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護憲こそが日本のリアリズム 古谷経衡 猫と保守と憂国
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/385676
2026/03/25 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し

古谷経衡氏(提供写真)
あれだけ改憲派の急先鋒であった高市総理が、結果、憲法9条に頼ってトランプ大統領の要求をかわすというのは何という皮肉だろう。異形の「親米保守」たちが、トランプの1期目に「トランプさんは任期中、一度も戦争を起こしていない! 彼の目的はディールだから!」と吹聴していたが、もはや彼らは息をしていない。
アメリカに追従し、9条の唾棄こそが国益であると気勢を上げていた人々は、年初からたった数カ月のうちに壊滅した。それほど異常な国際情勢のただ中にあるという評価もできるだろうが、自分たち「親米保守」の言ってきたことの認知がいかに歪んでおり、間違いだったのかの責任を取るべきである。
彼らは「リアリズム」「現実的には」という表現が大好きである。憲法9条の理想を叫んだところで国際社会におけるリアリズムとは乖離している、現実的には日本がアメリカにノーを言うことはできない、などである。
こういった連中は終始、自らを客観の立場に置き、中立を装っているが、私からすれば単なる敗北主義者である。「リアリズム」「現実的には」という魔法の言葉を用いれば、何もしない理由をそれらしく補強できるからだ。「台湾有事が起こらば日本は……」とか「日本は核武装を検討せよ」といった言質のほうがよほど空想的に聞こえるが、彼らは押しなべてそれを「リアリズム」と自称している。根本的な認知が壊れているのであろう。
異形の「親米保守」は、2発の原爆と大空襲で同胞を焼き殺されたのに、アメリカに付き従うことを是としている時点で、保守でも愛国でもない。戦後しばらくは「付き従うフリ」をして国力を増加させるという面従腹背の姿勢は確かにあったが、もはやそれすら忘却した。沖縄で性犯罪を起こした米兵をかばい、被害者の同胞少女を指弾する時点で愛国心などない。
とりわけ彼らのタチが悪いのは、他者をあざけ笑うことだ。護憲派を「お花畑」といって嘲笑し、ネット世論の中でサンドバッグにして、対抗勢力を叩き潰す快感に酔いしれる。およそまっとうな人権感覚ではない。とはいえ、確かに9条の理念が冷戦崩壊後は説得力を失っていったのも事実である。とりわけ90年代以降、日本は世界の地域紛争などに際して国際貢献を求められた。それに対して9条が足かせとなっていたことは一方で事実である。
しかし、その前提はアメリカがたとえ書類上であっても「まともな」ふうに見える国であり、国連決議を曲がりなりにも忖度することが基礎であった。今では、狂ってしまったトランプによって、アメリカこそが世界の平和にとって最も危険な要素のひとつになっている。
したがって、いったん色あせたかに思える9条の理念が、いま再びリアリティーとともに日本に迫っている。もはや護憲派はお花畑などではなく、護憲こそが日本のリアリズムである。アメリカとイスラエルが始めた戦争に日本が付き合わない最大の言い訳が、結局9条であったというのは最大の皮肉であり、9条が狂った世界の中で日本国民の生命・財産を守る最後の盾になろうとしている。私は今ほど、憲法9条があってよかったと思ったことはない。

古谷経衡 作家
1982年生まれ。立命館大学文学部史学科卒。令和政治社会問題研究所所長。「左翼も右翼もウソばかり」「日本を蝕む『極論』の正体」「毒親と絶縁する」「敗軍の名将」「シニア右翼」など著書多数。
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