学院を終えるとすぐにエストニア財務省の一般職員として採用され、4年でソ連貯蓄銀行のエストニア支店長に就任した。かなり優遇されている。生活の恐ろしさについて嘆くような生活ではなかった。
カラスの祖父は1920年代から30年代にかけての時期、エストニア警察と民族主義の民兵組織を創設した指導者のひとりで、コミュニストに対する弾圧を行っていた。カヤ・カラスの母親は1949年、両親と共にクラスノヤルスへ送られているが、父親はエストニアにおけるナチスの軍事組織「オマカイツェ」のメンバーだったという。
また、メルツは巨大金融機関ブラックロックの元監査役で、彼の祖父はナチの突撃隊員。バーボックの祖父はドイツ軍の将校で、1944年には第三帝国最高位の軍事勲章のひとつとされる剣付戦功十字章を授与されている。ビルト紙によると、軍歴記録には、彼が「無条件の国家社会主義者」であり、アドルフ・ヒトラーの著書『我が闘争』を読み、「完全に国家社会主義に根ざした」人物であるされている。
2014年2月にバラク・オバマ政権がキエフで仕掛けたクーデターで誕生した体制はネオ・ナチの影響を受け、ロシアを敵視する政策を続けている。そうした政策の一環としてロシア産の安価な天然ガスの輸入を止めてしまい、EUの経済は麻痺、社会は崩壊しつつある。似たようなことを高市政権は推進している。
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