8. 2016年9月22日 22:39:42 : cThkUW1FTU : R_RQh1Y6R5Q[1]
ベラルーシの子どもたちの甲状腺癌に関しては、デミチェク(Y. Demidchik)氏の報告書があった。
そこでは、事故当時5歳以下だった子どもについて、1986年から2002年までに、甲状腺を発症した人数は、23人で、全体の1.2%に過ぎないことが報告されていた。
そして、1986年から2002年間に、5歳以下で手術を受けたのは8人であることも明らかにされていた。
>under 5 years old 23 (1.2%)
The distribution of thyroid carcinoma cases per year of therapy represents a certain interest. Within the observed period only 8 patients were younger than 5
最近、上に述べた事実を覆すような論文が、長崎大グループによって公表された。
以下の数字は、その論文に示されたグラフAを測定して数値化したものだ。
1、2人の違いはあるかもしれないけれど、大勢では変わりがないので、ご容赦を願う。
罫線┃で区切って表示されるのは、事故当時の年齢と、甲状腺癌が見つかった時期ごとの患者数である。
事故時の年齢┃1986−89年┃1990−94年┃1995−99年┃2000−03年
0歳┃0人┃10人┃21人┃48人
1歳┃0人┃51人┃109人┃108人
2歳┃0人┃38人┃107人┃86人
3歳┃3人┃46人┃97人┃55人
4歳┃1人┃35人┃54人┃39人
5歳┃1人┃43人┃47人┃41人
6歳┃0人┃29人┃48人┃36人
7歳┃2人┃28人┃24人┃43人
8歳┃0人┃30人┃30人┃44人
9歳┃1人┃24人┃28人┃44人
10歳┃2人┃18人┃24人┃28人
11歳┃0人┃15人┃29人┃39人
12歳┃1人┃10人┃30人┃46人
13歳┃2人┃14人┃28人┃37人
14歳┃2人┃13人┃39人┃46人
15歳┃0人┃16人┃39人┃55人
特筆すべきは、子どもの甲状腺癌の発生のピークは、事故後、8−18年経ってから、そのピークを迎えていることだ。
0歳児では、15−18歳の間に発症のピークがある。
同じように、10歳以上では、彼らが30歳前後になったときに、発症のピークが現れていることが分かる。
少なくとも、現在の判定結果に安心せず、20年くらいのタイムスパンをおいて、経過観察が必要であることが分かる。
>Radiation and risk of thyroid cancer: Fukushima and Chernobyl
http://www.thelancet.com/pdfs/journals/landia/PIIS2213-8587(16)30112-7.pdf
おまけ
デミチェク氏の報告と長崎大グループの数字が、余りにもかけ離れているのは、ベラルーシが、これまで、このショッキングな事実を隠蔽していたと解釈する他はない。