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[政治・選挙・NHK212] もう詰んでるよ、石原慎太郎さん  赤かぶ
33. 母系社会[1227] leqMbo7Qie8 2016年9月20日 15:38:00 : FtfR5sYtUc : ztdosMYrttw[1]
>>28さん

>母系社会さんは法治国家をいとも簡単に論じられますが、法治主義の法とは
>如何なる法を指して言うのか母系社会さんの意において如何なものでしょうか。

「法治国家をいとも簡単に論じている」ように28さんが思えるのは、過去に起きた事態を抽象化して論じているからです。

しかし、突き詰めれば27に書いたように、一律に、公平に適用されるというのが建前の<法>というものは、ある部族が別の部族を支配下に置いて、初期の国家らしい国家=階級国家を形成した時に、征服された被支配階級の不満をなだめて階級国家に組み入れるためのイデオロギー装置として設定されたものです。

というのは、それ以前の血縁共同体である部族社会の<掟>というものは、その部族の宗教のタブー集のようなもので、一応は定められていたのですが、罰せられる者も身内ですから、杓子定規に犯人を罰するわけにはいかないのです。

これは、今の家族の場合と同じで、親父がルール違反をした子供をルール通りに罰しようとしても、母親が反対するとかで父親も妥協するしかなく、なかなかルール通りに罰することは出来ないわけです。

また、そもそも、この頃の人類には今のような個人という意識は無いので、ある個人が宗教的な掟を破ると、その個人だけが罰されるのではなく、その個人が属する村(バンド)の全員が神から罰を受けると考え、村(バンド)全体がパニックを起こしたりしたのです。こうした罪と罰の関係は、つい最近の日本でも、部分的には残存していました。

というのは、村の誰かが「狐付き」(実際は、何らかの「心の病」)に罹った場合、その個人に何らかの問題があって狐に付かれたのではなく、村全体に何らかの問題があり、神は村全体を罰したのだと人々は見なす場合があったからです。

それで、そのころの家族は、身内に病人が出た場合でも隠さずに公表し、村全体で祈祷師などを呼んで治療する体制が取られたのです。こうした病気の解釈は、場所によっては、昭和になってからも行われていて、ある村の人々が総出で「治療」する様子を撮影した映像が残っています。

ところが、明治以降、徐々に近代的文化=個人主義的文化の流入などで伝統宗教の力が弱まり、また遺伝的な病気があるとかの西洋医学的知識が社会に浸透し始めると、当時の医学の水準で遺伝的と見なされている病気の場合、家族全体が差別されるのを恐れて、病人を世間から隠すようになりました。

これは今でも続いていますが、とにかく、今のような個人という観念や国語、政治的主権を持つ民族、あるいは主権国家などの観念は、ここ200年ぐらいの間に、東洋だけでなく西洋でも、半ば国家主導で形成されたものです。

その証拠は、たくさんありますが、西洋では、16世紀以降のハプスブルク家の結婚政策で、突然、国王が外人になろうが、国民は全く気にしませんでした。また、1814年から1815年にかけて開催され、ナポレオン戦争後のヨーロッパ体制を決めたウィーン会議でさえも、民族など、誰も全く気にしていませんでした。

しかし、第一次大戦後の1919年のパリ講和会議(ヴェルサイユ会議)では、「民族自決」が最も重要な問題になりました。だから、この約100年間で西洋でも、国家や知識人が一気に、民族とか国民、国家などの意識を民衆に浸透させたのです。(フィヒテの「ドイツ国民に告ぐ」や、福沢諭吉の「学問のすすめ」)

また、日本でも、1853年の「ペリー来航」は文字通りの国家的危機でしたが、庶民は動揺する武士階級を、「泰平の眠りを覚ます上喜撰たつた四杯で夜も眠れず」という狂歌で揶揄しました。現在のような国民という意識など、江戸時代には無かったわけです。

<法>だけでなく<民主主義>も、決して理想ではありません。民主主義は多数派の専制だからです。

もちろん、犯罪が起きる限り、また、人々の意見が異なる限り、<法>も<民主主義>も克服できません。

したがって、犯罪が起きないような社会を創る、また、人々の意見の対立が起きないような社会が理想です。

これは、ほとんど不可能のように思えますが、自然災害が起きた時、人々の意識は一気に変わり、ヤクザでさえも、被災地に無償で物資を届けることも事実です。


http://www.asyura2.com/16/senkyo212/msg/885.html#c33

   

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