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[自然災害21] 「九州でM8クラスの直下型巨大地震が起こる」と予測していた(カレイドスコープ) 赤かぶ
16. 2016年4月17日 22:06:13 : uL2nCJ9sTQ : gVAGjCdCtoo[1]
審査書案要旨
2014.7.17 13:23
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140717/dst14071713230003-n1.htm

 【はじめに】

 原子炉等規制法に基づき、九州電力が提出した川内原発1、2号機の設置変更許可申請書の内容が、発電用原子炉の重大事故の発生と拡大を防止するために必要な技術的能力や原子炉施設の位置・構造などについて、新規制基準などに適合しているかどうか審査結果を取りまとめた。

 《設計基準》

 原子炉建屋など重要施設について、再稼働に向けた新規制基準に基づく安全審査の結果が十分に反映されているかどうか確認する。

 【地震による損傷の防止】

 震源を特定した地震として平成20年の岩手・宮城内陸地震などを検討。さらに、震源を特定しない地震として16年の北海道留萌支庁南部地震を反映し、基準地震動(想定される最大の揺れ)を620ガルと設定。

 【津波による損傷の防止】

 最も影響の大きい琉球海溝北部から中部による津波(マグニチュード9・1)を基準津波(最大時の津波の高さ)と定義。最大水位上昇量は1・98メートル、最大水位降下量はマイナス1・60メートルで、干満との重ね合わせなどで遡上(そじょう)高さは最高で約6メートルとなる。津波が到達する可能性のある海水ポンプエリア(海抜5メートル)に防護壁や水密扉を設置する。

【外部からの衝撃による損傷の防止】

 (1)竜巻

 最大風速を毎秒92メートルとし、防護設計を行うため、余裕を持たせ毎秒100メートルによる設計荷重を想定。

 (2)火山噴火

 敷地から半径160キロにある39火山のうち将来活動する可能性がある14火山について、原発運用期間中に火山爆発指数7(9段階で上から2番目の規模の噴火)以上の噴火の可能性は十分に小さいと評価。指数6以下の噴火が起きても敷地への影響はない。

 原発運用期間中の活動可能性が十分小さいものの、過去に影響が敷地に到達したことが否定できないとして、姶良(あいら)カルデラなどについては地殻変動の観測などのモニタリングを行い、噴火の可能性がある場合は原子炉停止や燃料の搬出を実施する方針を示した。

 (3)外部火災

 森林火災は現地調査などにより可燃性植物を設定した上で、解析で火災の到達時間を約5時間と算出し、防火帯などを設置。近隣の石油コンビナート爆発や、航空機墜落に伴う火災も想定し、影響が生じる距離や施設の強度を確認した。

 【溢水(いっすい)による損傷の防止】

 燃料貯蔵プールからの溢水など経路を設定する。影響軽減のため、施設の壁や扉の保守点検を徹底。重要設備が水を浴びても、安全性を保てるように防水機能などを強化する。

【不正アクセス対策】

 安全保護回路のデジタル計算機は、盤を施錠するなど直接接続できないよう物理的に分離する。コンピューターウイルスが動作しない環境設計を構築し、パスワード管理により電気的アクセスを制限する。

 【電源喪失対策】

 (1)外部電源

 500キロボルト送電線の1ルート2回線と、220キロボルト1回線の計3回線を確保。上流側の変電所が停止した場合でも、電気供給が停止しないことを確認した。

 (2)非常用電源設備

 ディーゼル発電機を2台設置し、発電用燃料は7日分以上の連続運転を可能とする燃料を備蓄する。2系統の蓄電池をそれぞれ別の場所に設置する。

 《重大事故対策》

 川内原発の安全機能の喪失を引き起こす事故シーケンス(事故で想定されるトラブルの流れ)が適切かどうか、原発で起こり得る重大事故を網羅的に分析し発生頻度や影響などを数値で示すPRA(確率論的リスク評価)などの手法により確認し、重大事故の拡大を抑える方法を審査した。事故を十分に収束できるかどうか有効性も見極める。

【炉心損傷の防止対策】

 (1)2次冷却系からの除熱機能の喪失

 炉心の熱を除去するための1次冷却系配管を冷やす「2次冷却系」が高温・高圧となり、配管の継ぎ目などから冷却水の漏洩(ろうえい)が続き炉心損傷に至る。対策として、ベント(排気)弁の操作などにより1次冷却系を強制的に減圧し炉心注水を行う。

 (2)全交流動力電源喪失

 交流動力電源で稼働するECCS(非常用炉心冷却装置)による炉心注水ができないため、1次冷却系から冷却水が失われ炉心損傷に至る。対策として、移動式大容量ポンプ車や高圧注水ポンプなどにより海水を注入する。

 (3)原子炉格納容器の除熱機能の喪失

 原子炉格納容器内の圧力上昇を抑制できなくなり、原子炉格納容器内の最底部に設置された槽内の水が減圧して炉心注水ができなくなるため、炉心が破損する。対策として、高圧注入ポンプなどによる炉心への注水と合わせ、原子炉格納容器内最底部に設置された槽を正常化させる。

 (4)原子炉停止機能の喪失

 原子炉の出力を下げることができないため、1次冷却系の温度が上昇して高圧となり、配管の継ぎ目などから冷却水の漏洩が続き、炉心損傷に至る。対策として、蒸気を隔離し出力を低下させた後、ホウ酸注入で臨界を抑え、主蒸気逃がし弁の操作で1次冷却系を冷やし圧力を下げる。

 (5)ECCSの注水機能の喪失

 原子炉の冷却水喪失が起きた際、ECCSが自動的に稼働する。だが、ECCSも注水機能を失えば、炉心を冷やしている1次冷却系の冷却水が蒸発し、最終的に炉心損傷に至る。対策として、主蒸気逃がし弁の操作などにより、1次冷却系を冷やす2次冷却系を強制的に冷やした上で、ポンプなどで炉心への注水を行う。

【格納容器の破損防止対策】

 (1)格納容器の過圧

 水蒸気やガスの蓄積により格納容器内の圧力が上昇し、数時間後には容器が破損する。対策として、新設した常設電動注入ポンプにより、格納容器内に冷却のため水を注ぐ「格納容器スプレイ」を起動させ冷却。その後、新たに配備した大容量ポンプ車から送水した冷却水を注水し容器内の圧力を下げる。

 (2)格納容器の過温

 溶融炉心の崩壊熱などにより格納容器内の温度が上昇し、事故発生から数時間後には最高使用温度に達する。格納容器の過圧対策と同じ方法で収束が可能。

 (3)圧力容器外の溶融燃料と冷却水の相互作用

 水素爆発の可能性は極めて低い一方、溶融燃料に冷却水が接触して水蒸気が発生して圧力の急上昇が起こり格納容器が破損する可能性がある。常設電動注入ポンプにより格納容器スプレイでの減圧を行う。

 (4)水素爆発

 燃料を覆うジルコニウム製の燃料被覆管と水が反応して水素が発生。その水素が格納容器内の酸素と反応し、激しい燃焼が起こり破損に至る。川内原発1、2号機のような加圧水型軽水炉(PWR)は格納容器が大きいため、水素濃度が高濃度にはならない。低濃度状態で水素を燃焼させ、高濃度状態での大規模燃焼を防止する装置や、水素を安全に水に戻す水素再結合装置を新たに整備する。

【重大事故対処施設】

 (1)地盤対策

 免震重要棟の位置する敷地東部の断層の変位や後期更新世のうち13万から12万年前以降に動いた形跡はない。地盤沈下や液状化、地殻変動による傾斜などの影響も十分に小さい。

 (2)地震対策

 免震重要棟の耐震設計の目安となる基準地震動に、マグニチュード9級のプレート間地震などを想定した400ガルを設定。

 (3)津波対策

 原子炉建屋など設計基準の対象となる施設と同じ対策を施した設計とする。

 【重大事故対処設備】

 (1)手動により原子炉を緊急停止する「原子炉トリップスイッチ」の整備

 (2)炉心注水の代替機能を確保するため、可搬型ディーゼル注入ポンプなどを新たに配置する。

 (3)海水ポンプの代替となる移動式大容量ポンプ車を配備する。

 (4)事故時に原子炉からの放射性物質拡散を放水によって抑えるため、屋外に放水砲などを設置する。

 (5)外部電源喪失に備え、電源車や大容量空冷式発電機などを設ける。

 (6)中央制御室は外部からの放射線防護を徹底し、1週間の被曝(ひばく)線量が100ミリシーベルトを超えないようにする。

 【テロ対策】

 故意による航空機衝突やテロリズムによる広範囲の損壊や機器の機能喪失に対応するため、原子炉建屋から100メートル以上離れた場所に、消火用具や放射線防護の資機材、通信手段などを確保する。

 《審査結果》

 九電が提出した設置変更許可申請書を審査した結果、新規制基準に適合していると認められる。

http://www.asyura2.com/15/jisin21/msg/343.html#c16

   

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